コマンドを実行するプロセスは、実効ユーザー ID (EUID) および実効グループ ID (EGID) を持ちます。これらは、プロセスが、セットユーザー ID (setuid) ビットまたはセットグループ ID (setgid) ビットがセットされたコマンドを実行しない限り、それぞれそのプロセスの実 UID および実 GID に等しくなります。setuid ビットや setgid ビットをセットすることにより実効ユーザー ID または実効グループ ID (またはその両方) を設定することは、通常、コマンドの実行時にそのコマンド自身が root (UID が 0) によって実行されていることを検査するようなコマンドに対して行われます。あるコマンドやアクションの setuid ビットや setgid ビットをセットすると、標準 UNIX システム内ではスーパーユーザーしか実行できない作業を、管理者でないユーザーが実行できるようになります。Trusted Solaris 環境で同様の操作を実施するには、セキュリティ管理者は、コマンドやアクションが特定のユーザーやグループによって実行される必要がある場合、実効ユーザー ID および実効グループ ID を実行プロファイル内のそのコマンドやアクションに対して割り当てます。多くの場合、実効ユーザー ID および実効グループ ID の割り当ては、root として実行する必要のあるコマンドに対して行われます。