Sun N1 System Manager 1.0 インストールおよび構成ガイド

第 4 章 プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアの確認とアップデート

Sun N1 System Manager を使ってプロビジョニング可能なサーバーを検出および管理するには、各プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアを確認し、必要な場合はアップデートする必要があります。

サービスプロセッサファームウェアの確認とアップデート

この節では、プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアを確認、ダウンロード、およびアップデートする手順を示します。

この節の内容は次のとおりです。

Procedureプロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアを確認する

この手順は、N1 System Manager で管理する各 V20z サーバーと V40z サーバーで行う必要があります。

手順
  1. V20z サーバーまたは V40z サーバーのサービスプロセッサにログオンします。

    コマンド「ssh -l ssh-account sp-ip-address」を入力します。ここで ssh-account「プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサの SSH アカウントを設定する」 で設定したサービスプロセッサのアカウント名です。また、sp-ip-address は、V20z のサービスプロセッサの IP アドレスです。サービスプロセッサのプロンプトが表示されます。

  2. inventory get software」と入力し、ファームウェアのバージョンを表示します。

    次に例を示します。


    $ inventory get software
    Name           Revision  Install Date             Description
    Diagnostics    V2.1.0.16 Thu Sep 30 15:24:31 2004 Server Diagnostics
    Platform       V1.30.5   Thu Sep 30 15:17:54 2004 Platform BIOS for V20z
     BIOS - ID: 255
    Operator Panel V1.0.1.1  Thu Sep 30 15:14:39 2004 Operator Panel Firmware
    SP Value-Add   V2.1.0.16 Thu Sep 30 15:06:58 2004 SP Value-Add Software
    SP Base        V2.1.0.16 Thu Sep 30 15:06:58 2004 SP Base Software
  3. ファームウェアのバージョンを確認します。

    V20z と V40z のファームウェアのバージョンは、プラットフォームの BIOS を除き同じです。

    ファームウェア 

    バージョン 

    診断 

    V2.1.0.10 

    V20z プラットフォーム BIOS 

    V1.30.5 

    V40z プラットフォーム BIOS 

    V2.22.4 

    操作パネル 

    V1.0.1.0 

    サービスプロセッサ (SP) 

    V2.1.0.10 

    SP 付加価値 

    V2.1.0.10 

    SP ベース 

    V2.1.0.10 

ProcedureV20z と V40z のサービスプロセッサファームウェアをダウンロードする

始める前に

ファームウェアをダウンロードするには、ファームウェアのダウンロード元 Web サイトのユーザー名とパスワードが必要です。ユーザー名とパスワードを登録するには、Web ブラウザを開き、http://sdlcweb1d.sun.com/ECom にアクセスします。「Register」をクリックして登録フォームを開きます。登録が完了したら、次の手順でファームウェアをダウンロードできます。

次の手順は、N1 System Manager を使って管理する各プロビジョニング可能なサーバーで行う必要があります。

手順
  1. N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。

  2. ファームウェアアップデートの zip ファイルを保存するディレクトリを作成します。

    各サーバータイプのファームウェアをダウンロードするために、それぞれ別個のディレクトリを作成します。次に例を示します。


    # mkdir V20z-firmware V40z-firmware
    
  3. Web ブラウザを開き、

    http://www.sun.com/servers/entry/v20z/downloads.html にアクセスします。

    Sun Fire V20z/V40z サーバーのダウンロードのページが表示されます。

  4. 「Current Release」をクリックします。

    「Sun Fire V20z/V40z NSV Bundles 2.1.0.16」ページが表示されます。

  5. 「Download」をクリックします。

    ダウンロードの「Welcome」ページが表示されます。ダウンロードセンターにログインしていない場合は、ログイン名とパスワードを入力します。

  6. 「Continue」をクリックします。

    「Terms of Use」ページが表示されます。ライセンス契約をよく読みます。ファームウェアをダウンロードするには、ライセンスの規約に同意する必要があります。続行するには「Accept」をクリックします。

    「Download」ページが表示されます。ダウンロード可能なファイルの一覧が表示されます。

  7. 手順 2 で作成した V20z のファームウェアファイル用に作成したディレクトリに、次のファームウェアの zip ファイルをダウンロードします。

    • BIOS for V20z V2.1.0.16b, English (nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip, 225.50 MB)

    • NSV V2.1.0.16 bundle, English (nsv_V2.1.0.16.zip, 3.88 MB)

    • NSV README FILE, English (NSV_readme_817-7182_10.12.pdf, 194.39 KB)

  8. 手順 2 で作成した V40z のファームウェアファイル用に作成したディレクトリに、次のファームウェアの zip ファイルをダウンロードします。

    • BIOS for V40z V2.1.0.16a, English (nsv-v40z-bios-fw_V2.1.0.16a.zip, 157.57 MB)

    • NSV V2.1.0.16 bundle, English (nsv_V2.1.0.16.zip, 3.88 MB)

  9. V20z ファームウェアの zip ファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。

    BIOS と NSV の zip ファイルを展開します。

    1. NSV の zip ファイルを展開するには「unzip nsv_V2.1.0.16.zip」と入力します。

      次のファイルとディレクトリが作成されます。


      # ls -p
      V2.1.0.16_manifest.xml   manifest_template2.xsl   scripts/
      diags/                   nsv_V2.1.0.16.zip        snmp/
      logs/                    processRules.xml         spupdate/
    2. V20Z BIOS ファイルを展開するには「unzip nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」と入力します。

      unzip nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」を置き換えるかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。「y」を入力して操作を続けます。

      次のファイルが作成されます。


      # ls -p
      THIRDPARTYLICENSEREADME.txt       nsv_sp_GPLsrc.zip
      nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip   sp_src.tar.gz
    3. 新しい BIOS zip ファイルを展開するには「unzip nsv-v20z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」と再度入力します。

      THIRDPARTYLICENSEREADME.txt を置き換えるかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。「y」を入力して操作を続けます。

      次のファイルとディレクトリが作成されます。

      • processRules.xml (ファイル)

      • manifest_template2.xsl (ファイル)

      • sw_images/ (ディレクトリ)

      • THIRDPARTYLICENSEREADME.txt (ファイル)

      sw_images ディレクトリにある次のファイルは、 N1 System Manager によって V20Z プロビジョニング可能なサーバーのファームウェアのアップデートに使用されます。

      • sw_images/sp/spbase/V2.1.0.16/install.image

      • sw_images/platform/firmware/oppanel/V1.0.1.1/picup.image

      • sw_images/platform/firmware/bios/V1.30.5/bios.sp

  10. V40z ファームウェアの zip ファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。

    zip ファイルを展開するには「unzip nsv-v40z-bios-fw_V2.1.0.16b.zip」と入力します。

次の手順

次の節に示す手順でプロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサファームウェアをアップデートします。

ProcedureV20z と V40z のサービスプロセッサファームウェアをアップデートする

次の手順は、N1 System Manager を使って管理する各プロビジョニング可能なサーバーで行う必要があります。

手順
  1. N1 System Manager 管理サーバーに root でログインします。

    • V20z のファームウェアをアップグレードする場合は、V20z の BIOS ファイルをダウンロードし、展開したディレクトリに移動します。

    • V40z のファームウェアをアップグレードする場合は、V40z の BIOS ファイルをダウンロードし、展開したディレクトリに移動します。

  2. /usr/java/j2re1.4.2_01/bin/java -jar spupdate.jar -f install.image」と入力してアップデートサーバーのデーモンを起動します。


    注意 – 注意 –

    V20z と V40z の両方のファームウェアをアップグレードする場合は、アップグレードするマシンのタイプに対応するファームウェアがあるディレクトリに移動していることを確認し、該当するマシンのタイプにログインする必要があります。


    spupdate デーモンが、プロビジョニング可能なサーバーのサービスプロセッサからの要求を待ちます。

  3. プロビジョニング可能なサーバーのファームウェアをアップデートします。

    1. 管理サーバーで新しい端末ウィンドウを開き、プロビジョニング可能なサーバーの SP にログインします。

      コマンド「ssh -l account IP-address」を入力します。ここで IP-address は SP の IP アドレスです。

      SP のアカウント名とパスワードがわからない場合は、SP を工場出荷時の設定にリセットします。リセットの方法については、付録 A 「インストールと設定の障害追跡」 を参照してください。

    2. sp update flash all -i IP-address」と入力してサービスプロセッサをアップデートします。ここで IP-address は管理サーバーの IP アドレスです。

      SP が管理サーバーの spupdate デーモンに接続し、ファームウェアアップデートをダウンロードおよびインストールします。ファームウェアのアップデートが完了したら、サービスプロセッサが再起動し、サービスプロセッサへの ssh 接続が切断されます。

  4. 各プロビジョニング可能なサーバーについて 手順 3 を繰り返してから、次の手順に進みます。

  5. 管理サーバーの spupdate デーモンを終了します。

    spupdate コマンドを入力した端末ウィンドウに移動し、 Control-C キーを押してデーモンを終了します。

次の手順

第 5 章「Sun N1 System Manager ソフトウェアのインストールと設定」に従って N1 System Manager ソフトウェアをインストールします。