Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド

Instant Messaging ポータルアーカイブプロバイダの設定

Instant Messaging アーカイブプロバイダは、アーカイブメッセージをリソース記述子 (RD) として、Portal Server 検索データベース内に格納します。アーカイブプロバイダが使用する Portal Server 検索スキーマのフィールドは、次のとおりです。

Title - このフィールドには、Conference カテゴリでは公開会議室の名前が、Chat カテゴリでは特定チャットセッション内の参加者の名前が、Alert カテゴリと News カテゴリではアラートメッセージの件名とニュースチャネルの名前が、それぞれ格納されます。また、Poll カテゴリでは、"Poll from Sender" が、Title フィールドに格納されます。ここで、Sender は調査の送信者の表示名です。

Keyword - Conference カテゴリと Chat カテゴリの場合、このフィールドには会議室内のすべての参加者のリストが格納されます。また、公開会議室の場合、会議室の名前も格納されます。Alert カテゴリでは、送信者と受信者の表示名が格納されます。News カテゴリでは、チャネルの名前が格納されます。Poll カテゴリでは、送信者と受信者のリストが格納されます。以上の値に加え、すべてのカテゴリで、カテゴリ別の一意の ID も格納されます。

表 18–2 は、アーカイブプロバイダの各カテゴリの一意の ID とその説明を示したものです。

表 18–2 アーカイブプロバイダカテゴリの一意 ID と説明

カテゴリ 

一意の ID 

Conference 

Chat 

RoomName-StartTime

説明: 

RoomName - 公開会議室または非公開会議室の名前

StartTime - RD 作成時のタイムスタンプ

Alert 

Alert-messageID

説明: 

messageID - アーカイブメッセージのメッセージ ID。このメッセージ ID が重要となるのは、RD に含まれるメッセージが 1 つだけの場合です。たとえば、News メッセージや Alert メッセージなどです。

Poll 

Poll-pollID

News 

TopicName-messageID

ReadACL - Conference カテゴリと News カテゴリでは、このフィールドの値は、それぞれ会議室とニュースチャネルのアクセス制御ファイルに基づいて設定されます。Chat カテゴリでは、このフィールドには参加者の DN が格納されます。Alert カテゴリでは、このフィールドには送信者の DN と受信者の DN が格納されます。Poll カテゴリでは、アーカイブによって新しいアクセス制御ファイルが提供されます。

RD に対する検索アクセス権は、この ReadACL フィールドの値によって制御されます。ドキュメントレベルのセキュリティーが有効になっている場合、エンドユーザーが検索結果にアクセスできるのは、ReadACL フィールドにそのエンドユーザーの DN が含まれている場合だけです。

Description - このフィールドには、HTML の書式を含まないアーカイブメッセージが格納されます。

Full-Text - このフィールドには、HTML 形式のアーカイブメッセージが格納されます。

Classification - このフィールドには、アーカイブメッセージのカテゴリが格納されます。

Procedureアーカイブプロバイダを設定する

  1. iim.conf を開きます。

    iim.conf の場所と、このファイルに変更を加える手順については、付録 A 「iim.conf の Instant Messaging の設定パラメータ」を参照してください。

  2. 必要に応じて、アーカイブプロバイダの設定パラメータを追加または編集します。

    変更可能なパラメータの一覧については、表 A–8 を参照してください。

  3. iim.conf を保存して閉じます。

  4. Instant Messaging サーバーを更新します。

Procedureデフォルト以外のデータベースにアーカイブメッセージを格納する

アーカイブメッセージをデフォルト以外のデータベースに格納するように Instant Messaging を設定するには、次の手順に従います。

  1. iim.conf を開きます。

    iim.conf の場所と、このファイルに変更を加える手順については、付録 A 「iim.conf の Instant Messaging の設定パラメータ」を参照してください。

  2. デフォルトのアーカイブプロバイダに対して、次の行を追加します。


    iim_arch.portal.search.database = database-name
    

    database-name は、デフォルト以外のデータベースの名前です。

  3. iim.conf を保存して閉じます。

  4. Portal Server 検索チャネルを変更します。

    Portal Server 検索チャネルに、別のデータベース内のデータを検索するためのオプションを追加します。詳細は、『Sun Java System Portal Server Desktop Customization Guide』を参照してください。

  5. IMProvider ディレクトリに移動します。

    たとえば、次のように入力します。


    cd /etc/opt/SUNWps/desktop/default_locale/IMProvider/
    

    locale は、配備で使用している言語のロケールです。たとえば、default_jaen_US などです。また、Instant Messaging のインスタンスを複数作成した場合、/default ディレクトリの名前はインスタンスごとに異なります。

  6. IMArchiveDisplay.jsp ファイルのバックアップを作成します。

  7. IMArchiveDisplay.jsp ファイルを開きます。

  8. IMArchiveDisplay.jsp ファイル内のコードを検索し、次の 2 行を見つけます。


    <search:setQuery query = "<%= scope %>"/>
     <search:setRDMType rdmType = "rd-request"/>
  9. 前の手順で示した 2 行の間に、次のコード行を追加します。


    <search:setDatabase database = "database-name"/>
    

    新しいコード行を追加すると、検索コードは のようになります。


    <search:setQuery query = "<%= scope %>"/>
     <search:setDatabase database = "database-name"/>
    <search:setRDMType rdmType = "rd-request"/>
                            

    database-name は、デフォルト以外のデータベースの名前です。

  10. 仮想検索サーバーを、物理サーバーのホスト名に置き換えます。

  11. IMArchiveDisplay.jsp を保存して閉じます。