アーカイブ処理を実行する方法は、オペレーティングシステムのプラットフォームによって異なります。Backup によるアーカイブ処理には、次の 2 種類があります。
PC スタイルのアーカイブ
PC スタイルのアーカイブでは、Backup サーバーでアーカイブ操作をスケジュールすることはできず、クライアントの save プログラムを使って開始します。このアーカイブ操作では、ユーザーが、アーカイブ終了後にその元のファイルを削除するように選択できます。異なるプラットフォーム間で Solaris サーバーと互換性を保てるように、Solaris 用の Backup サーバーには PC Archive ボリュームプールが事前に構成されていて、UNIX 以外のクライアントでアーカイブされたデータは、このボリュームプールに入ります。
Windows NT クライアントまたは PC クライアントからアーカイブ要求を作成する方法については、Backup User プログラムのオンラインヘルプを参照してください。
UNIX では、クライアントでアーカイブプログラム nwarchive を使用し手動でアーカイブ操作を行うことも、サーバーでアーカイブをスケジュールすることもできます (Backup プログラムでアーカイブを起動する方法の詳細は、オンラインヘルプを参照)。アーカイブをクライアントから起動しても、サーバーから起動しても、アーカイブ処理はクライアントの nsrarchive プログラムによって実行されます。nsrarchive プログラムは、クライアントの nsrexecd デーモンによって起動されます。図 6-1 で、UNIX でのアーカイブ動作を示します。
UNIX スタイルのアーカイブでは、「Pools」リソースの「Store Index Entries」オプションは選択できません。このオプションを選択して変更を適用すると、エラーメッセージが表示されます。UNIX スタイルのアーカイブでは、アーカイブセーブセット全体の取り出ししかできません。アーカイブセーブセットの個々のファイルに対してブラウズや取り出しはできません。
アーカイブ操作では、データは、アーカイブプールのストレージボリュームに書き込まれます。このアーカイブボリュームは、Backup サーバーに接続されているデバイスまたはストレージノードに接続されているデバイス (リモートデバイスと呼ばれる) に存在する場合があります。アーカイブ要求の一環としてユーザーが入力した注釈も含めてアーカイブデータについての情報は、Backup サーバーのメディアデータベース内で追跡されます。アーカイブ動作中に生成されるクライアントファイルインデックスのエントリは、次回のスケジュールされたバックアップの際に、「Default」プール内のボリューム上にバックアップされます。UNIX スタイルのアーカイブでは、インデックスエントリは作成されません。
アーカイブ操作では、検証、グルーミング、クローン作成をオプションで選択できます。検証オプションを選択すると、Backup はストレージボリュームのデータをクライアントシステムのオリジナルデータと比べて、完全に同じかどうかを検証します。グルーミングオプションを選択すると、Backup は、アーカイブセーブセットをソースのクライアントマシンから削除します。クローン作成オプションを選択すると、アーカイブセーブセットのコピーが、「Archive Clone」プール内のボリュームに書き込まれます。これは、バックアップセーブセットのクローンを作成する場合と似ています。アーカイブに対してクローン作成、検証、グルーミングの各オプションを選択する場合は、Backup アーカイブプログラムの「Archive Options」ウィンドウを使用します。UNIX 上でアーカイブする場合は、Backup 管理プログラムの「Archive Request」リソースを使用することもできます。