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Oracle Application Server Microsoft Officeとの相互運用性開発者ガイド
10gリリース3(10.1.3.1.0)
B31842-01
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3 Oracle Application ServerのMicrosoft Officeとの相互運用性

この章では、Oracle Application ServerおよびOracle Collaboration Suiteの各種コンポーネントとMicrosoft Officeの相互運用の方法について説明します。この相互運用性には、Microsoft Outlookへの電子メールの送信からWebサービスおよびBPELプロセスを使用した完全なスマート・ドキュメント・ソリューションまでが含まれます。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 Microsoft OfficeのOracle Application Serverとの相互運用性の概要

Oracle Application Serverを使用すると、トランザクション処理を自動化し、ビジネス・プロセスを合理化し、企業内の情報へのアクセス/情報の提供を実行するエンタープライズ・アプリケーションを開発することができます。Oracle Application Serverのシームレス相互運用性機能により、エンタープライズ・アプリケーションのコンテキスト内でMicrosoft Officeを使用してアクセスできるようにこの情報を構成することができます。Oracle Application ServerのコンポーネントとMicrosoft Office製品スイートの相互運用には多数の方法があります。

Microsoftアプリケーションとエンタープライズ・アプリケーションおよびインフラストラクチャとの間の通信を実現するために、Oracle Application Serverでは、広範囲の機能が提供されています。これらの機能は、とりわけ、Microsoft Officeで提供されている機能を活用して、Microsoft OfficeをXMLおよびWebサービスとともに使用することを容易にします。

図3-1は、Oracle Application Serverとエンタープライズ・アプリケーションおよびMicrosoft Officeアプリケーションとの相互運用の方法の概要を示しています。Microsoftアプリケーションとエンタープライズ・アプリケーションおよびインフラストラクチャ・サービスとの通信を実現するのは、Oracle Application Serverです。

図3-1 Microsoft OfficeのOracle Application Serverとの相互運用性

図3-1の説明が続きます
「図3-1 Microsoft OfficeのOracle Application Serverとの相互運用性」の説明

この図には、この章で説明するOracle Application ServerのコンポーネントがMicrosoftインフラストラクチャ(Microsoft Office、Microsoft Active Directory、Microsoft Exchange、.NETアプリケーションなど)と異なるタイプのエンタープライズ・アプリケーション(パッケージ/レガシー・アプリケーション、データベース、ディレクトリ、アプリケーション・サーバーなど)の間の相互運用性を実現する方法が示されています。

この章では、Oracle Application Serverが、エンタープライズ・アプリケーション・テクノロジとMicrosoft Officeの相互動作を実現する方法を示します。Oracle Application Serverは、Microsoft Officeの標準ベース機能セットを利用して、Microsoftコンポーネントとバックエンド・アプリケーションを効率的に結び付けます。

3.2 Oracle Application ServerのコンポーネントによるMicrosoft Officeの相互運用性のサポート

この項では、Microsoft Officeと相互運用できるOracle Application Serverコンポーネントをアルファベット順に示して、コンポーネントについて簡単に説明し、参照先を関連ドキュメント・リンクとともに提示します。説明するOracle Application Serverコンポーネントは、次のとおりです。

3.2.1 Oracle Application Server Forms Services

OracleAS Forms Servicesは、次のものを含むいくつかの点で、Microsoft Officeと相互運用できます。

  • WebUtilは、いくつかの領域でMicrosoft Officeと相互運用できます。

    WebUtilは、Microsoft WindowsデスクトップからWebにクライアント/サーバー・アプリケーションを移行する際にOracle Formsアプリケーションと外部パッケージ(クライアント・ブラウザのコンピュータ上で動作するMicrosoft Officeスイートなど)の間に一定の相互運用性を必要とする開発者のために設計されています。

  • Forms Builderは、Microsoft Office機能とOracleAS Forms Servicesの間の相互運用性を実現するために役立ついくつかのOracle Forms Built-inを提供します。

OracleAS Forms Servicesは、Oracle Application Server側のMicrosoft OLEオブジェクトとの相互運用のためのインタフェースを提供します。WebUtilを使用することにより、クライアント側のオブジェクトも、相互運用可能にすることができます。


関連資料:

次の場所にある『Oracle Forms Developer WebUtilユーザーズ・ガイド』

http://www.oracle.com/technology/products/forms/htdocs/webutil/web_util.pdf


3.2.2 Oracle Application Server Integration B2B

OracleAS Integration B2Bは、ネットワーク(インターネットなど)経由でのビジネス・パートナとのデータ交換を可能にするとともに、ビジネス・パートナのホスト・アプリケーションおよびビジネス・プロセスを組み込みます。ビジネス・メッセージが交換されるので、インスタンス・データが実行時リポジトリに存在します。OracleAS Integration B2Bのユーザー・インタフェース・ツールを使用すると、この情報を問い合せて、何が発生しているのかを確認し、ビジネス分析を実行することができます。

生成されているレポートのタイプに応じて、この情報をいくつかの異なる方法で問い合せることができます。生成されたレポートは、XMLファイルに保存するか、カンマ区切り形式で保存することができます。カンマ区切り形式で保存したレポートは、Microsoft Excelを使用して表示することができます。


関連資料:

『Oracle Application Server Integration B2Bユーザーズ・ガイド』

3.2.3 Oracle Application Server Integration Business Activity Monitoring

OracleAS Integration Business Activity Monitoringは、企業の業務にリアルタイムの視認性を提供します。これにより、ビジネス・ユーザーは、コストを削減し、在庫水準の低下などのビジネス・イベントが発生した際のプロセスを改善することができます。OracleAS Integration Business Activity Monitoringアーキテクチャは、メッセージング、データ統合、高度なデータ・キャッシュ、分析的な監視、アラート、およびレポート・テクノロジを利用して、イベントやステータスの変化の発生後数秒以内に要求される重大な情報を提供します。

レポートでデータが変化したときにアラートを送信したり、毎日または設定した間隔でユーザーに定期レポートを送信することができます。OracleAS Integration Business Activity MonitoringからユーザーのMicrosoft Outlook電子メール・クライアントに直接アラートを送信するソリューションを作成することができます。これらのアラートはブラウザで表示される通常のリンクに設定することができます。また、電子メールの添付ファイルとして送信される埋込みMicrosoft Officeドキュメントを使用してより高度なアラートを設定することもできます。

3.2.4 Oracle Application Server Portal

情報をアクセス可能にして容易に検索できるようにする最適な方法は、OracleAS Portalによって提供されるような1つの集中コンテンツ・リポジトリにデータを保存することです。小容量の単純な分散ファイル転送用に、Oracle Application Server Metadata RepositoryのPortalスキーマをWebフォルダとしてマッピングすることができます。

Microsoft OfficeドキュメントをOracleAS Portalコンテンツ・リポジトリに保存するためのいくつかのWebDAVツールがあります。たとえば、Oracle Driveを使用してPortalスキーマをドライブとしてマッピングできます。その後、そのドライブ内でMicrosoft Officeファイルを使用して作業することができます。

3.2.5 Oracle Application Server Web Services

Oracle Application Server Web Servicesには、メッセージング・プロトコル、プログラミング規格、およびネットワーク登録/検索機能のセットが含まれています。これらを組み合せて使用することにより、Webに接続されている任意のデバイスから許可されたユーザーにインターネット経由でビジネス機能を公開することができます。

Webサービスは、XMLベースのメッセージとインターネット・ベースの製品を使用して他のソフトウェア・アプリケーションとの直接対話をサポートします。

このマニュアルで説明されている一連のガイドラインに従うことにより、開発者は、Oracle JDeveloperを使用して、Microsoft Officeアプリケーション(具体的には、Microsoft Word、Microsoft Excel、およびMicrosoft InfoPath)から起動できるエンタープライズWebサービスを作成することができます。

開発者は、これらのMicrosoft Officeアプリケーションに含まれているVisual Basic Editorを使用して、これらのWebサービスに対するプロキシ・クラスを起動することができます。このプロキシ・クラスは、Microsoft Office 2003 Webサービス・ツールキット(個別ダウンロード)を使用して生成できます。プロキシ・クラスは、Microsoft Visual C# .NETおよびMicrosoft Visual Studioを使用して生成することもできます。

Representational State Transfer(REST)Webサービス・アーキテクチャは、W3Cによって定義されているWebアーキテクチャに準拠しており、そのアーキテクチャ理念を活用しています。REST Webサービスは、SOAPエンベロープではなく、XMLドキュメントを使用してメッセージを送信します。SOAP Webサービスとは異なり、RESTは、「スタイル」であり、ベンダーからの規格またはツール・サポートはありません。REST Webサービスは、OracleAS Web Servicesと同様にデプロイできます。OracleAS Web Servicesプラットフォームは、サーバー上のSOAPレスポンスを、クライアントに送信する前にRESTレスポンスに変換します。RESTレスポンスは、ルート要素がSOAPボディの最初の子要素であるようなXMLドキュメントです。

OracleAS Web Servicesは、use(またはエンコーディング・メカニズム)がliteral(use=literal)の場合にのみREST Webサービスをアセンブルできます。メッセージの書式がエンコードされているREST Webサービスはサポートされません。

Oracle JDeveloperのJava Webサービスの作成ウィザードは、WebサービスのREST機能を有効にするオプションを提供します。Oracle JDeveloperによるWebサービスのREST機能の有効化の詳細は、Oracle JDeveloperのオンライン・ヘルプを参照してください。


関連資料:


3.2.6 Oracle Application Server Wireless

OracleAS Wirelessは、モバイル・アプリケーションの開発/公開、モバイル・ユーザーの作成、ヘルプ・デスク・サポートの提供、およびOracleAS Wirelessサーバーの管理のための機能を提供するWebベース・ツールの完全なセットを提供します。OracleAS Wirelessを使用すると、ユーザーは、モバイル機器から企業の電子メール、カレンダ、およびファイル・システムに接続できるようになります。

OracleAS Wirelessは、ユーザーのモバイル機器からのMicrosoft Officeドキュメントのアクセス、検索、およびFAX送信をサポートします。


関連資料:

『Oracle Application Server Wireless開発者ガイド』

3.2.7 Oracle Business Intelligence Beans

Oracle Business Intelligence Beansを使用すると、開発者は、Oracle Databaseの拡張オンライン分析処理(OLAP)機能を利用するビジネス・インテリジェンス・アプリケーションを生産的に構築することができます。OracleBI Beansには、プレゼンテーションBean(グラフおよびクロス集計)、データBean(クエリーおよび計算ビルダー)、および永続サービスが含まれます。これは、HTMLクライアントにもJavaクライアント・アプリケーションにもデプロイできます。OracleBI Beansは、Oracle JDeveloperにシームレスに統合され、カスタム・ビジネス・インテリジェンス・アプリケーションを構築するための最も生産性の高い開発環境を提供します。

OracleBI Beansアプリケーションでは、アプリケーション開発者は、ユーザーに、クロス集計からテキスト・ファイルまたはHTMLファイル(Microsoft Excel 2000以上で読取り可能)にデータをエクスポートさせることができます。

OracleBI Beansに基づくOracle Business Intelligence Spreadsheet Add-Inは、Microsoft Excelへのアドインです。これにより、Oracle OLAPからのデータをMicrosoft Excelスプレッドシートで表示できるようになります。このアドインは、Oracle Developer Suiteに含まれており、次の場所にあるOracle Technology Network(OTN)からダウンロードすることもできます。

http://www.oracle.com/technology/products/bi/spreadsheet_addin/index.html

3.2.8 Oracle Business Intelligence Discoverer

Oracle Business Intelligence Discovererは、直観的に使用できる、非定型クエリー、レポート、分析、およびWeb公開のためのツールです。このツールを使用すると、ビジネス・ユーザーは、データ・マート、データ・ウェアハウス、オンライン・トランザクション処理システム、およびOracle E-Business Suiteの情報に即座にアクセスできます。

OracleBI Discovererにより、OracleBI DiscovererワークブックをMicrosoft Excelスプレッドシートとして保存できます。Microsoft Excelにエクスポートする際は、次のオプションを使用できます。

  • 書式設定が保持されているExcelワークシート。

  • Excelピボット・テーブルが作成されているExcelワークシート。このオプションは、OracleBI Discovererクロス集計に対して使用できます。

  • カンマ区切り値(CSV)。このオプションは、情報の書式設定が不要な場合やファイル・サイズの節約が必要な場合に適しています。

  • Microsoft ExcelのWebクエリー(.IQY)。このオプションにより、エンド・ユーザーは、Microsoft Excelで動的OracleBI Discovererワークシートにアクセスできます。OracleBI Discoverer Plus RelationalとOracleBI Discoverer Viewerの両方からMicrosoft ExcelのWebクエリー形式にデータをエクスポートできます。


関連資料:


3.2.9 Oracle BPEL Process Manager

Oracle BPEL Process Managerは、Business Process Execution Language(BPEL)規格に基づく設計、デプロイ、監視、および管理プロセスを容易にするフレームワークを提供します。

Oracle BPEL Process Managerは、Oracle JDeveloper BPEL Designerでの変換、ワークフロー、ワークリスト、通知、センサー、テクノロジ・アダプタ、およびサード・パーティ・アダプタのサポートを提供することによって、BPEL機能の価値と使いやすさを向上させます。

Oracle BPEL Process Managerを使用すると、ユーザーの識別情報が変更されたときにトリガーされる組織アラートを作成および受信できるBPELプロセスを設定できます。これらのアラートは、適切なユーザーのMicrosoft Outlook電子メール・クライアントに送信されるMicrosoft Office XMLドキュメントによる電子メール通知の形式でも可能です。

3.2.10 Oracle Collaboration Suite

次のOracle Collaboration Suiteコンポーネントは、異なる方法でMicrosoft Office相互運用性をサポートしています。

3.2.10.1 Oracle Calendar

Oracle Calendarは、オープンな規格に基づくスケーラブルなスケジュール・ソフトウェアで、人、リソース、およびイベントを効率的にスケジュール設定できます。このソフトウェアは様々な機能を提供しますが、その中でも、リアルタイム参照/フリータイム検索、国際的なデプロイを支援する複数タイムゾーン・サポート/UTF-8エンコーディング、電子メール/ワイヤレス・アラート、マルチプラットフォーム・サポート/拡張可能認証、圧縮、およびセキュリティ強化のための暗号化(ACE)フレームワークなどの機能を特長とします。

Oracle Calendarサーバーは、スケジュール統合スイートおよびスケジュール製品のバックエンドです。ネットワーク・ユーザーは、Microsoft Outlookを使用してカレンダを管理することができます。


関連資料:

次の場所にある『Oracle Calendar管理者ガイド』に記載されているOracle Calendarの概要

http://www.oracle.com/pls/cs101/vbook_subject?subject=calendar


3.2.10.2 Oracle Connector for Outlook

Oracle Connector for Outlookは、Microsoft Outlookの機能を拡張して、電子メール、ボイスメール、FAX、Web会議、およびリアルタイム・カレンダのための統合環境を提供します。Oracle Connector for Outlookは、MAPIサービス・プロバイダとしてカレンダ/電子メール・サーバーと直接通信し、電子メール、FAX、ボイスメール、およびカレンダ・データをMAPI構成に変換し、Microsoft Outlookインタフェースに表示されるようにします。

3.2.10.3 Oracle Drive

Oracle Driveは、Oracle Content Servicesのためのデスクトップ・クライアントです。Oracle Driveを使用すると、Windowsエクスプローラにマッピングされたドライブによって、任意のWindowsアプリケーションおよびMicrosoft Officeアプリケーションから、コンテンツ(ファイル)およびファイル・プロパティにアクセスできます。コンテンツには、Webブラウザを使用してアクセスすることもできます。

3.2.10.4 Real Time Collaboration Add-in for Outlook

Oracle Real-Time Collaboration Add-in for Microsoft Officeは、Web会議をスケジュールしたり、インスタント会議を開始したり、Microsoft Officeアプリケーション(Microsoft Excel、Microsoft Outlook、Microsoft PowerPoint、Microsoft Wordなど)からOracle Messengerユーザーとチャットしたりする際に便利です。

3.2.11 Oracle Identity Management

Oracle Identity Managementを使用すると、アプリケーションやディレクトリとOracle Internet Directoryの相互動作を実現して、管理時間とコストを削減することができます。これにはサード・パーティのLightweight Directory Access Protocol(LDAP)ディレクトリも含まれます。これには、Oracle Directory Integration Platformが使用されます。

相互運用性プロセス全体にわたって、Oracle Directory Integration Platformは、アプリケーションおよびその他のディレクトリが信頼できる方法で必要な情報をやり取りできることを保証します。オラクル社は、コンポーネントをOracle Identity Managementと統合することにより、集中セキュリティ管理を提供します。同様に、Microsoft社は、すべてのMicrosoftアプリケーションをMicrosoft Active Directoryと統合することにより、Microsoft Windowsでの集中セキュリティ管理を提供します。Oracle Identity ManagementとMicrosoft Active Directoryの両方を使用する環境では、これらの2つのシステムを相互運用するためにデータを同期化する必要があります。Oracle Directory Integration Platformに含まれるActive Directory Connectorは、この目的に使用できます。

3.2.12 Oracle Internet Directory

Oracle Internet Directoryは、Oracle Application Server管理およびセキュリティ・インフラストラクチャの非常に重要なコンポーネントです。これにより、LDAPバージョン3規格を使用して、ユーザー・アカウントおよびグループを確実に集中管理できます。Oracle Application Serverを使用して、ユーザーをOracle Internet Directoryで集中的に作成し、Oracle Application Serverのすべてのコンポーネントで共有できます。ユーザーは、ログインし、Oracle Internet Directory資格証明に対してOracle Application Server Single Sign-Onによって認証されると、複数のアプリケーションにシームレスにアクセスできるようになります。

Oracle Internet Directoryが集中ディレクトリで、Microsoft ExchangeとMicrosoft Active Directoryを使用している場合は、Microsoft Outlookの連絡先の識別情報が最新のものであることを保証するために、Oracle Directory Integration PlatformのActive Directory Connectorを使用して、Oracle Internet DirectoryとMicrosoft Active Directoryを同期化する必要があります。

3.2.13 Oracle JDeveloper

Oracle JDeveloperは、無償の統合開発環境(IDE)で、JavaアプリケーションとWebサービスのモデリング、開発、デバッグ、最適化、およびデプロイのためのエンドツーエンド・サポートを備えています。

Oracle BPEL Process Managerは、電子メール通知としてユーザーに送信されるアラートを作成するためのBPELプロセスの設定に使用されます。Oracle BPEL Process Managerは、Oracle JDeveloperのインストールに含まれており、Oracle JDeveloper BPEL DesignerおよびBPEL Controlを使用してBPELプロセスを構築、デプロイ、およびテストします。

開発者は、Oracle JDeveloperを使用して、Microsoft Officeアプリケーション(具体的には、Microsoft Word、Microsoft Excel、およびMicrosoft InfoPath)から起動できるエンタープライズWebサービスを作成することができます。

3.2.14 Oracle Mobile Collaboration

Oracle Collaboration Suite 10gは、企業のユーザーに、メール、カレンダ、ファイル(Oracle Content Services)、Web会議などのサービスを含む完全な共同作業プラットフォームを提供します。デスクから離れているときにこれらのサービスにアクセスする必要があるユーザーのために、Oracle Collaboration Suiteは、Oracle Collaboration Suite 10g Mobile Collaborationを提供します。Oracle Mobile Collaborationにより、ユーザーは、企業への接続を維持でき、どこからでも、ボイス・アクセスなどの機能を備えたモバイル・デバイスを使用して、会社の電子メール、ボイスメール、カレンダ、アドレス帳、タスク、オンライン・ファイル、およびディレクトリにアクセスすることができます。

Oracle Mobile Collaborationは、次のサービスにより、Oracle Collaboration Suite 10g Mail、Calendar、Search、およびContent Servicesなどのブラウザ・ベース・アプリケーションへのモバイルおよびボイス・アクセスを提供します。

  • Oracle Collaboration Suite 10g Mobile Access

  • Oracle Collaboration Suite 10g Mobile Push Mail

  • Oracle Collaboration Suite 10g Mobile Data Sync

  • Oracle Collaboration Suite 10g Mobile Device Management

Oracle Mobile Collaborationは、モバイル機器からのMicrosoft Officeドキュメントのアクセス、検索、およびFAX送信を可能にします。

3.2.15 Oracle Reports

Oracle Reportsは、強力なエンタープライズ・レポート・ツールです。このツールにより、開発者は、XML、Microsoft Excel(JDBCを使用)、テキストなどの任意のデータソースに対して、高度なWebレポートおよび印刷レポートを迅速に開発し、デプロイすることができます。Oracle Reportsで構築したレポートは、Microsoft Officeに提供できます。レポート出力は、Microsoft ExcelスプレッドシートやMicrosoft Wordドキュメントとして保存したり、電子メールの添付ファイルとして送信したりすることができます。

3.2.16 Oracle Secure Enterprise Search

Oracle Secure Enterprise Search(OSES)は、複数のリポジトリを統一形式で検索する機能を提供します。OSESは、組込みWeb、ファイル、およびOracleAS Portalソース・タイプによる次のMicrosoftドキュメントの検索をサポートします。

  • Microsoft Word

  • Microsoft Excel

  • Microsoft PowerPoint

  • Microsoft Access

  • Microsoft Worksデータベース

  • Microsoft Worksワード・プロセッサ

  • Microsoft Write


関連資料:

http://www.oracle.com/technology/products/oses/index.htmlにあるOTNのOracle Secure Enterprise Searchドキュメント・ページ

3.2.17 Oracle Xellerate

Oracle Xellerateは、Oracle Directory Integration PlatformのMicrosoft Active Directoryとの同期化(第10章「ユーザー識別情報のプロビジョニングとMicrosoft Outlook連絡先のアラート」を参照)に似たMicrosoft Active Directoryとの相互運用性を提供します。

Oracle Xellerateには、次のMicrosoftコネクタが含まれます。

  • Microsoft Exchange 5.5

  • Microsoft Exchange 2000

  • Microsoft Active Directory

  • Microsoft Active Directoryパスワード同期化

3.2.18 Oracle XML Publisher

Oracle XML Publisherを使用すると、使い慣れたデスクトップ・ツール・セットを使用して、ユーザー独自のレポート形式を作成して保持することができます。これらのレポート形式は、既存のOracleアプリケーションからのXMLデータ抽出に基づいています。実行時に、Oracle XML Publisherは、カスタム・テンプレートと同時リクエスト・データ抽出をマージして、出力をPDF、HTML、RTF、またはMicrosoft Excel(HTML)で生成します。Oracle XML Publisherは、次の方法でMicrosoft Officeアプリケーションと相互運用できます。

  • レポート・レイアウト: Microsoft Wordを使用してレポート・レイアウトを構築できます。Microsoft Wordへのプラグインが、レポート構造の構築に役立ちます。その後、Microsoft Wordの機能を使用して、ルック・アンド・フィールをレポート・レイアウトに追加できます。このレイアウトはXSL書式設定オブジェクト(XSL-FO)形式に変換され、サーバー上の書式設定エンジンによって、PDF、RTF、Microsoft Excelなどのドキュメントが生成されます。

  • レポート出力: 出力は、Microsoft Word(RTF)およびMicrosoft Excelで生成できます。Microsoft WordとMicrosoft Excelのどちらについても、RTFからXSLFOへのコンパイラ、バイナリExcelエンジン(読取り/書込み)、およびExcel計算エンジンを含むサーバー側のJavaエンジンを使用できます。サーバー側にMicrosoft Officeコンポーネントがなくても、この出力形式を作成できます。


関連資料:

次の場所にあるOTNのOracle XML Publisherページ

http://www.oracle.com/technology/products/applications/publishing/index.html