「NSR pool」リソースには、各 Backup プールが記述されます。このリソースによって、ブラウズポリシーと保持ポリシーが決まります。また、ボリュームのセーブセットの特性に基づいて、ボリュームのセーブセットが書き込まれる位置が決まります。
プールには次の 4 つのタイプがあります。
「Backup」プール - savegrp と手動バックアップによって生成されたデータが書き込まれます。
「Archive」プール - アーカイブデータが書き込まれます。
「Backup clone pool」 - バックアッププールのデータのクローンが書き込まれます。
「Archive clone pool」 - アーカイブデータのクローンが書き込まれます。
Backup には、事前に有効になっている 4 つのプールが用意されています。
「Default pool」 - カスタマイズされたプールに送られなかったすべてのバックアップデータが入ります。
「Archive pool」 - カスタマイズされたプールに送られなかったすべてのアーカイブデータが入ります。
「Default clone pool」 - バックアップデータのクローンを格納できます。
「Archive clone pool」 - アーカイブデータのクローンを格納できます。
また、Backup には、デフォルトでは有効になっていないプールもいくつか用意されています。
「Full」プールと「NonFull」プールを使うと、フルレベルバックアップを他のレベルのバックアップから分離することができます。たとえば、フルバックアップと差分バックアップなどです。
「Offsite」プールを使って、オフサイトバックアップを生成します。メディアプールに対してはインデックスエントリは格納されず、通常の復旧の際には参照されません。
Backup サーバーの「NSR pool」リソースの編集には、「nsradmin 」または 「nwadmin」を使用します。
「NSR pool」リソースには以下の属性があります。
「name」 属性 - ボリュームにラベルを付ける際に使用するプールリソースの名前を指定し、セーブセットが置かれるボリュームを決定します。
「groups」属性 - プールに格納可能なグループを指定します。
「clients」属性 - プールに格納可能なクライアントを指定します。グループが指定されている場合には、そのグループのメンバーとなっているクライアントを指定できます。
「save sets」属性 - プールに格納可能なセーブセットを示します。セーブセットには、正規表現による照合を使用できます。
「levels」属性 - 指定されたプールに格納可能なレベルを指定します。
「archive only」属性 - プールをアーカイブ保存専用にします。
「status」属性 - プールの状態を、次のいずれかで示します。
「enabled」 - バックアップボリュームを選択するときに、セーブセットの保存先のプールと見なされます。
「clone」 - クローンの宛先と見なされます。
「disabled」 - 完全に無視されます。
「label template」属性 - プールのボリューム名を生成するときに参照されるラベルテンプレートを指定します。
「devices」属性 - このプール内の、マウントが可能なデバイスボリュームを示します。
「store index entries」属性 - バックアップのためにファイルインデックスに格納されるエントリを指定します。ファイルインデックスにエントリが格納されない場合には、セーブセットのメディアデータベースエントリだけが作成されます。
「auto media verify」属性 - このプールからボリュームに書き込まれるデータを検証します。データの検証は、以前にメディアに書き込まれたデータの部分を読み取れる位置にボリュームを再配置し、読み取ったデータを、書き込まれている元のデータと比較することによって行われます。読み取ったデータが書き込まれているデータと一致していれば、検証は成功で、不一致であれば失敗となります。
「recycle to other pools」属性 - このプールが、再利用可能なボリュームを他のプールに再利用させるかどうかを指定します。
「recycle from other pools」属性 - このプールが、書き込み可能で再利用可能なボリュームを使い尽くしたときに、他のプールのボリュームを再利用できるかどうかを指定します。
「volume type preference」属性 - 書き込み可能なボリュームに対する要求が行われたときの選択ファクタを指定します。ジュークボックスやスタンドアロンデバイスなどの優先されるタイプが先に選択されます。
次に「NSR pool」リソースの例を示します。
type: NSR pool; archive only: No; clients: ; devices: ; groups: ; label template: Default; levels: ; name: Default; save sets: ; status: Enabled; store index entries: Yes; auto media verify: Yes; recycle from other pools: Yes; recycle from other pools: Yes; volume type preference: 4mm; |