Sun Management Center インストールを設定、構成、および再構成するには、グラフィカル設定ウィザード es-guisetup を使用できます。es-setup コマンド行設定スクリプトを使用する方法については、es-setup スクリプトを使用して Sun Management Center を設定するを参照してください。
この手順では、Sun Management Center がデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを想定します。Sun Management Center が別のディレクトリにインストールされている場合、/opt をSolaris プラットフォームに Sun Management Center 3.5 をインストールするの手順 8で指定したディレクトリ名に置き換えます。
端末ウィンドウを開き、ウィンドウ内にコマンド xhost + を入力します。
また、環境変数 DISPLAY にマシンのディスプレイが設定されていることを確認します。
Sun Management Center 3.5 のベースコンポーネントとアドオンがインストールされているマシンに、スーパーユーザとしてログインします。
Sun Management Center sbin ディレクトリに移動します。例えば、
# cd /opt/SUNWsymon/sbin |
Sun Management Center を /opt 以外のディレクトリにインストールした場合、/installdir/SUNWsymon/sbin に移動します (installdir はSolaris プラットフォームに Sun Management Center 3.5 をインストールするの手順 8で指定したディレクトリ)。
es-guisetup スクリプトを実行します。
# ./es-guisetup |
「概要」画面が表示されます。表示された情報が存在することを確認して、「次へ」をクリックします。
Sun Management Center の設定に必要な情報を見直します。
表示された情報が存在することを確認して、「次へ」をクリックします。
必要に応じて、設定応答データを保存します。
設定応答をすべてファイル /var/opt/SUNWsymon/install/setup-responses-file に保存するかどうかを確認するメッセージが表示されます。ファイル setup-responses-file は、現在のマシン上の設定をほかのマシンに複製する必要がある場合に便利です。
応答ファイルを作成せずに設定を継続する場合、「次へ」をクリックします。
応答ファイルを作成する場合、「セットアップ応答データの保存」を選択して、続いて「次へ」をクリックします。
次の各手順における応答は、/var/opt/SUNWsymon/install/setup-responses-file に保存されます。
「セキュリティキーの生成」画面が表示されます。
Sun Management Center セキュリティキーを生成します。
両方のフィールドにパスワードを入力して「次へ」をクリックし、セキュリティキーを生成します。
Sun Management Center のプロセス間の通信には、暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、ユーザが指定したパスワードにもとづいて生成されます。このパスワードは、スペースを含まない 1 文字から 8 文字の長さである必要があります。8 文字を超えるパスワードは 8 文字にカットされます。
このマシンのセキュリティキーの生成に使用したパスワードの記録は安全な場所に保存してください。後でマシンのセキュリティキーを生成し直す必要が生じる場合があります。セキュリティキーの再生成で説明しているように、必要に応じてあとでセキュリティキーを変更することもできます。
「SNMPv1 コミュニティ文字列」画面が表示されます。
SNMPv1 コミュニティセキュリティ文字列を指定します。
コミュニティ文字列は SNMP セキュリティに使用されるもので、デフォルトでは public に設定されます。
SNMP セキュリティを高めるには、コミュニティ文字列を public または private 以外に設定してください。
SNMP コミュニティ文字列は、Sun Management Center 3.5 をインストールするすべてのマシンで同じものを使用する必要があります。マシンごとに異なるコミュニティ文字列を使用すると、マシンと Sun Management Center コンポーネント間の SNMP 通信が成立しません。
コミュニティ文字列のデフォルト値 public を受け入れる場合、「次へ」をクリックします。
独自のコミュニティ文字列を使用したい場合、次の操作を行います。
「カスタム SNMPv1 コミュニティ文字列を使用」を選択します。
コミュニティ文字列は最大 255 文字を使用できますが、スペース (ブランク) を含むことはできません。
両方のフィールドに同じコミュニティ文字列を入力し、「次へ」をクリックします。
どのベースコンポーネントがインストールされているかチェックされます。
エージェントのみ、あるいはエージェントとコンソールをインストールした場合、「サーバ要求」画面が表示されます。手順 9 に進みます。
サーバ、あるいはサーバ、エージェント、およびコンソールをインストールした場合、設定プロセスにより Sun Management Center esadm グループと esdomadm グループに有効な UNIX 管理者アカウント名が存在するかどうかがチェックされます。グループについては、ユーザ、グループ、および役割の概要を参照してください。
Sun Management Center サーバホスト名を指定します。
Sun Management Center サーバがインストールされているマシン名を入力して、「次へ」をクリックします。
設定プロセスにより、SNMP ポートが使用されているかどうかチェックされます。手順 11 に進みます。
UNIX administrator アカウントとしての有効な Solaris ユーザ名を入力します。
Sun Management Center の管理には有効な Solaris ユーザ名が必要です。有効な Solaris ユーザ名を入力します。
SNMP ポートが使用されているかどうか、インストールプロセスによりチェックされます。
SNMP ポートの衝突を解決します。
ポート 161 がほかのプロセスで使用されていることが知らされます。ほとんどの場合、SNMP デーモンに割り当てられてこのデーモンで使用されるデフォルトのポートはポート 161 です。しかし、ほかのプロセスまたはデーモンがポート 161 を使用している可能性はあります。サン以外からも代替となる SNMP デーモンや改良された SNMP デーモンが提供されており、それらをシステムにインストールすることができます。Sun Management Center エージェントはそのようなデーモンの 1 つです。
ユーザは、ポート 161 を使用することも、別のポート番号を使用することもできます。
旧バージョンの Sun Management Center インストールの構成データを復元することを選択していた場合、旧バージョンの Sun Management Center インストールで使用していたものと同じポート番号をエージェントに使用する必要があります。これは、エージェントのアップグレードとサーバのアップグレードのどちらにも当てはまります。
別のポート番号を割り当てる:
「別のポート番号を使用」を選択します。
ポートが未使用かどうかを確認する方法については、特定のポートが使用中であるかを確認するを参照してください。
「ポート ID」フィールドにポート番号を入力し、「次へ」をクリックします。
この代替ポート番号の記録を控えておいてください。この番号は、後で JumpStart を使用してエージェントを使用する場合、あるいは、エージェント更新イメージツールを使用して Sun Management Center エージェントを更新する場合に必要になります。詳細については、JumpStart によるエージェントのインストールとエージェント更新 (インストール) イメージの作成を参照してください。
ポート 161 を使用するには、「ポート 161 を使用」を選択して、「次へ」をクリックします。
SNMP デーモン snmpdx を停止して無効にするように求めるメッセージが表示されます。
SNMP デーモン snmpdx を停止して無効にします。
SNMP デーモン snmpdx を自動的に停止して無効にするには、「SNMP デーモン snmpdx を停止して無効にする」を選択して、「次へ」をクリックします。
システム SNMP デーモンの停止と無効化を行なっても、ポート 161 を使用する実際のプロセスが停止されるとはかぎりません。ポート 161 を使用する実際のデーモンプロセスを確認するには、すべての /etc/rcN ファイルと /etc/rc N.d ファイルを手動で調べる必要があります (N は 0 から 6 と S)。ポート 161 を使用するプロセスを定義するファイルを見つけたところで、そのファイルの名前を変更してプロセスを無効にすることができます。次に例を示します。
/etc/rc3.d# mv S76snmpdx s76snmpdx |
Sun Management Center を起動する前に、ポート 161 を使用するほかのプロセスをすべて停止する必要があります。
未使用のポートを割り当てるには、「戻る」をクリックして、手順 11の指示に従います。
設定プロセスは、Sun Management Center ポートが使用されているかどうかをチェックします。
Sun Management Center ポートが使用されていない場合、「Web サーバのセキュリティキー」画面が表示されます。手順 15 に進みます。
任意の Sun Management Center ポートが使用されている場合、ポートの衝突を解決する必要があります。
Sun Management Center ポートの衝突を解決します。
ポートは次の順序でチェックされます。つまり、トラップサービス、イベントサービス、トポロジサービス、構成サービス、プラットフォームエージェント、cst サービス、メタデータサービス、データベース、ルックアップサービス、Web サーバのデフォルトポート、および Web サーバのセキュアポートです。
それらのポートで使用されているものがある場合、未使用のポート番号を指定するように求めるメッセージが表示されます。未使用のポート番号をフィールドに入力して、「次へ」をクリックします。
Sun Management Center を初めてインストールした場合、あるいは、旧バージョンの Sun Management Center の構成データを削除することを選択していた場合、「Web サーバのセキュリティキー」画面が表示されます。手順 15 に進みます。
旧バージョンの Sun Management Center の構成データを移行することを選択していた場合、旧バージョンの Sun Management Center の構成データを復元するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
旧バージョンの Sun Management Center の構成データを復元します。
保存された構成データには、Sun Management Center コンソールに表示されるグラフ、トポロジオブジェクト、アラームなどの情報が含まれます。
Sun Management Center の以前のインストールから構成データを復元しない場合、情報を手動で作成し直す必要があります。
構成データを復元する場合、「構成データを復元」を選択して「次へ」をクリックします。
旧バージョンの Sun Management Center の構成データが復元されます。
構成データを破棄する場合、「構成データを復元しない」を選択して「次へ」をクリックします。
旧バージョンの Sun Management Center のデータが削除されます。
「Web サーバセキュリティキー」画面が表示されます。
Web サーバのセキュリティキーを生成します。
Sun Management Center Web サーバには暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、組織名とロケーション名にもとづいて生成されます。指定する名前にはスペース (ブランク) を含めることはできません。
組織名とロケーション名を入力し、Web サーバのセキュリティキーを生成します。
たとえば、「所属組織名」フィールドに administration、「場所名」フィールドに headquarters を入力できます。
特定のマシンのセキュリティキーの生成に使用したパスワードの記録は安全な場所に保管してください。セキュリティキーは後で生成し直す必要が出てくる場合もあります。
「次へ」をクリックします。「確認」画面が表示されます。
設定内容を確認します。
設定内容が正しくない場合、「戻る」をクリックして、前の画面に戻り、設定内容を修正します。
選択を確定して Sun Management Center の設定を開始するには、「次へ」をクリックします。「セットアップの進行」画面が表示されます。
設定プロセスは、選択された製品に応じて数分から 30 分、またはそれ以上かかる可能性があります。
設定プロセスが完了すると、「Sun Management Center の基本製品のセットアップ完了」画面が表示されます。
設定状態を確認します。
「Sun Management Center の基本製品のセットアップ完了」画面に、設定完了状態が表示されます。
ベース製品の設定が失敗した場合、ベース製品の設定が失敗したことを知らせるメッセージが表示されます。そして、ログファイルで詳細を確認するように求めるメッセージが表示されます。ログファイルの名前が表示されます。
「取消し」をクリックして、システムプロンプトに戻ります。ログファイルを見て、設定が失敗した原因を確認します。
設定が成功し、ユーザがベース製品 (コンソール、エージェント、およびサーバ) だけを 1 つまたは複数選択していた場合、ベース製品の設定が完了したことを知らせるメッセージが表示されます。インストールと設定が完了したベース製品の一覧が表示されます。
「次へ」をクリックします。設定すべきアドオン製品は存在しないことを知らせるメッセージが表示されます。この時点で、Sun Management Center 3.5 をすぐに起動することも、あるいは、ウィザードを閉じて、ほかの作業を行ってから、Sun Management Center を後で起動することもできます。
Sun Management Center をすぐに起動したい場合、「次へ」をクリックして「起動ウィザード」を実行します。 es-guistart を使用して Sun Management Center を起動する方法の手順 4 に進みます。
Sun Management Center を後で起動したい場合、「閉じる」をクリックします。 Sun Management Center を起動する準備ができたところで、es-guistart を使用して Sun Management Center を起動する方法を参照してください。
設定が成功し、ユーザがアドオン製品を選択していた場合、Sun Management Center ベース製品の設定が完了したことを知らせるメッセージが表示されます。任意のベース製品を選択していた場合、インストールと設定が完了したベース製品の一覧が表示されます。また、インストール向けに選択したアドオンコンポーネントの一覧も表示されます。
設定を終了して、後でアドオン製品を設定する場合、「取消し」をクリックします。設定作業については、個々のアドオン製品のマニュアルを参照してください。
アドオン製品を設定する場合、「次へ」をクリックします。設定プロセスは、選択されたアドオン製品ごとに GUI 設定ウィザードを実行します。
一部のアドオン製品は、Sun Management Center 3.5 インストール CD に含まれています。これらのアドオンは、「アドオン製品の選択」画面に示されるものです (Solaris プラットフォームに Sun Management Center 3.5 をインストールするの手順 13で表示)。各アドオンを設定する方法については、インストールキットに付属している各アドオンの Sun Management Center 付録を参照してください。これらの補足資料には、個々のアドオンの設定手順が示されています。このため、ここではアドオンの設定手順の説明を省きます。
アドオン Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices を選択していた場合、必要なパッチをサーバに適用する必要があります。Sun StorEdge A5x00 パッチを参照してください。さらに、各 T3 の IP アドレス、Ethernet アドレス、および名前をサーバのファイルシステムに追加します。T3 ストレージデバイスを参照してください。
各アドオン設定が完了すると、アドオンの「セットアップ状況」画面が表示されます。
アドオン製品の設定が失敗した場合、アドオン製品の設定がが失敗したことを知らせるメッセージが表示されます。そして、ログファイルで詳細を確認するように求めるメッセージが表示されます。ログファイルの名前が表示されます。「取消し」をクリックしてシステムプロンプトに戻ります。ログファイルを見て、設定が失敗した原因を確認します。
すべてのアドオンの設定が成功した場合、インストールと設定が完了しているアドオンコンポーネントの一覧が表示されます。
Sun Management Center を起動するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
Sun Management Center 3.5 を起動します。
ネットワークが Network Address Translation (NAT) を使用する場合、「閉じる」をクリックします。 Sun Management Center を起動する前に、es-config コマンド行ユーティリティを使用して NAT 向けにマシンを構成します。NAT サポートを有効にするを参照してください。
Sun Management Center を起動するには、「次へ」をクリックします。
Sun Management Center コンソールの起動方法については、コンソールの起動を参照してください。
Sun Management Center を起動する前にほかの作業を行うには、「閉じる」をクリックして設定ウィザードを閉じます。
Sun Management Center を起動する準備ができたところで、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。