第 2 章
iPlanet Calendar Server の構成
この章では、iPlanet Calendar Server 5.0 に対して構成できる設定について説明します。この章は、次の節で構成されています。
ics.conf ファイルの使用法
iPlanet Calendar Server の構成の設定は、次のファイルに格納されます。
server-root/cal/bin/config/ics.conf
このファイルは ASCII プレーンテキストファイルで、次の規則に従って各行にサーバパラメータとその値が定義されます。
パラメータはすべて小文字で記述する
パラメータとその値は、空白文字またはタブで区切る
空白文字が含まれる値は、二重引用符 (" ") で囲む
コメント行の先頭には、ハッシュ記号 (#) を記述する
同一のパラメータを複数回指定した場合は、最後に指定したパラメータが有効になります。
ics.conf ファイルを変更した場合、新しい構成の設定を有効にするには、Calendar Server を停止して再起動する必要があります。
注
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ics.conf ファイルは、インストール処理で初期化されます。変更する場合は、このマニュアルの説明に従ってください。
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ローカルの構成
表 2-1 は、ics.conf ファイルに格納されるローカル構成の設定の一覧です。
表 2-1 ics.conf ファイルに格納されるローカル構成の設定
パラメータ
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デフォルト値
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説明
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local.authldapbasedn
|
" "
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LDAP 認証用の BASEDN。指定しない場合は、local.ugldapbasedn が使用される
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local.authldaphost
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"localhost"
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LDAP 認証用のホスト。指定しない場合は、local.ugldaphost が使用される
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local.authldapbindcred
|
" "
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local.authldapbinddn で指定したユーザのバインド証明書
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local.authldapbinddn
|
" "
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ユーザの DN を検索するときの、LDAP 認証ホストにバインドするために使用する DN。値を指定しなかった場合、つまり " " を指定した場合は、匿名バインド
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local.authldapport
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"389"
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LDAP 認証用のポート。指定しない場合は、local.ugldapport が使用される
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local.authldappoolsize
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"1"
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LDAP 認証用に保持される LDAP クライアント接続の最小数。指定しない場合は、local.ugldappoolsize が使用される
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local.authldapmaxpool
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"1024"
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LDAP 認証用に保持される LDAP クライアント接続の最大数。指定しない場合は、local.ugldapmaxpool が使用される
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local.caldb.deadlock.autodetect
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"no"
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バークレーデータベースがデッドロック状態にあるかどうかが定期的にチェックされる。デッドロック状態の場合は、そのデータベースをリセットするよう指示される
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local.enduseradmincred
|
" "
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LDAP ユーザ設定認証用のバインド証明書 (パスワード)
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local.enduseradmindn
|
" "
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LDAP のユーザ設定ホストにバインドするのに使用する DN。必須。値を指定しなかった場合、つまり " " を指定した場合は、匿名バインド
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local.hostname
|
" "
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iPlanet Calendar Server がインストールされているマシンのホスト名
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local.installeddir
|
" "
|
iPlanet Calendar Server がインストールされているディレクトリパス
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local.instancedir
|
"."
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iPlanet Calendar Server のこのインスタンスのプログラムとデータがインストールされているディレクトリパス
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local.plugindir.path
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" "
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iPlanet Calendar Server のこのインスタンスの CSAPI プラグインがインストールされているディレクトリパス
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local.rfc822header.allow8bit
|
"n"
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このサーバから送信される電子メールメッセージで 8 ビットのヘッダを許可するかどうかを指定する。許可する場合は y、許可しない場合は n
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local.servergid
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"icsgroup"
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iPlanet Calendar Server ファイル (たとえば、カウンタファイルやログファイル) の UNIX グループ ID (GID)
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local.serveruid
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"icsuser"
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iPlanet Calendar Server ファイル (たとえば、カウンタファイルやログファイル) の UNIX ユーザ ID (UID)
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local.sitelanguage
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"en"
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iPlanet Calendar Server のこのインスタンス用のデフォルトの言語
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local.smtp.defaultdomain
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" "
|
出席者のカレンダー ID を検索するときに使用されるデフォルトドメインの名前。カレンダー ID は電子メールアドレスに対応している。たとえば、デフォルトドメイン名が "siroe.com" に設定されている場合は、 jsmith は jsmith@siroe.com と解釈される
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local.supportedlanguages
|
"en"
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iPlanet Calendar Server のこのインスタンスによってサポートされるユーザの言語
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local.ugldapbasedn
|
" "
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LDAP ユーザ設定用の BASEDN。必須
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local.ugldaphost
|
"localhost"
|
LDAP ユーザ設定が格納されているマシンのホスト名
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local.ugldapicsextendeduserprefs
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"ceColorSet, ceFontFace, ceFontSizeDelta, ceDateOrder, ceDateSeparator, ceClock, ceDayHead, ceDayTail, ceInterval, ceToolText, ceToolImage, ceDefaultAlarmStart, ceSingleCalendarTZID, ceDefaultAlarmEmail"
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iPlanet Calendar Server 5.0 の LDAP スキーマを拡張するための値
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local.ugldapport
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"389"
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LDAP ユーザ設定が格納されているマシンのポート番号
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local.ugldappoolsize
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"1"
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LDAP ユーザ設定用に保持される LDAP クライアント接続の最小数
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local.ugldapmaxpool
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"1024"
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LDAP ユーザ設定用に保持される LDAP クライアント接続の最大数
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カレンダーストアの構成
表 2-2 は、ics.conf ファイルに格納されるカレンダーストア構成の設定の一覧です。
表 2-2 ics.conf 内のカレンダーストア構成の設定
パラメータ
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デフォルト値
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説明
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calstore.anonymous.calid
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"anonymous"
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匿名ログインに使用されるカレンダー ID (CALID)
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calstore.calendar.default.acl
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"@@o^a^r^g;@@o^c^wdeic^g;@^a^sf^g"
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ユーザがカレンダーを作成するときの、デフォルトのアクセスコントロール。Access Control Entry (ACE) の引数の文字列を、セミコロンで区切って指定する。
ACE の形式についての詳細は、「アクセスコントロール」を参照。
コマンドラインユーティリティを使用して 1 つ以上のカレンダーの Access Control Entry を指定する方法については、「カレンダーの管理」と 「cscal」を参照
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calstore.default.timezoneID
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"America/Los_Angeles"
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ファイルのインポート時に使用されるタイムゾーン ID。このサーバ設定は、次の場合にだけ最後の手段として使用される。
タイムゾーン ID が設定されていない
カレンダーのタイムゾーン ID が見つからない
ユーザのタイムゾーン ID が見つからない
無効な値を指定すると、そのサーバでは GMT (グリニッジ標準時間) が使用される
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calstore.recurrence.bound
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"60"
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繰り返し展開で作成できるイベントの最大数
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calstore.unqualifiedattendee.fmt1.type
|
"uid"
|
イベントの出席予定者をディレクトリから検索するときに、文字列を Calendar Server で処理する方法を指定する。たとえば、jdoe、jdoe:tv など。
次の値を使用できる
uid
cn
gid
res
mailto
cap
|
calstore.unqualifiedattendee.fmt2.type
|
"mailto"
|
イベントの出席予定者をディレクトリから検索するときに、記号 (@) 付きの文字列を Calendar Server で処理する方法を指定する。たとえば、jdoe@foo.com など。
次の値を使用できる
uid
cn
gid
res
mailto
cap
|
calstore.unqualifiedattendee.fmt3.type
|
"cn"
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イベントの出席予定者をディレクトリから検索するときに、空白文字が含まれる文字列を Calendar Server で処理する方法を指定する。たとえば、john doe など。
次の値を使用できる
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カレンダーログ情報の構成
表 2-3 は、ics.conf ファイルに格納されるカレンダーログ情報の設定の一覧です。
表 2-3 ics.conf 内のカレンダーログの設定
パラメータ
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デフォルト値
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説明
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logfile.admin.logname
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"admin.log"
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管理ツールのログを蓄積するログファイルの名前
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logfile.buffersize
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"0"
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ログバッファのサイズ (バイト単位)
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logfile.expirytime
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"604800"
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ログファイルを破棄するまでの秒数
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logfile.flushinterval
|
"60"
|
バッファの内容をログファイルにフラッシュする間隔 (秒数)
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logfile.http.logname
|
"http.log"
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cshttpd サービスで使われている現在のログファイルの名前
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logfile.http.access.logname
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"httpd.access"
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現在の HTTP アクセスログファイルの名前
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logfile.logdir
|
"logs"
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ログファイルのディレクトリの場所
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logfile.loglevel
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"Notice"
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サーバに記録するログの詳細レベル。各ログエントリには、Critical、Error、Warning、Notice、Information、Debug のどれかが割り当てられる。重要度は Critical から順に低くなる。Critical に設定すると、記録されるログの詳細度がもっとも低くなる。記録されるログの詳細度をもっとも高くするには、Debug を指定する。たとえば、 Warning を指定した場合は、Critical、Error、および Warning レベルのログエントリだけが記録される
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logfile.maxlogfiles
|
"10"
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ログディレクトリ内のログファイルの最大数
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logfile.maxlogfilesize
|
"2097152"
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各ログファイルの最大サイズ (バイト単位)
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logfile.maxlogsize
|
"20971520"
|
すべてのログファイルの最大ディスク容量 (バイト単位)
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logfile.minfreediskspace
|
"5242880"
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ログ作成に必要な最小空きディスク容量 (バイト単位)。この値に達すると、古いログファイルの破棄によって、ディスク容量が解放を試みる。解放するディスク容量がない場合は、すべてのログ作成が一時停止する
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logfile.notify.logname
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"notify.log"
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csnotifyd サービスのログファイル名
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logfile.rollovertime
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"86400"
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ログファイルの交換間隔 (秒数)
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サービスの構成
表 2-4 は、ics.conf ファイルに格納されるサービス構成の設定の一覧です。
表 2-4 ics.conf 内のサービス構成の設定
パラメータ
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デフォルト値
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説明
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service.authcachesize
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"10000"
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iPlanet Calendar Server で管理される認証済みユーザ ID (UID) とパスワードの最大数
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service.authcachettl
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"900"
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ユーザ UID とパスワードをキャッシュする秒数
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service.admin.alarm
|
"yes"
|
管理ツールへのアラーム通知を行うかどうかを指定する。"yes" の場合は有効、"no" の場合は無効
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service.admin.calmaster.cred
|
" "
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iPlanet Calendar Server の管理者として指定された USERID のパスワード。この値の設定は、インストール時にインストールプログラムから要求される
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service.admin.calmaster.userid
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"calmaster"
|
iPlanet Calendar Server の管理者として指定された担当者の USERID。この値の設定は、インストール時にインストールプログラムから要求される。デフォルトは calmaster
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service.admin.checkpoint
|
"yes"
|
"yes" の場合は、csadmind のデータベースチェックポイントスレッドを起動する
|
service.admin.dbcachesize
|
"8388608"
|
管理セッションで使うバークレーデータベースの最大キャッシュサイズ (バイト単位)
|
service.admin.deadlock
|
"yes"
|
"yes" の場合は、csadmind データベースのデッドロック検出スレッドを起動する
|
service.admin.diskusage
|
"no"
|
"yes" の場合は、csadmind のディスク容量不足モニタスレッドを起動する
|
service.admin.enable
|
"no"
|
"yes" の場合は、管理要求のためのための service.admin.port で指定されたポート番号でリッスンする
|
service.admin.idletimeout
|
"120"
|
csadmind 内で HTTP 接続がタイムアウトになるまでの秒数
|
service.admin.ldap.enable
|
"yes"
|
"yes" の場合は、service.admin.calmaster.userid で指定されたユーザに対するユーザ認証を LDAP で行う
|
service.admin.maxsessions
|
"100"
|
管理セッションの最大許容数
|
service.admin.maxthreads
|
"10"
|
管理セッションの最大実行スレッド数
|
service.admin.port
|
" "
|
カレンダーサーバからの管理要求用のポート番号
|
service.admin.port.enable
|
"no"
|
リモート管理を有効にするかどうかを設定する。"yes" の場合は有効、"no" の場合は無効
|
service.admin.resourcetimeout
|
"900"
|
管理接続がタイムアウトになるまでの秒数
|
service.admin.serverresponse
|
"no"
|
"yes" の場合は、csadmind サービスの応答スレッドを起動する
|
service.admin.sessiondir.path
|
" "
|
管理セッション要求用の一時ディレクトリ
|
service.admin.sessiontimeout
|
"1800"
|
csadmind 内で HTTP セッションがタイムアウトになるまでの秒数
|
service.admin.starttime
|
"30"
|
カレンダーサービスが起動するのを待つ秒数
|
service.admin.stoptime
|
"30"
|
カレンダーサービスが停止するのを待つ秒数
|
service.dnsresolveclient
|
"no"
|
"yes" の場合、HTTP アクセスが許可されているときは、クライアント IP アドレスを DNS で照合する
|
service.http.admins
|
"no"
|
この Calendar Server に対する管理権限を持つユーザ ID のリスト。複数のユーザ ID を指定する場合は、空白文字で区切る
|
service.http.allowadminproxy
|
"no"
|
"yes" の場合は、プロキシ経由のログインが許可される
|
service.http.allowanonymouslogin
|
"yes"
|
"yes" の場合は、匿名アクセス (ログインしない) が許可される
|
service.http.calendarhostname
|
" "
|
HTML ドキュメントを得るための HTTP ホスト名。ユーザが完全修飾ホスト名を使ってカレンダーデータにアクセスできるようにするには、この値は Calendar Server が動作しているマシンの完全修飾ホスト名 (マシン名、DNS ドメインおよび接尾辞) である必要がある。たとえば、my_ics5@siroe.com など。
指定しない場合は、ローカル HTTP ホスト名が使用される
|
service.http.cookies
|
"yes"
|
cookie をサポートするかどうか ("yes"/"no") をサーバに指示する。シングルサインオンを有効にする場合は、"yes" に設定する必要がある
|
service.http.dbcachesize
|
"8388608"
|
HTTP セッションで使うバークレー DB の最大キャッシュサイズ
|
service.http.domainallowed
|
" "
|
" " 以外の値を指定した場合は、TCP ドメインに基づいてアクセスが許可される。たとえば、"ALL: LOCAL.siroe.com" を指定すると、siroe.com ドメイン内のすべてのユーザに対してローカル HTTP アクセスが許可される。複数のフィルタを指定する場合は、CR-LF (改行) で区切る
|
service.http.domainnotallowed
|
" "
|
" " 以外の値を指定した場合は、TCP ドメインに基づいてアクセスが拒否される。たとえば、"ALL: LOCAL.siroe.com" を指定すると、siroe.com ドメイン内のすべてのユーザに対して、ローカル HTTP アクセスが拒否される。複数のフィルタを指定する場合は、CR-LF (改行) で区切る必要がある
|
service.http.attachdir.path
|
"."
|
インポートされたファイルが一時的に格納されるディレクトリの場所。local.queuedir に対する相対パスまたは絶対パス
|
service.http.ipsecurity
|
"yes"
|
"yes" の場合は、既存のセッションを参照するすべての要求について、同じ IP アドレスから発信されたかどうかが検証される
|
service.http.enable
|
"yes"
|
"yes" の場合は、service.http.port に指定されたポート番号で HTTP 要求をリッスンする
|
service.http.idletimeout
|
"120"
|
HTTP 接続がタイムアウトになるまでの秒数
|
service.http.ldap.enable
|
"yes"
|
"yes" の場合は、認証およびユーザ設定用の LDAP 接続が作成および管理される
|
service.http.logaccess
|
"no"
|
"yes" の場合は、サーバへの HTTP 接続がすべてログに記録される
|
service.http.maxsessions
|
"5000"
|
WCAP セッションの最大数
|
service.http.maxthreads
|
"1000"
|
HTTP 要求を処理するスレッドの最大数
|
service.http.numprocesses
|
"1"
|
HTTP 要求を処理するプロセスの最大数
|
service.http.port
|
"80"
|
カレンダーサーバのユーザからの HTTP 要求用のポート番号
|
service.http.proxydomainallowed
|
" "
|
" " 以外の値を指定した場合は、TCP ドメインに基づいたプロキシログインが許可される。service.http.domainallowed と同じ構文を使用する
|
service.http.resourcetimeout
|
"900"
|
HTTP セッションがタイムアウトになるまでの秒数
|
service.http.sessiondir.path
|
"http"
|
HTTP セッションの一時ディレクトリ
|
service.http.sessiontimeout
|
"1800"
|
WCAP セッションがタイムアウトになるまでの秒数
|
service.http.sourceurl
|
" "
|
URL で参照されるすべてのファイルを格納するディレクトリ。実行可能ファイルに対する相対パスで指定する
|
service.http.uidir.path
|
"html"
|
デフォルトのカレンダークライアントを含んでいるディレクトリ。WCAP アクセスだけが許可されている場合は、" " に設定する
|
service.ldapmemcache
|
"no"
|
"yes" の場合は、LDAP SDK 内のキャッシュが使用される
|
service.ldapmemcachettl
|
"30"
|
service.ldapmemcache が "yes" の場合は、この値が LDAP SDK に渡される。この値は、アイテムの最長キャッシュ秒数になる。0 の場合は、アイテムのキャッシュ時間は制限されない
|
service.ldapmemcachesize
|
"131072"
|
service.ldapmemcache が"yes" の場合は、この値が LDAP SDK に渡される。この値は、キャッシュによって消費される最大メモリ量 (バイト単位) になる。0 の場合は、キャッシュサイズは制限されない
|
service.listenaddr
|
"INADDR_ANY"
|
(UNIX のみ) HTTP サービスがクライアント要求をリッスンする TCP アドレスを指定する。"INADDR_ANY" を指定した場合は、すべてのアドレスが対象となる
|
service.plaintextloginpause
|
"0"
|
プレーンテキストのパスワードを使用してユーザを正常に認証した後で、ログインを遅延させる秒数
|
service.wcap.anonymous.allowpubliccalendarwrite
|
"yes"
|
"yes" の場合は、書き込み可能な公開カレンダーに対して、匿名ユーザによる書き込みが許可される
|
service.wcap.allowcreatecalendars
|
"yes"
|
"yes" の場合は、カレンダーの作成が許可される
|
service.wcap.allowdeletecalendars
|
"yes"
|
"yes" の場合は、カレンダーの削除が許可される
|
service.wcap.allowchangepassword
|
"no"
|
"yes" の場合は、ユーザによるこのサーバ経由のパスワード変更が許可される
|
service.wcap.allowpublicwritablecalendars
|
"yes"
|
"yes" の場合は、ユーザが書き込み可能な公開カレンダーを所有することが許可される
|
service.wcap.allowsetprefs.cn
|
"no"
|
"yes" の場合は、set_userprefs.wcap 属性を使ってユーザ設定の "cn" (LDAP ユーザの共通名) を変更することが許可される
|
service.wcap.allowsetprefs.givenname
|
"no"
|
"yes" の場合は、set_userprefs.wcap 属性を使ってユーザ設定の "givenname" (LDAP ユーザの指定名) を変更することが許可される
|
service.wcap.allowsetprefs.mail
|
"no"
|
"yes" の場合は、set_userprefs.wcap 属性を使ってユーザ設定の "mail" (ユーザの電子メールアドレス) を変更することが許可される
|
service.wcap.allowsetprefs.preferredlanguage
|
"no"
|
"yes" の場合は、set_userprefs.wcap 属性を使ってユーザ設定の "preferredlanguage" (LDAP ユーザの優先言語) を変更することが許可される
|
service.wcap.allowsetprefs.sn
|
"no"
|
"yes" の場合は、set_userprefs.wcap 属性を使ってユーザ設定の "sn" (LDAP ユーザの姓) を変更することが許可される
|
service.wcap.allowsetprefs.nswccalid
|
"no"
|
"yes" の場合は、set_userprefs.wcap 属性を使ってユーザ設定の "nswccalid" を変更することが許可される。"nswccalid" は、ユーザのデフォルトカレンダー識別子
|
service.wcap.login.calendar.publicread
|
"no"
|
"yes" の場合は、デフォルトのユーザカレンダーが、公開読み込み/個人用書き込みに初期設定される。no の場合は、デフォルトのユーザカレンダーが、個人用読み込み/個人用書き込みに初期設定される
|
service.wcap.validateowners
|
"no"
|
"yes" の場合は、サーバは各カレンダー所有者がディレクトリ内に存在していることを確認しなければならない。確認は、LDAP または CSAPI と互換性のある、ユーザディレクトリのメカニズムを使って行われる
|
カレンダーストアの構成
表 2-5 は、ics.conf ファイルに格納されるストア構成の設定です。
表 2-5 ics.conf 内のストア構成の設定
パラメータ
|
デフォルト値
|
説明
|
store.partition.primary.path
|
"."
|
カレンダー情報が格納されるプライマリディスクパーティションの場所
|
カレンダー検索メカニズムの構成
表 2-6 は、ics.conf ファイルに格納されるカレンダー検索メカニズムサービス構成の設定の一覧です。
表 2-6 ics.conf 内のカレンダー検索メカニズムの設定
パラメータ
|
デフォルト値
|
説明
|
csapi.plugin.calendarlookup
|
"n"
|
カレンダー検索メカニズムのプラグインを有効にするかどうかを設定する。"y" の場合は有効、"n" の場合は無効
|
csapi.plugin.calendarlookup.name
|
" "
|
特定のカレンダー検索メカニズムプラグインを読み込むときに、その名前を指定する。この値が空白 (" ") の場合は、すべてのプラグインがサーバに読み込まれる。Database Wire Protocol サービスを使用するときは、アスタリスク (*) を指定すると、すべてのカレンダー検索メカニズムプラグインが読み込まれる
|
caldb.cld.type
|
"local"
|
使用するカレンダー検索メカニズムプラグインのタイプを指定する。
"local" を指定すると、すべてのカレンダーが Calendar Server が動作しているローカルマシンに格納され、プラグインは読み込まれない
"algorithmic" を指定すると、正規表現を使用するプラグインが読み込まれて、指定したカレンダー ID が格納されている物理マシンが決定される。正規表現は、次の設定で指定する caldb.cld.server.[hostname].regexpr
"directory" を指定すると、LDAP ディレクトリスキーマエントリを使用するプラグインが読み込まれて、指定したカレンダー ID が格納されている物理的なマシンが決定される
|
caldb.dwp.connthreshold
|
"1"
|
サーバが新しいネットワーク接続を受け入れる前に残すことのできる処理中の要求の最大数
|
caldb.dwp.forceremote
|
"n"
|
ローカルカレンダー ID に対する要求に対して、リモートの Database Wire Protocol サービスを強制的に使用する。ローカルマシンをデバッグするときにだけ使用する
|
caldb.dwp.initconns
|
"2"
|
Database Wire Protocol サービスクライアントを各 Database Wire Protocol サービスホストに接続するときの、初期接続数
|
caldb.dwp.initthreads
|
"2"
|
Database Wire Protocol サービスの要求を処理するスレッド数の初期値
|
caldb.dwp.maxcons
|
"1000"
|
Database Wire Protocol サービスを使用するサーバに許可される最大接続数
|
caldb.dwp.maxthreads
|
"1000"
|
Database Wire Protocol サービスを使用するサーバに許可される最大スレッド数
|
caldb.dwp.md5
|
"n"
|
Database Wire Protocol サービスのすべての要求に対して、MD5 (Message Digest 5) 一方向ハッシュによる検証を実行するかどうかを指定する。一方向ハッシュ関数は、メッセージ認証用のデジタル署名を作成するときに使用される
|
caldb.dwp.server.hostname.ip
|
" "
|
hostname で指定したマシンで使う Database Wire Protocol サービスのサーバの IP アドレス
|
caldb.dwp.stacksize
|
"65536"
|
Database Wire Protocol サービスのスレッドのスタックサイズ
|
caldb.localdb
|
"y"
|
ローカルデータベースが存在するかどうかを指定する
|
caldb.localdb.host
|
"localhost"
|
ローカルマシンで Database Wire Protocol サービスがサポートされる場合、つまり caldb.localdb が "n" の場合は、このホスト名、つまり Database Wire Protocol サービスが動作しているローカルマシンが使用されるため、アクセス速度が向上する。このパラメータを設定すると、ローカルマシンに格納されているカレンダー ID に対する要求は、リモートマシンでなくローカルマシンで検索される
|
csapi.plugin.authentication
|
"n"
|
"y" を指定した場合は、csapi.plugin.authentication.name で指定したプラグインだけが読み込まれ、指定しなかった場合は、すべての認証クラスプラグインがアルファベット順に読み込まれる。認証を行う場合は、読み込んだプラグインをアルファベット順に使用すること
|
csapi.plugin.authentication.name
|
" "
|
csapi.plugin.loadall が "n" で、csapi.plugin.authentication が "y" の場合は、指定したプラグインだけが読み込まれる。値を指定しなかった場合、つまり " " を指定した場合は、認証クラスのすべてのプラグインが読み込まれる
|
logfile.dwp.logname
|
"dwp.log"
|
Database Wire Protocol 関連の管理ツールについてログを作成するときの、ログファイルの名前
|
service.dwp.maxthreads
|
"1000"
|
Database Wire Protocol サービスで、同時に実行するスレッドの最大数
|
service.dwp.numprocesses
|
"1"
|
Database Wire Protocol サービスで、同時に実行するプロセスの最大数
|
service.dwp.enable
|
"no"
|
Database Wire Protocol サービスをデフォルトで有効にするかどうかを指定する。"yes" の場合は有効、"no" の場合は無効
|
service.dwp.idletimeout
|
"86400"
|
Database Wire Protocol サービスの持続的接続がアイドル状態になったときに、接続を閉じるまでの時間 (秒数)
|
service.dwp.port
|
"9779"
|
Database Wire Protocol サービスがリッスンするポート番号
|
service.dwp.ldap.enable
|
"yes"
|
Database Wire Protocol サービスのリモートユーザ認証を LDAP で行うかどうかを指定する。"yes" の場合は有効、"no" の場合は無効
|
シングルサインオンの構成
表 2-7 は、ics.conf ファイルに格納されるシングルサインオン設定の一覧です。
表 2-7 ics.conf 内のシングルサインオン構成の設定
パラメータ
|
デフォルト値
|
説明
|
sso.appid
|
"ics50"
|
この Calendar Server で使用される一意のアプリケーション ID。例: sso.appid="94043"
|
sso.appprefix
|
"ssogrp1"
|
この Calendar Server で使用される一意のアプリケーション接頭辞。信頼されたアプリケーションごとに、一意のアプリケーション ID が必要。この値は、ほかの信頼されたアプリケーションで生成された cookie を識別するときに使用される。アプリケーション接頭辞の最後には、ハイフン (-) を付ける必要がある。例:
sso.appprefix="d98-"
|
sso.cookiedomain
|
" "
|
このパラメータに指定したドメイン内のサーバにだけ cookie が送信されるように、ブラウザに指示する。
この値は、次のように終止符 (.) で開始する
".siroe.com"
|
sso.enable
|
"1"
|
シングルサインオンを有効にするかどうかを指定する
注: ics.conf 内でこのパラメータを設定しないと、シングルサインオン機能はカレンダーで無視されます
|
sso.singlesignoff
|
"true"
|
"true" を設定すると、ユーザがログアウトするときに、sso.appprefix の値に一致するそのユーザのシングルサインオン cookie がすべてサーバから削除される。"false" の場合は、使用されていたシングルサインオン cookie だけがサーバから削除される
|
sso.userdomain
|
" "
|
ユーザのシングルサインオン認証の一部として使用されるドメインを設定する
|
グループスケジューリングの構成
表 2-8 は、ics.conf ファイルに格納されるグループスケジューリング設定の一覧です。
表 2-8 ics.conf 内のグループスケジューリング構成の設定
パラメータ
|
デフォルト値
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説明
|
gse.autorefreshreplystatus
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"yes"
|
自動更新機能を有効にするかどうかを指定する。自動更新を有効にした場合は、出席予定者がイベント開催者に応答すると、その出席予定者の応答ステータスが該当イベントのほかの出席予定者に自動的に伝達される
"yes" の場合、自動更新が有効になる
"no" の場合、自動更新が無効になる
|
gse.belowthresholdtimeout
|
"3"
|
サーバがスケジュールキューを走査して受信ジョブを検出するまでに、待機する時間を指定する (秒数)。割り当てられている最大スレッド数よりもキュー内のジョブが多い場合は、最後のスレッドでは常にジョブキューが再走査される。つまり、割り当てられている最大スレッド数よりジョブ数が少ない場合にだけ、この設定が有効になる。
この値を大きくすると、サーバがジョブキューを走査する頻度が減り、全体的なパフォーマンスが向上する
|
gse.maxthreads
|
"10"
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サーバがスケジュールキューを処理するときに使用する、並行スレッドの最大数を指定する。各スレッドでは、キュー内の 1 ジョブが処理される
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gse.retryexpiredinterval
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"86400"
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グループスケジューリングジョブを完了するための、サーバの最長再試行時間 (秒数)。指定した最長時間を超えると、そのジョブは再試行期限切れ状態と見なされ、エラーが報告される。
デフォルト値は 86400 秒で、これは 1 日に当たる
|
gse.retryinterval
|
"300"
|
直前に失敗したジョブがサーバによって再試行される頻度を指定する (秒単位)。ネットワークエラーが発生した場合にだけ、失敗したジョブが再試行される。ただし、ネットワークエラーのほとんどは重大なエラーとして見なされるため、再試行の対象とは見なされない
|
gse.stacksize
|
"65535"
|
グループスケジューリングスレッドの最大スタックサイズを指定する (バイト単位)
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resource.allow.doublebook
|
"no"
|
会議室やオーディオビジュアル機器など、リソースに所属するカレンダーの同一時間枠に対して、複数のイベントをスケジューリングできるかどうかを指定する。
"no" を指定すると、二重予約が防止される
"yes" を指定すると、二重予約が許容される
|
user.allow.doublebook
|
"yes"
|
ユーザカレンダーの同一時間枠に対して、複数のイベントをスケジューリングできるかどうかを指定する。
"no" を指定すると、二重予約が防止される
"yes" を指定すると、二重予約が許容される
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データベースの構成
表 2-9 は、ics.conf ファイルに格納されるデータベース構成の設定の一覧です。
表 2-9 ics.conf 内のデータベース構成の設定
パラメータ
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デフォルト値
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説明
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caldb.berkeleydb.checkpointinterval
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"60"
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データベーストランザクションに対するチェックポイントの間隔 (秒数)
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caldb.berkeleydb.circularlogging
|
"yes"
|
"yes" の場合は、トランザクションの同期がとられた後にデータベースチェックポイントファイルが削除される
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caldb.berkeleydb.deadlockinterval
|
"100"
|
データベースデッドロックをチェックする間隔 (ミリ秒)。解除を必要とするデッドロックが対象
|
caldb.berkeleydb.homedir.path
|
"."
|
データベースのイベント、仕事、およびアラームファイルが保持されるディレクトリ。プログラム実行可能ファイルの場所に対する相対パスか絶対パス。デフォルト値の "." を指定すると、これらのファイルは server-root/cal/bin ディレクトリに格納される
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caldb.berkeleydb.logfilesizemb
|
"10"
|
データベースチェックポイントファイルの最大サイズ (M バイト)
|
caldb.berkeleydb.maxthreads
|
"10000"
|
データベース環境に必要な最大スレッド数
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caldb.berkeleydb.mempoolsizemb
|
"4"
|
データベース環境の共有メモリのサイズ (M バイト)
|
caldb.calmaster
|
" "
|
データベースの管理を担当するユーザ/エイリアス宛ての電子メールアドレス
|
caldb.counters
|
"yes"
|
"yes" の場合は、データベース統計 (読み込み、書き込み、削除) がカウントされる
|
caldb.counters.maxinstances
|
"100"
|
カウンタを所有できるカレンダーの最大数。カレンダーのカウンタを有効にするには、cscal コマンドラインユーティリティを使用する
|
caldb.smtpmsgfmtdir
|
"en"
|
server-root/cal/bin/config の中のディレクトリ名を指定する。このディレクトリには、電子メール通知の書式設定に使用されるローカライズされたバージョンのファイルが含まれている。 例:
"en" を指定すると、英語にローカライズされたバージョンのディレクトリ server-root/cal/bin/config/en
"fr" を指定すると、フランス語にローカライズされたバージョンのディレクトリ server-root/cal/bin/config/fr
|
caldb.smtpport
|
"25"
|
SMTP ホスト用のポート番号
|
カレンダーサーバ API 構成
表 2-10 は、ics.conf ファイルに格納されるカレンダーサーバ API (CSAPI) 構成の設定の一覧です。
表 2-10 ics.conf 内の CSAPI 構成の設定
パラメータ
|
デフォルト値
|
説明
|
csapi.plugin.authentication
|
"n"
|
"y" の場合は、csapi.plugin.authentication.name で指定されたプラグインだけが読み込まれる
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csapi.plugin.accesscontrol
|
"n"
|
アクセスコントロールのプラグインを有効にするかどうかを指定する。"y" の場合は有効、"n" の場合は無効
|
csapi.plugin.authentication
|
"n"
|
"y" を指定した場合は、csapi.plugin.authentication.name で指定されたプラグインだけが読み込まれ、指定しなかった場合は、すべての認証クラスプラグインがアルファベット順に読み込まれる。認証では、読み込まれたプラグインがアルファベット順に使用される
|
csapi.plugin.authentication.name
|
" "
|
csapi.plugin.loadall が "n" で、csapi.plugin.authentication が "y" の場合は、指定したプラグインだけが読み込まれる。値を指定しなかった場合、つまり " " を指定した場合は、認証クラスのすべてのプラグインが読み込まれる
|
csapi.plugin.database
|
"y"
|
"y" を指定した場合は、csapi.plugin.database.name に指定したプラグインだけが読み込まれ、指定しなかった場合は、すべてのデータベースプラグインがアルファベット順に読み込まれる
|
csapi.plugin.database.name
|
""
|
csapi.plugin.loadall が "n" で、csapi.plugin.database が "y" の場合は、指定したプラグインだけが読み込まれる。値を指定しなかった場合、つまり " " を指定した場合は、すべてのデータベースプラグインがアルファベット順に読み込まれる
|
csapi.plugin.datatranslator
|
"y"
|
"y" を指定した場合は、csapi.plugin.datatranslator.name に指定したプラグインだけが読み込まれ、指定しなかった場合は、すべてのデータ変換クラスプラグインがアルファベット順に読み込まれる。データ変換では、読み込まれたプラグインがアルファベット順に使用される
|
csapi.plugin.datatranslator.name
|
"cs_datatranslatorcsv10"
|
csapi.plugin.loadall が "n" で、csapi.plugin.datatranslator が "y" の場合は、このパラメータが使用される。値を指定しなかった場合、つまり " " を指定した場合は、すべてのデータ変換クラスプラグインが読み込まれる。これらの値以外の場合は、指定したプラグインだけが読み込まれる
|
csapi.plugin.dbtranslator
|
"y"
|
データベース出力書式設定プラグインを有効にするかどうかを指定する。"y" の場合は有効、"n" の場合は無効
|
csapi.plugin.dbtranslator.name
|
"*"
|
csapi.plugin.dbtranslator を "y" に設定した場合、
csapi.plugin.dbtranslator を "n" に設定すると、この設定が無視される
|
csapi.plugin.loadall
|
"n"
|
"y" の場合は、プラグインディレクトリ内で見つかったすべてのプラグインが読み込まれる。NT 環境では、これらのプラグインのファイル名拡張子は .dll。IRIX 環境では、.sl。その他のすべての UNIX システムでは、.so。
"n" の場合は、対応するパラメータで指定された特定のクラスのプラグインだけが読み込まれる。たとえば、csapi.plugin.authentication を yes に設定すると、認証クラスプラグインが読み込まれる
|
csapi.plugin.userprefs
|
"n"
|
"y" の場合は、csapi.plugin.userprefs.name に指定されたプラグインだけが読み込まれ、それ以外の場合は、すべてのユーザ設定クラスプラグインがアルファベット順に読み込まれる。ユーザ設定では、読み込まれたプラグインがアルファベット順に使用される
|
csapi.plugin.userprefs.name
|
" "
|
csapi.plugin.loadall が "n" で、csapi.plugin.userprefs が "y" の場合は、このパラメータが使用される。値を指定しなかった場合、つまり " " を指定した場合は、すべてのユーザ設定クラスプラグインが読み込まれる。これら以外の値の場合は、指定したプラグインだけが読み込まれる
|
イベント通知サーバの構成
iPlanet Calendar Server は、イベント通知サーバ (ENS) と呼ばれる外部汎用サービスと組み合わせて使用することができます。ENS は、特定の興味分野に分類できるサーバレベルのイベントレポートを受信し、また特定のイベントカテゴリの興味分野を登録しているほかのサーバに通知します。iPlanet Calendar Server は、イベント通知サーバを使用して、カレンダーイベントと仕事の作成、削除、または変更が含まれるアラーム通知、一般的な運用時の警告、およびエラーメッセージを送受信します。
表 2-11 は、ics.conf ファイルに格納されるイベント通知サーバ (ENS) 構成の設定の一覧です。
表 2-11 ics.conf 内のイベント通知サーバ構成の設定
パラメータ
|
デフォルト値
|
説明
|
alarm.diskavail.msgalarmdescription
|
"percentage
calendar
partition
diskspace
available"
|
サーバのディスク容量が不足してきた場合に送信される警告テキスト
|
alarm.diskavail.msgalarmstatinterval
|
"3600"
|
サーバが空きディスク容量をチェックする間隔 (秒数)
|
alarm.diskavail.msgalarmthreshold
|
"10"
|
サーバが警告メッセージを送信する、空きディスク容量の割合 (%)
|
alarm.diskavail.msgalarmthresholddirection
|
"-1"
|
alarm.diskavail.msgalarmthreshold で指定したしきい値の使い方を指定する。
|
alarm.diskavail.msgalarmwarninginterval
|
"24"
|
ディスク容量の不足に関する警告メッセージを送信する間隔 (時間)
|
alarm.msgalarmnoticehost
|
"localhost"
|
サーバアラームの送信に使用される SMTP サーバのホスト名
|
alarm.msgalarmnoticeport
|
"25"
|
サーバアラームの送信に使用される SMTP ポート番号
|
alarm.msgalarmnoticercpt
|
"Postmaster
@localhost"
|
サーバアラームの送信先の電子メールアドレス
|
alarm.msgalarmnoticesender
|
"Postmaster
@localhost"
|
サーバからアラームが送信されるときに、送信者として使用される電子メールアドレス
|
alarm.msgalarmnoticetemplate
|
"From:
%s\nTo:
%s\nSubject
: ALARM: %s
of \"%s\" is
%u\n\n%s\n"
|
電子メールアラームの送信に使用されるデフォルト書式
|
service.ens.enable
|
"yes"
|
イベント通知サーバに対するアラームの送受信を有効にするかどうかを指定する。"yes" の場合は有効、"no" の場合は無効
|
service.ens.host
|
"localhost"
|
イベント通知サーバが動作するマシンのホスト名
|
service.ens.port
|
"7997"
|
イベント通知サーバが動作するマシンのポート番号
|
service.ens.library
|
"xenp"
|
イベント通知サーバプラグインの名前
|
service.notify.enable
|
"yes"
|
"yes" の場合は、すべてのサービスが起動したときにイベント通知サービス (enpd) を起動し、すべてのサービスが停止したときに enpd を停止する
|
service.notify.maxretrytime
|
"-1"
|
csnotifyd がイベント通知サーバへの接続を再試行する回数。この回数を超えると接続が失敗する
"-1" を指定すると、アラームスレッドが無限に再試行される
|
service.notify.retryinterval
|
"3"
|
イベント通知サーバへの接続が失敗した後に、csnotifyd が再接続を試行するまで待機する時間 (秒数)
|
service.notify.startupretrytime
|
"0"
|
Calendar Server がイベント通知サーバへの接続を試行する合計時間 (秒数)。この時間を超えると停止する。この設定は caldb.serveralarms.maxretrytime と似ているが、アラームスレッドが最初に起動したときにだけ適用される点が異なる。アラームスレッドが正常に起動した後は、caldb.serveralarms.maxretrytime が使用される。
"0" を指定した場合は、起動時にイベント通知サーバへの接続に失敗すると、アラームスレッドはただちに終了する
|
ens.initthreads
|
"0"
|
イベント通知サーバの初期スレッド数
|
ens.maxthreads
|
"10"
|
イベント通知サーバの最大スレッド数
|
ens.stacksize
|
"65536"
|
イベント通知サーバスレッドのスタックフレームサイズ
|
caldb.berkeleydb.alarmretrytime
|
"300"
|
回復可能なアラーム配信エラーが発生した後の再試行時間 (秒数)
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.createcal
|
"no"
|
"yes" の場合は、カレンダーが次の形式で作成されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
enp://ics/createcal?calid=cal
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.modifycal
|
"no"
|
"yes" の場合は、カレンダーが次の形式で変更されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
enp://ics/modifycal?calid=cal
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.deletecal
|
"no"
|
"yes" の場合は、カレンダーが次の形式で削除されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
enp://ics/deletecal?calid=cal
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.createevent
|
"no"
|
"yes" の場合は、イベントが作成されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.deleteevent
|
"no"
|
"yes" の場合は、イベントが削除されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.modifyevent
|
"no"
|
"yes" の場合は、イベントが変更されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.createtodo
|
"no"
|
"yes" の場合は、仕事が次の形式で作成されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
enp://ics/createtodo?uid=uid&rid=rid
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.modifytodo
|
"no"
|
"yes" の場合は、仕事が次の形式で変更されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
enp://ics/modifytodo?uid=uid&rid=rid
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.deletetodo
|
"no"
|
"yes" の場合は、仕事が次の形式で削除されたときに、イベント通知サービスのメッセージが作成される
enp://ics/deletetodo?uid=uid&rid=rid
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.qsize
|
"10000"
|
イベント通知サーバ (ENS) のメモリ内のメッセージキューの初期サイズ。このキューには、アラーム以外のすべてのイベント通知サービスのメッセージが格納される
|
caldb.berkeleydb.ensmsg.schedreq
|
"no"
|
"yes" の場合は、スケジューリングの要求が次の形式でカレンダーに書き込まれたときに、イベント通知サービスメッセージが作成される
enp://ics/schedreq?calid=cal&method=meth
od&type={event|todo}&uid=uid&rid=rid
|
caldb.serveralarms
|
"yes"
|
"yes" の場合は、電子メールアラームが送信される
|
caldb.serveralarms.acktimeout
|
"30"
|
イベント通知サーバのアラームスレッドがアラーム通知を発行した後に、csnotifyd からの応答を待つ時間 (秒数) を指定する。タイムアウトになった場合は、アラームスレッドはアラーム通知処理が停止したと見なし、アラーム通知を再発行する
|
caldb.serveralarms.dispatchtype
|
"ens"
|
Calendar Server のアラームの配布方法を指定する。
|
caldb.serveralarms.initthreads
|
"10"
|
イベント通知サーバの初期スレッド数
|
caldb.serveralarms.maxretrytime
|
"-1"
|
アラームスレッドがイベント通知サーバへの接続を再試行する回数。この回数を超えると接続が失敗する。
"-1" を指定すると、アラームスレッドが無限に再試行される
|
caldb.serveralarms.maxthreads
|
"10"
|
イベント通知サーバの最大スレッド数
|
caldb.serveralarms.retryinterval
|
"5"
|
csadmind 内のアラームスレッドがイベント通知サーバへの再接続を試行するまで待機する時間 (秒数)
|
caldb.serveralarms.stacksize
|
"65536"
|
イベント通知サーバスレッドのスタックフレームサイズ
|
caldb.serveralarms.startupretrytime
|
"0"
|
Calendar Server がイベント通知サーバへの接続を試行する合計時間 (秒数)。この時間を超えると失敗する。この設定は caldb.serveralarms.maxretrytime と似ているが、アラームスレッドが最初に起動したときにだけ適用される点が異なる。アラームスレッドが正常に起動した後は、caldb.serveralarms.maxretrytime が使用される。
"0" を指定した場合は、起動時にイベント通知サーバへの接続に失敗すると、アラームスレッドはただちに終了する
|
caldb.smtphost
|
"localhost"
|
電子メールアラームはこの SMTP ホストに送信される
|
ユーザインタフェースの構成
表 2-12 は、ics.conf ファイルに格納されるユーザインタフェース構成の一覧です。
表 2-12 ics.conf 内のユーザインタフェース構成の設定
パラメータ
|
デフォルト値
|
説明
|
ui.config.file
|
" "
|
iPlanet Calendar Server では、オプションの XML ベースの構成ファイルを起動時に読み込み、ユーザインタフェース部分を置き換えることができる。iPlanet Calendar Server 5.0 では、1 つの構成ファイルしか使用できない。この設定値によって、使用する構成ファイルの名前を指定する。iPlanet Calendar Server 5.0 は、ユーザインタフェースファイルである xml および xslt ファイルが置いてあるデータディレクトリから、その構成ファイルを探す
server-root/cal/bin/data/..
iPlanet Calendar Server 5.0 には、次のカスタマイズ済みユーザインタフェースファイルが用意されている
|
通知メッセージ
iPlanet Calendar Server では、表 2-13 に記載した種類の電子メールを送信します。これらのメッセージの書式は、表に記載した対応するフォーマット (.fmt) ファイルによって制御されます。フォーマットファイルは、各地域固有のディレクトリ内にあります。たとえば、英語の場合は /en、フランス語の場合は /fr にあります。これらのディレクトリは、server-root/cal/bin/config ディレクトリ内にあります。たとえば、英語版の仕事アラームメッセージの書式は、次のファイルで指定されています。
/opt/SUNWicsrv/cal/bin/config/en/mail_todoalarm.fmt
表 2-13 は、ics.conf ファイルに格納される iPlanet Calendar Server メールの設定の一覧です。
表 2-13 iPlanet Calendar Server メールの形式
メッセージの 種類
|
パラメータ
|
フォーマットファイル (デフォルト)
|
説明
|
受信者
|
イベントの 公開
|
calmail.imipeventpublish.fname
|
"mail_eventpublish.fmt"
|
イベントの通知または既存のイベントに対する変更
|
通知リストに登録されているユーザ
|
イベントの キャンセル
|
calmail.imipeventcancel.fname
|
"mail_eventcancel.fmt"
|
イベントキャンセルの通知
|
通知リストに登録されているユーザ
|
イベントへの 応答
|
calmail.imipeventreply.fname
|
"mail_eventreply.fmt"
|
イベント通知に対する応答
|
通知リストに登録されているユーザ
|
イベントの 要求
|
calmail.imipeventrequest.fname
|
"mail_eventrequest.fmt"
|
イベント通知の購読
|
通知リストに登録されているユーザ
|
イベントの アラーム
|
calmail.eventreminder.fname
|
"mail_eventreminder.fmt"
|
予定イベントについてのアラーム
|
アラームリストに登録されているユーザ
|
仕事の公開
|
calmail.imiptodopublish.fname
|
"mail_todopublish.fmt"
|
仕事の通知または既存の仕事に対する変更
|
通知リストに登録されているユーザ
|
仕事の キャンセル
|
calmail.imiptodocancel.fname
|
"mail_todocancel.fmt"
|
仕事キャンセルの通知
|
通知リストに登録されているユーザ
|
仕事への応答
|
calmail.imiptodoreply.fname
|
"mail_todoreply.fmt"
|
仕事通知に対する応答
|
通知リストに登録されているユーザ
|
仕事の要求
|
calmail.imiptodorequest.fname
|
"mail_todorequest.fmt"
|
仕事通知の購読
|
通知リストに登録されているユーザ
|
仕事の アラーム
|
calmail.todoreminder.fname
|
"mail_todoreminder.fmt"
|
予定している仕事のアラーム
|
アラームリストに登録されているユーザ
|
iPlanet Calendar Server では、特定のイベントまたは仕事と、フォーマットファイルの内容を組み合わせて、通知メッセージが生成されます。イベントまたは仕事内のデータフィールドの値は、メッセージに出力できます。また、通知メッセージには、MIME ヘッダ行および関連する特殊な値を含めることもできます。特殊文字シーケンス (書式の表記) を使用すれば、メッセージ内にイベント、仕事、および MIME ヘッダの値を含めることができます。フォーマットファイル内の各行は、特殊文字シーケンスから構成されるフォーマット文字列です。これらのシーケンスは、メールメッセージが生成される時にカレンダーのデータフィールドにある実際のデータに置き換えられます。特殊文字シーケンスは 2 文字で構成されます。1 文字目はパーセント記号 (%)、2 文字目は特定のフォーマット表記を表します。
次の節で、特殊文字シーケンスについて説明します。
イベントの特殊文字シーケンス
表 2-14 は、iPlanet Calendar Server のイベント通知に使用される特殊文字シーケンスの一覧です。
表 2-14 イベント通知の特殊文字シーケンス
フォーマットコード
|
意味
|
%0
|
ローカライズされた書式の開始時刻
|
%1
|
ローカライズされた書式の終了時刻
|
%A
|
ICalendar 形式の exdate
|
%a
|
ICalendar 形式の rdate
|
%B
|
開始時刻 (%Z も参照)
|
%b
|
ICalendar 形式で開始時刻と終了時刻を出力する。開始時刻に value=date パラメータを指定した場合は、日付の月/日/年の部分だけが出力される。終了時刻と開始時刻の月/日/年が同じ場合は、開始時刻だけが生成される
|
%C
|
作成時刻
|
%c
|
イベントのクラス
|
%d
|
イベントの説明(%F も参照)
|
%E
|
終了時刻 (%Z も参照)
|
%e
|
ICalendar 形式の例外規則
|
%F
|
イベントの説明 - 折りたたみ行/ICalendar 形式 (%d も参照)
|
%G
|
イベントの地理的な場所 (緯度と経度)
|
%g
|
開催者の電子メールアドレス (この値の信頼性は保証できない)
|
%K
|
開催者の電子メール。mailto:url の形式で記述する
|
%k
|
アラームのカウント
|
%L
|
場所
|
%l
|
ICalendar 形式の繰り返し規則
|
%M
|
変更時刻
|
%N
|
改行
|
%n
|
DTSTAMP で使用される現在のタイムスタンプ
|
%P
|
優先度
|
%r
|
繰り返し ID (このイベントが繰り返さない場合は空白)
|
%S
|
イベントのシーケンス番号
|
%s
|
要約
|
%t
|
イベントのステータス
|
%U
|
UID (ユーザ ID)
|
%u
|
イベントの URL
|
%Z
|
時刻フィールドのコードと組み合わせて使用される。時刻が強制的に UTC 形式に変換される (%B の場合は、開始時刻がローカル時刻で表示されるのに対し、%ZB の場合は、開始時刻が UTC 時刻で表示される)
|
%%
|
パーセント (%) 文字を表示する
|
% (サブフォーマットコード)
|
コードで識別されるデータに対して、サブフォーマットを指定する (詳細は、「日付のサブフォーマット」を参照)
|
日付のサブフォーマット
日付と時刻の値は、さまざまな書式で指定できます。サブフォーマットを使用した場合は、日付/時刻値の書式を指定するときに、情報を追加できます。サブフォーマットを指定しない場合は、日付を出力するときに、デフォルト書式が使用されます。サブフォーマットフィールドを使用すると、使用する書式を正確に指定できます。
たとえば、%B を指定して、出力文字列にイベントの開始時刻を含めます。デフォルトの書式では、日付、時刻、タイムゾーンなど、日付に関するすべてのデータが出力されます。日付値のサブフォーマット文字列は、strftime のフォーマット文字列です (「日付の特殊文字シーケンス」を参照)。開始時刻の月と年だけが必要な場合は、%B の代わりに %(%m %Y)B を使用します。
例
The event begins: %B%N
The event ends: %(%b %d, %Y %I:%M %p)E%N
上の例では、次のような通知が出力されます。
The event begins Feb 02, 1999 23:30:00 GMT Standard Time
The event ends Feb 03, 1999 02:30 AM
条件付き表示
一定の条件を満たす行だけを表示することがあります。たとえば、次の行を想定します。
title: %S%N
start: %B%N
end: %E%N
この例では、次のような通知が出力されます。
title: Staff Meeting
start: Feb 04, 1999 09:00:00
end: Feb 04, 1999 10:00:00
ただし、次の 2 つの場合、適切でないまたは不正な結果が出力されることがあります。
このような場合は、終了時刻を表示しないのが望ましいです。デフォルトでは、タイムスタンプに all-day 属性が含まれるときは、年、月、日だけが表示されます。さらに、イベント開始時刻に all-day 属性が含まれ、イベントが開始日と同じ日に終了する場合は、特殊な条件フラグが設定されます。特殊条件フラグが設定されていないときにだけ条件値を表示する場合は、? 修飾子を使用します。
たとえば、前述の例を次のように変更します。
title: %S%N
start: %B%N
end: %?E%N
最後の行は、その日のうちに開始および終了する終日イベントの場合は表示されません。誕生日や記念日など、標準的な終日イベントの場合は、次のように出力されます。
title: Staff Meeting
start: Feb 04, 1999
? フラグは、ほかの修飾子と組み合わせることができます。
例:
The event ends: %?(%b %d, %Y %I:%M %p)E%N
仕事通知用の特殊文字シーケンス
表 2-15 は、iPlanet Calendar Server の仕事通知で使用される特殊文字シーケンスの一覧です。
表 2-15 仕事通知の特殊文字シーケンス
書式コード
|
意味
|
%A
|
ICalendar 形式の exdate
|
%a
|
ICalendar 形式の rdate
|
%B
|
開始時刻 (%Z も参照)
|
%C
|
作成時刻
|
%c
|
仕事のクラス
|
%D
|
期限の日付/時刻
|
%d
|
仕事の説明(%F も参照)
|
%E
|
IMIP 形式の期限の日付/時刻
|
%e
|
ICalendar 形式の例外規則
|
%F
|
仕事の説明 - 折りたたみ行/ICalendar 形式 (%d も参照)
|
%G
|
仕事の地理的な場所 (緯度と経度)
|
%g
|
開催者の電子メールアドレス (この値の信頼性は保証できない)
|
%K
|
開催者の電子メール。mailto:URL の形式で記述する
|
%k
|
アラームのカウント
|
%L
|
場所
|
%l
|
ICalendar 形式の繰り返し規則
|
%M
|
変更時刻
|
%N
|
改行
|
%n
|
「現在」 (DTSTAMP で使用される現在のタイムスタンプ)
|
%P
|
優先度
|
%r
|
繰り返し ID (このイベントが繰り返さない場合は空白)
|
%S
|
イベントのシーケンス番号
|
%s
|
要約
|
%t
|
ステータス
|
%U
|
UID
|
%u
|
イベントの URL
|
%Z
|
時刻フィールドのコードと組み合わせて使用される。時刻が強制的に UTC 形式に変換される (%B の場合は、開始時刻がローカル時刻で表示されるのに対し、%ZB の場合は、開始時刻が UTC 時刻で表示される)
|
%%
|
% 文字を表示する
|
% (サブフォーマットコード)
|
コードで識別されるデータに対して、サブフォーマットを指定する (詳細は、「日付のサブフォーマット」を参照)
|
日付の特殊文字シーケンス
表 2-16 は、iPlanet Calendar Server の通知内で日付の書式を指定する特殊文字シーケンスの一覧です。
注
|
これらの特殊な日付書式コードは、参考として掲載しています。iPlanet Calendar Server では、strftime コードの書き換えは行われず、オペレーティングシステムの実装がそのまま使用されます。
|
表 2-16 日付の特殊文字シーケンス
書式コード
|
意味
|
%a
|
曜日の略称
|
%A
|
曜日の正式名
|
%b
|
月の略称
|
%B
|
月の正式名
|
%c
|
ロケールに適した日付および時刻表現
|
%d
|
10 進数の日付 (01 〜 31)
|
%H
|
24 時間形式の時間 (00 〜 23)
|
%I
|
12 時間形式の時間 (00 〜 12)
|
%j
|
10 進数の年間通算日 (01 〜 366)
|
%m
|
10 進数の月 (01 〜 12)
|
%M
|
10 進数の分 (01 〜 59)
|
%p
|
現在のロケールの A.M./P.M. 記号。12 時間形式
|
%S
|
10 進数の秒 (01 〜 59)
|
%U
|
10 進数の年間通算週 (00 〜 53)。日曜日を週の開始日とする
|
%w
|
10 進数の曜日 (0 〜 6、日曜日が 0)
|
%W
|
10 進数の年間通算週 (00 〜 53)。月曜日を週の開始日とする
|
%x
|
現在のロケールの日付表現
|
%X
|
現在のロケールの時間表現
|
%y
|
10 進数の西暦下 2 桁 (01 〜 99)
|
%Y
|
10 進数の西暦 4 桁
|
%z
|
タイムゾーンの名前またはその略称。タイムゾーンが不明な場合は何も出力されない
|
%%
|
パーセント記号
|
簡単なイベントアラームの例
イベントアラームメッセージのデフォルト書式の例を示します。
1EVENT REMINDER
2~~MIME-Version: 1.0%N
3~~Content-Type: text/plain; charset=%s%N
4~~Content-Transfer-Encoding: %x%N%N
5 Summary: %s%N
6 Start: %(%a, %d %b %Y %I:%M %p)B%N
7 End: (%a, %d %b %Y %I:%M %p)E%N
8 Location: %L%N%N
9 Description: %N%d%N
行 1 は、メッセージのサブジェクトです。
行 2 は ~~ で始まり、この行が MIME のラッパー行であることを示しています。つまり、特殊文字シーケンスは、イベントまたは仕事でなく、内部 MIME オブジェクトに関連付けられた要素に置き換えられます。特殊シーケンスの %N は、改行です。サブジェクト行の末尾には改行シーケンスが必要ありませんが、その他の行の末尾にはすべて改行が必要です。
行 3 も、MIME ヘッダ行です。この行には、特殊文字シーケンスの %s があります。このシーケンスは、メールの送信先のイベントまたは仕事に関連付けられた文字セットに置き換えられます。
行 4 は最後の MIME 行です。%x は、このメッセージで使用されているコーディング方式を表す文字列です。
行 5 では、イベントの要約を出力します。%s がイベント要約を表しています。
行 6 では、イベント開始時刻を出力します。この行では、特殊文字シーケンス %B に対して、サブフォーマット文字列を利用しています。詳細は、「日付のサブフォーマット」を参照してください。
行 7 では、イベント終了時刻を出力します。
行 8 では、イベントの場所を出力します。
行 9 では、イベントの説明を出力します。
次のサンプルは、上の例で生成された通知メッセージの例です。
From: jsmith@siroe.com (James Smith)
Date: Wed, 15 Nov 1999 19:13:49
To: jsmith@siroe.com
Subject: EVENT REMINDER
MIME-Version: 1.0
Content-Type: text/plain; charset=us-ascii
Content-Transfer-Encoding: 7bit
Summary: smtp_rig event 1
Start: Tues, 16 Nov 1999 02:00 PM
End: Tues, 16 Nov 1999 03:00 PM
Location: Green Conference Room
Description:
This is the description for a randomly generated event.
複雑なイベントアラームの例
次の例では、複数の部分から構成される、より複雑なメッセージを示します。このメッセージは、人間が判読できるテキスト部と IMIP PUBLISH 部で構成されます。
EVENT PUBLICATION
~~MIME-Version: 1.0%N
~~Content-Type: multipart/mixed; boundary="%b"%N%N
This is a multi-part message in MIME format.%N
~~--%b%N
~~Content-Type: text/plain; charset=%s%N
~~Content-Transfer-Encoding: %x%N%N
Summary: %s%N
Start: %(%a, %d %b %Y %I:%M %p)B%N
End: %(%a, %d %b %Y %I:%M %p)E%N
Location: %L%N%N
Description: %N%d%N%N
~~--%b%N
~~Content-Type: text/calendar; method=%m; component=%c; charset=%s%N
~~Content-Transfer-Encoding: %x%N%N
BEGIN:VCALENDAR%N
PRODID:-//iPlanet/Calendar Hosting Server//EN%N
METHOD:PUBLISH%N
VERSION:2.0%N
BEGIN:VEVENT%N
ORGANIZER:%K%N
DTSTAMP:%Zn%N
DTSTART:%ZB%N
DTEND:%ZE%N
SUMMARY:%s%N
UID:%U%N
%R
%A
%a
%e
%l
SEQUENCE:%S%N
LOCATION:%L%N
GEO:%G%N
%F
STATUS:%t%N
END:VEVENT%N
END:VCALENDAR%N
~~--%b--
カウンタ
iPlanet Calendar Server のカウンタ (統計) の構成情報は、次のファイルに格納されています。
server-root/cal/bin/config/counter.conf
このファイルは、ASCII プレーンテキストファイルです。カウンタごとにそのパラメータ、つまり、名前、タイプ、サイズ、スケール、および説明を、1 行で定義します。
カウンタ名の最初の部分で、cscounter および csstats コマンドラインユーティリティで使用されるカウンタオブジェクトが識別されます。
コマンドラインユーティリティについての詳細は、第 3 章「iPlanet Calendar Server の管理」と付録 A 「コマンドラインユーティリティ」を参照してください。
注
|
カスタマーサポートから指示されないかぎり、counter.conf ファイルを変更しないでください。
|
表 2-18 は、counter.conf 内に格納されるアラーム使用状況カウンタオブジェクトの一覧です。
表 2-17 counter.conf 内のアラームカウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
alarm.high
|
GAUGE
|
4
|
|
これまでに記録された最高値
|
alarm.low
|
GAUGE
|
4
|
|
これまでに記録された最低値
|
alarm.current
|
GAUGE
|
4
|
|
現在モニタされている値
|
alarm.warningstate
|
GAUGE
|
4
|
|
警告状態 (発生中の場合は (1)、そうでない場合は (0))
|
alarm.countoverthreshold
|
COUNTER
|
4
|
|
しきい値を超えた回数
|
alarm.countwarningsent
|
COUNTER
|
4
|
|
送信された警告の数
|
alarm.timelastset.desc
|
TIME
|
4
|
|
現在の値が設定された最終時刻
|
alarm.timelastwarning
|
TIME
|
4
|
|
警告が送信された最終時刻
|
alarm.timereset
|
TIME
|
4
|
|
リセットが実行された最終時刻
|
alarm.timestatechanged.desc
|
TIME
|
4
|
|
アラーム状態が変化した最終時刻
|
表 2-18 は、counter.conf 内に格納されるディスク使用状況カウンタオブジェクトの一覧です。
表 2-18 counter.conf 内のディスク使用状況カウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
diskusage.availSpace
|
GAUGE
|
54
|
4
|
このディスクパーティション内で使用可能な合計容量
|
diskusage.lastStatTime
|
TIME
|
4
|
|
統計が収集された最終時刻
|
diskusage.calPartitionPath
|
STRING
|
512
|
|
カレンダーパーティションのパス
|
diskusage.percentAvail
|
GAUGE
|
4
|
2
|
ディスクパーティションで使用可能な容量の割合 (%)
|
diskusage.totalSpace
|
GAUGE
|
5
|
4
|
ディスクパーティションの合計容量
|
表 2-19 は、counter.conf 内に格納される HTTP カウンタオブジェクト (httpstat) の一覧です。
表 2-19 counter.conf 内の httpstat カウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
httpstat.avgConnectionTime
|
GAUGE
|
4
|
2
|
平均接続応答時間
|
httpstat.currentStartTime
|
TIME
|
4
|
0
|
iPlanet Calendar Server が起動された時刻
|
httpstat.lastConnectionTime
|
TIME
|
4
|
0
|
新しいクライアント接続が確立した最終時刻
|
httpstat.maxConnections
|
COUNTER
|
4
|
4
|
サービスされた最大同時接続数
|
httpstat.numConnections
|
COUNTER
|
4
|
5
|
サービスされた合計接続数
|
httpstat.numCurrentConnections
|
GAUGE
|
4
|
2
|
現在アクティブな接続数
|
httpstat.numFailedConnections
|
COUNTER
|
4
|
3
|
サービスされた合計接続失敗数
|
httpstat.numGoodLogins.desc
|
COUNTER
|
4
|
5
|
現在の HTTP サーバがサービスしたログイン成功数
|
httpstat.numFailedLogins
|
COUNTER
|
4
|
3
|
現在の HTTP サーバがサービスしたログイン失敗数
|
表 2-20 は、counter.conf 内に格納されるグループスケジューリングカウンタオブジェクトの一覧です。
表 2-20 counter.conf 内のグループスケジューリングカウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
gsestat.lastWakeUpTime
|
TIME
|
4
|
|
GSE が起動した最終時刻
|
gsestat.lastJobProcessedTime
|
TIME
|
4
|
|
GSE がジョブを処理した最終時刻
|
gsestat.numJobsProcessed
|
COUNTER
|
4
|
|
GSE が処理した合計ジョブ数
|
gsestat.numActiveWorkerThreads
|
COUNTER
|
4
|
|
アクティブな worker スレッドの合計数
|
表 2-21 は、counter.conf 内に格納される認証のカウンタオブジェクト (authstat) の一覧です。
表 2-21 counter.conf 内の認証カウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
authstat.lastLoginTime
|
TIME
|
4
|
0
|
ユーザがログインした最終時刻
|
authstat.numSuccessfulLogins
|
COUNTER
|
4
|
3
|
サービスされたログイン成功合計数
|
authstat.numFailedLogins
|
COUNTER
|
4
|
3
|
サービスされたログイン失敗合計数
|
表 2-22 は、counter.conf 内に格納される WCAP カウンタオブジェクト (wcapstat) の一覧です。
表 2-22 counter.conf 内の wcapstat カウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
wcapstat.numRequests
|
COUNTER
|
4
|
3
|
WCAP 要求の合計数
|
表 2-23 は、counter.conf 内に格納されるデータベースカウンタオブジェクト (dbstat) の一覧です。
表 2-23 counter.conf 内のデータベースカウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
dbstat.numReads
|
COUNTER
|
4
|
3
|
データベース読み込みの合計数
|
dbstat.numWrites
|
COUNTER
|
4
|
3
|
データベース書き込みの合計数
|
dbstat.numDeletes
|
COUNTER
|
4
|
3
|
データベース削除の合計数
|
dbstat.lastReadTime
|
TIME
|
4
|
0
|
データベース読み込みの最終時刻
|
dbstat.lastWriteTime
|
TIME
|
4
|
0
|
データベース書き込みの最終時刻
|
dbstat.lastDeleteTime
|
TIME
|
4
|
0
|
データベース削除の最終時刻
|
表 2-24 は、counter.conf 内に格納されるサーバ応答カウンタオブジェクトの一覧です。
表 2-24 counter.conf 内のサーバ応答カウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
serverresponse.lastStatTime
|
TIME
|
4
|
|
統計が収集された最終時刻
|
serverresponse.responseTime
|
GAUGE
|
4
|
2
|
サーバ応答時間 (ミリ秒単位)
|
表 2-25 は、counter.conf 内に格納されるセッションステータスカウンタオブジェクトの一覧です。
表 2-25 counter.conf 内のセッションステータスカウンタ
名前
|
タイプ
|
サイズ
|
スケール
|
説明
|
sessstat.maxSessions.desc
|
COUNTER
|
4
|
4
|
処理した HTTP セッションの最大数
|
sessstat.numCurrentSessions
|
GAUGE
|
4
|
2
|
現在の HTTP セッション数
|