Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

Backup とは

貴重なデータが失われるのを防ぐために、コンピュータシステムをバックアップすることは大切です。特に、ユーザーが共有データに依存していたり、新たなシステムの追加によりデータの量が急速に増大するネットワーク環境では、データの管理がきわめて重要になります。

Solstice Backup は、コンピュータネットワーク全体に分散しているデータを保護し、その管理を支援するネットワークストレージ管理ソリューションです。Backup を使用して日常的なストレージ管理操作を迅速に行い、単純化することで、管理者の貴重な時間を節約できます。ネットワークのストレージ管理と構成は、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) を介して行うこともできます。Backup では、データの管理を行うために、保存されたデータのデータベースが作成されるので、復旧時にも簡単にデータを見つけ出すことができます。さらに、ネットワークとデータの規模が大きくなっても、Backup はそれに対応できる容量とパフォーマンスを提供します。

Backup には、広範囲に及ぶストレージデバイスを高いパフォーマンスで処理できるストレージ管理アプリケーションが組み込まれています。Backup ソフトウェア製品は、次の 3 つのコンポーネントから構成されています。

Backup ソフトウェアを構成して Backup サーバーに直接に接続されているストレージデバイスをバックアップします。また、1 台以上のストレージデバイスが接続されている別のマシンを指定して、Backup ストレージノードを作成する方法もあります。この場合、Backup サーバーが Backup データを追跡するリソースとファイルを保守し、ストレージノードのマシンがストレージデバイスとメディアを制御します。

バックアップ、アーカイブ、および HSM のデータは、データの特性に応じて、特定のボリュームのコレクションに格納できます。


注 -

データのアーカイブを作成するためには、その前にフルバックアップを実行する必要があります。


Backup は、データをストレージメディアに書き込むと同時に、すべての管理対象のデータの位置を記録するデータベースを作成します。Backup はデータの状態を監視し、管理者が指定したさまざまなレベルの期限に達すると、追跡システム内でデータの格納場所を自動的に巡回させます。

管理者とユーザーは、復旧可能なファイルのインデックスを表示し、データまたはメディアの状態を記述するレポートを作成し、ユーザーが指定した時刻にデータの復旧を行うことができます。データ復旧要求が出されると、Backup ストレージ管理システムは要求されたデータを含んでいるボリュームを見つけ出し、そのデバイスに対して復旧用に適切なボリュームをマウントするように指示するか、ユーザーに対してボリューム名を指定するように求めるメッセージを送信します。このようにして、Backup はあらゆるストレージボリューム操作を管理します。

クロスプラットフォーム管理

Backup はクロスプラットフォームのストレージ管理製品です。Backup がインストールされ、ネットワークに接続されている UNIX、Windows NT、Windows 95、MacOS、または NetWare のワークステーションから、Backup サーバーを管理できます。さらに、Backup サーバーとは異なるプラットフォームを使用している Backup クライアントが、自分のデータをサーバーにバックアップできます。

Backup では、Backup ソフトウェアがインストールされ、Backup サーバーによって認識されているネットワーク上のあらゆるクライアントまたはサーバーに対して、管理サービスを指示し実行します。Backup インタフェースには、対象となっている Backup クライアントに関連するオプションだけが表示されるので、個々のマシンの構成を知らなくても監視セッションを開始することができます。

パフォーマンス

Backup には、次に示す標準機能とオプションの機能があります。

使いやすさ

Backup には、重要なデータの保護を簡単に管理できるツールが用意されています。Backup には、次の機能があります。

スケーラビリティ

ストレージ管理のニーズに対応して、現在使用している Backup ソフトウェアを拡張できます。たとえば、次のことができます。