本節では次の項目について説明をします。
tsol_separator.ps ファイル
本文ページに印刷されたラベル
バナーページとトレーラページに印刷されたラベルとその他の情報
どのようにしてデフォルトラベルおよび情報が変更できるか
セキュリティ管理者役割は、印刷サーバー上にある /usr/lib/lp/postscript ディレクトリ内の tsol_separator.ps ファイルを変更することによって、次の処理を行うことができます。
バナーページとトレーラページのテキストの各国語対応
バナーページとトレーラページのさまざまなフィールドまたは本文ページの最上部と最下部に印刷される代替ラベルの指定
テキストまたはラベルの変更または省略
上記以外のカスタマイズまたは国際化を行う方法については、tsol_separator.ps ファイル内のコメントを参照してください。次の節では、どの設定がどのラベルや情報を変更し、設定値がどのように変更されるかについて説明します。
デフォルトでは、印刷ジョブの機密ラベルはすべての本文ページの最上部と最下部に印刷されます。
セキュリティ管理者役割は、次のいずれかの方法により、本文ページに印刷される機密ラベルのデフォルト設定を変更できます。
本文ページにラベルを付けずにジョブを印刷できる承認をユーザーに与える
印刷サーバー上の tsol_separator.ps 設定ファイルのフィールドを次のように再定義する
すべてのユーザーについて、本文ページにラベルが印刷されないようにする
すべてのユーザーについて、機密ラベルの別の情報や、他の語句、ラベルが本文ページに印刷されるようにする
「/usr/lib/lp/postscript/tsol_separator.ps」を参照してください。また、次の関連手順も参照してください。
機密ラベルの外見は、tsol_separator.ps ファイル内では /Job_SL_External と呼ばれ、バナーページとトレーラページの最上部と最下部に印刷されるように /HeadLabel 定義によって指定されています。/HeadLabel 定義を変更すれば、バナーページとトレーラページの最上部と最下部に異なる文字列を印刷したり、何も印刷しないようにできます。
次の図に、デフォルトのバナーページを示し、デフォルトのトレーラページとの違いを示します。トレーラページでは、グレーのフレームの代わりに黒い太線が印刷され、ページ種類の識別子が JOB START から JOB END に変わっています。すべてのデフォルト値は、サイトの要件に合わせて変更できます。
印刷ジョブに表示されるすべてのテキスト、ラベル、および警告はサイトごとに設定可能です。各国語対応のために、テキストは別の言語のテキストに置き換えることができます。
ジョブの機密ラベルの格付けと label_encodings ファイルに定義されている minimum protect as classification を比較した場合、"Protect As" 格付けは優位な格付けです。
"Protect As" 格付け自体は、tsol_separator.ps ファイル内では /Job_Classification と呼ばれ、バナーページとトレーラページの最上部と最下部に印刷されるように /PageLabel 定義によって指定されています。/PageLabel 定義を変更すれば、バナーページとトレーラページの最上部と最下部に別の文字列を印刷したり、何も印刷しないようにできます。
"Protect As" 格付けがジョブの機密ラベル内のコンパートメントといっしょに印刷される場合、両者は、tsol_separator.ps ファイル内では /Job_Protect と呼ばれます。この値は、"Protect As" 文に印刷されるように /Protect 定義によって指定されています。デフォルトの /Protect定義を変更すれば、別の値を印刷したり、何も印刷しないようにできます。
"Protect As" 文の 2 つのテキスト行は、tsol_separator.ps ファイル内の /Protect_Text1 定義と /Protect_Text2 定義で指定されます。デフォルトの /Protect_Text1 定義と /Protect_Text2 定義を変更すれば、別の語句を印刷したり、何も印刷しないようにできます。
PRINTER BANNERS 値と CHANNELS 値は、ジョブの機密ラベル内のコンパートメントに基づいた変数値を印刷するように、label_encodings ファイル内で定義されています。PRINTER BANNERS は tsol_separator.ps ファイル内では /Job_Caveats と呼ばれ、/Caveats 定義で使われるように指定されています。CHANNELS は /Job_Channels と呼ばれ、/Channels 定義で使われるように指定されています。デフォルトの /Caveats 定義と /Channels 定義を変更すれば、別の値を印刷したり、何も印刷しないようにできます。
label_encodings ファイル内の minimum protect as classification、PRINTER BANNERS 値、および CHANNELS 値を設定する方法については、『Trusted Solaris ラベルの管理』の「プリンタ出力のためのラベルの指定と取り扱い上のガイドライン」を参照してください。