各バックアップグループの中のクライアントセーブセットは、指定されたグループの開始時刻にスケジュールされたバックアップを自動的に開始します。個々のグループにどのクライアントを入れるかを決めるときに、クライアントのバックアップスケジュールを考慮することで、バックアップの負荷を調整できます (個々のクライアントがフルバックアップを行う日をずらすようにスケジュールを作成する方法については、「スケジュールの構成」を参照)。
図 3-1 に、Backup がバックアップグループを使って複数のクライアントセーブセットをバックアップする方法を示します。
この例では、Oak、Elm、および Fir の 3 つのクライアントマシンが、真夜中にスケジュールされたバックアップを自動的に開始する Weekly Full というグループに属しています。クライアント Oak は毎月曜日にすべてのセーブセットのフルバックアップを、その他の曜日には差分バックアップを行います。クライアント Elm は火曜日にすべてのセーブセットのフルバックアップを、その他の曜日には差分バックアップを行います。クライアント Fir は水曜日にすべてのセーブセットのフルバックアップを、その他の曜日には差分バックアップを行います。各クライアントはフルバックアップを別々の曜日に行うので、サーバーに過度な負荷がかかることはありません。
第 2 のグループ Accounting は、クライアントを部門ごとにグループ化する例を示しています。Accounting グループには、クライアントマシン Birch と Pine があり、経理部門のマシンがバックアップできるようになる 7:00 p.m. にバックアップを開始します。この 2 台のクライアントマシンは同じ曜日にフルバックアップを行いますが、Pine はセーブセット /usr/home だけをバックアップするようにスケジュールされているのに対し、マシン Birch ではすべてのセーブセットがバックアップされます。バックアップに要する時間を推定することで、次のグループの開始時刻をいつに設定すべきかがわかります。
各グループのセーブセットは、ストレージデバイスにマウントされている適切なボリュームに書き込まれます。Backup はボリュームのプールを使ってセーブセットの編成、追跡、および格納を行い、グループを使って各クライアントがスケジュールされたバックアップをいつ開始するかを指定します。