この節では、Solaris JumpStart サーバを構成および使用して、複数のシステムに、Sun Management Center 3.5 ベースエージェントと Solaris 8 または 9 オペレーティング環境をインストールおよび設定する方法について説明します。
JumpStart ソフトウェアを使用すると、Solaris オペレーティング環境を複数のシステムに自動的にインストールまたはアップグレードできます。さらに、インストール前後の作業も実行できるので、Sun Management Center などの追加のソフトウェアもインストールおよび設定できます。
Solaris JumpStart ソフトウェアはクライアントサーバアプリケーションであり、次のコンポーネントから構成されます。
ブートサーバ – 簡易ファイル転送プロトコル ( tftp) を使用して、Solaris オペレーティングシステムカーネルであるミニルートをインストールクライアントに提供します。カーネルはアーキテクチャに依存せず、ブートサーバが動作している各バージョンの Solaris がサポートするすべてのハードウェアにベースサービスを提供します。
インストールサーバ – 対象システム (インストールクライアントと呼ぶ) にインストールすべきソフトウェアパッケージ (Sun Management Center 3.5 ベースエージェントなど) を提供します。
インストールクライアント – Solaris および選択したソフトウェアパッケージ (Sun Management Center 3.5 ベースエージェントなど) をインストールすべき対象システムのことです。
プロファイル (または構成) サーバ– JumpStart のプロファイルを提供します。
JumpStart プロファイルはテキストファイルで、Solaris オペレーティング環境ソフトウェアをどのようにグループ内の各インストールクライアントにインストールするかを定義します。JumpStart プロファイルを使用すると、インストールするソフトウェアグループ、パーティションの指定、ディスク容量の割り当て、ソフトウェアのアップグレード中に使用するバックアップメディアなどを指定できます。
JumpStart プロファイルは複数作成できます。たとえば、1 つは Solaris オペレーティング環境の新規インストール向け、もう 1 つは Solaris オペレーティング環境のアップグレードインストール向けなどです。各 JumpStart プロファイルを 1 つまたは複数のインストールクライアントに割り当てるには、JumpStart のルールファイルを使用します。
JumpStart プロファイルを作成する詳細な方法については、『Solaris 9 インストールガイド』の「プロファイルの作成」を参照してください。
ルールファイル – インストールクライアントまたはインストールクライアントのグループに実行すべき作業を指定します。ルールファイル内の各ルールが指定するのは次の項目です。
インストールクライアントまたはインストールクライアントのグループ。ルールのキーワードとその値、あるいは、一般的なシステム属性とその値から構成されます。
開始スクリプト (省略可能)。Solaris オペレーティング環境をインストールまたはアップグレードするまえに、いくつかの作業を実行します。
JumpStart プロファイル。各インストールクライアントまたはインストールクライアントのグループに適用されます。
終了スクリプト (省略可能)。Solaris オペレーティング環境をインストールまたはアップグレードした後にいくつかの作業を実行します。JumpStart ソフトウェアを使用して Sun Management Center ベースエージェントをインストールするには、終了スクリプトが必要です。
JumpStart ソフトウェアを使用して Sun Management Center ベースエージェントをインストールした場合、そのインストールクライアントの Sun Management Center 構成はすべて同じになります。Sun Management Center のルートディレクトリ、サーバコンテキスト、セキュリティシード、および SMNPv1 コミュニティ文字列は同じです。
また、プロトタイプマシンという別のマシンも必要になります。このマシンには、JumpStart 終了スクリプトに必要な Sun Management Center のインストールおよび設定応答ファイルが生成されます。Solstice SyMON 1.x、Sun Enterprise SyMON 2.x、Sun Management Center 2.x、または、Sun Management Center 3.0 がプロトタイプマシンにインストールされている場合、SyMON または Sun Management Center ソフトウェアをプロトタイプマシンからアンインストールします。SyMON または Sun Management Center ソフトウェアをアンインストールする方法については、SyMON または Sun Management Center ソフトウェアのインストールマニュアルを参照してください。 旧バージョンの Sun Management Center の構成データを保存しないでください。
JumpStart ソフトウェアの詳細については、『Solaris 9 インストールガイド』の第 9 章から第 28 章までを参照してください。
JumpStart ソフトウェアは次のシステムサービスを必要とします。
表 6–2 JumpStart ソフトウェアが必要とするシステムサービス
サービス |
目的 |
---|---|
Network File System (NFS) デーモン mountd と nfsd |
Solaris オペレーティングシステムのイメージファイルの共有 |
rarp |
IP アドレスの検出 |
bootp |
共有ファイルシステムのホスト定義と場所 |
tftp |
ブートサーバからインストールクライアントへの Solaris 初期ブートカーネルの転送 |
Sun Management Center 3.5 ベースエージェントの配備は、インストールクライアントで実行される JumpStart 終了スクリプトによって行われます。 JumpStart が Solaris オペレーティング環境をインストールした後、JumpStart 終了スクリプトは Sun Management Center インストール応答ファイルの内容にもとづいて、ベースエージェントをインストールクライアントにインストールします。
終了スクリプトはまた、インストールクライアントがリブートした後に Sun Management Center 設定応答ファイルの内容にもとづいてベースエージェントを設定できるように、インストールクライアントを準備します。
Sun Management Center 応答ファイルは、Sun Management Center 3.5 コマンド行インストールおよび設定プロセス中、別の (つまり、プロトタイプ) システム上で生成されます。その後、応答ファイルは JumpStart プロファイルディレクトリにコピーされます。インストールおよび設定応答ファイルは、必要に応じて、JumpStart プロファイルディレクトリに直接作成してもかまいません。
JumpStart はインストールクライアントのファイルシステムを /a パーティションにマウントします。次に、JumpStart 終了スクリプトは Sun Management Center コマンド es-inst -R /a -T /a/target-directory を実行して、Sun Management Center ベースエージェントをインストールします。ここで、target-directory は、エージェントがインストールされるインストールクライアント上のディレクトリの名前です。es-inst コマンドとそのパラメータについては、es-inst のオプションを参照してください。
終了スクリプトはまた、rc3.d ファイルを作成します。このファイルは、インストールクライアントがリブートした後に実行されます。rc3.d ファイルは設定応答ファイルを使用して、Sun Management Center ベースエージェントを設定します。ベースエージェントの設定が完了すると、rc3.d ファイルは削除されます。終了スクリプトからの出力は /var/sadm/system/logs/finish.log に格納されます。
Sun Management Center の設定中、セキュリティキーを生成するためのパスワードと SNMP コミュニティ文字列を指定します。セキュリティを確保するため、セキュリティキーとコミュニティ文字列は Sun Management Center 設定応答ファイルに格納しないでください。
Sun Management Center ベースエージェントをインストールクライアントに正常にインストールおよび設定するには、Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定の手順 7でセキュリティキーを生成するときに使用したものと同じパスワードを指定する必要があります。また、Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定の手順 8で指定したものと同じ SNMP コミュニティ文字列を指定する必要があります。これを確実に行うには、次の方法を使用します。
パスワードシードとコミュニティ文字列を JumpStart 終了スクリプトにハードコードしておきます。
この方法では、セキュリティパスワードシードとコミュニティ文字列が終了スクリプト内で丸見えになり、セキュリティ上、危険性があります。終了スクリプトファイルのアクセス権を 400 に設定すると、セキュリティ上の危険性は下がりますが、まったくなくなるわけではありません。
ベースエージェントの設定中、インストールクライアント上でパスワードシード とコミュニティ文字列を手作業で入力するように、JumpStart 終了スクリプトを構成します。
終了スクリプトは、インストールクライアント上でセキュリティパスワードシード と SNMP コミュニティ文字列を手作業で入力するように構成できます。この応答は、一時的な終了スクリプトに変数として格納されます。インストールクライアントがリブートすると、rc3.d スクリプトは一時的な終了スクリプトを実行して、その後で本来の終了スクリプトを復元します。
この方法では、インストールクライアントごとに、セキュリティパスワードシードとコミュニティ文字列を手作業で入力する必要があります。
この方法では、パスワードシードまたはコミュニティ文字列の有効性は確認されません。したがって、パスワードシードまたはコミュニティ文字列が間違っていた場合、エージェントがサーバと通信できません。任意のインストールクライアント上でベースエージェントの設定に失敗した場合、つまり、エージェントが Sun Management Center サーバとの通信に失敗した場合、インストールクライアントごとに es-setup -F を実行する必要があります。
上記方法の JumpStart 終了スクリプトの例については、JumpStart 終了スクリプトを作成するを参照してください。
次の一覧に、JumpStart ソフトウェアを設定して、Solaris オペレーティング環境および Sun Management Center ベースエージェントを 1 つまたは複数のインストールクライアントにインストールするときに必要な手順を要約します。
JumpStart のインストールサーバとプロファイルサーバを作成します。
Sun Management Center 3.5 ベースエージェントイメージを JumpStart インストールサーバに作成します。
Sun Management Center 3.5 のインストール応答ファイルと設定応答ファイルを生成します。
JumpStart プロファイルを作成します。
Sun Management Center 向けの JumpStart 終了スクリプトを作成します。
JumpStart ルールファイルを作成します。
JumpStart ファイルの有効性を確認します。
インストールクライアント情報を JumpStart サーバに追加します。
上記手順がすべて完了したら、JumpStart サーバを使用して、Solaris オペレーティング環境および Sun Management Center ベースエージェントを 1 つまたは複数のインストールクライアントに新規インストールできます。
この節の手順では、次の状況を想定しています。
マシン bootserver01 はブートサーバとして構成されており、JumpStart のブートサーバ、インストールサーバ、およびプロファイルサーバとして使用される予定です。マシンbootserver01 はすでにブートサーバとして構成されています。
すべての JumpStart ファイルのベースディレクトリとして /export/home が使用されています。
Solaris オペレーティング環境および Sun Management Center ベースエージェントのインストールイメージ向けには、十分な容量を持つ任意のファイルシステムを指定できます。ファイルシステムには少なくとも 500M バイトの空き容量が必要です。
JumpStart ベースディレクトリとしてほかのディレクトリを使用する場合、次の手順の /export/home をユーザが JumpStart ベースディレクトリとして選択したディレクトリ名に置き換えます。
JumpStart インストール向けには、Solaris 8 が選択されています。
Solaris 9 を使用する場合、次の手順の Solaris_8 を Solaris_9 に置き換えます。
Sun Management Center ベースエージェントのインストール向けには、デフォルトの場所 /opt が選択されています。
JumpStart インストールサーバとSolaris オペレーティング環境のイメージを作成します。
JumpStart インストールサーバとして使用したいマシンにスーパーユーザとしてログインします。
Solaris installation CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
CD-ROM 上の Tools ディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_2.8/Tools |
Solaris オペレーティング環境のインストールイメージを作成します。
コマンド ./setup_install_server /install-server-directory を入力します。ここで、 install-server-directory はインストールイメージを提供するときに使用されるディレクトリです。例えば、
# ./setup_install_server /export/home/JumpStart/Solaris_8 Verifying target directory... Calculating the required disk space for the Solaris_8 product Copying the CD image to disk... Install Server setup complete |
(省略可能) Solaris オペレーティング環境の補助製品を JumpStart インストールサーバに追加します。
Solaris installation CD 2 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。そして、CD-ROM 上の Tools ディレクトリに移動します。
コマンド ./add_to_install_server / install-server-directory を入力します。ここで、install-server-directory はインストールイメージを提供するときに使用されるディレクトリです。例えば、
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_8/Tools # ./add_to_install_server /export/home/JumpStart/Solaris_8 |
JumpStart プロファイルディレクトリをサーバ上に作成します。
# mkdir /export/home/JumpStart/jumpstart |
Solaris installation CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
CD-ROM 上のディレクトリ Solaris_2.8/Misc/jumpstart_sample から JumpStart プロファイルディレクトリ /export/home/JumpStart/jumpstart に JumpStart のサンプルをコピーします。例えば、
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_2.8/Misc # cp -r jumpstart_sample/* /export/home/JumpStart/jumpstart |
Network File System (NFS) デーモン mountd を停止します。
# /etc/init.d/nfs.server stop |
JumpStart ディレクトリを NFS 共有します。
インストールクライアントが JumpStart サーバ上のファイルにアクセスできるようにするには、JumpStart ディレクトリを NFS 共有する必要があります。次の行を /etc/dfs/dfstab ファイルに追加して、このファイルを保存し、閉じます。
share -F nfs -o ro,anon=0 /export/home/JumpStart
Network File System (NFS) デーモン mountd を起動します。
# /etc/init.d/nfs.server start |
JumpStart インストールサーバを作成したマシンにスーパーユーザとしてログインします。
Sun Management Center 3.5 Installation CD 1 of 2 をCD-ROM ドライブに挿入します。
ディレクトリ /cdrom/cdrom0/sbin に移動します。
コマンド ./es-makeagent を入力して、Sun Management Center ベースエージェントイメージを作成します。
インストールファイルのソースディレクトリとエージェントイメージの対象ディレクトリを求めるメッセージが表示されます。
ソースディレクトリは /cdrom/cdrom0/image です。対象ディレクトリは、JumpStart インストールサーバ上でエージェントイメージが作成されるディレクトリです。たとえば、/export/home/JumpStart/AgentImage です。
指定した対象ディレクトリが存在しない場合、このディレクトリを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されます。y を入力すると、このディレクトリを作成します。
例:
# ./es-makeagent Installation files source directory: /cdrom/cdrom0/image Please enter the target directory: /export/home/JumpStart/AgentImage |
イメージ作成プロセスは、完了するまでに 30 分以上かかることがあります。
アドオンエージェントを除外します。
アドオンエージェントコンポーネントを作成したくない場合、エージェントイメージの Addons ディレクトリの名前を変更します。
# cd /export/home/JumpStart/AgentImage/disk1/image # ls -p Addons/ PE/ Patches/ Webserver/ db/ # mv Addons Addons-temp |
Sun Management Center ベースエージェントをインストールおよび設定するマシンを選択して、スーパーユーザとしてログインします。
このマシンはプロトタイプになります。
Sun Management Center がインストールされていないマシンを選択します。このようなマシンが存在しない場合、プロトタイプマシンから SyMON または Sun Management Center ソフトウェアをアンインストールします。アンインストールの方法については、SyMON または Sun Management Center ソフトウェアのインストールマニュアルを参照してください。 旧バージョンの Sun Management Center の構成データを保存しないでください。
Sun Management Center 3.5 Installation CD 1 of 2 をCD-ROM ドライブに挿入します。
ディレクトリ /cdrom/cdrom0/sbin に移動します。
Sun Management Center のインストール応答ファイルと設定応答ファイルを格納するディレクトリをマシンに作成します。
例えば、
# mkdir /response-files |
Sun Management Center インストール応答ファイルを生成します。
インストール応答ファイルを生成するには、コマンド ./es-inst -C /response-file-dir/install-response-file.cfg を使用して、ベースエージェントをインストールする必要があります。
ここで、response-file-dir は応答ファイルを格納するディレクトリです。
install-response-file は応答ファイルの名前です。
例えば、
# ./es-inst -C /response-files/install.cfg |
Sun Management Center をインストールするディレクトリを指定するように求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center をインストールするディレクトリの名前を指定します。
対象ディレクトリの指定を求めるメッセージが表示されます。デフォルトの位置は /opt です。
Sun Management Center ソフトウェアは、必要となる最小のディスク容量が確保できれば、システム上の任意の位置にインストールできます。/opt 以外のディレクトリにインストールする場合、そのディレクトリ名を入力する必要があります。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量は、コマンド df -ak で表示できます。
本稼働環境と開発環境のどちらをインストールするかを確認するメッセージが表示されます。
1 を入力し Return キーを押して、本稼働環境をインストールします。
「(2) 開発環境 (DE)」を選択しないでください。選択肢 2 は Sun Management Center ベース製品全体をインストールします。
インストールしたい Sun Management Center コンポーネントを選択するように求めるメッセージが表示されます。
エージェントコンポーネントだけを選択します。
サーバコンポーネントをインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されたら、n を入力します。
エージェントコンポーネントをインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されたら、y を入力します。
コンソールコンポーネントをインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されたら、n を入力します。
3 コンポーネントは選択可能です: サーバコンポーネントをインストールしますか? (y|n|q) n エージェントコンポーネントをインストールしますか? (y|n|q) y コンソールコンポーネントをインストールしますか? (y|n|q) n |
インストールプロセスはアドオンコンポーネントをチェックして、アドオン製品を選択するように求めるメッセージを表示します。
アドオンコンポーネントをインストール向けに選択してはなりません。
各アドオンを選択するように求めるメッセージが表示されたら、n を入力します。
次のアドオン製品をインストール用に選択できます。 Advanced System Monitoring (y|n|q) n Service Availability Manager (y|n|q) n Performance Reporting Manager (y|n|q) n Sun Fire Platform Administration (y|n|q) n Monitoring and Management of A5x00 and T3 devices (y|n|q) n Sun Fire Link (y|n|q) n System Reliability Manager (y|n|q) n Workgroup Server (y|n|q) n |
継続するかどうかを確認するメッセージが表示されます。y を入力して継続します。
ディスク容量をチェックします。
インストールプロセスは、Sun Management Center ベースエージェントのインストールに必要なディスク容量があるかどうかをチェックします。
十分な容量がある場合、ベースエージェントがインストールされます。
ディスク容量が十分でない場合、代わりとなるファイルシステムを指定することを求めるメッセージが表示されます。空き容量と、必要となる容量が表示されます。
マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量を表示するには、Sun Management Center エージェントをインストールするマシンの端末ウィンドウで、df -ak を入力します。
エージェントのインストールが完了したら、設定を実行するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
設定を実行しないでください。n を入力して終了します。インストールプロセス内で設定を実行すると、JumpStart 終了スクリプトに必要な Sun Management Center 設定応答ファイルが作成されません。
ディレクトリ /opt/SUNWsymon/sbin に移動します。
Sun Management Center をほかの場所にインストールした場合、/install-dir/SUNWsymon/sbin ディレクトリに移動します。ここで、install-dir は手順 4で指定したディレクトリです。
Sun Management Center 3.5 設定応答ファイルを生成します。
Sun Management Center 設定応答ファイルを生成するには、コマンド ./es-setup -C /response-file-dir /setup-response-file.cfg を使用して、ベースエージェントを設定する必要があります。
ここで、response-file-dir は応答ファイルを格納するディレクトリです。
setup-response-file は応答ファイルの名前です。
例えば、
# ./es-setup -C /response-files/setup.cfg |
セキュリティキーを生成するためのシードを入力するように求めるメッセージが表示されます。
セキュリティキーを生成します。
Sun Management Center のプロセス間の通信には、暗号化されたセキュリティキーが必要です。このセキュリティキーは、ユーザが指定したパスワードシードにもとづいて生成されます。このシードは、スペースを含まない 1 文字から 8 文字の長さである必要があります。8 文字を超えるエントリは 8 文字にカットされます。
セキュリティシードは、単一のサーバコンテキストでインストールするすべてのマシンで同じものを使用する必要があります。
Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定の手順 7 で Sun Management Center サーバを設定したときに指定したものと同じパスワードシードを入力します。
もう一度パスワードを入力します。
セキュリティを確保するため、パスワードシードは Sun Management Center 設定応答ファイルに格納しないでください。パスワードシードは、JumpStart 終了スクリプトにハードコードしておく方法と 、インストールクライアント上で実行したときに確認するよう JumpStart 終了スクリプトを構成しておく方法があります。どちらの方法でも、JumpStart 終了スクリプトを作成するで指定したパスワードシードを指定します。
SNMPv1 コミュニティ文字列の入力を求めるメッセージが表示されます。
SNMPv1 コミュニティセキュリティ文字列を指定します。
SNMPv1 コミュニティ文字列はセキュリティのために必要です。デフォルトでは、public に設定されます。セキュリティを上げるには、独自の文字列を指定します。
SNMPv1 コミュニティ文字列は、単一 (同一) のサーバコンテキストでインストールするすべてのマシンで同じものを使用する必要があります。
Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定の手順 8 で Sun Management Center サーバを設定したときに指定したものと同じコミュニティ文字列を入力します。
デフォルトのコミュニティ文字列 public を使用していた場合、SNMPv1 コミュニティ文字列を入力するように求めるメッセージが表示されたら、Return キーを押します。
独自のコミュニティ文字列を指定していた場合、Sun Management Center サーバを設定したときに指定したものと同じコミュニティ文字列を指定します。
セキュリティを確保するため、コミュニティ文字列は Sun Management Center 設定応答ファイルに格納してはなりません。コミュニティ文字列 は、JumpStart 終了スクリプトにハードコードしておく方法と、インストールクライアント上で実行したときにコミュニティ文字列を確認するように JumpStart 終了スクリプトを構成しておく方法があります。どちらの方法でも、JumpStart 終了スクリプトを作成するで指定したコミュニティ文字列を指定します。
Sun Management Center サーバホスト名を求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center サーバホスト名を指定します。
Sun Management Center サーバがインストールされているマシン名を入力します。
設定プロセスは、SNMP ポートが使用されているかどうかをチェックします。
SNMP ポート 161 が使用されていない場合、Sun Management Center エージェントを起動するかどうかを確認するメッセージが表示されます。 手順 e に進みます。
SNMP ポート 161 が使用されている場合、SNMP ポート番号を指定するように求めるメッセージが表示されます。
SNMP ポートの衝突を解決します。
Solaris プラットフォーム上のベース製品とアドオンの設定の手順 11 で Sun Management Center サーバを設定したときに指定したものと同じポート番号を入力します。
Sun Management Center エージェントを起動します。
ネットワークが Network Address Translation (NAT) を使用している場合、n を入力して、Sun Management Center を起動せずに設定を終了します。Sun Management Center を起動する前に、NAT サポートを有効にするに示されている方法で es-config コマンド行ユーティリティを使用して NAT 向けにマシンを構成します。
この時点で Sun Management Center ベースエージェントを起動したい場合、y を入力します。
設定スクリプトは es-start -A を使用してエージェントを起動します。es-start の詳細については、es-start によるコンポーネントの起動を参照してください。
また、コンソールの起動で、Sun Management Center コンソールの起動方法も参照してください。
Sun Management Center を後で起動したい場合、n を入力します。このマシン上で Sun Management Center エージェントを起動する準備ができたら、第 8 章「Sun Management Center の起動と停止」を参照してください。
インストール応答ファイルと設定応答ファイルを JumpStart プロファイルサーバにコピーします。
以前の手順の例として、Sun Management Center インストール応答ファイル install.cfg はプロトタイプマシンのディレクトリ /response-files に作成されました。また、Sun Management Center 設定応答ファイル setup.cfg はプロトタイプマシンのディレクトリ /response-files に作成されました。
ここで、JumpStart プロファイルサーバの名前が bootserver01 であり、マシン bootserver01 の JumpStart プロファイルディレクトリが /export/home/JumpStart/jumpstart であると想定します。 また、プロトタイプマシンの JumpStart プロファイルディレクトリに書き込みアクセス権を有効にしていると想定します。このとき、応答ファイルをプロトタイプマシンから Jumpstart マシンの JumpStart プロファイルディレクトリにコピーします。例えば、
# cd /response-files # cp install.cfg /net/bootserver01/export/home/JumpStart/jumpstart # cp setup.cfg /net/bootserver01/export/home/JumpStart/jumpstart |
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザとしてログインします。
JumpStart インストールサーバとプロファイルディレクトリを作成するの手順 2で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
Sun Management Center インストール応答ファイルを編集します。
JumpStart がインストール応答ファイルを使用できるように、インストール応答ファイルを編集する必要があります。インストール応答ファイルは、手順 4 でユーザが指定した名前のファイルです。 インストール応答ファイルに次の変更を行います。
SOURCE_DIRECTORY の値を /a/mnt/disk1/image に変更します。/a/mnt/disk1/image は JumpStart 終了スクリプトで指定した $MNTDIR の値に対応します。
TARGET_DIRECTORY の値を /a/target_directory に変更します。ここで、 target_directory は Sun Management Center ベースエージェントがインストールされている各インストールクライアント上にあるディレクトリです。
SETUP_NOW パラメータの値をゼロに変更します。 SETUP_NOW パラメータの値をゼロに設定することによって、Sun Management Center ベースエージェントをインストールしたとき、各インストールクライアント上で Sun Management Center 設定が自動的に実行しなくなります。
次に、上記編集を行なった後の基本的な Sun Management Center インストール応答ファイルのサンプルを示します。
SUNMC_VERSION=3.5 ENVIRONMENT=1 SOURCE_DIRECTORY=/a/mnt/disk1/image TARGET_DIRECTORY=/a/opt OSVERS=8 PRTOUT= Sun Microsystems sun4u Sun Ultra 60 UPA/PCI (UltraSPARC-II 450MHz) LAYER.SERVER=0 LAYER.AGENT=1 LAYER.CONSOLE=0 SETUP_NOW=0
ベースエージェントはプラットフォームに依存しないため、PRTOUT パラメータの値は重要ではありません。しかし、このパラメータは JumpStart のために存在する必要があります。PRTOUT パラメータを削除してはなりません。
Sun Management Center 設定応答ファイルを編集します。
JumpStart が設定応答ファイルを使用できるように、設定応答ファイルを編集する必要があります。設定応答ファイルは、手順 6でユーザが指定した名前のファイルです。 必要に応じて、設定応答ファイルに次の変更を行います。
SUNMC_SERVER パラメータで指定したサーバ名が Sun Management Center 3.5 サーバマシンの名前であることを確認します。
START_SUNMC パラメータの値が 1 に設定されていることを確認します。START_SUNMC パラメータの値を 1 に設定することによって、ベースエージェントを設定した後、Sun Management Center ベースエージェントが起動するようになります。
agent_OPTIONAL_PORT パラメータが存在し、かつ、その値に有効なポート番号またはデフォルトの文字列 DEFAULT が割り当てられていることを確認します。
次に示すサンプルの設定応答ファイルのすべてのパラメータが存在することを確認します。
次に、JumpStart 編集前後の Sun Management Center 設定応答ファイルの例を示します。どちらの例でも、bootserver01 は Sun Management Center サーバマシンの名前です。
SUNMC_SERVER=bootserver01 agent_OPTIONAL_PORT=1161 START_SUNMC=1
DISABLE_SNMPDX_DAEMON=1 STOP_SNMPDX=1 SUNMC_SERVER=bootserver01 agent_OPTIONAL_PORT=1161 START_SUNMC=1
この例では、行 DISABLE_SNMPDX=1 は SNMP デーモンを無効にします。行 STOP_SNMPDX=1 は SNMP デーモンを停止します。 行 SUNMC_SERVER=bootserver01 は、ベースエージェントの Sun Management Center サーバホストが bootserver01 という名前のマシンであることを指定します。行 agent_OPTIONAL_PORT=1161 はポート 1161 をエージェントに割り当てます。行 START_SUNMC=1 は、ベースエージェントの設定が完了したときにベースエージェントを起動することを意味します。
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザとしてログインします。
JumpStart インストールサーバとプロファイルディレクトリを作成するの手順 2で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
JumpStart プロファイルは、Sun Management Center ベースエージェントをインストールするインストールクライアントの種類ごとに作成します。
JumpStart プロファイルを作成するには、このディレクトリのサンプルから適切なサンプルのプロファイルをコピーするか、次の例をテンプレートとして使用します。作成した各 JumpStart プロファイルを JumpStart プロファイルサーバディレクトリに保存して、作成した各プロファイルの名前を記録します。
サンプルのプロファイルを実際のプロファイルとして使用しないでください。JumpStart の要件に適合するようにプロファイルを編集します。『Solaris 9 インストールガイド』の「プロファイルの作成」を参照してください。
次に、サンプルの JumpStart プロファイルの例を示します。1 番目の例は、Solaris オペレーティング環境の新規インストール向けのプロファイルです。2 番目の例は、Solaris オペレーティング環境のアップグレード向けのプロファイルです。
# # all_9000_t0+swap # install_type initial_install system_type standalone partitioning explicit # filesys c0t0d0s1 2024 swap filesys c0t0d0s0 6120 / filesys c0t0d0s7 free /export/home # cluster SUNWCall package SUNWabe delete cluster SUNWCapache delete cluster SUNWCdhcp delete cluster SUNWClux delete cluster SUNWCfct delete cluster SUNWCnet delete package NSCPcom delete
install_type upgrade
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザとしてログインします。
JumpStart インストールサーバとプロファイルディレクトリを作成するの手順 2で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
JumpStart 終了スクリプトを作成します。
まず、終了スクリプトのセキュリティについてを読み直します。その後、各ユーザのセキュリティの要件にしたがい、なおかつ、次のサンプルの終了スクリプトをガイドラインとして使用して、終了スクリプトを JumpStart プロファイルディレクトリに作成します。
1 番目の例は、パスワードシードとコミュニティ文字列をハードコードした終了スクリプトです。2 番目の例は、パスワードシードとコミュニティ文字列を実行時に確認するように構成した終了スクリプトです。
終了スクリプトは sh 拡張子を付けて保存します。たとえば、base_agent_finish.sh です。
#!/bin/sh # # Program type : Unix bourne shell script # Description : Standard finish script for installing and # setting up Sun Management Center core agent # # # ROOTDIR=${ROOTDIR:-/a} # Root directory for new OS MNTDIR=${ROOTDIR}/mnt LOGDIR=${ROOTDIR}/var/tmp/sunmcfinish SI_CONFIG_DIR=${SI_CONFIG_DIR:-/export/home/JumpStart/jumpstart} INSTALL_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/install.cfg SETUP_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/setup.cfg # # # Begin Main Program # # umask 022 mkdir -p $LOGDIR # # Copy the install and setup response file to target system # cp ${INSTALL_RESP} $LOGDIR cp ${SETUP_RESP} $LOGDIR # # mount Sun Management Center image # mount -F nfs bootserver01:/export/home/JumpStart/AgentImage $MNTDIR [ $? -ne 0 ] && exit 1 # # run es-inst with -a -R -T and -A options # skip the next line for Flash Archive based deployment # Do not use the -T option if you have specified the TARGET_DIRECTORY # tag in install.cfg # ${MNTDIR}/disk1/sbin/es-inst -a -R /a -T /a/opt -A ${LOGDIR}/install.cfg # # Clean up any rc script with the same name if present # test -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart && \ rm -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart rm -f /etc/init.d/SunMCJumpStart # # Place rc script in rc3.d and init.d to do setup # Remember to access es-setup based on the target directory location # echo "Creating rc script..." cat> ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart << EOF #!/sbin/sh # rm /etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart /etc/init.d/SunMCJumpStart SECURITY_SEED=abc123 SNMPV1_STRING=private export SECURITY_SEED SNMPV1_STRING /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup -e -A /var/tmp/sunmcfinish/setup.cfg EOF cp ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart \ ${ROOTDIR}/etc/init.d/SunMCJumpStart exit 0
#!/bin/sh # # Program type : Unix bourne shell script # Description : Standard finish script for installing and # setting up Sun Management Center core agent # # # ROOTDIR=${ROOTDIR:-/a} # Root directory for new OS MNTDIR=${ROOTDIR}/mnt LOGDIR=${ROOTDIR}/var/tmp/sunmcfinish SI_CONFIG_DIR=${SI_CONFIG_DIR:-/export/home/JumpStart/jumpstart} INSTALL_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/install.cfg SETUP_RESP=${SI_CONFIG_DIR}/setup.cfg # # # Begin Main Program # # umask 022 mkdir -p $LOGDIR # # Copy the install and setup response file to target system # cp ${INSTALL_RESP} $LOGDIR cp ${SETUP_RESP} $LOGDIR # # mount Sun Management Center image # mount -F nfs bootserver01:/export/home/JumpStart/AgentImage $MNTDIR [ $? -ne 0 ] && exit 1 # # Read secure inputs from user who invoked boot net - install # echo "Enter Security seed:" read SECURITY_SEED echo "Enter SNMP string:" read SNMPV1_STRING # # run es-inst with -a -R -T and -A options # skip the next line for Flash Archive based deployment # Do not use the -T option if you have specified the TARGET_DIRECTORY # tag in install.cfg # ${MNTDIR}/disk1/sbin/es-inst -a -R /a -T /a/opt -A ${LOGDIR}/install.cfg # # create a temporary es-setup script to use the secure information # read earlier # Remember to access es-setup based on the target directory location # FILE2=/a/opt/SUNWsymon/sbin/es-setup FILE=/a/opt/SUNWsymon/sbin/es-setup.jumpstart mv $FILE2 $FILE count=`wc -l $FILÈ count=`echo $count | cut -d' ' -f1` ncount=$count count_enter=`expr $ncount - 3` while [ $ncount -gt 0 ] ; do k=`tail -$ncount $FILE | head -1` if [ $ncount -eq $count_enter ] then echo $k>> $FILE2 echo "SECURITY_SEED=$SECURITY_SEED">> $FILE2 echo "SNMPV1_STRING=$SNMPV1_STRING">> $FILE2 else echo $k>> $FILE2 fi ncount=`expr $ncount - 1` done chmod +x $FILE2 # # Clean up any rc script with the same name if present # test -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart && \ rm -f ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart \ rm -f /etc/init.d/SunMCJumpStart # # Place rc script in rc3.d and init.d to do setup and cleanup # Remember to access es-setup based on the target directory location # echo "Creating rc script..." cat> ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart << EOF #!/sbin/sh # rm /etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart /etc/init.d/SunMCJumpStart /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup -e -A /var/tmp/sunmcfinish/setup.cfg mv /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup.jumpstart /opt/SUNWsymon/sbin/es-setup EOF cp ${ROOTDIR}/etc/rc3.d/S80SunMCJumpStart \ ${ROOTDIR}/etc/init.d/SunMCJumpStart exit 0
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザとしてログインします。
JumpStart インストールサーバとプロファイルディレクトリを作成するの手順 2で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
JumpStart ルールファイルを作成します。
次のサンプルのルールファイルをテンプレートとして使用して、ルールファイルを JumpStart プロファイルディレクトリに作成します。
# # rule keywords and rule values begin script profile finish script # ------------------------------ ------------ ------- -------------- # This rule matches one system: # hostname bootserver01 - basic_prof base_agent_finish.sh # This is a complex rule: # network 192.43.34.0 && ! model \ SUNW,SPARCstation-20 - net_prof - # This rule applies to all # SUNW,SPARCstation-LX: # model SUNW,SPARCstation-LX - lx_prof complete.sh # Another complex rule: # network 193.144.2.0 && karch i86pc init.sh IA_prof done.sh # # You can use system attributes like RAM size and architecture to # classify targets: # memsize 16-32 && arch i386 - prog_prof - # rules are matched top-down. If nothing matches, this rule will apply: # any - - generic_prof -
JumpStart プロファイルディレクトリを作成したマシンにスーパーユーザとしてログインします。
JumpStart インストールサーバとプロファイルディレクトリを作成するの手順 2で作成した JumpStart プロファイルディレクトリに移動します。
./check を入力して、ユーザの JumpStart ファイルの有効性を確認します。
# ./check Validating rules... Validating profile basic_prof... Validating profile net_prof... Validating profile lx_prof... Validating profile IA_prof... Validating profile prog_prof... Validating profile any_machine... The custom JumpStart configuration is ok. # cat rules.ok hostname bootserver01 - basic_prof base_agent_finish.sh network 192.43.34.0 && ! model \ SUNW,SPARCstation-20 - net_prof - model SUNW,SPARCstation-LX - lx_prof complete.sh network 193.144.2.0 && karch i86pc init.sh IA_prof done.sh memsize 16-32 && arch i386 - prog_prof - any - - generic_prof - |
JumpStart サーバにスーパーユーザとしてログインします。
Solaris installation CD 1 of 2 を CD-ROM ドライブに挿入します。
CD-ROM 上の Tools ディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_2.8/Tools |
各インストールクライアントのシステム識別情報を確認します。
JumpStart サーバは、各インストールクライアントに関する次の情報を必要とします。
名前
Ethernet アドレス
IP アドレス
アーキテクチャ
各インストールクライアントにログインします。そして、次のように arp コマンドと uname コマンドを使用して、インストールクライアントの Ethernet アドレス、IP アドレス、名前、およびアーキテクチャを表示します。
> arp clienthost clienthost (111.222.123.124) at 8:0:80:e4:23:eb permanent published > uname -a SunOS clienthost 5.9 Generic_112233-01 sun4u sparc SUNW,Ultra-5_10 |
上記例において、インストールクライアント clienthost の Ethernet アドレスは 8:0:80:e4:23:eb、IP アドレスは 111.222.123.124、そしてアーキテクチャは sun4u です。
各インストールクライアントのシステム識別情報を JumpStart サーバに追加します。
インストールクライアント情報を JumpStart サーバに追加するには、add_install_client コマンドを次のように使用します。
add_install_client \ -c JumpStart_profile_server:path_to_configuration_directory \ -s JumpStart_install_server:path_to_operating_environment_image \ -p JumpStart_profile_server:path_to_SYSIDCFG_file \ -e install_client_ethernet_address \ -i install_client_IP_address \ install_client_name install_client_architecture |
たとえば、システムが次のように構成されていると想定します。
マシン bootserver01 はユーザの JumpStart ブートサーバ、プロファイルサーバ、およびインストールサーバです。
マシン bootserver01 上の JumpStart 構成ディレクトリは /export/home/JumpStart/jumpstart です。
マシン bootserver01 上の JumpStart オペレーティング環境イメージディレクトリは /export/home/JumpStart/Solaris_8 です。
システム識別構成ファイル sysidcfg は JumpStart 構成ディレクトリ /export/home/JumpStart/jumpstart にあります。
インストールクライアントの Ethernet アドレスは 8:0:80:e4:23:eb で、IP アドレスは 111.111.123.124 です。
インストールクライアントの名前は clienthost で、インストールクライアントのアーキテクチャは sun4u です。
その後、add_install_client コマンドを次のように使用して、インストールクライアント clienthost を追加します。
# ./add_install_client -c bootserver01:/export/home/JumpStart/jumpstart \ -s bootserver01:/export/home/JumpStart/Solaris_9 \ -p bootserver01:/export/home/JumpStart/jumpstart \ -e 8:0:80:e4:23:eb -i 111.111.123.124 \ clienthost sun4u Adding Ethernet number for clienthost to /etc/ethers making /tftpboot enabling tftp in /etc/inetd.conf starting rarpd starting bootparamd updating /etc/bootparams copying inetboot to /tftpboot |
インストールクライアントのシステム情報を JumpStart サーバに追加し終わったら、JumpStart を使用して、Solaris オペレーティング環境と Sun Management Center ベースエージェントをインストールできます。次の手順を参照してください。
add_install_client コマンドとそのオプションの詳細については、add_install_client(1M) のマニュアルページを参照してください。
各インストールクライアントをブートします。
例えば、
{2} ok boot net - install |
クライアントシステムは JumpStart サーバからブートします。JumpStart は JumpStart プロファイルに指定された Solaris オペレーティング環境をインストールします。この JumpStart プロファイルは、JumpStart ルールファイルに指定されたルールによって各インストールクライアントに割り当てられています。Solaris オペレーティング環境のインストールが完了すると、Sun Management Center 3.5 ベースエージェントがインストールされます。その後、インストールクライアントはリブートします。
インストールクライアントのリブートが完了すると、Sun Management Center ベースエージェントが JumpStart 終了スクリプトの指定にしたがって設定されます。この JumpStart 終了スクリプトは、JumpStart ルールファイルに指定されたルールによって各インストールクライアントに割り当てられています。セキュリティパスワードシードと SNMP コミュニティ文字列を終了スクリプトにハードコードしている場合、ベースエージェントは自動的に設定されます。パスワードシードと SNMP コミュニティ文字列を終了スクリプトにハードコードしていない場合、インストールクライアントごとにベースエージェント設定プロンプトに応答する必要があります。