ここでは、カレンダサービス (デーモン) の設定手順について説明します。
この項の内容は次のとおりです。
第 9 章「自動バックアップ (csstored) の設定」も参照してください。
start-cal および stop-cal コマンドは、Calendar Server の起動と停止を簡単に行うためのラッパースクリプトです。このユーティリティーは、付録 D 「Calendar Server のコマンド行ユーティリティーのリファレンス」で定義されています。
設定を変更する権限を持つ管理者としてログインします。
stop-cal コマンドを発行して Calendar Server サービスを停止します。
/etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。
古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。
次の表に示すパラメータを 1 つ以上編集します。
パラメータ |
説明とデフォルト値 |
---|---|
ランタイムユーザー ID (uid)。デフォルトは "icsuser" です。これは、スーパーユーザー権限が必要でない場合に使用するユーザー ID です。 |
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ランタイムグループ ID (gid)。デフォルトは "icsgroup" です。これは、スーパーユーザー権限が必要でない場合に使用するグループ ID です。 |
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このパラメータが "yes" に設定されている場合、watcher に接続しているサービスが正しく切断せずに終了すると、このサービスは自動的に再起動します。 |
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自動再起動タイムアウト間隔を定義します。自動起動時に無限に再起動を繰り返さないようにするため、指定した間隔内に 2 度終了すると、サービスは再起動しません。デフォルト設定は 10 分です。 |
ファイルを ics.conf として保存します。
Calendar Server を再起動します。
cal-svr-base /SUNWics5/cal/sbin/start-cal
Watcher プロセス (watcher) は、ソケット接続の失敗を監視します。これは Calendar Server と Messaging Server の両方で使用されます。Calendar Server パラメータで Watcher の設定を行うには、次の手順を実行します。
設定を変更する権限を持つ管理者としてログインします。
stop-cal コマンドを発行して Calendar Server サービスを停止します。
/etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。
古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。
次の表に示すパラメータを 1 つ以上編集します。
パラメータ |
説明とデフォルト値 |
---|---|
このパラメータが "yes" に設定されている場合、起動プログラムは他のどのサービスよりも先に watcher を起動しようとします。また、デーモンはソケット接続を通じて接続します。デフォルトは "no" ですが、設定プログラムにより "yes" に変更されます。 |
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これは watcher が待機するポートです。Messaging Server はポート 49994 を使用します。Calendar Server には、49995 などの別のポートを使用してください。 |
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watcher の設定ファイル。相対パスの場合、config ディレクトリを基準としたパスになります。デフォルトは watcher.cnf です。 |
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service.autorestart |
"yes" に設定した場合、Watcher は、正しく切断せずに終了したすべての登録サービスを自動的に再起動します。サービスが 10 分間に 2 度終了すると、Watcher はサービスを再起動しません。 |
ファイルを ics.conf として保存します。
Calendar Server を再起動します。
cal-svr-base /SUNWics5/cal/sbin/start-cal
Watcher プロセスについては、『Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド』を参照してください。第 4 章と第 23 章で説明しています。
Watcher を有効にした場合、Watcher で監視する各サービスを Watcher プロセスに登録する必要があります。これは Calendar Server デーモン内部で自動的に行われます。またデーモンにより、各サービスのプロセス ID とその状態 ("init" または "ready") を含んだ pid ファイルが、cal-svr-base/data/proc ディレクトリに作成されます。
設定を変更する権限を持つ管理者としてログインします。
/etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。
古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。
次の表に示すパラメータを 1 つ以上編集します。
パラメータ |
説明とデフォルト値 |
---|---|
"yes" に設定すると、csadmind データベースチェックポイントスレッドが開始されます。"no" に設定すると、チェックポイントログファイルは作成されません。デフォルトは "yes" です。 |
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管理セッション用の Berkeley データベースの最大キャッシュサイズ (バイト単位)。デフォルトは "8388608" です。 |
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"yes" に設定すると、csadmind データベースデッドロック検出スレッドが開始されます。デフォルトは "yes" です。 |
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"yes" に設定すると、csadmind ディスク容量低下監視スレッドが開始されます。デフォルトは "no" です。デフォルトでは、ディスク使用率は監視されません。 |
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"yes" に設定すると、すべてのサービスを開始するときに csadmind サービスを開始し、すべてのサービスを終了するときに csadmind サービスを終了します。デフォルトは “yes” です。 |
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1 管理セッションで実行されるスレッドの最大数。デフォルトは “10” です。 |
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管理接続をタイムアウトにするまでの秒数。デフォルトは “900” です。 |
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"yes" に設定すると、csadmind サービス応答スレッドが開始されます。デフォルトは “no” です。 |
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管理セッション要求用の一時ディレクトリ。デフォルトはありません。 |
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csadmind で HTTP セッションをタイムアウトにするまで待機する秒数。デフォルトは “1800” です。 |
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カレンダサービスの状態 (稼動、終了、待機) を調べる間隔 (秒単位)。デフォルトは “2” です。 |
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カレンダサービスが開始するまで待機する秒数。デフォルトは “300” です。 |
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カレンダサービスが終了するまで待機する秒数。デフォルトは “300” です。 |
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カレンダサービスに終了コマンドを送信するまで待機する秒数。デフォルトは “60” です。 |
ファイルを ics.conf として保存します。
Calendar Server を再起動します。
cal-svr-base /SUNWics5/cal/sbin/start-cal
設定を変更する権限を持つ管理者としてログインします。
/etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。
古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。
次の表に示すパラメータを 1 つ以上編集します。
パラメータ |
説明とデフォルト値 |
---|---|
この Calendar Server の管理権限を持つユーザー ID を空白文字で区切って指定します。デフォルトは "calmaster" です。 |
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"yes" の場合、プロキシ経由のログインが許可されます。これがデフォルトです。 |
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"yes" に設定すると、匿名アクセス (認証なし) が許可されます。これは特殊なタイプのログインであり、指定した制限付きのアクセス (通常は公開カレンダへの読み取り専用アクセス) のみが許可されます。デフォルトは "yes" です。 |
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HTML ドキュメントを取得するための HTTP ホスト。ユーザーが完全修飾ホスト名を指定してカレンダデータにアクセスできるようにするには、mycal@sesta.com のように、Calendar Server が稼動するマシンの完全修飾ホスト名 (マシン名、DNS ドメインとサフィックスを含む) をこの値に指定する必要があります。 指定しない場合、ローカル HTTP ホストが適用されます。 |
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service.http.commandlog |
このパラメータはデバッグ専用です。"yes" に設定した場合、システムにより、すべての着信コマンドが http.commands ログファイルに記録されます。 本稼働中には使用しないでください。ログファイルがすぐに満杯になり、パフォーマンスが低下する可能性があります。 |
service.http.commandlog.all |
このパラメータはデバッグ専用です。"yes" に設定した場合、システムにより、すべての HTTP 要求が http.access ログファイルに記録されます。 本稼働中には使用しないでください。ログファイルがすぐに満杯になり、パフォーマンスが低下する可能性があります。 |
cookie をサポートするかどうかをサーバーに指示します ("yes" または "no")。シングルサインオンを有効にするには、"yes" に設定する必要があります。デフォルトは "yes" です。 |
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HTTP セッション用の Berkeley データベースの最大キャッシュサイズ。デフォルトは "8388308" です。 |
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空白 (" ") 以外の値を指定した場合は、TCP ドメインに基づくフィルタリングによってアクセスが許可されます。たとえば、「ALL: LOCAL.sesta.com」と指定した場合は、sesta.com ドメインのすべてのユーザーによるローカル HTTP アクセスが許可されます。複数のフィルタを指定する場合は、CR-LF (改行) で区切ります。デフォルトは空白 (" ") です。 |
|
空白 (" ") 以外の値を指定した場合は、TCP ドメインに基づくフィルタリングによってアクセスが拒否されます。たとえば、「ALL: LOCAL.sesta.com」と指定した場合は、sesta.com ドメインのすべてのユーザーによる HTTP アクセスが拒否されます。複数のフィルタを指定する場合は、CR-LF (改行) で区切ります。デフォルトは空白 (" ") です。 |
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インポートされたファイルが一時的に格納されるディレクトリの、local.queuedir を起点とする相対パス (絶対パスが指定されている場合はそれを使用)。デフォルトは現在のディレクトリ (".") です。 |
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"yes" に指定すると、既存のセッションを参照するすべての要求は、同じ IP アドレスから発せられているものとして検証されます。デフォルトは “yes” です。 |
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"yes" に設定すると、すべてのサービスを開始するときに cshttpd サービスを開始し、すべてのサービスを終了するときに cshttpd サービスを終了します。デフォルトは “yes” です。 ![]() このパラメータで HTTP サービスを無効にすると HTTPS も無効になります。 |
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HTTP 接続をタイムアウトにするまでの秒数。デフォルトは “120” です。 |
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HTTP サービスがクライアント要求を待機する TCP アドレスを指定します。デフォルトは、任意のアドレスを示す "INADDR_ANY" です。 |
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"yes" に指定すると、サーバーへの HTTP 接続が完全にログに記録されます。デフォルトは “no” です。 |
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cshttpd サービスでの HTTP セッションの最大数。デフォルトは “5000” です。 |
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cshttpd サービスでの HTTP 要求を処理するスレッドの最大数。デフォルトは “20” です。 |
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サーバーでの実行が必要な HTTP サービス (cshttpd) プロセスの最大並行実行数。デフォルトは “1” です。 複数の CPU を持つサーバーについては、「21.8 複数 CPU 間でのロードバランスの使用」を参照してください。 |
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Calendar Server ユーザーからの HTTP 要求用のポート。デフォルトは “80” です。 |
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"" 以外を指定した場合は、TCP ドメインに基づくフィルタリングによってプロキシログインが許可されます。構文は service.http.domainallowed と同じです。デフォルトは "" です。 |
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HTTP セッションをタイムアウトにするまでの秒数。デフォルトは “900” です。 |
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HTTP セッションデータベース用のディレクトリ。デフォルトは “http” です。 |
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cshttpd サービスで HTTP セッションをタイムアウトにするまでの秒数。デフォルトは “1800” です。 |
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実行可能ファイルへのすべての URL 参照が格納されるディレクトリの、実行可能ファイルに対する相対パス。デフォルトは "" (NULL) です。 |
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service.http.tmpdir |
HTTP セッション用の一時ディレクトリ。デフォルトは “/var/opt/SUNWics5/tmp” です。 |
ファイルを ics.conf として保存します。
Calendar Server を再起動します。
cal-svr-base /SUNWics5/cal/sbin/start-cal
設定を変更する権限を持つ管理者としてログインします。
/etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。
古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。
次の表に示す 1 つ以上の ics.conf パラメータを編集します。
ファイルを ics.conf として保存します。
Calendar Server を再起動します。
cal-svr-base /SUNWics5/cal/sbin/start-cal