Sun Update Connection System 1.0.8 管理ガイド

Sun Update Connection プロキシ の設定

クライアントシステムはデフォルトで、Sun アップデートサーバーからアップデートを取得するように設定されています。次の場合には、Sun Update Connection プロキシ が必要です。

詳細は、「Sun Update Connection プロキシ」を参照してください。

Sun Update Connection プロキシ が含まれるようにアップデート管理環境を設定する

Sun Update Connection プロキシ が含まれるようにアップデート管理環境を設定し、そのプロキシが使用されるようにクライアントシステムを設定するには、次の作業を実行します。

  1. Sun Update Connection プロキシ を設定し、起動します。

    「Sun Update Connection プロキシ を初期設定する方法 (コマンド行)」を参照してください。

  2. Sun Update Connection プロキシ からアップデートを取得するよう、クライアントシステムを設定します。

    「アップデートソースを指定する方法 (GUI)」を参照してください。

これらの作業が完了すると、クライアントシステムは Sun Update Connection プロキシ からアップデートを取得できるようになります。第 4 章「Update Manager GUI を使用した Solaris アップデートの管理」を参照してください。

Sun Update Connection プロキシ ログは、/var/patchsvr/logs ディレクトリに保存されます。

設定の要件

Sun Update Connection プロキシ は、次のソースからアップデートおよびアップデートデータを取得する必要があります。

Sun Update Connection プロキシ の設定が完了したら、そのプロキシと通信するよう、各クライアントシステムを設定する必要があります。これで、クライアントシステムを使用してこのプロキシからアップデートを取得できるようになります。


注 –

Sun Update Connection プロキシ のクライアントであるシステムをイントラネット上でローカル管理している場合は、そのクライアントシステムを登録する必要はありません。プロキシとして動作させるシステムは、登録する 必要があります。ただし、Sun Update Connection Hosted Web アプリケーションによって、クライアントシステムがリモートでも管理されている場合は、そのクライアントシステムも登録する必要があります


コマンド行インタフェースを用いた Sun Update Connection プロキシ の設定

patchsvr コマンドを使用して、Sun Update Connection プロキシ を設定し、有効化します。patchsvr(1M) のマニュアルページを参照してください。

ProcedureSun Update Connection プロキシ を初期設定する方法 (コマンド行)

システムを Sun Update Connection プロキシ として使用するには、まず、確実にプロキシソフトウェアをインストールし、プロキシを設定して起動したあと、そのプロキシと通信できるようにクライアントを設定する必要があります。

プロキシのインストール方法については、「Update Manager の機能アップデートをインストールする方法」または「Update Manager クライアントソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。


注 –

Sun Update Connection プロキシ は、Sun Update Connection Hosted 製品および Sun Patch Manager 2.0 製品を使用するクライアントシステムをサポートします。Sun Update Connection System クライアントシステムには、Sun Patch Manager 2.0 製品に関連する旧バージョンのローカルパッチサーバーの機能との互換性はありません。


イントラネット上で Sun Update Connection System プロキシとして動作させるシステムは、次のソフトウェア要件を満たしている必要があります。


注 –

Sun Update Connection プロキシ がネットワークプロキシを使用してインターネットに接続している場合は、ネットワークプロキシに関する情報を指定する必要があります「Sun Update Connection プロキシ の設定を変更する方法 (コマンド行)」を参照してください。


  1. Sun Update Connection プロキシ として使用する予定のシステムに、スーパーユーザーとしてログインします。

  2. パッケージ SUNWpsvruSUNWpsvrr がシステムにインストールされているかどうかを確認します。


    # pkginfo | grep SUNWpsvrsystem      SUNWpsvrr      Patch Server Deployment (Root)
    system      SUNWpsvru      Patch Server Deployment (Usr)
  3. パッケージがインストールされていない場合、この作業を継続する前にパッケージをインストールする必要があります。

  4. Update Manager にこのシステムを登録します。

    「Update Manager によるシステムの登録 (作業マップ)」を参照してください。

  5. 必要に応じて、Sun Update Connection プロキシ がインターネットへの接続に使用するネットワークプロキシを指定します。


    # patchsvr setup -x network-proxy-name:port
    

    ネットワークプロキシ情報が不明な場合は、ネットワーク管理者にお問い合わせください。

  6. アップデートソースを指定します。

    Sun Update Connection プロキシ には、さまざまなアップデートソースを指定できます。このアップデートソースは、プロキシが実行できないアップデートダウンロード要求を実行するために使用されます。デフォルトでは、Sun Update Connection プロキシ のアップデートソースは Sun アップデートサーバーです。

    • Sun Update Connection の連鎖内で次のアップデートサーバーを指定するには、次のように入力します。


      # patchsvr setup -p http://server-name:3816/solaris/
      

      プロキシサーバーに使用するポートは、3816 です。

    • Sun Update Connection プロキシ 上のアップデートのコレクションを指定するには、次のように入力します。


      # patchsvr setup -p file:///directory-name
      

      アップデートのローカルコレクションは、ディレクトリ、CD、またはリモートファイルシステムに格納できます。

    • デフォルトの Sun アップデートサーバーを指定するには、次のように入力します。


      # patchsvr setup -p https://getupdates1.sun.com/
      
  7. Sun Update Connection プロキシ を起動します。


    # patchsvr start
    
  8. (省略可能) システムがブートされるたびに Sun Update Connection プロキシ が起動されるよう、Sun Update Connection プロキシ を有効にします。


    # patchsvr enable
    

例: Sun Update Connection プロキシ の初期設定

次の各例では、Sun Update Connection プロキシ ソフトウェアがシステムにインストールされていることを確認しています。

ProcedureSun Update Connection プロキシ の設定を表示する方法 (コマンド行)

Sun Update Connection プロキシ の設定を確認することにより、問題を診断したり、サーバーのアップデート関連の設定を確認したりできます。

表示される情報は次のとおりです。

  1. Sun Update Connection プロキシ にスーパーユーザーとしてログインします。

  2. プロキシの設定のリストを表示します。


    # patchsvr setup -l
    Patch source URL: https://getupdates1.sun.com
    Cache location: /var/sadm/spool/patchsvr
    Web proxy host name: mars
    Web proxy port number: 8080

ProcedureSun Update Connection プロキシ の設定を変更する方法 (コマンド行)

Sun Update Connection プロキシ の設定を変更するには、まずプロキシを停止する必要があります。patchsvr setup コマンドを使用して設定を変更したら、プロキシを再起動してください。

変更可能な設定の詳細については、patchsvr(1M) のマニュアルページを参照してください。

  1. Sun Update Connection プロキシ として使用する予定のシステムに、スーパーユーザーとしてログインします。

  2. プロキシを停止します。


    # patchsvr stop
    
  3. コマンド行ごとに 1 つ設定を変更し、これを繰り返します。

    たとえば、ネットワークプロキシに network-proxy-name、ポートに port を指定する場合、次のように入力します。


    # patchsvr setup -x network-proxy-name:port
    
  4. プロキシを起動します。


    # patchsvr start
    

例: Sun Update Connection プロキシ の設定の変更

この例では、Sun Update Connection プロキシ の一部の設定を変更する方法を説明します。Sun Update Connection プロキシ は、ネットワークプロキシを使用してインターネットに接続しています。まず Sun Update Connection プロキシ を停止し、次にネットワークプロキシのホスト名 networkproxy1 とポート番号 2010 を指定します。

そのあと、連鎖内での次の Sun Update Connection プロキシ を指定します。2 つの建物にあるシステムにサービスを提供するため、2 つのプロキシを設定すると仮定します。psvr1 サーバーは、Sun アップデートサーバーからアップデートを取得します。第 2 のサーバーである psvr2は、psvr1 からアップデートを取得します。psvr1 からアップデートを取得するように psvr2 を設定するには、そのサーバーへの URL (http://psvr1:3816/solaris/) を指定します。


# patchsvr stop
Shutting down Local Patch Server
# patchsvr setup -x networkproxy1:2010
# patchsvr setup -p http://psvr1:3816/solaris/
# patchsvr start
Starting Local Patch Server