Sun Java System Calendar Server 6.3 管理ガイド

D.9.3.1 icsAllowRights 属性: csdomain ユーティリティー

「D.9.3 LDAP 属性とプロパティー名」では、csdomain ユーティリティーで設定できる icsAllowRights 属性とプロパティーについて説明しています。この属性は 32 ビットの数値文字列で、文字列の各ビットは特定のユーザー権限に対応しています。最新リリースでは、一部のビットが使用されず、デフォルトでゼロ (0) に設定されています。特定の権限に対応しているビットが設定されている場合 (value=1)、その権限は許可されません。ビットが設定されていない場合 (value=0)、その権限は許可されます。

icsAllowRights 属性の各プロパティーには、ics.conf ファイル内に対応するパラメータがあります。プロパティーが設定されていない場合 (value = 0) または指定されていない場合 (service.virtualdomain.support = “no”)、Calendar Server はデフォルト値として ics.conf ファイル内の対応するパラメータの設定を適用します。

icsAllowRights の値は数値文字列であり、整数ではありません。icsAllowRights をプログラム的にビットとして使用するには、事前に文字列の値を整数に変換する必要があります。

表 D–15 LDAP ディレクトリ属性 icsAllowRights とそのプロパティー

ビット 

プロパティー名 

説明 

allowCalendarCreation

設定した場合 (ビット 0 = 1)、カレンダの作成は許可されません。 

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowcreatecalendars

allowCalendarDeletion

設定した場合 (ビット 1 = 1)、カレンダの削除は許可されません。 

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowdeletecalendars

allowPublicWritableCalendars

設定した場合 (ビット 2 = 1)、書き込み可能なカレンダの公開は許可されません。 

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowpublicwriteablecalendars

 

現在のリリースでは使用されていません。 

allowModifyUserPreferences

設定した場合 (ビット 4 = 1)、ドメイン管理者は WCAP コマンドを使用してユーザー設定を取得または設定できません。 

ics.conf の対応するパラメータ:

service.admin.calmaster.wcap.allowgetmodifyuserprefs

allowModifyPassword

設定した場合 (ビット 5 = 1)、ユーザーはこのサーバーを通じてパスワードを変更することができません。 

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowchangepassword

 

現在のリリースでは使用されていません。 

 

現在のリリースでは使用されていません。 

allowUserDoubleBook

設定した場合 (ビット 8 = 1)、ユーザーのカレンダで複数のユーザーからの予約は許可されません。 

ics.conf の対応するパラメータ:

user.allow.doublebook

allowResourceDoubleBook

設定した場合 (ビット 9 = 1)、リソースカレンダで複数のユーザーからの予約は許可されません。 

ics.conf の対応するパラメータ:

resource.allow.doublebook

10 

allowSetCn

設定した場合 (ビット 10 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して commonName (cn) 属性を設定できません。

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowsetprefs.cn

11 

allowSetGivenName

設定した場合 (ビット 11 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して givenName 属性を設定できません。

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowsetprefs.givenname

12 

allowSetGivenMail

設定した場合 (ビット 12 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して mail 属性を設定できません。

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowsetprefs.mail

13 

allowSetPrefLang

設定した場合 (ビット 13 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して preferredLanguage 属性を設定できません。

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowsetprefs.preferredlanguage

14 

allowSetSn

設定した場合 (ビット 14 = 1)、ユーザーは WCAP set_userprefs コマンドを使用して surname (sn) 属性を設定できません。

ics.conf の対応するパラメータ:

service.wcap.allowsetprefs.sn

15–31 

 

現在のリリースでは使用されていません。