Solstice PPP 3.0.1 管理者ガイド

ドメインネームサービス (DNS) による構成

ドメインネームサービス (DNS) は、ホスト名と IP アドレスを解釈処理するインターネット標準ネームサービスです。DNS を Solstice PPP とともに使用するには、ネームサーバーを指定し、ネームサービスとして DNS を使用可能にする必要があります。図 5-8 は、前節の例を使用した構成例です。

図 5-8 ドメインネームサービス (DNS) の使用

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クライアントの構成

以下の例のように、すべてのネームサーバーのドメイン名と IP アドレスを定義するファイル /etc/resolv.conf を、クライアント上に作成します。


domain       xyz.Company.COM
nameserver   179.xxx.zzz.11
nameserver   ...
nameserver   ...

DNS をデフォルトネームサービスとして使用するには、ファイル /etc/nsswitch.conf に定義されている hosts エントリを以下のように編集します。


hosts:   files dns 

変更結果は自動的に適用されるので、マシンをリブートする必要はありません。

PPP リンク上の全 IP アドレスを確実に解釈処理可能にするには、ルーターとの接続のダイヤルアップパス定義に default_route キーワードを使用します。この結果、送信経路がデフォルト宛先としてルーティングテーブルに追加されます。IP インタフェースに down のマークを付けると、送信経路は削除されます。

ルーターの構成

ルーターはネームサービスとして DNS を使用する必要はありませんが、使用してもかまいません。ルーター上では、PPP リンクの IP インタフェースを up と構成することも down と構成することもできます。

インタフェースが up である場合は、マシンのリブート時に IP ルーティングが構成されます。ファイル /etc/gateways が、ルーター上に存在する必要があります。このファイルは、ルーターがゲートウェイであることをネットワーク全体に通知します。

インタフェースが down である場合は、以下のようにルーティングを手動で構成する必要があります。

  1. ip_forwarding フラグを設定します。


    prompt# ndd -set /dev/ip_forwarding 1
    
  2. リモートホストへの受動経路をルーティングテーブルに追加します。


    prompt# route add host remote_host_addr router_addr 1
    

    上記の例のリモートホストの送信経路を追加するには、以下のように入力します。


    prompt# route add host 179.xxx.zzz.117 179.xxx.yyy.10 1
    

    gated などのルーティングメカニズムを使用することによっても、Solstice PPP における IP ルーティングを構成することができます。