既存のクラスタに新しいノードを追加するには、代わりに「追加のクラスタノードとして Sun Cluster ソフトウェアを構成する (scinstall)」の手順に従ってください。
SunPlex Installer を使用して Sun Cluster ソフトウェアとパッチを 1 回の操作でクラスタ内のすべてのノードにインストールし、構成するには、次の手順を実行してください。この手順は、Solstice DiskSuite ソフトウェアとパッチのインストール (Solaris 8)、または Solaris ボリュームマネージャ ミラーディスクセットの構成 (Solaris 9) にも使用できます。
SunPlex Installer を使用して Solstice DiskSuite ソフトウェアのインストール、または Solaris ボリュームマネージャ ディスクセットの構成を行う場合は、以下のデータサービスの 1 つまたは両方をインストールできます。
Sun Cluster HA for NFS データサービス
Sun Cluster HA for Apache スケーラブルデータサービス
インストール処理には、30 分から 2 時間以上かかる場合があります。実際に要する時間は、クラスタノードの数、インストールするデータサービスの種類、クラスタ構成内のディスクの数により異なります。
SunPlex Installer を使用してソフトウェアをインストールするための必要条件にクラスタ構成が適合していることを確認します。
インストールの必要条件と制限については、「SunPlex Installer により Sun Cluster ソフトウェアをインストールする」 を参照してください。
クラスタのすべてのノードで root パスワードが同じであることを確認します。
root パスワードを使用して SunPlex Installer または SunPlex Manager にアクセスするためには、クラスタ内のすべてのノードで root パスワードが同じでなければなりません。
root パスワードが他のノードと異なるノードがある場合は、クラスタ内のすべてのノードで同じ値になるように、root パスワードを設定してください。必要に応じ、chkey を使用して RPC 鍵ペアを更新してください。chkey(1) のマニュアルページを参照してください。
# passwd Enter new password # chkey -p |
Sun Cluster HA for NFS または Sun Cluster HA for Apache をインストールする場合は、クラスタ構成が該当するすべての要件を満たしているかどうかを確認してください。
「SunPlex Installer により Sun Cluster ソフトウェアをインストールする」 を参照してください。
クラスタの各ノードに SunPlex Manager ソフトウェアがインストールされていることを確認します。
インストール手順については、「SunPlex Manager ソフトウェアをインストールする」を参照してください。
インストールする各ソフトウェア製品の CD-ROM イメージへのファイルシステムパスを用意します。
ファイルシステムパスを用意する場合は、次のガイドラインに従ってください。
以下の機能を使用する場合は、追加パッケージをインストールします。
Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI)
インターコネクトトランスポート用の SCI-PCI アダプタ
RSMRDT ドライバ
RSMRDT ドライバを使用できるのは、Oracle9i リリース 2 SCI 構成を RSM を有効にして実行しているクラスタだけです。インストールと構成手順についての詳細は、Oracle9i リリース 2 のユーザーマニュアルを参照してください。
インストールが必要なパッケージを決定します。
各機能に必要な Sun Cluster 3.1 9/04 パッケージとパッケージの各グループのインストール順序を次の表に示します。SunPlex Installerは自動的にはこれらのパッケージをインストールしません。
機能 |
インストールする追加の Sun Cluster 3.1 9/04 パッケージ |
---|---|
RSMAPI |
SUNWscrif |
SCI-PCI アダプタ |
SUNWsci SUNWscid SUNWscidx |
RSMRDT ドライブ |
SUNWscrdt |
関連する Solaris パッケージがすでにインストールされていることを確認します。
「Solaris ソフトウェアをインストールする」の 手順 8 を参照してください。
Sun Cluster 3.1 9/04 CD-ROM を CD-ROM ドライブに入れます。
Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリに変更します。ここでは arch は sparc または x86 で、ver は 8 (Solaris 8 の場合) または 9 (Solaris 9 の場合) となります。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ |
追加のパッケージをインストールします。
# pkgadd -d . packages |
CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動し、CD-ROM を取り出します。
# eject cdrom |
クラスタ内のそれぞれの追加ノードで手順を繰り返します。
Sun Cluster または Solstice DiskSuite のサポートに必要なパッチがある場合、これらのパッチをインストールする方法を決めます。
これらのパッチを手動でインストールする場合は、SunPlex Installer を使用する前に pkgadd コマンドを使用します。
SunPlex Installer を使用してこれらのパッチをインストールする場合は、パッチを 1 つのディレクトリにコピーします。
パッチディレクトリが以下の必要条件を満たすことを確認してください。
パッチディレクトリが各ノードで使用できるファイルシステムにあること。
このディレクトリには、各パッチのバージョンを 1 つだけコピーするようにしてください。
パッチディレクトリに同じパッチのバージョンが複数存在すると、SunPlex Installer はパッチの依存性順位を正しく判断できなくなります。
パッチファイルは解凍されています。
次の インストールワークシートに必要事項を記入します。
表 2–6 SunPlex Installer インストールと構成のワークシート
SunPlex Installer インストールでは、デフォルトプライベートネットワークアドレス (172.16.0.0) および ネットマスク (255.255.0.0) が自動的に指定されます。別のアドレスを使用する必要がある場合は、Sun Cluster ソフトウェアのインストールに SunPlex Installer を使用しないでください。代わりに「Sun Cluster ソフトウェアパッケージをインストールする」と「すべてのノードで Sun Cluster ソフトウェアを構成する (scinstall)」の手順に従って、クラスタをインストールおよび構成してください。
scinstall の処理が終了した後で、プライベートネットワークアドレスとネットマスクを変更することはできません。別のプライベートネットワークアドレスやネットマスクを使用する必要があり、 ノードがインストールモードのままの場合は、「Sun Cluster ソフトウェアのアンインストールによるインストール問題を解決する」の手順に従います。次にこの手順を繰り返して、正しい情報でノードのインストールと構成を行います。
計画のガイドラインについては、「Solaris OS の計画」 と 「Sun Cluster 環境の計画」 を参照してください。データサービスの計画ガイドラインについては、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』を参照してください。
管理コンソール、またはクラスタの外部に存在する他のマシンから、ブラウザを起動します。
ブラウザの Web プロキシを無効にします。
SunPlex Installer のインストール機能は、Web プロキシと互換性がありません。
ディスクキャッシュとメモリーキャッシュが有効になっていることを確認します。
ディスクキャッシュとメモリーキャッシュのサイズは、0 より大きくなくてはなりません。
ブラウザから、任意のクラスタノードのポート 3000 に接続します。
https://node:3000 |
ブラウザのウィンドウに「Sun Cluster のインストール」画面が表示されます。
「Sun Cluster のインストール」画面ではなく、SunPlex Installer によりデータサービスのインストール画面が表示される場合は、Sun Cluster フレームワークソフトウェアがそのノードですでにインストールされて構成されています。URL 内のノード名がインストール対象のクラスタノードの名前と一致していることを確認してください。
ブラウザに「新しいサイトの証明書」ウィンドウが表示された場合は、画面上の指示に従ってください。
スーパーユーザーとしてログインします。
「Sun Cluster のインストール」画面で、SunPlex Installer を使用するための要件をクラスタが満たしていることを確認します。
示されている必要条件をすべて満たしている場合は、「次へ」をクリックして次の画面に進みます。
メニュープロンプトに従って 手順 8 で作成したワークシートから回答を入力します。
「インストールを開始」をクリックしてインストール処理を開始します。
次のガイドラインに従ってください。
インストール処理中は、ブラウザウィンドウを閉じたり URL を変更しないでください。
ブラウザに「新しいサイトの証明書」ウィンドウが表示された場合は、画面上の指示に従ってください。
ブラウザにログイン情報のプロンプトが表示された場合は、接続先ノードの該当するスーパーユーザー ID とパスワードを入力してください。
SunPlex Installer は、引き続きすべてのクラスタノードのインストールと構成を行い、クラスタを再起動します。クラスタ内ですべてのノードが正常に起動されると、クラスタが確立されます。Sun Clusterのインストール出力は、/var/cluster/logs/install/scinstall.log.N に記録されます。
インストールが進行している間、クラスタインストール処理の状況を示す簡単なメッセージが画面に表示されます。インストールと構成が完了した時点で、ブラウザにクラスタ監視 / 管理用の GUI が表示されます。
SunPlex Installer インストールの出力は、/var/cluster/spm/messages ファイルに記録されます。Sun Cluster のインストール出力は、 /var/cluster/logs/install/scinstall.log.N に記録されます。
SunPlex Installer で必要に応じて、定足数の割り当ての確認と、その割り当ての変更を行います。
3 つ以上のノードを持つクラスタの場合、共有定足数デバイスの使用は任意です。SunPlex Installer による定足数デバイスへの定足数投票の割り当ては、適切な共有ディスクが利用可能かどうかに基づいて行われます。ユーザーは、SunPlexManager を使用して定足数デバイスを指定することも、クラスタ内の定足数投票数を割り当てなおすこともできます。詳細は、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris 版)』の「定足数の管理」を参照してください。
Sun StorEdge QFS ファイルシステムソフトウェアをインストールします。
初期インストールについては、『Sun StorEdge QFS and Sun StorEdge SAM-FS Software Installation and Configuration Guide』の手順に従ってください。
(省略可能) SPARC: VERITAS File System をインストールするには、「SPARC: VERITAS File System ソフトウェアをインストールする」 に進みます。
ネームサービス検索順を設定します。
「ネームサービススイッチを構成する」 に進みます。