Sun Management Center のモジュールは、特定の監視リソースからデータを収集する役割を果たします。これらのモジュールは、Sun Management Center エージェントに対して、読み込み、有効化、無効化、読み込み解除を動的に行うことができます。
モジュールを読み込むと、「モジュール」アイコンが「ブラウザ詳細」ウィンドウに表示されます。さらにモジュール管理オブジェクトとそのデータプロパティを定義すると、このモジュールのデータ収集が開始され、「詳細」ウィンドウに管理オブジェクトのデータプロパティが表示されます。データ表示は定期的に更新されます。
使用不可だったモジュールを使用可能にすると、データ収集が再起動します。「詳細」ウィンドウに表示される管理オブジェクトのデータは、定期的に更新されます。
モジュールを使用不可にすると、再び使用可能にするまで管理オブジェクトのデータ収集は一時的に停止され、データも更新されません。この場合、たとえ手動でデータ更新を行なったとしてもアラームイベントを引き起こすことはなく、モジュールが再び使用可能になるまでアラームは生成されません。
モジュールを読み込み解除すると、管理オブジェクトのデータ収集は停止します。管理オブジェクトのデータプロパティが未定義となり、「モジュール」アイコンが「ブラウザ詳細」から削除されます。
単一ホスト上に 2 回以上読み込み可能なモジュール (ファイル走査モジュールなど) は、マルチインスタンスモジュールと呼ばれます。モジュールがマルチインスタンスモジュールの場合、「詳細」ウィンドウに特別なアイコンが表示されます。
ソフトウェアのインストール時に、以下の一部または全てのモジュールを読み込むことができます。
エージェント統計情報
カーネルリーダ (簡易)
MIB-II システム (簡易)
構成リーダ (サポートされるハードウェアプラットフォームのみ)
ファイル走査 [システムログ]
表 11–1 は、読み込みと使用が可能な汎用モジュールのリストです。ただし、システムに表示されるモジュールリストは、ご使用のプラットフォームタイプおよびインストールしたアドオン製品によって異なります。プラットフォーム固有のモジュール (構成リーダや動的再構成モジュールなど) については、お手持ちの補足を参照してください。その他の Sun Management Center モジュールについては、付録 C 「Sun Management Center ソフトウェアのモジュール」を参照してください。
表 11–1 Sun Management Center モジュール
モジュール |
モジュールバージョン番号 |
説明 |
---|---|---|
エージェント統計情報 |
2.0 |
エージェント経由でオブジェクト、プロセス、プロセスの実行を監視することにより、ホスト上にインストールされたエージェントの健全性に関する情報を提供します。 |
エージェントの更新 |
1.0 | |
構成リーダ |
1.0 |
ホストのハードウェア構成を提供します。このモジュールは、ハードウェアプラットフォームがサポートされ、ワークグループまたはデスクトップのアドオン製品がインストールされている場合にのみ使用可能です。物理表示および論理表示の使用には、このモジュールが必須です。 |
データロギングレジストリ |
2.0 |
エージェントデータログ (ログ宛先、モジュール名、ログ間隔、バッファ長など) に関する情報を提供します。このモジュールは、複数コピーして読み込めます。 |
ディレクトリサイズモニタリング |
2.0 |
Sun Management Center エージェントをインストールしたホスト上のディレクトリとサブディレクトリのサイズを、分割して監視することができます。このモジュールは複数コピーして読み込めます。また、プロパティテーブルに行を追加して、監視対象のディレクトリを追加することもできます。 |
動的再構成 |
2.0 | |
ファイルモニタリング |
2.0 |
選択したファイルをホスト上で監視します。監視パラメータには、ファイルサイズやタイムスタンプなどが含まれます。このモジュールは、複数コピーして読み込めます。また、データプロパティテーブルに行を追加する必要があります。詳細については、データプロパティテーブルに行を追加するを参照してください。 |
ファイル走査 |
2.0 |
ホスト上のファイルを指定したパターンでスキャンします。このモジュールは、複数コピーして読み込めます。また、データプロパティテーブルに行を追加する必要があります。詳細については、データプロパティテーブルに行を追加するを参照してください。 |
HP JetDirect |
2.0 |
JetDirect カードが搭載された HP プリンタの状態を監視します。このモジュールは、複数コピーして読み込めます。 |
状態モニター |
2.0 | |
カーネルリーダ |
2.0 |
カーネル統計情報 (CPU の詳細、システムコール、フォルト、ストリーム、ディスク情報、ページ情報など) を提供します。 |
カーネルリーダ (簡易) |
1.0 | |
ログ表示用 ACL |
1.0 |
各種ログファイル (システムログ、Sun Management Center ログなど) の表示と監視をサポートします。 |
MIB-II 計測 |
1.0 |
監視ホストのシステム、インタフェース、IP、ICMP (Internet Control Message Protocol)、TCP (Transmission Control Protocol)、UDP (User Datagram Protocol) MIB-II (管理情報ベース) のグループ情報を提供します。 |
MIB-II プロキシモニタリング |
2.0 |
Sun Management Center 以外の MIB-II SNMP エージェントを実行するホストのプロキシ管理を提供します。このモジュールは、複数コピーして読み込めます。 |
MIB-II システム (簡易) |
1.0 |
監視ホストの標準的な MIB-II (管理情報ベース) グループの情報 (システムグループ、インタフェースグループ、IP 転送、IP 経路テーブルなど) を提供します。このモジュールは、MIB-II 計測モジュールの縮小版です。 注 – MIB-II モジュールはエージェントを特定します。このモジュールを読み込まないと、エージェントは ping ホストまたは SNMP ホストとしてしか作成されません。 |
NFS ファイルシステム |
2.0 |
監視ホスト上の NFS ファイルシステムに関する情報を提供するために、ファイルシステムのマウント後またはマウント解除後の占有ディスク容量、使用容量、空き容量、さらにファイルシステムの残存容量の合計を監視します。 |
NFS 統計情報 |
2.0 |
サーバが受信した NFS コール数と RPC (遠隔手続き呼び出し) 数、および監視ホスト上のトランザクション数を監視します。このモジュールは、複数コピーして読み込めます。 |
プリントスプーラ |
3.0 | |
プロセスモニタリング |
2.0 |
ホスト上の 1 つまたは複数のホストを監視し、マッチングパターンによって監視プロセスを特定します。このモジュールは、複数コピーして読み込めます。また、データプロパティテーブルに行を追加する必要があります。詳細については、データプロパティテーブルに行を追加するを参照してください。 |
Solaris プロセス詳細 |
2.0 |
Sun Management Center エージェントをインストールしたホスト上で動作する Solaris プロセスの詳細を表示します。「Process Details」ウィンドウの使用には、このモジュールが必須です。 |
Storage A5x00 |
1.0 |
A5000、5100、5200 の各ストレージデバイスの状態を監視し、アラームを管理します。 |
Sun StorEdge T3 |
1.0 |
T3 ストレージデバイスの状態を監視し、アラームを管理します。 |
モジュールについての詳細は、付録 C 「Sun Management Center ソフトウェアのモジュール」を参照してください。
構成リーダモジュールと動的再構成モジュールは、特定のハードウェアプラットフォームのみでサポートされます。詳細は、プラットフォームの補足を参照してください。
ご使用のシステムハードウェアによっては、他のモジュールもサポートされる場合があります。詳細については、Sun Management Center Web サイト http://www.sun.com/sunmanagementcenter/ を参照してください。