Solstice PPP 3.0.1 管理者ガイド

リンク制御プロトコル (LCP) フレーム

リンク制御プロトコル (LCP) フレームはリンク確立フェーズとリンク終了フェーズで送信されるとともに、リンク運用中に定期的に送信されます。PPP リンク構成のネゴシエーション、および確立されたリンクのテストと保守に使用されます。図 A-3 に、LCP フレームの形式を示します。

図 A-3 LCP フレームの形式

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アドレスフィールド

アドレスフィールドは PPP 用 HDLC 式フレームの一部で、長さは 1 オクテットです。必ず 0xff に設定します。

制御フィールド

制御フィールドは PPP 用 HDLC 式フレームの一部で、長さは 1 オクテットです。必ず 0x03 に設定します。

プロトコル識別子

プロトコル識別子はフレームの情報フィールドにある情報の種類を識別します。LCP フレームの場合は必ず 0xc021 に設定します。

コードフィールド

コードフィールドは以下のコードによって LCP フレームの種類を識別します。長さは 1 オクテットです。


0x01    Configure-request    
0x02    Configure-ack
0x03    Configure-nak
0x04    Configure-reject
0x05    Terminate-request
0x06    Terminate-ack
0x07    Code-reject
0x08    Protocol-reject
0x09    Echo-request
0x0a    Echo-reply
0x0b    Discard-request

識別子フィールド

識別子フィールドには、要求と応答の照合に使用される識別子があります。長さは 1 オクテットです。

長さフィールド

長さフィールドの長さは 2 オクテットで、コード、識別子、長さ、データの各フィールドで構成される LCP フレームの全長を示します。このフィールドの値は、最大受信ユニット (MRU) を超えないでください。

データフィールド

長さフィールドに示されているとおり、データフィールドの長さはゼロオクテット以上です。構成オプション、フレーム情報、データなどのフレーム関係情報を格納します。

データフィールドに、長さ 4 オクテットのマジックナンバーが含まれる場合があります。これは、ループバック状態や他のリンクレベルの変則制などのリンク障害の検出に使用されます。マジックナンバーはネゴシエーション対象パラメータで、デフォルトではゼロに設定されます。マジックナンバーは、一意のランダムな数字によってフレームのソースを識別します。同じマジックナンバーを持つ同じ種類のフレーム 2 個を受信した場合は、リンクがループバックしており、第 2 のフレームは第 1 のフレームと同じであると考えられます。

リンク構成フレーム

リンク構成フレームは、リンク確立フェーズに送信されます。リンク構成フレームのデータフィールドには、リンクの構成オプションのネゴシエーションに使用される情報があります。リンク構成フレームには、以下のものがあります。

リンク終了フレーム

リンク終了フレームは、リンク終了フェーズで送信されます。リンク終了フレームには、以下のものがあります。

リンク保守フレーム

リンク保守フレームは、リンクのテストと保守を目的として定期的に送信されます。リンク保守フレームには、以下のものがあります。