GNOME 2.2 ユーザーズガイド (Linux 版)

コンピュータのナビゲート

各ファイルマネージャウィンドウは、ファイル、フォルダ、FTP サイト、特別な URI の内容を表示します。この節では、次の項目について説明します。

フォルダを表示する

フォルダの内容は、次の方法を使用して表示できます。

現在のフォルダの 1 つ上のレベルにあるフォルダに変更するには、「移動」-> 「上」を選択します。または、「上」ツールバーボタンをクリックします。

ディスプレイを再読み込みするには、「再読み込み」ボタンをクリックします。

表示するフォルダを検索できない場合は、 Search Tool を使用できます。 Search Tool を起動するには、「Find Files」をメインメニューから選択します。

サイド区画のツリーの使用

「ツリー」は、ファイルシステムの階層表現を表示します。「ツリー」を使用すると、ファイルシステムを簡単にナビゲートできます。「ツリー」をサイド区画に表示するにるには、サイド区画の上部分にあるドロップダウンリストから「ツリー」を選択します。

「ツリー」ではフォルダは以下のように表示されます。

フォルダの状態 

グラフィック表示 

閉じたフォルダ 

右向き矢印 

開いたフォルダ 

下向き矢印 

表 7–2 に、「ツリー」で実行できる作業と、その作業の実行方法を示します。

表 7–2 ツリーでの作業

作業 

操作 

「ツリー」を開く

サイド区画の上部分にあるドロップダウンリストから「ツリー」を選択する

「ツリー」を閉じる

サイド区画の上部分にあるドロップダウンリストから別の項目を選択する 

「ツリー」のフォルダを開く

「ツリー」内のフォルダの横にある矢印をクリックする

「ツリー」のフォルダを閉じる

「ツリー」内のフォルダの横にある矢印をクリックする

表示区画にフォルダの内容を表示する 

「ツリー」内のフォルダを選択する

表示区画にファイルの内容を表示する 

「ツリー」内のファイルを選択する

「ツリー」でファイルを表示しないように、設定できます。詳細については、表示形式を設定するを参照してください。

ファイルを開く

ユーザがファイルを開くと、ファイルマネージャはそのファイルタイプのデフォルトのアクションを実行します。デフォルトのアクションは、次のいずれかになります。

ファイルマネージャは、ファイルの内容をチェックしてファイルのタイプを判断します。最初の行でファイルタイプを判別できない場合、ファイルマネージャはファイル拡張子を確認します。

開くファイルを検索できない場合は、 Search Tool を使用できます。 Search Tool を起動するには、「Find Files」をメインメニューから選択します。

表示区画でのファイルの表示

ファイルマネージャには、ビューアコンポーネントがあり、特定のファイル形式を表示区画に表示できます。たとえば、次の種類のファイルを表示区画に表示できます。

表示区画の内容を再読み込みするには、 「表示」-> 「再読み込み」を選択します。表示区画で項目の読み込みを停止するには、「表示」->「停止」を選択します。

ファイルを表示区画に表示すると、ビューコンポーネントはファイルマネージャメニューにメニュー項目を追加します。メニュー項目は、表示されているファイルタイプと関連します。たとえば、PNG ファイルを表示する場合、「編集」メニューには、「flip」と「rotate」というメニュー項目があります。

また一部のファイルタイプを表示区画に表示する場合には、ファイルマネージャズームボタンで項目の大きさを変更できます。

デフォルトのアクションを実行する

ファイルのデフォルトのアクションを実行するには、そのファイルをダブルクリックします。たとえば、プレーンテキスト文書のデフォルトのアクションが、テキストビューアにファイルを表示するとします。この場合、ファイルをダブルクリックすることにより、ファイルをテキストビューアに表示できます。

ファイルマネージャで設定することにより、ファイルを 1 度クリックするだけでデフォルトの操作を実行できます。詳細については、動作環境を設定するを参照してください。

「他のもので開く」サブメニューを使用してデフォルト以外のアクションを実行する

ファイルのデフォルト以外のアクションを実行するには、次の手順を実行します。

  1. 表示区画で、アクションを実行するファイルを選択します。「ファイル」-> 「他のもので開く」を選択します。「他のもので開く」サブメニューが開きます。このサブメニュー内の項目は、File Associations 設定ツールの次の部分の内容と一致します。

    • 「ファイルタイプを編集」ダイアログの「デフォルトのアクション」ドロップダウンリスト

    • 「ファイルタイプを編集」ダイアログの「ビューアコンポーネント」ドロップダウンリスト

  2. 「他のもので開く」サブメニューからアクションを選択します。

ファイルを表示したときに別のアクションを実行する

ファイルを表示区画に表示したときに、サイド区画にボタンがあります。図 7–2 に、テキストファイルが表示区画に表示されているときのサイド区画のボタンを示します。

ボタンは、「ファイルタイプとプログラム」設定ツールで定義されているアクションを表します。アクションは、File Associations 設定ツールの「ファイルタイプを編集」ダイアログ内の「デフォルトのアクション」ドロップダウンリストで定義されています。アクションを実行するにはボタンをクリックします。たとえば、プレーンテキスト文書に対して定義されているアクションが、gedit テキストエディタでファイルを開くことだとします。このアクションが定義されていると、「Open with gedit」ボタンがサイド区画に現れます。gedit アプリケーションでファイルを開くには、「Open with gedit」ボタンをクリックします。


注 –

アクションが次のいずれかのダイアログで実行される場合、そのアクションを表すボタンはサイド区画に表示されません。


FTP サイトにアクセスする

ファイルマネージャを使用して、FTP サイトにアクセスできます。FTP サイトにアクセスするには、ロケーションバー上のフィールドにサイトの URL を入力して、Return キーを押します。そのサイトの内容が表示区画に表示されます。FTP サイトからファイルをコピーするには、そのファイルを別の場所にドラッグします。

ユーザー名とパスワードの入力を要求する FTP サイトにアクセスするには、次の形式で URL を入力します。

ftp://username:password @hostname.domain

表示区画で FTP サイトを再読み込みするには、 「表示」-> 「再読み込み」を選択します。FTP サイトの読み込みを停止するには、「表示」->「停止」を選択します。

ネットワーク上のロケーションにアクセスする

システムがネットワーク上のロケーションにアクセスできる構成の場合は、ファイルマネージャを使ってネットワーク上のロケーションにアクセスできます。

ネットワークサーバーにアクセスするには、「アプリケーション」、「Network Servers」の順に選択します。 ファイルマネージャウィンドウが表示されます。ウィンドウには、アクセス可能なネットワークサーバーが表示されます。アクセスするネットワークサーバーをダブルクリックします。

Windows 共有ファイルにアクセスするには、「Network Neighborhood」アイコンをダブルクリックします。アクセス可能な Windows 共有ファイルのリストが、ファイルマネージャウィンドウに表示されます。

保存場所 

URI 

ネットワークサーバー 

network:///

NFS サーバー 

nfs:///

Windows サーバーの共有ファイル 

smb:///

ネットワーク上のロケーションを追加する

ネットワーク上のロケーションを追加するには、「アプリケーション」、「Network Servers」の順に選択します。 ファイルマネージャウィンドウが表示されます。「New Server」オブジェクトをダブルクリックします。「New Server」ダイアログが表示されます。サーバーの名前をダイアログに入力し、「OK」をクリックします。

特別な URI ロケーションへのアクセス

GNOME デスクトップには、ファイルマネージャから特定の機能にアクセスするための特別な URI ロケーションがあります。たとえば、設定ツールにアクセスするは、ファイルマネージャウィンドウのpreferences:/// URI にアクセスします。表 7–3次にファイルマネージャで使用できる特別な URI ロケーションを示します。

表 7–3 特別な URI ロケーション

URI ロケーション 

説明 

applications:///

GNOME デスクトップのアプリケーションリストを表示する。アプリケーションの種類は、「アプリケーション」メニューのアプリケーションと同じ。アプリケーションを開くには、そのアプリケーションをダブルクリックする

burn:///

CD に書き込むファイルやフォルダをここにコピーする。この内容を CD に書き込むことができる 

fonts:///

システムで使用できるフォントをすべて表示する。フォントのプレビューを表示するには、フォントをダブルクリックする。ここで、フォントを GNOME デスクトップに追加することも可能 

network:///

「Network Places」のロケーションを表示する。「Network Places」は、システムがネットワーク上のロケーションにアクセスできる構成の場合に、接続可能なネットワーク上のロケーションを表示する。ネットワーク上のロケーションにアクセスするには、ネットワーク上のロケーションをダブルクリックする。この URI で、ネットワーク上のロケーションをシステムに追加することも可能

nfs:///

システムが UNIX NFS ロケーションにアクセスできる構成の場合、UNIX NFS ロケーションを表示する。NFS ロケーションにアクセスするには、NFS ロケーションをダブルクリックする。 

preferences:///

GNOME デスクトップの設定ツールリストを表示する。設定ツールの種類は、「設定」メニューの設定ツールと同じ。設定ツールを開くには、設定ツールをダブルクリックする

printers:///

システムがプリンタにアクセスできる構成の場合、プリンタを表示する。プリンタにアクセスするには、プリンタをダブルクリックする。この URI で、プリンタをシステムに追加することも可能 

smb:///

Windows サーバーにアクセスできる構成の場合、Windows サーバーを表示する。Windows サーバーを開くには、Windows サーバーをダブルクリックする。 

system-settings:///

システム設定の変更に使用できるアプリケーションのリストを表示する。 

ナビゲーション履歴の使用方法

ファイルマネージャは、ファイル、フォルダ、FTP サイトおよび URI の履歴リストを持っています。この履歴リストを使って、最近表示したファイル、フォルダ、FTP サイト、URI に移動できます。履歴リストには、最後に表示した 10 項目が含まれています。以降の節では、履歴リストのナビゲート方法について説明します。

履歴リストを消去するには、「移動」 -> 「履歴を消去」を選択します。

「移動」メニューを使用して履歴リストをナビゲートする

以前に表示した項目のリストを表示するには、「移動」メニューを選択します。履歴リストは、「移動」メニューの下部に表示されます。履歴リスト内の項目を開くには、「移動」メニューからその項目を選択します。

ツールバーを使用して履歴リストをナビゲートする

ツールバーを使用して履歴リストをナビゲートするには、次のいずれかの操作を実行します。

サイド区画の履歴を使用して履歴リストをナビゲートする

「履歴」をサイド区画に表示するにるには、サイド区画の上部分にあるドロップダウンリストから「履歴」を選択します。サイド区画の「履歴」リストに、以前表示した項目のリストが表示されます。

履歴リストの項目を表示区画に表示するには、「履歴」リストの項目をクリックします。

お気に入りを登録する

ブックマークの項目にアクセスするには、「ブックマーク」メニューからその項目を選択します。お気に入りを「ブックマーク」メニューに追加できます。ブックマークは、ファイルシステムのファイルやフォルダ、FTP サイトまたは URI に追加できます。

ブックマークを追加する

ブックマークを追加するには、ブックマークを追加する項目を表示区画に表示します。「ブックマーク」-> 「追加」を選択します。

ブックマークを編集する

ブックマークを編集するには、次の手順を実行します。

  1. 「ブックマーク」-> 「編集」を選択します。「ブックマークを編集」ダイアログが表示されます。

  2. 「ブックマークを編集」ダイアログの左側にあるブックマークを選択します。「ブックマークを編集」ダイアログの右側に表示されるブックマークの詳細を編集します。以下を参照してください。

    ダイアログ要素 

    説明 

    「名前」

    「ブックマーク」メニューに表示されるブックマークを識別する名前を指定する

    「場所」

    ブックマークの場所を指定する 

  3. ブックマークを削除するには、ダイアログの左側にあるブックマークを選択します。「削除」をクリックします。