Sun N1 System Manager を使ってプロビジョニング可能なサーバーを検出および管理するには、各プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアを確認し、必要な場合はアップデートする必要があります。
この節では、プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアを確認、ダウンロード、およびアップデートする手順を示します。
この節の内容は次のとおりです。
この手順は、N1 System Manager で管理する各 V20z サーバーと V40z サーバーで行う必要があります。
V20z サーバーまたは V40z サーバーのサービスプロセッサにログオンします。
コマンド「ssh -l ssh-account sp-ip-address」を入力します。ここで ssh-account は 「プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサの SSH アカウントを設定する」 で設定したサービスプロセッサのアカウント名です。また、sp-ip-address は、V20z のサービスプロセッサの IP アドレスです。サービスプロセッサのプロンプトが表示されます。
「inventory get software」と入力し、ファームウェアのバージョンを表示します。
次に例を示します。
$ inventory get software Name Revision Install Date Description Diagnostics V2.1.0.16 Thu Sep 30 15:24:31 2004 Server Diagnostics Platform V1.30.5 Thu Sep 30 15:17:54 2004 Platform BIOS for V20z BIOS - ID: 255 Operator Panel V1.0.1.1 Thu Sep 30 15:14:39 2004 Operator Panel Firmware SP Value-Add V2.1.0.16 Thu Sep 30 15:06:58 2004 SP Value-Add Software SP Base V2.1.0.16 Thu Sep 30 15:06:58 2004 SP Base Software |
ファームウェアのバージョンを確認します。
サービスプロセッサで表示されるファームウェアのバージョンが、次に示すファームウェアのバージョン以上である場合は、ファームウェアをダウンロードし、アップグレードする必要はありません。
サービスプロセッサで表示されるファームウェアのバージョンが、次に示すファームウェアのバージョンよりも古い場合は、「V20z と V40z のサービスプロセッサファームウェアをダウンロードする」と「V20z と V40z のサービスプロセッサファームウェアをアップデートする」に示す手順でファームウェアのアップグレードをダウンロードし、インストールする必要があります。
V20z と V40z のファームウェアのバージョンは、プラットフォームの BIOS を除き同じです。
ファームウェア |
バージョン |
---|---|
診断 |
V2.1.0.10 |
V20z プラットフォーム BIOS |
V1.30.5 |
V40z プラットフォーム BIOS |
V2.22.4 |
操作パネル |
V1.0.1.0 |
サービスプロセッサ (SP) |
V2.1.0.10 |
SP 付加価値 |
V2.1.0.10 |
SP ベース |
V2.1.0.10 |
ファームウェアをダウンロードするには、ファームウェアのダウンロード元 Web サイトのユーザー名とパスワードが必要です。ユーザー名とパスワードを登録するには、Web ブラウザを開き、http://sdlcweb1d.sun.com/ECom にアクセスします。「Register」をクリックして登録フォームを開きます。登録が完了したら、次の手順でファームウェアをダウンロードできます。
次の手順は、N1 System Manager を使って管理する各プロビジョニング可能なサーバーで行う必要があります。
N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。
ファームウェアアップデートの zip ファイルを保存するディレクトリを作成します。
各サーバータイプのファームウェアをダウンロードするために、それぞれ別個のディレクトリを作成します。次に例を示します。
# mkdir V20z-firmware V40z-firmware |
Web ブラウザを開き、
http://www.sun.com/servers/entry/v20z/downloads.html にアクセスします。
Sun Fire V20z/V40z サーバーのダウンロードのページが表示されます。
「Current Release」をクリックします。
「Sun Fire V20z/V40z NSV Bundles 2.1.0.16」ページが表示されます。
「Download」をクリックします。
ダウンロードの「Welcome」ページが表示されます。ダウンロードセンターにログインしていない場合は、ログイン名とパスワードを入力します。
「Continue」をクリックします。
「Terms of Use」ページが表示されます。ライセンス契約をよく読みます。ファームウェアをダウンロードするには、ライセンスの規約に同意する必要があります。続行するには「Accept」をクリックします。
「Download」ページが表示されます。ダウンロード可能なファイルの一覧が表示されます。
手順 2 で作成した V20z のファームウェアファイル用に作成したディレクトリに、次のファームウェアの zip ファイルをダウンロードします。
BIOS for V20z V2.1.0.16b, English (nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip, 225.50 MB)
NSV V2.1.0.16 bundle, English (nsv_V2.1.0.16.zip, 3.88 MB)
NSV README FILE, English (NSV_readme_817-7182_10.12.pdf, 194.39 KB)
手順 2 で作成した V40z のファームウェアファイル用に作成したディレクトリに、次のファームウェアの zip ファイルをダウンロードします。
BIOS for V40z V2.1.0.16a, English (nsv-v40z-bios-fw_V2.1.0.16a.zip, 157.57 MB)
NSV V2.1.0.16 bundle, English (nsv_V2.1.0.16.zip, 3.88 MB)
V20z ファームウェアの zip ファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。
BIOS と NSV の zip ファイルを展開します。
NSV の zip ファイルを展開するには「unzip nsv_V2.1.0.16.zip」と入力します。
次のファイルとディレクトリが作成されます。
# ls -p V2.1.0.16_manifest.xml manifest_template2.xsl scripts/ diags/ nsv_V2.1.0.16.zip snmp/ logs/ processRules.xml spupdate/ |
V20Z BIOS ファイルを展開するには「unzip nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」と入力します。
「unzip nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」を置き換えるかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。「y」を入力して操作を続けます。
次のファイルが作成されます。
# ls -p THIRDPARTYLICENSEREADME.txt nsv_sp_GPLsrc.zip nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip sp_src.tar.gz |
新しい BIOS zip ファイルを展開するには「unzip nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」と再度入力します。
THIRDPARTYLICENSEREADME.txt を置き換えるかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。「y」を入力して操作を続けます。
次のファイルとディレクトリが作成されます。
processRules.xml (ファイル)
manifest_template2.xsl (ファイル)
sw_images/ (ディレクトリ)
THIRDPARTYLICENSEREADME.txt (ファイル)
sw_images ディレクトリにある次のファイルは、 N1 System Manager によって V20Z プロビジョニング可能なサーバーのファームウェアのアップデートに使用されます。
sw_images/sp/spbase/V2.1.0.16/install.image
sw_images/platform/firmware/oppanel/V1.0.1.1/picup.image
sw_images/platform/firmware/bios/V1.30.5/bios.sp
V40z ファームウェアの zip ファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。
zip ファイルを展開するには「unzip nsv-v40z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」と入力します。
次の節に示す手順でプロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアをアップデートします。
次の手順は、N1 System Manager を使って管理する各プロビジョニング可能なサーバーで行う必要があります。
N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。
V20z のファームウェアをアップグレードする場合は、V20z の BIOS ファイルをダウンロードし、展開したディレクトリに移動します。
V40z のファームウェアをアップグレードする場合は、V40z の BIOS ファイルをダウンロードし、展開したディレクトリに移動します。
「/usr/java/j2re1.4.2_01/bin/java -jar spupdate.jar -f install.image」と入力してアップデートサーバーのデーモンを起動します。
V20z と V40z の両方のファームウェアをアップグレードする場合は、アップグレードするマシンのタイプに対応するファームウェアがあるディレクトリに移動していることを確認し、該当するマシンのタイプにログインする必要があります。
spupdate デーモンが、プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサからの要求を待ちます。
プロビジョニング可能なサーバーのファームウェアをアップデートします。
管理サーバーで新しい端末ウィンドウを開き、プロビジョニング可能なサーバーの SP にログインします。
コマンド「ssh -l account IP-address」を入力します。ここで IP-address は SP の IP アドレスです。
SP のアカウント名とパスワードがわからない場合は、SP を工場出荷時の設定にリセットします。リセットの方法については、付録 A 「インストールと設定の障害追跡」 を参照してください。
「sp update flash all -i IP-address」と入力してサービスプロセッサをアップデートします。ここで IP-address は管理サーバーの IP アドレスです。
SP が管理サーバーの spupdate デーモンに接続し、ファームウェアアップデートをダウンロードおよびインストールします。ファームウェアのアップデートが完了したら、サービスプロセッサが再起動し、サービスプロセッサへの ssh 接続が切断されます。
各プロビジョニング可能なサーバーについて 手順 3 を繰り返してから、次の手順に進みます。
管理サーバーの spupdate デーモンを終了します。
spupdate コマンドを入力した端末ウィンドウに移動し、 Control-C キーを押してデーモンを終了します。
第 5 章「Sun N1 System Manager ソフトウェアのインストールと設定」に従って N1 System Manager ソフトウェアをインストールします。