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iPlanet Calendar Server 管理ガイド |
第 3 章 iPlanet Calendar Server の管理
この章では、iPlanet Calendar Server を管理および保守する方法について説明します。この章は、次の節で構成されています。
管理ツール
iPlanet Calendar Server には、次のサーバ管理操作を行うためのコマンドラインユーティリティが用意されています。
iPlanet Calendar Server を起動および停止する
これらのコマンドラインユーティリティは、Calendar Server が動作しているシステムの管理権限を持ったユーザだけが実行できます。このユーザには通常、サーバを実行するユーザ ID が割り当てられます。この個人情報は、インストール時に指定されます。UNIX の場合は icsuser、Windows NT の場合はすべての管理特権を持つユーザに該当します。一部のコマンドラインユーティリティでは、Calendar Server のユーザ認証およびユーザ設定の情報が格納される LDAP ディレクトリに、iPlanet Calendar Server 管理者として指定されたユーザ (calmaster など) を登録する必要があります。カレンダーのユーザ、イベント、および仕事を管理し、iPlanet Calendar Server の動作をモニタし、カレンダーデータのバックアップと復元を行うために、カレンダーデータに対するアクセスの有効/無効を制御する
詳細については、『iPlanet Calendar Server 導入の手引き』を参照してください。
コマンドラインユーティリティを実行するには、ほとんどの場合、それらが配置されているディレクトリ (server-root/cal/bin) に移動する必要があります。たとえば、次のディレクトリに移動します。
Solaris の場合は、/opt/SUNWics5/cal/bin
Solaris 以外の UNIX システムの場合は、/opt/iPlanet/CalendarServer5/cal/bin
Windows NT の場合は、c:\Program Files\iPlanet\CalendarServer5\cal\bin
サーバの起動と停止
iPlanet Calendar Server を起動する、および停止するには、次の方法を使用します。
start-cal と stop-cal の使用法
start-cal および stop-cal ユーティリティは、server-root/cal/bin ディレクトリ内に配置されます。これらのユーティリティは、リモートマシンまたはiPlanet Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行できます。iPlanet Calendar Server を起動するには、server-root/cal/bin ディレクトリに移動し、コマンドラインに start-cal と入力します。たとえば、次のように操作します。
iPlanet Calendar Server を停止するには、server-root/cal/bin ディレクトリに移動し、コマンドラインに stop-cal と入力します。たとえば、次のように操作します。
「サービス」パネルの使用法 (Windows NT のみ)
Windows NT では、「コントロールパネル」から「サービス」ダイアログボックスを開き、iPlanet Calendar Server を起動および停止します。手順については、Windows NT オペレーティングシステムに付属するドキュメントを参照してください。
アクセスコントロール
iPlanet Calendar Server 5.0 でグループスケジューリングを行うには、アクセスコントロールが必要になります。アクセスコントロールは、次の 4 つの主要なコンポーネントで構成されます。
ユーザ − カレンダーサーバにアクセスするユーザ。UPN (Universal Principal Name) とも呼ばれる
ログインしたユーザの UPN 値は、そのユーザのログイン名とそのユーザが所属するドメインで構成されます。たとえば、"siroe.com" ドメイン内のユーザ "bill" の UPN は、"bill@siroe.com" になります。ターゲット − アクセスする対象。カレンダー、カレンダーのコンポーネント (イベント、仕事、またはプロパティ) など
アクセス方法 − アクセス権の種類。読み込み、書き込み、削除など
許可 − 特定のアクセス権の許可または拒否
ユーザ
アクセスコントロールエントリのもっとも重要な値です。ACE が適用される個人、ユーザ、ドメイン、またはユーザのタイプを指定します。ユーザには、次の 4 種類があります。アクセスコントロールエントリのユーザは、次の書式の文字列を使用して定義します。
user は、特定のユーザを示す。たとえば、jsmith など
user@domain は、特定のドメインの特定のユーザを示す。たとえば、
jsmith@siroe.com など@domain は、特定のドメイン内の任意のユーザを示す。たとえば @siroe.com は、jsmith@siroe.com、 sally@siroe.com など、siroe.com 内の任意のユーザを示す
@@ は、カレンダーに関する役割でユーザを示す。現在、次の役割が定義されている
管理アクセス
管理者を、特定のドメインまたはすべてのドメインに関連付けることができます。管理者は、すべての操作を実行でき、アクセスコントロールの対象外です。
Anonymous アクセス
iPlanet Calendar Server では、特別な principal 名として匿名 (anonymous) がサポートされています。匿名ユーザは、任意のパスワードでログインできます。そのアクセス権は、パスワードの定義に従って設定されます。匿名ユーザの名前は、特定のドメインに関連付けられません。ユーザドメイン全体へのアクセスを許可または拒否するには、次の書式を使用します。
ターゲット
ACE は、次のターゲットに対して適用できます。表 3-1 は、ACE のターゲット値の指示子です。
c
p
a
アクセス方法
表 3-2 は、iPlanet Calendar Server 5.0 でサポートされるアクセスコントロールのタイプです。
許可
d (削除)、r (読み込み) など、特定のアクセスタイプの特権を許可するかどうかを指定します。表 3-3 は、許可および拒否の値です。
アクセスコントロールのエントリ
アクセスコントロールエントリ (ACE) は、前述した「ターゲット」、「ユーザ」、「アクセス方法」、および「許可」の 4 つの要素で定義します。ACE の各要素は、次の例のようにキャレット (^) で区切ります。
jsmith は、ACE を適用するユーザを示す
c は、アクセスする対象を示す。この例では、カレンダーのコンポーネントだけが対象
上記の例はユーザ ID jsmith に対して、コンポーネントおよびカレンダープロパティの読み込みアクセス権を許可します。
上記の例は jsmith に対して、コンポーネントのみの書き込みおよび削除アクセス権を許可します。
上記の例は siroe.com ドメイン内のすべてのユーザに対して、コンポーネントのみのスケジュール、予定なし/予定あり、および読み込みアクセス権を許可します。
上記の例はカレンダーの所有者に対して、コンポーネントのみの書き込みおよび削除アクセス権を許可します。
上記の例はカレンダーの所有者に対して、コンポーネントとカレンダープロパティの自己管理、スケジュール、予定なし/予定あり、および読み込みアクセス権を許可します。
上記の例は jsmith に対して、カレンダーデータのすべてのアクセスを拒否します。
アクセスコントロールリスト
特定のターゲット (カレンダー、カレンダープロパティ、またはカレンダーのイベントコンポーネントおよび仕事コンポーネント) に対して、複数の ACE を適用できます。アクセスコントロールリスト (ACL) は、特定のターゲットに適用する ACE 文字列をセミコロンで区切ったリストです。
アクセスコントロールリスト内の ACE の順序
iPlanet Calendar Server に ACL が読み込まれると、最初に一致した ACE が使用され、ターゲットに対するアクセス権が許可または拒否されます。つまり、ACL の順序は重要な意味を持っています。適用範囲の狭い ACE から、適用範囲の広い ACE の順に並べる必要があります。たとえば、カレンダー jsmith:sports の ACL の最初の ACE では、すべての所有者に対して読み込みアクセス権が許可され、ユーザ bjones はその所有者の中の 1 人だと仮定します。そして、2 番目の ACE では、このカレンダーに対する bjones の読み込みアクセス権が拒否されているとします。この場合、このカレンダーに対する読み込みアクセス権が bjones に許可されます。2 番目の ACE は、最初の ACE と矛盾するため無視されます。つまり、bjones などの特定のユーザに対するアクセス権を優先するには、bjones 用の ACE を ACL 内でより適用範囲の広いエントリの前に配置する必要があります。たとえば、カレンダーのすべての所有者に適用する ACE より前に配置します。
グループ名アクセスコントロール
カレンダーサーバ・アプリケーション・プログラミングインタフェース (Calendar Server Application Programming Interface、CSAPI) には、グループ名 URL 形式のグループ名と「ユーザ」値を受け取る呼び出しが用意されています。この呼び出しは、「ユーザ」値がそのグループのメンバーかどうかを示す論理値を返します。詳細については、『iPlanet Calendar Server プログラマリファレンス』を参照してください。
組み込みアクセスコントロール
主な所有者は、カレンダー内のすべての要素にアクセスできます。主な所有者が自身のカレンダーにアクセスする場合は、アクセスコントロールチェックは行われません。カレンダーの主な所有者だけが、そのカレンダーのアクセスコントロールエントリを設定できます。iPlanet Calendar Server 5.0 では、組織などの階層内でのアクセスコントロールとは無関係です。カレンダーの主な所有者を代理するほかの所有者のみが、ほかのユーザの代理でカレンダーを操作できます。
アクセスコントロール操作の例
表 3-4 は、カレンダー ID が "bill" であるカレンダーの ACL の例です。
表 3-4 iPlanet Calendar Server の ACL のサンプル
sally@siroe.com がカレンダー bill への読み込みアクセスを必要とする操作を実行しようとすると、「g (許可)」が返されます。これは、ドメイン siroe.com 内のすべてのユーザに対して、カレンダー bill の読み込みアクセスを許可する ACE が適用されているためです。ただし、sally@siroe.com がカレンダー bill のスケジュールを操作しようとすると、「d (拒否)」が返されます。これは、ACL 内の最初のエントリで、sally@siroe.com という UPN に対してスケジュールアクセスを拒否しているためです。
jimbo@company22.com が、bill のスケジュールを操作しようとしています。1 番目および 2 番目の ACE の「ユーザ」値は、URL 形式でないため、主な所有者のドメインと一致しません。この場合、1 番目と 2 番目の「ユーザ」値は無視されます。3 番目の「ユーザ」値は URL 形式です。このため、jimbo@company22.com が「ユーザ」値のメンバーであるかどうかを確認するために、CSAPI が呼び出されます。
jimbo@company22.com が「ユーザ」値のメンバーである場合は、スケジュール操作が許可されます。メンバーでない場合は、スケジュールアクセスを許可または拒否するほかの ACE がないため、スケジュール操作が拒否されます。
iPlanet Calendar Server 2.x のアクセスコントロールのデータのマッピング
iPlanet Calendar Server 5.0 には、ics2migrate と呼ばれる移行ユーティリティが組み込まれており、server-root/cal/bin ディレクトリに配置されています。このユーティリティを利用すると、バージョン 2.x のカレンダーのデータベースと LDAP ユーザ情報をバージョン 5.0 へ自動的に移行できます。ics2migrate の使用法についての詳細は、『iPlanet Calendar Server 導入の手引き』の第 4 章を参照してください。iPlanet Calendar Server 2.x では、次のアクセスコントロール規則が適用されていました。
主な所有者は、すべてのアクセス権を持ち、検証されない
表 3-5 は、iPlanet Calendar Server バージョン 2.x のカレンダーのアクセスコントロールデータがバージョン 5.0 にどのように移行されるかを説明しています。ほかの所有者 (すべての所有者と同義) は、イベントと仕事に関するすべてのアクセス権を持つが、カレンダーのプロパティについては読み込みアクセス権だけを持つ
表 3-5 iPlanet Calendar Server バージョン 2.x のアクセスコントロールの移行
アクセスコントロールの規則
iTIP アクセスコントロールは、iPlanet Calendar Server にアクセスコントロールエントリを実装する方法と関係なく使用できます。iTIP 規則の例をいくつか挙げます。
グループイベントの出席予定者の中で、開催者だけがイベントの変更をほかの出席予定者に再配布できる
出席予定者は、自身の出席予定エントリのパラメータのみを変更できる。出席予定の行を変更した場合は、開催者に再送信する必要がある
出席予定者は、1 人以上の別のユーザに参加を委任できる。代理人は、開催者から送信されたイベント出席予定者リストに記載されていなくてもよい
招待されていないユーザがイベントに参加する場合、出席予定者リストにその招待されていないユーザが新しく追加される。開催者は、招待していない出席者を承認し、更新したイベントを再配布する
カレンダー検索メカニズム
カレンダー検索メカニズムは、あまり複雑ではないメカニズムを使用して物理的なカレンダーの場所を判断できるようにするプラグインです。物理的なカレンダーの格納場所はプログラムを使って管理されます。このプラグインによって、ユーザはカレンダーの格納場所を知っておく必要がなくなります。Database Wire Protocol はカレンダー検索サービスを呼び出して、カレンダー ID (CALID) を完全修飾します。完全修飾された CALID の URL から、カレンダーの物理位置とアクセスプロトコルがわかります。詳細については、「水平方向のスケーラビリティ」と 「カレンダー検索メカニズムの構成」を参照してください。
iPlanet Calendar Server 5.0 には、次のカレンダー検索サービスが実装されています。
ローカル − 現在動作中のサーバインスタンスのローカルデータベースから
CALID を参照する。iPlanet Calendar Server 2.x で使用されたメカニズムで、インストール時のデフォルト構成となる
コマンドラインユーティリティの使用法
この節では、コマンドラインユーティリティを使用して実行できる iPlanet Calendar Server の管理タスクについて説明します。この節の例では、使用頻度の高いコマンドとオプションを挙げます。コマンドラインユーティリティの構文規則と使用法の詳細は、付録 A 「コマンドラインユーティリティ」を参照してください。表 3-6 は、コマンドラインユーティリティとその目的の一覧です。
サーバを制御およびモニタするために、動作中の iPlanet Calendar Server インスタンスに対して ping したり、サーバの構成を再度読み込ませるための汎用ツール
カレンダーユーザの管理
csuser コマンドラインユーティリティを使用して、カレンダーユーザに対して次の管理タスクを実行できます。
カレンダーユーザを作成する (「カレンダーユーザの作成」を参照)
カレンダーユーザを削除する (「カレンダーユーザの削除」を参照)
カレンダーユーザを有効にする (「カレンダーユーザを有効にする」を参照)
カレンダーユーザを無効にする (「カレンダーユーザを無効にする」を参照)
ユーザがカレンダー操作に対して有効かどうかを調べる (「ユーザが有効かどうかのチェック」を参照)
すべてのカレンダーユーザを一覧表示する、または指定されたカレンダーユーザの構成属性を表示する (「ユーザ情報の表示」を参照)
カレンダーユーザの構成属性をデフォルト値にリセットする (「ユーザのカレンダー属性のリセット」を参照)
注 ユーザ ID の大文字小文字の区別は、アプリケーションに依存します。たとえば、iPlanet Calendar Server 5.0 では、jsmith というユーザは、JSMITH または jsmith としてログインできますが、ほかのユーザがこのユーザを出席者として招待する場合は、jsmith と指定する必要があります。JSMITH として招待することはできません。
カレンダーユーザの作成
カレンダーユーザを作成するには、csuser ユーティリティの create コマンドを使用します。たとえば、デフォルトの構成の設定を使用してカレンダーユーザ JSmith を作成するには、コマンドラインに次のコマンドを入力します。csuser -g John -s Smith -y password -c calJSmith create JSmith
-g John は、ユーザの名前 (名) を表す
-c calJSmith は、ユーザのデフォルトカレンダー ID (CALID) を表す
create JSmith は、USERID が JSmith であるエントリを、ユーザ情報を格納している LDAP ディレクトリに追加する
カレンダーユーザの削除
iPlanet Calendar Server からカレンダーユーザを削除するには、csuser ユーティリティの delete コマンドを使用します。
注 delete コマンドを使用すると、LDAP サーバからそのユーザのすべての情報が削除されます。カレンダーのデータベース情報は、バックアップに保存されたカレンダーデータベースから復元できます。「カレンダーデータベースのバックアップ」を参照してください。
たとえば、iPlanet Calendar Server から JSmith を削除するには、次のコマンドを入力します。
カレンダーユーザを有効にする
ユーザが iPlanet Calendar Server に最初にログインしたときに、カレンダー操作が有効になっていない場合は、自動的に有効になります。この場合、同一の CALID が存在していなければ、そのユーザの USERID と同じ名称がそのユーザのデフォルトのカレンダー ID (CALID) となります。たとえば、JSmith が iPlanet Calendar Server に最初にログインしたときに、カレンダー操作が有効になっていない場合は、サーバによって自動的に有効にされ、CALID が JSmith であるデフォルトカレンダーがこのユーザに割り当てられます。また、JSmith がこれ以降に作成する各カレンダーの CALID には、JSmith が接頭辞として割り当てられます。たとえば、JSmith は、カレンダー操作が自動的に有効にされているので、sports という名前のカレンダーを作成すると、その CALID は JSmith:sports になります。csuser ユーティリティの enable コマンドを使用して、ユーザが iPlanet Calendar Server のデータにアクセスできるようにし、デフォルトカレンダーなどの特定の構成の設定を割り当てます。たとえば、JSmith のカレンダー操作を有効にしてデフォルトカレンダーを割り当てるには、次のコマンドを入力します。
csuser calendarA enable JSmith
このコマンドによって、JSmith が iPlanet Calendar Server にログオンできるようになります。
カレンダーユーザを無効にする
ユーザが iPlanet Calendar Server にログインできないようにするには、csuser ユーティリティの disable コマンドを使用します。disable コマンドを使用すると、ユーザがカレンダーデータにアクセスできなくなりますが、カレンダーデータベースからそのユーザの情報は削除されません。たとえば、JSmith が iPlanet Calendar Server のデータにアクセスできないようにするには、次のコマンドを入力します。
ユーザが有効かどうかのチェック
ユーザがカレンダーデータにアクセスできるかどうかを調べるには、csuser ユーティリティの check コマンドを使用します。たとえば、JSmith がデフォルトの構成の設定を使用してカレンダーを操作できるように設定されているかどうかをチェックするには、次のコマンドを入力します。
ユーザ情報の表示
カレンダー操作が有効になっているすべてのユーザを一覧表示したり、特定のユーザのカレンダー属性を表示したりするには、 csuser ユーティリティの list コマンドを使用します。カレンダー操作が有効になっているすべてのユーザを一覧表示するには、次のコマンドを入力します。
たとえば、JSmith という特定のユーザのカレンダー属性をすべて表示するには、次のように入力します。
ユーザのカレンダー属性のリセット
csuser ユーティリティの reset コマンドを使用して、指定したユーザのすべてのカレンダー LDAP 属性をデフォルト値に設定します。たとえば、JSmith のすべてのカレンダー属性をデフォルトの構成の設定に戻すには、次のコマンドを入力します。
カレンダーの管理
この節では、cscal ユーティリティのコマンドを使用して、カレンダーデータに対して管理タスクを実行する例を挙げます。cscal ユーティリティは、iPlanet Calendar Server がインストールされているローカルマシンで実行する必要があります。cscal ユーティリティを使用して、次のタスクを実行できます。
カレンダーを作成または削除する
カレンダーの名前、所有者、カレンダーにアクセスできるユーザなど、既存のカレンダーのプロパティを変更する
注 カレンダー ID では、大文字と小文字が区別されます。たとえば、実際のカレンダー ID が jsmith のときに、JSMITH と入力すると、正しいカレンダーは見つかりません。一方、電子メールアドレスでは大文字と小文字は区別されません。たとえば、jsmith@siroe.com と
JSMITH@SIROE.COM は同じアドレスと見なされます。
カレンダーの作成
各カレンダーには、1 人の主な所有者が割り当てられています。ほかの所有者を割り当てることもできます。主な所有者は、カレンダーのイベントと仕事を更新し、名前、説明、ほかの所有者、表示の設定などのプロパティを変更できます。ほかの所有者は、カレンダーのイベントと仕事を更新できますが、カレンダーのプロパティを変更することはできません。デフォルトでは、主な所有者以外の所有者は、グループスケジューリングのアクセスコントロール権限を持ち、主な所有者の代理としてグループスケジューリングを行うことができます。カレンダーのほかの所有者は、主な所有者の代理として、イベントと仕事を作成して出席予定者を招待し、ほかのカレンダーユーザが公開したイベントと仕事を受諾または拒否できます。たとえば、管理者は、管理者 (主な所有者) のカレンダーのスケジューリングに関する変更を、ほかの所有者に委任することができます。たとえば、ほかの所有者から提案されたイベントの作成、イベントの許可または拒否などを委任できます。デフォルトのアクセスコントロール権限は、ics.conf ファイル内の calstore.calendar.default.acl で設定します。詳細は、「カレンダーストアの構成」を参照してください。カレンダーを作成するには、cscal ユーティリティの create コマンドを使用します。たとえば、所有者が JSmith で表示名が exampleA であるカレンダーを作成し、グループスケジューリングのアクセスコントロールにデフォルトの設定を使用するには、コマンドラインで次のコマンドを入力します。
cscal -n exampleA -o JSmith create calA
次のコマンドでは、前述の例と似たカレンダーが作成されます。そして、sports カテゴリに関連付けられ、二重予約が有効になり、ほかの所有者として RJones が指定されます。
cscal -n exampleA -o JSmith -g sports -k yes -y RJones create calA
次のコマンドでは、前述の例と似たカレンダーが作成されます。そして、グループスケジューリングを行うためのアクセスコントロールが設定されます。
cscal -n exampleA -o JSmith -a "@@o^a^zsfr^g" create calA
-a "@@o^a^zsfr^g" では、カレンダーの所有者に対して、グループスケジューリングを行うために必要な、このカレンダーのコンポーネントおよびプロパティに対する自己管理、スケジュール、予定なし/予定あり、および読み込みアクセス特権を許可する
カレンダーの削除
iPlanet Calendar Server から 1 つ以上のカレンダーを削除するには、cscal ユーティリティの delete コマンドを使用します。
注 delete コマンドを使用すると、カレンダーデータベースからそのカレンダー情報がすべて削除されます。元に戻すことはできません。ただし、データベース情報は、バックアップに保存されたデータベースから復元できます。「カレンダーデータベースのバックアップ」を参照してください。
cscal ユーティリティでは、1 つのカレンダーまたは複数のカレンダーを削除できます。たとえば、CALID が calendarA であるカレンダーを削除するには、次のコマンドを入力します。
次の例では、主な所有者が JSmith であるカレンダーがすべて削除されます。
カレンダーを有効にする
ユーザがカレンダーにアクセスできるようにするには、cscal ユーティリティの enable コマンドを使用します。たとえば、デフォルトの構成の設定を使用して calendarA を有効にするには、次のコマンドを入力します。次のコマンドでは、カレンダー calA が有効になりますが、二重予約は許可されません。
カレンダーユーザを無効にする
1 つ以上のカレンダーにユーザがアクセスできないようにするには、cscal ユーティリティの disable コマンドを使用します。disable コマンドを使用すると、ユーザがそのカレンダーデータにアクセスできなくなりますが、カレンダーデータベースからその情報は削除されません。たとえば、iPlanet Calendar Server の calendarA にユーザがアクセスできないようにするには、次のコマンドを入力します。
カレンダープロパティの変更
カレンダーのプロパティを変更するには、cscal ユーティリティの modify コマンドを使用します。たとえば、calendarA のグループスケジューリングアクセスコントロールの設定を変更し、RJones をほかの所有者として指定するには、次のコマンドを入力します。cscal -a "@@o^c^wd^g" -y RJones calendarA
-a "@@o^c^wd^g" では、所有者に対して、calendarA のコンポーネント (イベントと仕事) に対する書き込みと削除のアクセス権だけを許可する
カレンダーからのプロパティの削除
プロパティの値を削除するには、変更コマンドのプロパティのオプション値として、2 つの二重引用符 ("") を指定します。たとえば、calendarA から説明を削除するには、次のように入力します。
calendarA からすべてのカテゴリを削除するには、次のように入力します。
calendarA からほかの所有者を削除するには、次のように入力します。
カレンダーの表示
すべてのカレンダー、特定の所有者のすべてのカレンダー、または特定のカレンダーのすべてのプロパティを一覧表示するには、cscal ユーティリティの list コマンドを使用します。たとえば、カレンダーデータベース内のすべてのカレンダーを一覧表示するには、次のコマンドを入力します。JSmith が所有するすべてのカレンダーを一覧表示するには、次のように入力します。
CALID が calendarA であるカレンダーのすべてのプロパティを一覧表示するには、次のように入力します。
カレンダーのイベントと仕事の管理
cscomponents ユーティリティを使用して、次の操作を実行できます。cscomponents ユーティリティは、iPlanet Calendar Server がインストールされているローカルマシンで実行する必要があります。
カレンダー内のすべてのイベントと仕事を一覧表示するには、cscomponents ユーティリティの list コマンドを使用します。たとえば、calendarA 内のすべてのイベントと仕事を一覧表示するには、次のコマンドを入力します。
cscomponents -v list calendarA
-v では、イベントまたは仕事に関するすべての情報を表示するために、冗長モードを指定する
カレンダー内のイベントと仕事を削除するには、cscomponent ユーティリティの delete コマンドを使用します。たとえば、calendarA 内のイベントと仕事のうち、1998 年に発生したものをすべて削除するには、次のコマンドを入力します。cscomponents -s 19980101T000000Z -e 19981231T000000Z delete calendarA
calendarA からすべてのカレンダーイベントおよび仕事を削除するには、次のコマンドを入力します。
cscomponents -s 0 -e 0 delete calendarA
ここでは、開始日付と終了日付に対して 0 を指定し、期間の最初から最後までを示しています。
カレンダーデータベースの管理
ローカルカレンダーデータベースの統計を表示したり、カレンダーデータベースを作成、削除、バックアップおよび復元したりするには、csdb コマンドラインユーティリティを使用します。csdb ユーティリティは、iPlanet Calendar Server がインストールされているローカルマシンで実行する必要があります。この節では、csdb を使用して、データベースの統計を表示し、データベースを作成および削除する方法について説明します。csdb のバックアップと復元オプションについては、「バックアップと復元の手順」を参照してください。
カレンダーデータベースを復元、作成、または削除するには、その前にカレンダーサーバを停止する必要があります。
csdb ユーティリティでは、次の 3 つのデータベースタイプを選択できます。
例 :
カレンダーデータベースのステータスおよびすべてのタイプのデータベース統計情報を表示するには、次のコマンドを入力します。
カレンダーデータベースが誤って削除された場合、まったく新しいカレンダーデータベースを作成するには、次のコマンドを入力します。
現在のディレクトリ内のカレンダーデータベース情報を冗長モードで一覧表示するには、次のコマンドを入力します。
バックアップからデータベースを復元する前に、すべてのデータベースを削除するには、次のコマンドを入力します。
現在のディレクトリ内の破損したカレンダーデータベースを回復するには、次のコマンドを入力します。
カレンダーデータのインポートとエクスポート
iCalendar 形式または XML 形式のテキストファイルにカレンダーデータをエクスポートまたはインポートするには、csexport および csimport コマンドラインユーティリティを使用します。
注 csexport および csimport ユーティリティは、iPlanet Calendar Server がインストールされているマシンでローカルに実行する必要があります。サーバは動作していても停止していてもかまいません。
カレンダーデータのエクスポート
カレンダーをファイルにエクスポートするには、csexport を使用します。出力ファイルに指定したファイル名拡張子 (.ics または .xml) によって、使用されるファイル形式が決まります。CALID が JSmithcal であるカレンダーを iCalendar (text/calendar MIME) 形式でjsmith.ics という名前のファイルにエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
csexport -c JSmithcal calendar jsmith.ics
カレンダー JSmithcal を XML (text/xml MIME) 形式で jsmith.xml という名前のファイルにエクスポートするには、次のコマンドを入力します。
csexport -c JSmithcal calendar jsmith.xml
カレンダーデータのインポート
csexport ユーティリティを使用して保存されたファイルから、カレンダーデータをインポートするには、csimport ユーティリティを使用します。インポートファイルのファイル名拡張子 (.ics または .xml) は、保存された形式を示しています。iCalendar (text/calendar MIME) 形式で保存されたファイル jsmith.ics のカレンダーデータを CALID JSmithcal にインポートするには、次のコマンドを入力します。
csimport -c JSmithcal calendar jsmith.ics
XML (text/xml MIME) 形式で保存された jsmith.xml という名前のファイルのデータを、カレンダー JSmithcal にインポートするには、次のコマンドを入力します。
csimport -c JSmithcal calendar jsmith.xml
注 指定した CALID がすでに存在する場合は、新しいデータがインポートされる前に、既存のデータがクリアされます。
LDAP 属性の管理
Calendar Server で使用される LDAP 属性を管理するには、csattribute コマンドラインユーティリティを使用します。値が calA の LDAP 属性 icsCalendar をユーザ ID userA に追加するには、コマンドラインに次のコマンドを入力します。
csattribute -a icsCalendar=calA add userA
LDAP 属性 icsCalendar を userA から削除するには、次のコマンドを入力します。
csattribute -a icsCalendar delete userA
カレンダーリソースの管理
会議室や機器などのリソースオブジェクトに関連付けられたカレンダープロパティを管理するには、csresource コマンドラインユーティリティを使用します。csresource ユーティリティは、iPlanet Calendar Server がインストールされているローカルマシンまたはリモートマシンから実行できます。この節では、csresource を使用して、カレンダーリソースを表示、追加、削除、および有効または無効にする方法について説明します。Calendar Server のすべてのリソースカレンダーとその LDAP 属性を一覧表示するには、コマンドラインに次のコマンドを入力します。
カレンダー ID が Room1A で、表示名 (LDAP の cn 属性) が Galaxy のリソースカレンダーを作成するには、次のコマンドを入力します。
csresource -c Room1A create Galaxy
次のコマンドでは、前述の例と同じ動作が実行されますが、このカレンダーへの二重予約が許可されます。
csresource -k yes -c Room1A create Galaxy
次のコマンドでは、前述の例と同じ動作が実行されますが、グループスケジューリングアクセス権が指定され、すべてのユーザに対して読み込みおよび書き込みが許可されます。
csresource -a "@^a^rw^g" -k yes -c Room1A create Galaxy
Galaxy リソースを削除するには、次のコマンドを入力します。
Galaxy リソースを無効にするには、次のコマンドを入力します。
Galaxy リソースを有効にするには、次のコマンドを入力します。
カレンダー Galaxy のすべての LDAP 属性を一覧表示するには、次のコマンドを入力します。
カレンダーのグループスケジューリングキューの管理
グループスケジューリングエンジン (Group Scheduling Engine、GSE) キュー内のエントリを管理するには、csschedule コマンドラインユーティリティを使用します。csschedule ユーティリティは、iPlanet Calendar Server がインストールされているローカルマシンで実行する必要があります。この節では、csschedule を使用して、GSE キュー内に格納されたエントリを表示または削除する方法について説明します。GSE キュー内のすべてのエントリを一覧表示するには、コマンドラインで次のコマンドを入力します。
GSE キュー内に格納された最初の 10 エントリを一覧表示するには、次のように入力します。
GSE キュー内のすべてのエントリのうち、CALID が calendarA であるカレンダーを一 覧表示するには、次のように入力します。
プラグインの管理
Calendar Server で使用するように構成されたプラグインを管理するには、csplugin コマンドラインユーティリティを使用します。表 3-7 は、iPlanet Calendar Server 5.0 でサポートされるプラグインのタイプです。
このサーバインスタンス用に構成されたすべてのプラグインを一覧表示するには、コマンドラインに次のコマンドを入力します。
ファイル名が mylookup である lookup タイプのプラグインを有効にするには、次のように入力します。
csplugin activate -t lookup mylookup
ファイル名が xyz_access であるグループスケジューリング・アクセスコントロールタイプのプラグインを無効にして、plugin ディレクトリから削除するには、次のように入力します。
csplugin deactivate -t ac xyz_access -r
バックアップと復元の手順
この節では、コマンドラインユーティリティを使用して iPlanet Calendar Server のデータをバックアップおよび復元する方法について説明します。
指定したカレンダー、ユーザのデフォルトカレンダー、またはカレンダーデータベースをバックアップするには、csbackup を使用します。
csbackup および csrestore ユーティリティは、iPlanet Calendar Server がインストールされているマシンでローカルに実行する必要があります。サーバは動作していても停止していてもかまいません。指定したカレンダー、ユーザのデフォルトのカレンダー、またはカレンダーデータベースを回復するには、csrestore を使用します。
特定のカレンダーのバックアップ
Solstice または Legato ソフトウェアを使用した iPlanet Calendar Server のバックアップ
特定のカレンダーのバックアップ
iCalendar 形式または XML 形式のプレーンテキストファイルにカレンダーをバックアップするには、csbackup ユーティリティの calendar コマンドを使用します。出力ファイルに指定したファイル名拡張子 (.ics または .xml) によって、使用されるファイル形式が決まります。カレンダー JSmithcal を iCalendar (text/calendar MIME) 形式でバックアップするには、次のコマンドを入力します。
csbackup -c JSmithcal calendar jsmith.ics
カレンダー JSmithcal を XML (text/xml MIME) 形式でバックアップするには、次のコマンドを入力します。
csbackup -c JSmithcal calendar jsmith.xml
特定のカレンダーの復元
特定のカレンダーを復元するには、次の csrestore ユーティリティを使用します。
ファイルからのカレンダーの復元
バックアップファイルに csbackup ユーティリティを使用して保存されたカレンダーを復元するには、csrestore ユーティリティの calendar コマンドを使用します。バックアップファイルのファイル名拡張子 (.ics または .xml) は、ファイルが保存された形式を示しています。backupdir ディレクトリ内の jsmith.ics ファイルに iCalendar (text/calendar MIME) 形式で保存されたカレンダー JSmithcal を復元するには、次のコマンドを入力します。
csrestore -c JSmithcal calendar backupdir/jsmith.ics
backupdir ディレクトリ内の jsmith.xml ファイルに XML (text/calendar MIME) 形式で保存されたカレンダー JSmithcal を復元するには、次のコマンドを入力します。
csrestore -c JSmithcal calendar backupdir/jsmith.xml
データベースからのカレンダーの復元
バックアップディレクトリに csbackup ユーティリティを使用して保存されたデータベースからカレンダーを復元するには、csrestore ユーティリティの database コマンドを使用します。たとえば、バックアップ用データベースディレクトリ backupdir からカレンダー JSmithcal を復元するには、次のコマンドを入力します。csrestore -c JSmithcal database backupdir
ユーザのデフォルトカレンダーのバックアップ
ユーザのデフォルトカレンダーを iCalendar 形式または XML 形式のプレーンテキストファイルにバックアップするには、csbackup ユーティリティの defcal コマンドを使用します。出力ファイルとして指定したファイル名の拡張子 (.ics または .xml) によって、使用されるファイル形式が決まります。ユーザ JSmith のデフォルトカレンダーを iCalendar (text/calendar MIME) 形式で jsmith.ics という名前のファイルにバックアップするには、次のコマンドを入力します。
csbackup -a JSmith defcal jsmith.ics
ユーザ JSmith のデフォルトカレンダーを XML (text/calendar MIME) 形式で jsmith.xml という名前のファイルにバックアップするには、次のコマンドを入力します。
csbackup -a JSmith defcal jsmith.xml
ユーザのデフォルトカレンダーの復元
バックアップファイルに csbackup ユーティリティを使用して保存されたユーザのデフォルトカレンダーを復元するには、csrestore ユーティリティの defcal コマンドを使用します。バックアップファイルのファイル名拡張子 (.ics または .xml) は、ファイルが保存された形式を示しています。バックアップディレクトリ backupdir 内の jsmith.ics という名前のファイルに iCalendar (text/calendar MIME) 形式で保存されたユーザ JSmith のデフォルトのカレンダーを復元するには、次のコマンドを入力します。
csrestore -a JSmith defcal backupdir/jsmith.ics
バックアップディレクトリ backupdir 内の jsmith.xml という名前のファイルに XML (text/calendar MIME) 形式で保存されたユーザ JSmith のデフォルトのカレンダーを復元するには、次のコマンドを入力します。
csrestore -a JSmith defcal backupdir/jsmith.xml
カレンダーデータベースのバックアップ
カレンダーデータベースを、ある出力ディレクトリにバックアップするには、csbackup ユーティリティの database コマンドを使用します。たとえば、backupdir という名前のディレクトリにカレンダーデータベースをバックアップするには、次のコマンドを入力します。
カレンダーデータベースの復元
カレンダーデータベースを復元するには、次のコマンドラインユーティリティを使用します。
以前に保存されたカレンダーデータベースをバックアップディレクトリに復元するには、csrestore を使用します
csrestore および csdb コマンドは、iPlanet Calendar Server がインストールされているローカルマシンで実行する必要があります。
カレンダーデータベースを復元または回復するには、その前にiPlanet Calendar Server を停止する必要があります。ただし、データベースをバックアップするときは、サーバが動作中でもかまいません。
バックアップディレクトリに csbackup ユーティリティを使用して保存されたデータベースを復元するには、csrestore ユーティリティの database コマンドを使用します。たとえば、backupdir という名前のバックアップディレクトリに保存されたカレンダーデータベースを復元するには、次のコマンドを入力します。
誤って破損または削除してしまったカレンダーデータベースを復元するには、csdb ユーティリティの recover コマンドを使用します。たとえば、デフォルトのディレクトリ (Solaris の /var/opt/SUNWics5/csdb または Windows NT の c:\Program Files\iPlanet\CalendarServer\var\csdb) 内の破損したカレンダーデータベースを回復するには、次のコマンドを入力します。
Solstice または Legato ソフトウェアを使用した iPlanet Calendar Server のバックアップ
iPlanet Calendar Server のバックアップには、データをバックアップおよび復元するための製品である Sun Solaris Solstice Backup または Legato の使用をお勧めします。Solstice Backup がない場合は、コマンドラインユーティリティの csbackup、csdb、または csexport を使用してください。Solstice Backup のマニュアルについては、http://docs.sun.comを参照してください。
注 Solstice Backup と Legato Networker は、同じ製品です。ここで説明する手順は、両方の製品に適用できます。Solstice Backup または Legato Networker のマニュアルをひととおり読んでから、iPlanet Calendar Server をバックアップしてください。
iPlanet Calendar Server から提供されるバックアップおよび復元の手順を使用して、次の操作を行うことができます。
iPlanet Calendar Server データのバックアップ
次の手順で、カレンダーデータをバックアップします。
コマンドラインユーティリティを使用して、カレンダーデータベースまたは指定したカレンダーをバックアップします。
Solstice または Legato のバックアップを開始します。
- 詳細については、「バックアップと復元の手順」を参照してください。
- バックアップ手順によって、現在のディレクトリの下にバックアップディレクトリが作成されます。このディレクトリは、カレンダーデータが格納されている実際のディレクトリではなく、カレンダーの格納方法を示すディレクトリイメージです。このディレクトリ内のファイルのファイルサイズは 0 です。これらのファイルは、バックアップ媒体にカレンダーが格納される方法について、バックアッププログラムに情報を提供するためだけに使用されます。バックアップディレクトリがすでに存在している場合は、現在のディレクトリ階層構造と同期がとられます。
バックアップ手順を自動化します。
- カレンダーデータをバックアップするには、バックアッププログラムのグラフィカルユーザインタフェースまたは save コマンドを使用します。
注 Solstice Backup の増分バックアップ機能を使用しないでください。バックアップディレクトリは、フォルダ構造のイメージであり、実際のデータは格納されていません。増分バックアップ機能は、iPlanet Calendar Server ではサポートされません。
- 重要 : コマンドラインユーティリティによって生成される .nsr ファイルには、Networker の標準ディレクティブが含まれています。これらは、決して変更しないでください。
iPlanet Calendar Server データの復元
バックアップされたカレンダー情報を復元するには、Solstice の nwrestore 機能または recover コマンドを使用します。nwrestore を使用した場合は、次のメッセージが表示されます。"File already exists. Do you want to overwrite, skip, backup, or rename?"
overwrite を選択します。このメッセージは、バックアップツリーがディレクトリ階層だけで構成されるために表示されます。つまり、このディレクトリは空のファイルだけで構成されており、復元を行なっても何も変更されません。
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Last Updated May 21, 2001