nsrinfo プログラムは、クライアントのファイルインデックスの内容についてのレポートを生成します。Backup クライアント名を指定する必要があります。これ以外のオプションを指定しないと、nsrinfo プログラムにより、指定したクライアントのバックアップ名前空間内で検出されたファイル名とオブジェクト名すべてのレポートが、1 行に 1 つずつ作成されます。また、nsrinfo プログラムにより、特定のクライアントファイルインデックスの名前空間のレポートや、一度にすべての名前空間のレポート、あるいは、特定の XBSA (X-Open Backup Services) アプリケーションのレポートも作成できます。このレポートは、保存時間と呼ばれる一定の時間に限定することもできます。保存時間とは、エントリがクライアントファイルインデックスに入力された時間です。
-L オプションを指定しないと、nsrinfo プログラムを使用するためには、ユーザー名が Backup サーバーの Administrator リスト内に指定されている必要があります。また、-L オプションを指定するには、システム管理者である必要があります (たとえば、UNIX システムのスーパーユーザー)。
nsrinfo プログラムに使用する形式とオプションは、次のとおりです。
nsrinfo [-vV] [-s server | -L] [-n namespace] [- N filename] [-t time] [-X application] client |
必須の client 引数を指定することにより、nsrinfo プログラムがレポートするクライアントが決まります。
-L オプションを使用すると、Backup サーバーを使用せずにクライアントファイルインデックスを直接開くことができます。このオプションは、Backup が稼動していない時に、デバッグやクライアントファイルインデックスの照会を行う場合に便利です。
-n namespace オプションを使用すると、照会するクライアントファイルインデックスの名前空間を指定できます。デフォルトでは、バックアップ名前空間が照会されます。nsrinfo プログラムがこれ以外に認識できるものとして、migrated、archive (今後の使用のために予約されている)、nsr、informix、および all があります。
-N filename オプションを使用すると、クライアントファイルインデックス内で検索するファイルの正確なファイル名を指定できます。指定したファイル名と正確に一致するインデックスエントリだけが出力されます。クライアントシステム (たとえば、NetWare) によっては、クライアントファイルインデックス内に格納されているファイル名が、出力可能な ASCII 文字で作成されていない場合が多くあります。このようなシステムでは、このオプションの使用は制限されます。
-t time オプションを使用すると、nsrinfo が照会する際の正確な保存時間を限定できます。time の値には、Backup の形式であればどれでも使用できます。Backup によって作成されるすべてのセーブセットには、固有の保存時間が割り当てられます。mminfo プログラムを使用して、保存時間を判別できます (詳細は、 「mminfo 」を参照)。
-v オプションを使用すると、冗長モードで実行するように nsrinfo に指示できます。このオプションでは、ファイル名に加えて、ファイルのタイプ、指定されている内部ファイルのインデックス識別子、ファイルの大きさ (UNIX ファイルのみ)、およびその保存時間が表示されます。このオプションは、-V オプションと組み合わせることができます。
-V オプションを使用すると、別の冗長モードで動作するように nsrinfo に指示できます。このオプションでは、ファイル名に加えて、ファイルが格納されているセーブセット内のオフセット、セーブセット内のそのファイルの大きさ、アプリケーションの名前空間、およびその保存時間が表示されます。このオプションは、-v オプションとともに使用できます。
-s server オプションを使用すると、nsrinfo で照会する Backup サーバー名を定義できます。デフォルトでは、ローカルシステムのサーバーが照会されます。
-X application オプションを使用すると、照会の対象を、特定の X/Open Backup Services (XBSA) アプリケーションの情報リストに限定できます。有効な application は、All、Informix、および None です。application に指定する値は、大文字と小文字の区別はされません。
namespace の有効値についての詳細な説明、クライアントファイルインデックス内で検出されるファイルタイプ、nsrinfo の使用例、および一般的なエラーメッセージについては、nsrinfo(1m) のマニュアルページを参照してください。