Sun Management Center 3.5 インストールと構成ガイド

別のサーバへのエージェントの割り当て

この節では、1 台の Sun Management Center サーバによって監視されているエージェントを別の Sun Management Center サーバに割り当てる方法について説明します。

以下の作業は、エージェントが Sun Management Center サーバ Machine-A によって現在監視されており、このエージェントを Sun Management Center サーバ Machine-B に割り当てるという状況を想定しています。

エージェントを別のサーバに割り当て直す作業は、次に示す 2 つの主要な手順から構成されます。

エージェントが別のサーバに再割り当てされた時点では、そのエージェントの元のサーバにキャッシュエントリがまだ残っています。このキャッシュエントリは、アクセスの衝突が起きないように es-servercontrol.sh スクリプトを使用して元のサーバから消去する必要があります。元のサーバからキャッシュエントリを消去しないと、元のサーバはこのエージェントのアクセスを継続できることになります。

別のサーバにエージェントを割り当てる
  1. エージェントマシンにスーパーユーザとしてログインします。

  2. 別のサーバにエージェントを割り当て直します。

    別のサーバにエージェントを割り当てるには、コマンド es-setup -F を使用して、エージェントを設定し直す必要があります。

    /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup -F を入力します。

    セキュリティキーシードの入力を求めるメッセージが表示されます。

  3. セキュリティシードを入力します。

    Sun Management Center プロセス同士の通信には、暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、ユーザが指定するパスワード (スペースを含まない 1 から 8 文字) にもとづいて生成されます。8 文字を超えるエントリは 8 文字にカットされます。

    Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定手順 7で、本来のインストールおよび 設定プロセス中に指定したものと同じセキュリティシードパスワードを入力する必要があります。

    1. セキュリティキーを生成するためにシード用のパスワードを入力します。

    2. パスワードをもう一度入力します。

    SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を求めるメッセージが表示されます。

  4. SNMPv1 コミュニティセキュリティ文字列を指定します。

    コミュニティ文字列は SNMP セキュリティに使用されます。

    Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定手順 8で本来のインストールおよび 設定プロセス中に指定したものと同じコミュニティ文字列を入力する必要があります。

    Sun Management Center サーバとして Machine-A が構成されていることを知らせるメッセージが表示されます (Machine-A はエージェントが現在割り当てられているサーバの実際の名前)。例えば、


    # Machine-A appears to be configured as your Sun Management Center server.
    Is this correct (y|n|q)

    n と入力してください。Sun Management Center サーバホスト名の入力を求めるメッセージが表示されます。

  5. エージェントの新しい割り当て先としたいサーバホストの名前を入力します。

    サーバの名前を入力してください。例えば、


    Machine-A appears to be configured as your Sun Management Center server.
    Is this correct (y|n|q) n
    Please enter the Sun Management Center Server Hostname: Machine-B
    

    Sun Management Center エージェントを起動するかどうかを確認するメッセージが表示されます。

  6. エージェントを起動します。

    • この時点で Sun Management Center を起動したい場合は、y と入力してください。

      設定スクリプトが、es-start -A を使用して Sun Management Center を起動します。es-start の詳細については、es-start によるコンポーネントの起動を参照してください。

      また、コンソールの起動で、Sun Management Center コンソールの起動方法も参照してください。

    • Sun Management Center を後で起動したい場合は、n と入力してください。Sun Management Center を起動する準備ができたところで、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。

  7. 本来のサーバにスーパーユーザとしてログインします。

  8. コマンド /opt/SUNWsymon/base/sbin/es-servercontrol.sh を入力します。

    • 環境変数 ESROOT が設定されている場合、Sun Management Center サーバのホスト名の入力を求めるメッセージが表示されます。手順 10 へ進んでください。

    • 環境変数 ESROOT が設定されていない場合は、そのことが知らされ、ESROOT ディレクトリの指定を求めるメッセージが表示されます。

  9. ESROOT ディレクトリを指定します。

    環境変数 ESROOT は、Sun Management Center の SUNWsymon ディレクトリの位置を指定するために使用されます。


    # The ESROOT environment variable is not set.
     Enter ESROOT [/opt/SUNWsymon]:

    表示されたデフォルトの /opt/SUNWsymon を受け入れるために Return キーを押すか、あるいは SUNWsymon ディレクトリのフルパスを入力してください。

  10. Sun Management Center サーバのホスト名を指定します。

    サーバのホスト名を求めるメッセージが表示されます。


    Enter the hostname of the Sun Management Center server [Machine-A]:

    表示されたデフォルトのホスト名を使用するために Return キーを押すか、あるいはサーバのホスト名を入力してください。このサーバのホスト名は、エージェントが割り当てられた本来のサーバの名前でなければなりません。

    サーバのポートを求めるメッセージが表示されます。

  11. Sun Management Center サーバのポートを指定します。

    サーバのポートは、Sun Management Center サーバによって使用される RMI(リモートメソッド呼び出し)ポートです。詳細については、表 9–3を参照してください。

    現在の RMI ポートが表示されます。


    Enter the port of the Sun Management Center server [2099]:

    表示されたポートを使用するために Return キーを押すか、あるいは RMI に使用するポートを入力してください。

    Sun Management Center のスーパーユーザ ID の入力を求めるメッセージが表示されます。

  12. スーパーユーザ ID を指定します。

    スーパーユーザ ID は、当初のインストールおよび設定処理で割り当てた管理ユーザ ID です。Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定手順 10を参照してください。

    現在のスーパーユーザ ID が表示されます。


    Enter the Sun Management Center Superuser ID [esmaster]:

    表示された ID を使用するために Return キーを押すか、あるいは管理 ID を入力してください。

    スーパーユーザのパスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。

  13. パスワードを入力します。

    サーバ制御機能の一覧が表示されます。

  14. サーバキャッシュを消去します。

    「Clear the Server Context Cache」を選択するために 1 と入力してください。 例えば、


    Select one of the following Server control functions:
    0) View the Server Context Cache
    1) Clear the Server Context Cache
    2) Remove a host from the Server Context Cache
    3) Remove a host:port from the Server Context Cache
    4) View the SNMP OID (Finder) Cache
    5) Clear the SNMP OID (Finder) Cache
    6) Remove a host from the SNMP OID (Finder) Cache
    7) Remove a host:port from the SNMP OID (Finder) Cache
    8) Remove a host:port from the Cfgserver Engines Table
    9) Exit
    
    Please Enter Your Selection [9]:1
    

    サーバキャッシュが消去され、サーバ制御リストが再び表示されます。9 と入力してサーバ制御を終了し、システムプロンプトに戻ってください。