Trusted Solaris の NIS+ マスターを使うと、Trusted Solaris の NIS+ クライアントまたは標準 Solaris の NIS+ クライアント用のデータを管理できます。 NIS 互換モードを使っている場合、Trusted Solaris の NIS+ マスターは NIS クライアント (1.x バージョンの Trusted Solaris オペレーティング環境が動作しているホストなど) の日付も管理できます。NIS 互換モードでは、標準の NIS+ サーバーと若干異なる設定手順が必要になります。NIS 互換モードは、NIS+ テーブルのセキュリティに影響を与えます。NIS 互換モードの相違点とセキュリティに対する影響については、『NIS+ 移行ガイド』の「NIS 互換モードの使用方法」を参照してください。
また、Trusted Solaris ホストは、Solaris NIS+ マスターのクライアントにはなれません。
1 つのセキュリティドメインは、通常、単一の NIS+ マスターを持つ単一の NIS+ ドメインとして管理されます。単一の NIS+ ルートマスターの下に複数の NIS+ マスターのサブドメインがぶら下がるような階層構造を利用して、複数のセキュリティドメインをまとめて管理することも可能です。作成できる NIS+ ルートマスターは 1 台のみですが、NIS+ 照会サービスを補強するために複数の複製サーバーを作成できます。複製サーバーは特定の NIS+ マスター (ルートまたは非ルート) に関連付けられており、主マスターが応答できない場合、これに代わって NIS+ 照会要求に応じます。
何らかの理由で NIS+ 経由では管理できない設定ファイル群は、個々のホストで集中して管理し、何らかの方法で各ホストにコピーしなければなりません(「変更した構成ファイルのネットワーク上のホストへの配布」を参照してください)。