Solstice Backup 5.1 管理者ガイド

自動メディア管理

自動メディア管理により、Backup はストレージデバイスにロードされているメディアを自動的に制御できます。「Devices」リソースで自動メディア管理機能が有効になっている場合に、ラベルが付いていないと判断されたボリュームに自動的にラベルが付けられ、このボリュームがマウントされ、上書きされます。また、デバイスにロードされているボリュームを自動的に再利用できるようにします。自動メディア管理機能は、「Devices」リソースのスタンドアロンデバイスに対してのみ有効です。オートチェンジャ内のデバイスに対して自動メディア管理機能を有効にする方法については、「オートチェンジャデバイスによる自動メディア管理」を参照してください。

Backup は、次の条件が満たされたときに、ボリュームにラベルが付いていないと判断します。

ボリュームの密度が異なると、自動メディア管理機能によってラベルが付け直されることがあるので、まだ有効な値を持っているデータを誤って上書きしてしまう可能性があります。このため、Backup ボリュームが異なる密度のデバイス間で共有されるときには、特に注意が必要です。

自動メディア管理機能が有効になっていない場合には、ラベルの付いていないメディアは無視され、バックアップの書き込み先としては考慮されません。

スタンドアロンデバイスに対して自動メディア管理機能が有効になっている場合に、バックアップ時にボリュームに空きがない場合、次のように処理されます。

  1. 書き込み可能なボリュームを挿入するように通知されます。同時に空き領域のない検証済みのボリュームをマウント解除が必要となります。

  2. Backup はデバイスを監視し、デバイスに別のボリュームが挿入されるのを待ちます。

  3. ボリュームが挿入されたことが検出されると、そのボリュームにラベルが付いているかどうかがチェックされます。ラベルが付いていれば、Backup によってそのボリュームがマウントされます。このボリュームがデータの書き込み先の候補となりうるかどうかがチェックされます。書き込み可能な場合には、書き込み操作が続行されます。書き込めない場合には、Backup は書き込み可能なボリュームが挿入されるのを待ってから、バックアップ処理を続行します。

  4. ボリュームが再利用可能で、必要なプールのメンバーである場合、次に書き込み可能なボリュームが必要になった時点で、そのボリュームが再利用されます。

  5. ボリュームにラベルが付いていない場合は、保存のために次の書き込み可能なボリュームが必要となった時点で、そのボリュームにラベルが付けられます。

一般に、自動メディア管理機能が有効になっている場合に、スタンドアロンドライブからいっぱいになっていないボリュームがマウント解除されると、60 分経過後に、自動的にそのボリュームが再度ドライブにマウントされます。この 60 分という時間は、管理者またはオペレータが、ボリュームのマウント解除後にアンロード操作を行うために必要とみなされる時間です。


注意 - 注意 -

Backup では、自動メディア管理機能が有効になっている場合には、別のアプリケーションによってラベル付けされたボリュームはラベルの付け直しの対象と見なされます。ボリュームのラベルが変更されると、それまでに格納されていたデータは失われます。