Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド

Instant Messaging サーバー設定パラメータ

表 A–4 は、Instant Messaging サーバー設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–4 一般的な Instant Messaging サーバー設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_server.autosubscribe

FALSE

サーバーによって登録が自動的に承認されるかどうかを示します。有効値は TRUEFALSE です。TRUE の場合、登録の要求に続いて、サーバーによって自動的に登録済みの応答が生成されます。サーバーは変更された名簿を、登録者と、登録者が連絡先として追加したユーザーに送信します。この機能を使うためには、ユーザーと連絡先が同じドメイン内に存在する必要があります。

iim_server.domainname

ホストのドメイン名

このサーバーがサポートする論理 Instant Messaging サーバーのドメイン名です。この名前は、ネットワーク上のほかのサーバーがこのサーバーを特定する際に使用されます。また、このサーバーが自身のエンドユーザーをほかのサーバーに通知する際にも使用されます。これは必ずしも、Instant Messaging サーバーを実行しているシステムの完全指定のドメイン名である必要はありません。 

たとえば、システム iim.xyz.com が企業 xyz.com の唯一の Instant Messaging サーバーであった場合、このドメイン名として xyz.com が選択される可能性が高くなります。

iim_server.port

5269

サーバーのバインド先として使用する IP アドレスとポートです。サーバーはこのポート上で、ほかのサーバーからの接続を待機します。IP アドレス設定は、マルチホームのマシン上で特定の IP アドレスのみを使用する場合に便利です。IP アドレスを指定しなかった場合、localhostINADDR_ANY の値が使用されます。

iim_server.useport

TRUE

このサーバーがサーバー間通信ポート上で待機するかどうかを示します。有効値は TRUEFALSE です。TRUE の場合、サーバーは、iim_server.port に定義されたポート上で待機します。ただし、ポートが明示的に定義されていない場合は、ポート 5269 上で待機します。

iim_server.clienttimeout

15

アクティブでないクライアント接続をサーバーが破棄するまでの時間 (分) を指定します。たとえば、マシンがシャットダウンされた場合などに適用されます。設定可能な最小値は、5 分です。 

iim_server.usesso

configure ユーティリティーを実行したときに、SSO 用に Access Manager 配備を使用するように選択した場合、デフォルト値は 1 です。そうでない場合、デフォルト値は 0 です。

このパラメータは、認証時に SSO プロバイダを使用するかどうかをサーバーに指示します。SSO プロバイダは、サーバーが SSO サービスを使ってセッション ID を検証する際に使用されるモジュールです。

Access Manager セッション API を使えば、Instant Messaging サーバーは、クライアントから送信されてきたセッション ID を検証できます。

このパラメータの値は、01-1 のいずれかです。

0: SSO プロバイダを使用しません。

1: SSO プロバイダを使用します。ただし、SSO 検証が失敗した場合には LDAP を使用します。

-1: SSO プロバイダのみを使用します。SSO 検証が失敗しても、LDAP 認証を試みません。

iim_server.usesso パラメータは、iim_server.ssoprovider パラメータと組み合わせて使用します。

iim_server.ssoprovider

なし 

com.sun.im.provider.SSOProvider インタフェースを実装しているクラスを指定します。iim_server.usesso の値が 0 以外であり、かつこのオプションが設定されていない場合、サーバーはデフォルトの Access Manager ベースの SSO プロバイダを使用します。

iim.policy.modules

configure ユーティリティーを実行したときに、ポリシー用に Access Manager 配備を使用するように選択した場合、デフォルト値は identity です。そうでない場合、デフォルト値は iim_ldap です。

値が identity の場合、ポリシーが Sun Java System Access Manager に格納されることを示しています。値が iim_ldap の場合、ディレクトリが使用されます。

iim.userprops.store

file

値が file の場合、ユーザープロパティーがユーザープロパティーファイルに格納されることを示しています。値が ldap の場合、ディレクトリが使用されます。

iim_server.msg_archive

false

このパラメータは、アーカイブプロバイダを有効にするかどうかを指定します。すべてのアーカイブを無効にするには、この値を false に設定します。使用するポータル、電子メール、カスタムアーカイブプロバイダなどのすべてのアーカイブを有効にするには、この値を true に設定します。

iim_server.msg_archive.provider

なし 

このパラメータには、アーカイブプロバイダのリストを設定します。このパラメータには複数の値を設定でき、個々の値はコンマ (,) で区切ります。

Portal Server 検索ベースのアーカイブを使用している場合、値は com.iplanet.im.server.IMPSArchive にしてください。電子メールのアーカイブを使用している場合は、値は com.iplanet.im.server.EmailIMArchive にしてください。

iim_server.conversion

false

このパラメータは、メッセージ変換を有効にするかどうかを指定します。メッセージ変換プロバイダの設定リストを使ってメッセージ変換を行うかどうかを指定します。 

iim_server.conversion.provider

なし 

このパラメータには、メッセージ変換時に使用するメッセージ変換プロバイダのリストを設定します。 

このパラメータには複数の値を設定でき、個々の値はコンマ (,) で区切ります。

iim_server.servertimeout

-1 

リモートサーバーがアクティブ状態にない場合、リモートサーバーが開いた接続をこのサーバーが自動的に閉じるように設定することが可能です。これは、リモートサーバーからこのサーバーへ最後の要求が送られてきた時刻を定期的に測定することで実現されています。リモートサーバーから最後の要求が届いたあとの経過時間が、iim_server.servertimeout パラメータの値を超えた場合に、リモートサーバーへの接続が切断されます。

このパラメータ値の単位は「分」です。 

iim_server.enable

true

この値は、Instant Messaging サーバーを有効にするかどうかを定義します。Instant Messaging マルチプレクサを有効にする場合、このパラメータを false に設定します。 

iim_server.conversion.external.command

なし 

このパラメータには、メッセージ変換時に使用する外部コマンドを指定します。 

iim_server.stat_frequency

1

このパラメータには、サーバーが活動概要をログファイルに記録する頻度を指定します。ただし、サーバーが活動概要をログファイルに記録するのは、サーバーの最低ログ重要度が INFO 以下に設定された場合だけです。この値の単位は「分」です。

iim_server.certnickname

Server-Cert

この値には、証明書のインストール時に入力した証明書の名前が必要です。 

この証明書の名前は、大文字と小文字が区別されます。 

iim_server.sslkeystore

なし 

サーバーの Java キーストア (JKS) の相対パスおよびファイル名を指定します。たとえば、次のように入力します。


/im-cfg-base/server-keystore.jks

iim_server.keystorepasswordfile

sslpassword.conf

この値には、鍵データベースのパスワードが格納されたファイルの相対パスと名前が必要です。このファイルは次の行を含む必要があります。 

Internal (Software) Token:password

password は、鍵データベースを保護するパスワードです。

iim_server.requiressl

false

true の場合、サーバーは、初期ストリームセッションの設定後に TLS 接続を要求しない接続をすべて終了させます。これには、クライアント、そのほかのサーバー、マルチプレクサを除く XMPP/HTTP ゲートウェイ やエージェントなどのサーバーコンポーネントからの接続が含まれます。

iim_server.trust_all_cert

false

この値が true の場合、サーバーはすべての証明書を信頼するとともに、証明書の情報をログファイル内に追加します。