論理ボリュームとは、複数の物理ディスクボリュームにまたがることができる、クライアントマシン上の主 (ディスク) ストレージのことです。論理ボリュームは独自のデバイスアドレスを持っており、ファイルシステムからはディスクパーティションと同じように扱われます。クライアントのデータをバックアップする際に、パフォーマンスを最大限に高めるためには、各クライアントにどれだけのセーブセッションを割り当てればよいかを決める必要があります。競合を避けるためには、1 つの物理ディスク上のバックアップ操作は 1 つに抑えるべきです。Backup では、競合を避けるため、異なる物理ディスクに対して異なるセッションを割り当てます。
割り当てるセーブセッション数を決めるために、Backup サーバーは savefs -p コマンドを使ってバックアップグループの中のクライアントを検索 (照会) し、どのようなデータをバックアップするのか、またそのデータがどこに置かれているのかを調べます。Backup は論理ボリュームが存在するかどうかを調べます。この情報は、次の規則に従って、disk-number と maximum-sessions という 2 つの変数に格納されます。
論理ボリュームを含むボリュームまたはディスクのグループがデバイスパスに含まれていない場合は、クライアントマシンのすべての論理ボリュームが同じ disk-number に割り当てられ、maximum-sessions はクライアントマシンの論理ボリュームの数に設定されます。
論理ボリュームを含むボリュームまたはディスクのグループがデバイスパスに含まれている場合は、ボリュームグループ内のすべての論理ボリュームが同じ disk-number に割り当てられ、maximum-sessions はボリュームグループ内の論理ボリュームの数に設定されます。
サーバーは savefs プローブによる出力に基づいて、バックアップグループ内のクライアントに対し、サーバーが並列処理できる最大数の範囲でそのセーブセッションを割り当てます。
最初に、サーバーは、バックアップグループ内のクライアントごとに 1 つのセーブセッションを割り当てます。
次に、セーブセッションがまだ残っていれば、各クライアントの物理ディスクごとに 1 つのセーブセッションを割り当てます。
さらにセーブセッションが残っていれば、各クライアントの maximum-sessions とクライアント並列処理の最大数の範囲内で、disk-number の値ごとにセーブセッションを割り当てます。