Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

はじめに

このマニュアルでは、Solstice BackupTM ソフトウェアの構成方法と管理方法について説明します。

このマニュアルには、一般的なネットワーク環境にインストールされている Backup ソフトウェアの使い方と管理についての情報が掲載されています。Backup コマンドの詳細は、Backup をインストールしたあとにオンラインマニュアルページを参照してください。

対象読者

このマニュアルでは、ソフトウェアのインストールおよびネットワーク上のサーバーとクライアントの管理を担当するシステム管理者を対象にしています。また、日常のバックアップ作業を監視する担当者にも役立ちます。

このマニュアルについて

このマニュアルで説明している情報を利用するためには、サーバーとクライアントに Backup ソフトウェアがインストールされている必要があります。ソフトウェアがまだインストールされていない場合は、『Solstice Backup 5.1 ご使用にあたって』の手順に従ってインストールしてください。

このマニュアルでは、Backup ソフトウェア、バックアップデバイス、およびバックアップメディアの設定、構成、および使用に関する詳しい情報を示しています。このマニュアルは、ネットワーク管理者、情報サービスのスタッフ、およびデータストレージ管理に関わっている人々を対象にしています。

また、Backup 製品のインストール、構成、および使用に必要となる、ネットワーク、バックアップデバイス、およびハードウェア、ソフトウェア、ネットワークに関連するその他の技術分野の基本的な知識を持っていることを前提としています。

内容の紹介

第 1 章「概要」では、Solstice Backup ソフトウェアの機能の概要を紹介します。

第 2 章「操作前の準備」では、Backup の構成作業について説明します。

第 3 章「サーバーとストレージノードの操作」では、Backup サーバーによって管理される操作について詳しく説明します。

第 4 章「デバイスとメディアの管理」では、Backup サーバーによって実行されるデバイス操作とメディア操作について説明します。

第 5 章「Backup クライアントの操作」 では、クライアントの構成と使用について説明します。

第 6 章「Backup アーカイブ」では、オプションの Backup アーカイブプログラムのインストールと使用について説明します。

第 7 章「オートチェンジャモジュール」では、Backup オートチェンジャサポートのインストール、構成、および操作について説明します。

第 8 章「階層型ストレージ管理」では、オプションの Backup 階層型ストレージ管理 (HSM) の機能の概要を説明します。

第 9 章「SNMP モジュール」では、簡易ネットワーク管理プロトコル (SNMP) モジュールの構成と使用について説明します。

第 10 章「サイロサポートモジュール」では、Backup Server Edition、Backup NetWork Edition または Backup Power Edition で使用できるオプションのサイロサポートモジュールについて説明します。

付録 A 「Backup プロセスの概要」では、Backup プロセスの概要を説明します。

付録 B 「コマンド行リファレンス」は Backup のマニュアルページです。

付録 C 「障害追跡」では、Backup の一般的な問題について説明します。

用語集は、このマニュアルで使用している用語とその定義を収録してあります。

関連マニュアル

このマニュアルは、電子バージョンのマニュアルと、オンラインプログラムヘルプおよびオンラインマニュアルページから構成されるマニュアルセット全体の一部分にあたります。

障害復旧ガイド

Solstice Backup 5.1 障害復旧ガイド』は、障害の発生時に、Backup を使ってサーバーからデータを復旧するための重要な情報を解説しているマニュアルです。また、このマニュアルには、データを保護し、障害に備えてバックアップポリシーを準備するための予防手段に関するヒントと情報が含まれています。

最初にインストールした時点で『Solstice Backup 5.1 障害復旧ガイド』に目を通し、障害の発生時にデータと運用形態を保護できるように Backup を構成してください。このマニュアルの印刷版を、障害復旧に関する他のマニュアルと一緒に保管しておき、障害の際にすぐに取り出せるようにしておいてください。

ご使用にあたって

Solstice Backup 5.1 ご使用にあたって』は、次の内容が説明されています。

このマニュアルは、他のマニュアルには記載されていないソフトウェアのバグ、回避方法、およびその他の項目に関する最新情報を提供します。また、『Solstice Backup 5.1 管理者ガイド』や『Solstice Backup 5.1 障害復旧ガイド』などのマニュアルに盛り込むことができなかった新機能や改善された機能に関する情報も含まれます。

Backup ソフトウェアをインストールする前に、このマニュアルに目を通して、インストール手順に関する最新情報を確認してください。Backup のインストール後に再びこのマニュアルを参照して Backup ソフトウェア、バックアップデバイス、およびバックアップメディアの構成方法や、製品の新機能に関する情報を確認してください。

Backup をインストールする前に、このマニュアルをよく読んでください。インストールが完了したら、印刷版を安全な場所に保管し、あとでソフトウェアの再インストールや削除が必要となったときに、すぐに取り出せるようにしておいてください。

オンラインヘルプ

Backup のグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) にはオンラインヘルプコンポーネントが含まれています。オンラインヘルプには GUI に関する詳しい情報が入っており、個々のウィンドウについて、その目的と、ウィンドウ内の各フィールドに入力する情報に関するコンテキストヘルプが用意されています。また、Backup の機能を解説するヘルプトピックや、GUI を使って Backup タスクを実行するための手順を説明するトピックもあります。

オンラインヘルプにアクセスするには、GUI に表示されている「Help」メニューを選択します。このメニューには 4 つの選択項目があります。

また、Backup のほとんどのダイアログボックスに「Help」ボタンがあります。Backup のダイアログボックスで「Help」ボタンをクリックすると、その Backup 機能に関連するヘルプトピックが表示されます。

オンラインマニュアルページ

マニュアルページは、コマンド行から入力する Backup コマンドの構文と機能のリファレンスです


注 -

マニュアルページを表示するには、MANPATH 環境変数に Backup のマニュアルページへのパスが含まれていることを確認してから、シェルプロンプトで、man コマンドのあとにコマンド名を入力します。


たとえば、nsrjb コマンドのマニュアルページを表示するには、次のように入力します。


$ man nsrjb

Backup のマニュアルページ全体を印刷するには、シェルプロンプトで、次の例に示すオプションを指定して、troff コマンドを入力します。


$ troff -t -man `nsr_man -l'| lpr -t -P printer-name

実際に使用するコマンドは、オペレーティングシステムや、インストールされている PostScriptTM ソフトウェアのバージョンに応じて、マシンによって異なる場合があります。たとえば、印刷コマンドが lpr ではなく lp である場合があります。

マニュアルの注文方法

SunDocsTM プログラムでは、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) の 250 冊以上のマニュアルを扱っています。このプログラムを利用して、マニュアルのセットまたは個々のマニュアルをご注文いただけます。

マニュアルのリストと注文方法については、米国 SunExpressTM, Inc. のインターネットホームページ http://www.sun.com/sunexpress にあるカタログセクションを参照してください。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P-1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、またはコード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力とは区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、または強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

¥ 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を越える場合、バックスラッシュは継続を示します。 

sun% grep `^#define ¥
  XV_VERSION_STRING'

ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の場合、filename は省略してもよいことを示します。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。

一般規則