Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド

パート III 参照情報

付録 A iim.conf の Instant Messaging の設定パラメータ

この章では、iim.conf ファイルの Instant Messaging の設定パラメータについて、次の各節で説明します。

iim.conf ファイルの場所

Instant Messaging の設定情報は、設定ディレクトリ (im-cfg-base) 内の iim.conf ファイルに格納されます。

Instant Messaging の複数の インスタンスを作成した場合、 /default ディレクトリの名前はインスタンスごとに異なります。詳細は、「単一の Instant Messaging インストールからの複数インスタンスの作成」を参照してください。

iim.conf ファイルの構文

このファイルは ASCII 形式のプレーンテキストファイルであり、各行には次の規則に基づいて、特定のサーバーパラメータとその値が定義されます。


注 –

インストール時に初期化された iim.conf ファイルを変更する際には、本書で説明した手順に必ず従ってください。


一般的な設定パラメータ

表 A–1 は、一般的な設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–1 一般的な設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim.comm.modules

iim_server,iim_mux

使用する通信モジュールです。有効値は iim_serveriim_mux です。デフォルト値は 「iim_server, iim_mux」で、サーバーとマルチプレクサの両方を使用することを意味します。iim_mux はマルチプレクサ用の値です。

iim.smtpserver

localhost

電子メールまたはポケットベルにメッセージを転送するオプションが設定されたエンドユーザーにメールを送信する際に用いる SMTP サーバーです。

iim.instancedir

/opt

インストールディレクトリのルートです。 

iim.instancevardir

Solaris の場合: /var/opt/SUNWiim/default

Linux の場合: /var/opt/sun/im/default

実行時のファイル (エンドユーザープロファイルデータベースやログなど、サーバーおよびマルチプレクサによって実行時に生成されるファイル) を格納するためのディレクトリを設定します。Instant Messaging の複数のインスタンスを作成した場合は、/default ディレクトリの名前が異なる可能性があります。

iim.user

LDAP 配備の場合、inetuser

ポータル配備の場合、root

サーバープロセスを実行するためのエンドユーザー名です。 

iim.group

LDAP 配備の場合、inetgroup

ポータル配備の場合、root

サーバープロセスの実行時に用いるグループです。 

iim.jvm.maxmemorysize

256

サーバーの実行元 JVM が使用可能なヒープの最大サイズ (M バイト単位) です。Java コマンドの -mx 引数を構築する際に使用されます。

iim.mail.charset

なし 

このパラメータは、メールのヘッダーを ASCII 形式にするかどうか、エンコードしないようにするかどうかを指定します。 

オフラインのアラート用に送信するメールメッセージのヘッダーをエンコードする際に用いる文字セットの名前を指定します。 

例: iim.mail.charset=iso-2022-jp

iim.jvm.command

/usr/j2se/bin/java

JRE (Java Runtime Executable) の場所です。

iim.identity.basedir

/opt

Sun JavaTM System Access Manager のデフォルトインストールディレクトリです。ベースディレクトリとも呼ばれます。

iim.identity.jre

/usr/java_1.3.1_04

Access Manager がすべてのプロセスを実行する際に使用する JRE の場所です。

iim.portal.deployuri

/portal

Portal Server の war ファイルを Access Manager 内に配備する際に用いられる URI です。

iim.portal.host

imhostname

Portal Server を実行しているサーバーのホスト名です。デフォルト以外のポート番号を使用する場合は、ポート番号を指定します。 

iim.portal.protocol

http

Portal Server へのアクセス時に使用するプロトコルです。 

iim.policy.cache.validity

10 

単一のユーザー情報のキャッシュの有効期限間隔を分単位で定義します。 

Instant Messaging サーバーは、単一のエンドユーザー情報が最後にキャッシュされた日付を保存します。このパラメータで指定された間隔を超えてからエンドユーザー情報にアクセスすると、サーバーは、エンドユーザーの情報を再キャッシュし、LocalUser オブジェクトのキャッシュの日付をリセットします。

iim.policy.modules

iim_ldap

デフォルトでは、ポリシーは LDAP に格納されます。ポリシーが Sun Java System Access Manager に格納されるようにするには、値を identity に変更します。

iim.policy.resynctime

720

すべてのエンドユーザー情報のキャッシュの有効期限間隔を分単位で定義します。 

Instant Messaging サーバーは、古いエンドユーザー情報を消去する目的で、キャッシュされたすべてのエンドユーザー情報を定期的にクリアします。このパラメータには、キャッシュされたエンドユーザー情報のクリア頻度を指定します。 

iim.userprops.store

file

configure ユーティリティーを実行したときに、ポリシー用に Access Manager を使用しないように選択した場合、デフォルトでは、ユーザープロパティーはユーザープロパティーファイルに格納されます。ポリシー用に Access Manager を使用するように選択した場合、デフォルトは ldap になります。ユーザープロパティーが格納される場所を変更するには、値を変更します。この値を file から ldap に変更する場合は、imadmin assign_services を実行して、必要なオブジェクトクラスをディレクトリのユーザーエントリに追加する必要があります。

このパラメータが重要になるのは、Presence サービスと Instant Messaging サービスのサービス定義がインストールされている場合のみです。 

LDAP およびユーザー登録の設定パラメータ

表 A–2 は、Instant Messaging で、LDAP、ユーザー登録、およびユーザーソースの設定に使用されるパラメータの一覧とその説明です。

表 A–2 LDAP 、ユーザー登録、およびソースの設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_ldap.host

localhost:389

Instant Messaging サーバーがエンドユーザー認証時に使用する、LDAP サーバーの名前とポートです。

iim_ldap.searchbase

o=internet

LDAP サーバー上におけるエンドユーザーおよびグループの検索時に、ベースとして使用する文字列です。 

iim_ldap.usergroupbinddn

なし (サーバーは匿名検索を実行する) 

検索用 LDAP サーバーへのバインド時に使用する DN を指定します。

iim_ldap.usergroupbindcred

なし (サーバーは匿名検索を実行する) 

LDAP 検索時に iim_ldap.usergroupbinddn の DN と組み合わせて使用するパスワードを指定します。

iim_ldap.loginfilter

(&(|(objectclass=inetorgperson)(objectclass=webtopuser))(uid={0}))

エンドユーザーのログイン時に使用する検索フィルタです。フィルタ全体を 1 行で入力します。 

iim_ldap.usergroupbyidsearchfilter

(|(&(objectclass=groupofuniquenames)(uid={0}))(&(|(objectclass=inetorgperson)(objectclass=webtopuser))(uid={0})))

ディレクトリ内で指定された ID でエンドユーザーおよびグループを検索する際に使用される、検索フィルタです。フィルタ全体を 1 行で入力します。 

iim_ldap.usergroupbynamesearchfilter

(|(&(objectclass=groupofuniquenames)(cn={0}))

(&(|(objectclass=inetorgperson)(objectclass=webtopuser))(cn={0})))

ディレクトリ内で指定された名前でエンドユーザーおよびグループを検索する際に使用される、検索フィルタです。 

iim_ldap.allowwildcardinuid

False

検索実行時に UID のワイルドカードを有効にするかどうかを指定すします。大部分のディレクトリでは、UID のインデックスはワイルドカードなしの検索専用として設定されているため、デフォルト値は False になっています。この値を True に設定した場合、UID のインデックスを部分文字列検索用に設定しないかぎり、パフォーマンスが低下する可能性があります。

iim_ldap.userclass

inetOrgPerson,webtopuser

エントリが特定のエンドユーザーに属することを示す LDAP クラスです。

iim_ldap.groupclass

groupOfUniqueNames

エントリが特定のグループに属することを示す LDAP クラスです。

iim_ldap.groupbrowsefilter

(objectclass=groupofuniquenames)

ディレクトリ内の指定された検索ベースですべてのグループをブラウズする際に使用される検索フィルタです。 

iim_ldap.searchlimit

40

検索結果として返すエントリの最大数です。値 -1 は、このサーバー上での検索を無効にすることを意味し、値 0 は、無制限の検索を示します。

iim_ldap.userdisplay

cn

エンドユーザーの表示名として使用する LDAP 属性です。

iim_ldap.groupdisplay

cn

グループの表示名として使用する LDAP 属性です。

im_ldap.useruidattr

uid

エンドユーザーの UID として使用する LDAP 属性です。

im_ldap.groupmemberattr

uniquemember

グループのメンバーリストを提供する LDAP 属性です。

iim_ldap.usermailattr

mail

エンドユーザーのプロビジョニングされた電子メールアドレスを格納するための LDAP 属性です。オフラインエンドユーザーに電子メールメッセージを送信する際に使用されます。

iim_ldap.userattributes

なし 

LDAP ユーザーエントリのカスタム属性リストを格納するための LDAP 属性です。

iim_ldap.groupattributes

なし 

LDAP グループエントリのカスタム属性リストを格納するための LDAP 属性です。

iim_ldap.groupmemberurlattr

なし 

ダイナミックグループのメンバーシップ属性です。LDAP フィルタまたは LDAP URL が格納されます。

iim_ldap.useidentityadmin

configure ユーティリティーを実行したときに、ポリシー用に Access Manager 配備を使用するように選択した場合、デフォルト値は true です。そうでない場合、デフォルト値は false です。

値が true の場合、Directory Server へのバインド時に Access Manager 管理者の資格情報が使用されます。

iim.register.enable

なし 

TRUE の場合、新しい Instant Messaging エンドユーザーが Instant Messenger を使って自身を登録できるようにすること (ディレクトリにユーザー自身を追加) を、サーバーが許可します。

iim_ldap.register.basedn

なし 

自己登録が有効になっている場合、このパラメータの値が、LDAP ディレクトリ内でユーザーエントリが格納される場所の DN になります。たとえば、次のように入力します。

"ou=people,dc=siroe,dc=com"

iim_ldap.register.domain

なし 

新規ユーザーの追加先となるドメイン。たとえば、directory.siroe.com などです。

ロギング設定パラメータ

表 A–3 は、log4j ベースのロギングおよび iim.conf パラメータベースのロギングの両方のロギング設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–3 ロギング設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim.log.iim_server.severity

INFO

サーバーモジュールに対するロギングレベルです。有効値は、レベルが高いものから低いものの順に、FATALERRORWARNINGINFODEBUG です。低いロギングレベルを選択すると、そのレベルよりも高いレベルのログもすべて記録されます。たとえば、WARNING を選択した場合、FATALERROR、および WARNING のログが記録されます。

iim.log.iim_server.url

im-runtime-base/log/xmppd.log

サーバーログファイルの場所です。ディスク領域がいっぱいにならないように、このファイルの中身を定期的に削除する必要があります。 

iim.log.iim_mux.severity

INFO

マルチプレクサモジュールに対するロギングレベルです。有効値は、レベルが高いものから低いものの順に、FATALERRORWARNINGINFODEBUG です。低いロギングレベルを選択すると、そのレベルよりも高いレベルのログもすべて記録されます。たとえば、WARNING を選択した場合、FATALERROR、および WARNING のログが記録されます。

iim.log.iim_mux.url

im-runtime-base/log/mux.log

マルチプレクサログファイルの場所です。ディスク領域がいっぱいにならないように、このファイルの中身を定期的に削除する必要があります。 

iim.log.iim_mux.maxlogfiles

10 

格納されるマルチプレクサログファイルの最大数です。この数値を超えると、もっとも古いマルチプレクサログファイルが削除されます。 

iim.log.iim_mux.maxlogfilesize

10 MB 

このパラメータには、マルチプレクサログファイルの最大サイズを指定します。ログファイルがこのパラメータに指定されたサイズを超えると、新しいログファイルが作成されます。 

iim.log.iim_server.maxlogsize

 

このパラメータには、サーバーログファイルの最大サイズを指定します。ログファイルがこのパラメータに指定されたサイズを超えると、新しいログファイルが作成されます。 

iim.log.iim_wd.severity

INFO

ウォッチドッグに対するロギングレベルです。有効値は、レベルが高いものから低いものの順に、FATALERRORWARNINGINFODEBUG です。低いロギングレベルを選択すると、そのレベルよりも高いレベルのログもすべて記録されます。たとえば、WARNING を選択した場合、FATALERROR、および WARNING のログが記録されます。

iim.log.agent-calendar.severity

INFO

カレンダエージェントに対するロギングレベルです。有効値は、レベルが高いものから低いものの順に、FATALERRORWARNINGINFODEBUG です。低いロギングレベルを選択すると、そのレベルよりも高いレベルのログもすべて記録されます。たとえば、WARNING を選択した場合、FATALERROR、および WARNING のログが記録されます。

iim.log4j.config

im-cfg-base

log4j 設定ファイルの場所と名前を指定します。このパラメータに値が指定されていない場合、ロガーは、im-cfg-baselog4j.conf を検索します。im-cfg-baselog4j.conf が見つからない場合、ロガーは、log4j の代わりにパラメータベースのロギング方法を使用します。

Instant Messaging サーバー設定パラメータ

表 A–4 は、Instant Messaging サーバー設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–4 一般的な Instant Messaging サーバー設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_server.autosubscribe

FALSE

サーバーによって登録が自動的に承認されるかどうかを示します。有効値は TRUEFALSE です。TRUE の場合、登録の要求に続いて、サーバーによって自動的に登録済みの応答が生成されます。サーバーは変更された名簿を、登録者と、登録者が連絡先として追加したユーザーに送信します。この機能を使うためには、ユーザーと連絡先が同じドメイン内に存在する必要があります。

iim_server.domainname

ホストのドメイン名

このサーバーがサポートする論理 Instant Messaging サーバーのドメイン名です。この名前は、ネットワーク上のほかのサーバーがこのサーバーを特定する際に使用されます。また、このサーバーが自身のエンドユーザーをほかのサーバーに通知する際にも使用されます。これは必ずしも、Instant Messaging サーバーを実行しているシステムの完全指定のドメイン名である必要はありません。 

たとえば、システム iim.xyz.com が企業 xyz.com の唯一の Instant Messaging サーバーであった場合、このドメイン名として xyz.com が選択される可能性が高くなります。

iim_server.port

5269

サーバーのバインド先として使用する IP アドレスとポートです。サーバーはこのポート上で、ほかのサーバーからの接続を待機します。IP アドレス設定は、マルチホームのマシン上で特定の IP アドレスのみを使用する場合に便利です。IP アドレスを指定しなかった場合、localhostINADDR_ANY の値が使用されます。

iim_server.useport

TRUE

このサーバーがサーバー間通信ポート上で待機するかどうかを示します。有効値は TRUEFALSE です。TRUE の場合、サーバーは、iim_server.port に定義されたポート上で待機します。ただし、ポートが明示的に定義されていない場合は、ポート 5269 上で待機します。

iim_server.clienttimeout

15

アクティブでないクライアント接続をサーバーが破棄するまでの時間 (分) を指定します。たとえば、マシンがシャットダウンされた場合などに適用されます。設定可能な最小値は、5 分です。 

iim_server.usesso

configure ユーティリティーを実行したときに、SSO 用に Access Manager 配備を使用するように選択した場合、デフォルト値は 1 です。そうでない場合、デフォルト値は 0 です。

このパラメータは、認証時に SSO プロバイダを使用するかどうかをサーバーに指示します。SSO プロバイダは、サーバーが SSO サービスを使ってセッション ID を検証する際に使用されるモジュールです。

Access Manager セッション API を使えば、Instant Messaging サーバーは、クライアントから送信されてきたセッション ID を検証できます。

このパラメータの値は、01-1 のいずれかです。

0: SSO プロバイダを使用しません。

1: SSO プロバイダを使用します。ただし、SSO 検証が失敗した場合には LDAP を使用します。

-1: SSO プロバイダのみを使用します。SSO 検証が失敗しても、LDAP 認証を試みません。

iim_server.usesso パラメータは、iim_server.ssoprovider パラメータと組み合わせて使用します。

iim_server.ssoprovider

なし 

com.sun.im.provider.SSOProvider インタフェースを実装しているクラスを指定します。iim_server.usesso の値が 0 以外であり、かつこのオプションが設定されていない場合、サーバーはデフォルトの Access Manager ベースの SSO プロバイダを使用します。

iim.policy.modules

configure ユーティリティーを実行したときに、ポリシー用に Access Manager 配備を使用するように選択した場合、デフォルト値は identity です。そうでない場合、デフォルト値は iim_ldap です。

値が identity の場合、ポリシーが Sun Java System Access Manager に格納されることを示しています。値が iim_ldap の場合、ディレクトリが使用されます。

iim.userprops.store

file

値が file の場合、ユーザープロパティーがユーザープロパティーファイルに格納されることを示しています。値が ldap の場合、ディレクトリが使用されます。

iim_server.msg_archive

false

このパラメータは、アーカイブプロバイダを有効にするかどうかを指定します。すべてのアーカイブを無効にするには、この値を false に設定します。使用するポータル、電子メール、カスタムアーカイブプロバイダなどのすべてのアーカイブを有効にするには、この値を true に設定します。

iim_server.msg_archive.provider

なし 

このパラメータには、アーカイブプロバイダのリストを設定します。このパラメータには複数の値を設定でき、個々の値はコンマ (,) で区切ります。

Portal Server 検索ベースのアーカイブを使用している場合、値は com.iplanet.im.server.IMPSArchive にしてください。電子メールのアーカイブを使用している場合は、値は com.iplanet.im.server.EmailIMArchive にしてください。

iim_server.conversion

false

このパラメータは、メッセージ変換を有効にするかどうかを指定します。メッセージ変換プロバイダの設定リストを使ってメッセージ変換を行うかどうかを指定します。 

iim_server.conversion.provider

なし 

このパラメータには、メッセージ変換時に使用するメッセージ変換プロバイダのリストを設定します。 

このパラメータには複数の値を設定でき、個々の値はコンマ (,) で区切ります。

iim_server.servertimeout

-1 

リモートサーバーがアクティブ状態にない場合、リモートサーバーが開いた接続をこのサーバーが自動的に閉じるように設定することが可能です。これは、リモートサーバーからこのサーバーへ最後の要求が送られてきた時刻を定期的に測定することで実現されています。リモートサーバーから最後の要求が届いたあとの経過時間が、iim_server.servertimeout パラメータの値を超えた場合に、リモートサーバーへの接続が切断されます。

このパラメータ値の単位は「分」です。 

iim_server.enable

true

この値は、Instant Messaging サーバーを有効にするかどうかを定義します。Instant Messaging マルチプレクサを有効にする場合、このパラメータを false に設定します。 

iim_server.conversion.external.command

なし 

このパラメータには、メッセージ変換時に使用する外部コマンドを指定します。 

iim_server.stat_frequency

1

このパラメータには、サーバーが活動概要をログファイルに記録する頻度を指定します。ただし、サーバーが活動概要をログファイルに記録するのは、サーバーの最低ログ重要度が INFO 以下に設定された場合だけです。この値の単位は「分」です。

iim_server.certnickname

Server-Cert

この値には、証明書のインストール時に入力した証明書の名前が必要です。 

この証明書の名前は、大文字と小文字が区別されます。 

iim_server.sslkeystore

なし 

サーバーの Java キーストア (JKS) の相対パスおよびファイル名を指定します。たとえば、次のように入力します。


/im-cfg-base/server-keystore.jks

iim_server.keystorepasswordfile

sslpassword.conf

この値には、鍵データベースのパスワードが格納されたファイルの相対パスと名前が必要です。このファイルは次の行を含む必要があります。 

Internal (Software) Token:password

password は、鍵データベースを保護するパスワードです。

iim_server.requiressl

false

true の場合、サーバーは、初期ストリームセッションの設定後に TLS 接続を要求しない接続をすべて終了させます。これには、クライアント、そのほかのサーバー、マルチプレクサを除く XMPP/HTTP ゲートウェイ やエージェントなどのサーバーコンポーネントからの接続が含まれます。

iim_server.trust_all_cert

false

この値が true の場合、サーバーはすべての証明書を信頼するとともに、証明書の情報をログファイル内に追加します。 

複数サーバー設定パラメータ

ネットワーク上の複数の Instant Messaging サーバー間の通信を実現するには、このサーバーに接続するほかのサーバーのリストと、それらの各協調サーバー (coserver) に関する情報を、サーバーに設定する必要があります。特定の協調サーバーを識別するには、Instant Messaging ドメイン名、ホスト名、ポート番号、サーバー ID、およびパスワードを指定します。

各協調サーバーに割り当てられるシンボリック名は、coserver1 などのような、文字と数字から構成される文字列です。こうしたシンボリックな命名規則を用いることで、複数のサーバーを指定できます。

Instant Messaging サーバーをこのように設定すれば、より大きな Instant Messaging コミュニティーを形成できます。その結果、各サーバー上のエンドユーザーは、次のようなことが可能になります。

表 A–5 は、複数サーバー設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–5 複数サーバー設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_server.serverid

なし 

このサーバーが、ほかのすべてのサーバーに対して自身の識別子として使用する文字列です。 

iim_server.password

なし 

このサーバーが、ほかのすべてのサーバーに対して自身を認証する際に使用するパスワードです。 

iim_server.coservers

なし 

このサーバーへの接続を許可するサーバーのシンボリック名をコンマで区切って指定します。意味のある名前であれば、どのようなものでも指定できますが、*.serverid*.password*.host の各パラメータで使用する名前に一致させる必要があります。例:

iim_server.coservers=coserver1,coserver2

または 

iim_server.coservers=abc,xyz,ntc

iim_server.coserver1 .serverid

なし 

このサーバーへの認証時に、名前 coserver1 で表された協調サーバーを識別する文字列です。たとえば、iim_server.coservers のリストに abc を設定した場合、対応する serverid 名は、iim_server.abc.serverid となります。

iim_server.coserver1 .password

なし 

このサーバーへの認証時に、名前 coserver1 で表された協調サーバーが使用するパスワードです。たとえば、iim_server.coservers のリストに abc を設定した場合、対応するパスワード名は、iim_server.abc.password となります。

iim_server.coserver1 .host

なし 

このサーバー上のエンドユーザーが、名前 coserver1 で表されたサーバー上のエンドユーザーと通信する際の、接続先の IP アドレスとポートです。たとえば、iim_server.coservers のリストに abc を設定した場合、対応するホスト名は、iim_server.abc.host となります。

形式は、name: portIPaddress: port のいずれかです。

iim_server.coserver1 .requiressl

False

このサーバーが、サーバー coserver1 と通信するときに TLS が必要かどうかを示します。有効値は TRUEFALSE です。

マルチプレクサ設定パラメータ

表 A–6 は、マルチプレクサ設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–6 マルチプレクサ設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_mux.listenport

multiplexorname または IP address:5222

マルチプレクサが Instant Messenger から受信する要求を待機する際に使用する IP アドレスまたは FQDN および待機ポートです。値の形式は、IPaddress:port multiplexorname: port のいずれかです。IP アドレスまたはドメイン名を指定しなかった場合、localhostINADDR_ANY が使用されます。

この値を変更した場合、ファイル im.htmlim.jnlp 内のポート値も、同じ値に変更する必要があります。

iim_mux.serverport

45222

マルチプレクサが通信する相手の Instant Messaging サーバーおよびポートです。値の形式は、servername:port IPaddress: port のいずれかです。

iim_mux.numinstances

1

マルチプレクサのインスタンス数です。このパラメータは、Solaris プラットフォームに対してのみ有効です。 

iim_mux.maxthreads

5

マルチプレクサの 1 インスタンス当たりの最大スレッド数です。 

iim_mux.maxsessions

2000

1 マルチプレクサプロセス当たりの最大同時接続数です。 

iim_mux.usessl

off

この値が on に設定された場合、マルチプレクサは、アプリケーションデータを交換する前に、受け入れた接続ごとに SSL ハンドシェイクを要求します。

iim_mux.secconfigdir

/etc/opt/SUNWiim/default/ config

このディレクトリには鍵と証明書のデータベースが含まれます。また、通常はセキュリティーモジュールデータベースも含まれます。Instant Messaging の複数のインスタンスを作成した場合は、/default ディレクトリの名前が異なる可能性があります。

iim_mux.keydbprefix

なし 

この値には、鍵データベースのファイル名のプレフィックスが必要です。鍵データベースのファイル名は、必ず key3.db で終わる必要があります。

たとえば This-Database-key3.db のように、鍵データベース名にプレフィックスが含まれている場合、このパラメータの値は This-Database になります。

iim_mux.certdbprefix

なし 

この値には、証明書データベースのファイル名のプレフィックスが必要です。証明書データベースのファイル名は、必ず cert7.db で終わる必要があります。

たとえば Secret-stuff-cert7.db, のように、証明書データベース名にプレフィックスが含まれている場合、このパラメータの値は Secret-stuff になります。

iim_mux.secmodfile

secmod.db

この値には、セキュリティーモジュールファイルの名前が必要です。 

iim_mux.certnickname

Multiplexor-Cert

この値には、証明書のインストール時に入力した証明書の名前が必要です。 

この証明書の名前は、大文字と小文字が区別されます。 

iim_mux.keystorepasswordfile

/etc/opt/SUNWiim/default/ config/sslpassword.conf

この値には、鍵データベースのパスワードが格納されたファイルの相対パスと名前が必要です。このファイルは次の行を含む必要があります。 


Internal (Software) Token:password

password は、鍵データベースを保護するパスワードです。

Instant Messaging の複数のインスタンスを作成した場合は、/default ディレクトリの名前が異なる可能性があります。

iim_mux.stat_frequency

600

この値は、マルチプレクサが活動概要をログファイルに記録する頻度を表します。最小値は 10 秒です。 

iim_mux.enable

true

値が true の場合、このインスタンスでマルチプレクサが実行されます。値が false の場合、このインスタンスでマルチプレクサは実行されません。

リダイレクトサーバーのパラメータ

表 A–7 は、Instant Messaging のリダイレクトサーバーの管理に使用するパラメータの一覧です。

表 A–7 リダイレクトサーバーのパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_server.redirect.provider

なし 

com.sun.im.provider.Redirector インタフェースを実装するリダイレクトプロバイダの名前またはクラスのコンマ区切りリストです。このパラメータに任意の値を指定すると、サーバーインスタンスがリダイレクトサーバーとして定義されます。サポートされる値は、dbroundrobinregex、および com.sun.im.provider.Redirector インタフェースを実装するクラスの名前です。

iim_server.redirect.to

なし 

このリダイレクトサーバーがクライアント接続をリダイレクトできるノードのコンマ区切りリストです。ノード名には任意の英数字の文字列を使用できます。このリストは、iim_server.redirect.to.nodename.host で定義されているホストのスーパーセットにもなります。

iim_server.redirect.to.nodename.host

なし 

nodename は、iim_server.redirect.to に含まれるノードの名前です。この属性は、リダイレクトサーバーが nodename を使用するために必要です。

iim_server.redirect.to.nodename.usessl

False 

true の場合、nodename は、従来の SSL を使用するように設定されます。詳細は、「TLS と従来の SSL の Instant Messaging での使用法の概要」を参照してください。

iim_server.redirect.db.users

im-db-base/redirect.db

リダイレクトデータベースの名前と場所です。 

iim_server.redirect.db.partitions

im-cfg-base/redirect.partitions

リダイレクトパーティションファイルの名前と場所です。 

iim_server.redirect.db.partitionsize

5000 

パーティションに含められるユーザーの最大数です。 

iim_server.redirect.roundrobin.partitions

im-cfg-base/redirect.partitions

リダイレクトパーティションファイルの名前と場所です。 

iim_server.redirect.pollfrequency

 

リダイレクトサーバーが、redirect.hosts ファイルで定義されているホストへ接続を行う間隔です。リダイレクトサーバーは、これらのホストをポーリングして、ホストがオンラインであり、クライアント接続を受け入れることができるかどうかを判断します。

アーカイブのパラメータ

表 A–8 は、Instant Messaging のアーカイブの管理に使用するパラメータの一覧です。

表 A–8 アーカイブのパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_arch.title.attr

Title

このパラメータには、Portal Server 検索のデフォルトスキーマの Title と同等のフィールドの名前を指定します。

iim_arch.keyword.attr

Keyword

このパラメータには、Portal Server 検索のデフォルトスキーマの Keyword と同等のフィールドの名前を指定します。

iim_arch.readacl.attr

ReadACL

このパラメータには、Portal Server 検索のデフォルトスキーマの ReadACL と同等のフィールドの名前を指定します。

iim_arch.description.attr

Description

このパラメータには、Portal Server 検索のデフォルトスキーマの Description と同等のフィールドの名前を指定します。

iim_arch.fulltext.attr

Full-Text

このパラメータには、Portal Server 検索のデフォルトスキーマの Full-Text と同等のフィールドの名前を指定します。

iim_arch.category.attr

Category

このパラメータには、Portal Server 検索のデフォルトスキーマの Category と同等のフィールドの名前を指定します。

iim_arch.readacl.admin

なし 

このパラメータには管理者の DN を指定します。値を複数指定する場合、値を ";" で区切る必要があります。

iim_arch.readacl.adminonly

false

このパラメータには、truefalse のいずれかを指定します。

true - パラメータ iim_arch.readacl.admin に指定された管理者 DN のみが、ReadACL フィールドに追加され、ReadACL フィールドのデフォルト動作は無効になります。

false - パラメータ iim_arch.readacl.admin に指定された管理者 DN が ReadACL フィールドに追加されるほか、そのフィールドのデフォルト動作も実行されます。

iim_arch.categories

all

このパラメータには、アーカイブ可能なメッセージタイプのリストを指定します。 

指定可能な値は次のとおりです。 

poll

alert

chat

conference

news

複数の値も指定可能です。値はコンマ (",") で区切ります。

iim_arch.categoryname

なし 

カテゴリ名が割り当てられていないカテゴリが存在した場合、このパラメータの値がそのカテゴリの名前として使用されます。 

iim_arch.alert.categoryname

なし 

このパラメータには、アラートアーカイブメッセージが格納されるカテゴリの名前を指定します。 

アラートメッセージ専用のカテゴリは、必ずしも必要ではありません。 

iim_arch.poll.categoryname

なし 

このパラメータには、調査アーカイブメッセージが格納されるカテゴリの名前を指定します。 

調査メッセージ専用のカテゴリは、必ずしも必要ではありません。 

iim_arch.conference.categoryname

なし 

このパラメータには、会議アーカイブメッセージが格納されるカテゴリの名前を指定します。 

会議メッセージ専用のカテゴリは、必ずしも必要ではありません。 

iim_arch.chat.categoryname

名前 

このパラメータには、チャットアーカイブメッセージが格納されるカテゴリの名前を指定します。 

チャットメッセージ専用のカテゴリは、必ずしも必要ではありません。 

iim_arch.news.categoryname

なし 

このパラメータには、ニュースアーカイブメッセージが格納されるカテゴリの名前を指定します。 

ニュースメッセージ専用のカテゴリは、必ずしも必要ではありません。 

iim_arch.conference.quiettime

5

このパラメータには、1 つの会議室 (公開または非公開) における連続した 2 つのメッセージ間の最大沈黙時間を指定します。沈黙したまま指定した時間が経過すると、現在の RD は期限切れとなり、メッセージアーカイブ用の新しい RD が作成されます。この値の単位は「分」です。 

iim_arch.poll.maxwaittime

15

このパラメータには、調査データをサーバー内にバッファリングする最大時間を指定します。この値の単位は「分」です。 

iim_arch.ignoreexplicitdeny

true

このパラメータには、truefalse のいずれかを指定します。

true - Poll カテゴリと Conference カテゴリで、明示的な拒否アクセスを持つデータはアーカイブされません。これらのメッセージがアーカイブされない場合、その情報が xmppd.log ファイル内に記録されます。

false - Poll カテゴリと Conference カテゴリで、明示的な拒否アクセスを持つデータがアーカイブされ、そのメッセージが Portal Server 検索データベースに追加されます。

注: 特定の会議室またはニュースチャネルへのアクセスを明示的に拒否しなかった場合、デフォルトのアクセス権は、READWRITEMANAGE のいずれかになります。また、特定のエンドユーザーのアクセス権を NONE にすることも可能です。

iim_arch.portal.search

なし 

このパラメータの値には、Portal Server 検索サーブレットの URL を指定します。たとえば、次のように入力します。http://www.example.com/portal/search

このパラメータが存在しない場合、アーカイブプロバイダは、システム上に存在する AMConfig.properties ファイルに基づいて、Portal Server 検索 URL の値を決定します。

iim_arch.portal.admindn

なし 

このパラメータの値には、管理ユーザーの DN を指定します。たとえば、次のように入力します。uid=amadmin,ou=People,o=internet

Portal Server 検索のドキュメントレベルのセキュリティーがオンになっている場合、このパラメータを指定する必要があります。 

iim_arch.portal.adminpassword

なし 

このパラメータの値には、iim_arch.portal.admindn パラメータで指定された管理ユーザーのパスワードを指定します。

Portal Server 検索のドキュメントレベルのセキュリティーがオンになっている場合、このパラメータを指定する必要があります。 

iim_arch.portal.search.database

なし 

このパラメータの値には、Instant Messaging サーバーによってアーカイブメッセージが格納されるデータベースの名前を指定します。このパラメータを指定しなかった場合、Portal Server 検索のデフォルトのデータベース内に、すべてのメッセージが格納されます。 

iim_arch.admin.email

空白文字列 

管理者の電子メールアドレスのコンマ区切りリストです。 

iim_arch.alert.admin.email

なし 

アーカイブされているすべてのアラートメッセージが送信される管理者の電子メールアドレスのコンマ区切りリストです。アラートメッセージに関しては、このパラメータの設定が iim_arch.admin.email の設定内容より優先されます。

iim_arch.chat.admin.email

なし 

アーカイブされているすべてのチャットメッセージが送信される管理者の電子メールアドレスのコンマ区切りリストです。チャットメッセージに関しては、このパラメータの設定が iim_arch.admin.email の設定内容より優先されます。

iim_arch.conference.admin.email

なし 

アーカイブされているすべての会議メッセージが送信される管理者の電子メールアドレスのコンマ区切りリストです。会議メッセージに関しては、このパラメータの設定が iim_arch.admin.email の設定内容より優先されます。

iim_arch.poll.admin.email

なし 

アーカイブされているすべての調査メッセージが送信される管理者の電子メールアドレスのコンマ区切りリストです。調査メッセージに関しては、このパラメータの設定が iim_arch.admin.email の設定内容より優先されます。

iim_arch.news.admin.email

なし 

アーカイブされているすべてのニュースメッセージが送信される管理者の電子メールアドレスのコンマ区切りリストです。ニュースメッセージに関しては、このパラメータの設定が iim_arch.admin.email の設定内容より優先されます。

iim_arch.email.archiveheader.name

なし 

RFC 822 の拡張ヘッダーの名前です。 

iim_arch.email.archiveheader.value

all

iim_arch.email.archiveheader.name のヘッダー名に対応する値です。

ウォッチドッグパラメータ

ウォッチドッグはサーバープロセスを監視し、サーバーが停止していることを判別した場合にサーバーの再起動を試みます。「ウォッチドッグプロセスの管理」を参照してください。

表 A–9 は、ウォッチドッグの設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–9 ウォッチドッグ設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_wd.enable

true

ウォッチドッグ機能を有効にします。このパラメータをリセット、すなわちウォッチドッグを無効にするには、false に設定します。

オペレーティングシステムの管理コンソールを使用して Instant Messaging サーバーを監視している場合は、競合を回避するために、ウォッチドッグを無効にしてください。 

iim_wd.period

300 (秒)

ウォッチドッグは定期的にサーバーを調査して、サーバーが実行中であるかどうかを確認します。このパラメータは、ステータス調査を行う間隔を設定します。 

iim_wd.maxRetries

3

ウォッチドッグが Instant Messaging サーバーのシャットダウンと再起動を行う前に、サーバーに接続を再試行する回数を設定します。最大は 10 回です。 

監視のパラメータ

表 A–10 のパラメータは、サーバーが Sun Java Enterprise System 監視フレームワークと通信する方法を設定します。

表 A–10 監視のパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

iim_server.monitor.enable

false

Sun Java Enterprise System 監視フレームワークによって使用されます。true の場合、サーバーは、mfwk でそのアクティビティーが取得できるように設定されます。false の場合、サーバーのアクティビティーは取得できません。

iim_server.monitor.htmlport

なし 

指定された場合、指定されたポート上の JMX HTML アダプタポートを開きます。このポートを開くとセキュリティーリスクの原因となるため、デフォルトでは無効になっています。 

エージェントパラメータ

カレンダエージェントなどのエージェントは、Instant Messaging Server 内で機能が有効になり、ほかの Sun Java System サーバーとの相互運用性を高めます。

表 A–11 は、エージェントの設定パラメータの一覧とその説明です。

表 A–11 エージェント設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

jms.consumers

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。アラームの名前を含みます。このパラメータは、次の値に設定する必要があります。 

cal_reminder

jms.consumer.cal_reminder.destination

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。アラームの宛先。ics.conf ファイル内の caldb.serveralarms.url 設定パラメータと同じ値であることが必要です。たとえば、次のようになります。

enp:///ics/customalarm

jms.consumer.cal_reminder.provider

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。プロバイダの名前です。通常、ens に設定します。このパラメータの値は、jms.providers パラメータと同じ名前にする必要があります。

jms.consumer.cal_reminder.type

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。設定するアラームの種類です。このパラメータは、次の値に設定する必要があります。 

topic

jms.consumer.cal_reminder.param

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。アラームパラメータです。このパラメータの値は、引用符を含めて次のように設定する必要があります。 

"eventtype=calendar.alarm"

jms.consumer.cal_reminder.factory

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。新しいカレンダリマインダーメッセージのリスナーです。自身を登録します。このパラメータは、次の値に設定する必要があります。 

com.iplanet.im.server.JMSCalendarMessageListener

jms.providers

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。プロバイダの名前です。通常、このパラメータの値は ens に設定します。jms.consumer.cal_reminder.provider パラメータと同じ値であることが必要です。

jms.provider.ens.broker

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。ENS のホスト名と、ENS が受信する要求を待機するポートの番号です。ics.conf ファイルの service.ens.port パラメータで指定されるポートに設定します。デフォルト値は 57997 です。たとえば、次のようになります。

jms.provider.ens.broker=cal.example.com:57997

jms.provider.ens.factory

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。トピック接続オブジェクトの作成に使用されるファクトリクラスです。このパラメータは、次のように設定する必要があります。値を 1 行で入力します。 

com.iplanet.ens.jms.EnsTopicConnFactory

iim_agent.enable

False

iim.confTRUE になっている場合、Instant Messaging エージェントが有効になります。すべてのエージェントを無効にするには、値を FALSE に設定するか、iim.conf からパラメータを削除します。

iim_agent.agent-calendar.enable

なし 

カレンダエージェントとともに使用されます。TRUE または iim.conf, に存在しない場合、カレンダエージェントを有効にするコンポーネントだけが読み込まれます。

agent-calendar.jid

なし 

カレンダエージェントの JID です。

agent-calendar.password

なし 

カレンダエージェントが Instant Messaging サーバーへの接続に使用するパスワードを定義します。 

iim_server.components

なし 

カレンダエージェントを Instant Messaging サーバーのコンポーネントとして記述します。このパラメータは、次の値に設定する必要があります。 

agent-calendar

付録 B httpbind.conf の Instant Messaging XMPP/HTTP ゲートウェイ 設定パラメータ

Instant Messaging は、XMPP/HTTP ゲートウェイ の設定を httpbind.conf ファイルに格納します。この付録では、設定パラメータと設定ファイルについて次の各節で説明します。

httpbind.conf ファイルを変更するたびに、Web コンテナまたはアプリケーションサーバーで提供されるツールを使用して XMPP/HTTP ゲートウェイ を再起動する必要があります。

httpbind.conf ファイルの場所

configure ユーティリティーはデフォルトで、デフォルトサーバーインスタンスの設定ディレクトリ (im-cfg-base) 内に httpbind.conf ファイルを作成します。次に例を示します。

Instant Messaging の複数のインスタンスを作成した場合、/default ディレクトリの名前はインスタンスごとに異なります。詳細は、「単一の Instant Messaging インストールからの複数インスタンスの作成」を参照してください。このファイルは configure ユーティリティーによって、デフォルトインスタンスの im-cfg-base ディレクトリ内にのみ作成されます。

httpbind.conf ファイルの構文

httpbind.conf ファイルは ASCII 形式のプレーンテキストファイルであり、各行には次の規則に基づいて、特定のゲートウェイパラメータとその値が定義されます。


注 –

configure ユーティリティーによって初期化された httpbind.conf ファイルを変更する際には、本書で説明した手順に必ず従ってください。


Instant Messaging XMPP/HTTP ゲートウェイ の設定パラメータ

表 B–1 では、httpbind.conf の設定パラメータを説明しています。

表 B–1 httpbind.conf の XMPP/HTTP Gateway 設定パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

httpbind.pool.nodeId

なし 

httpbind.pool.supporttrue に設定されている場合、このパラメータはサーバープール内のサーバーノードの完全 URL を指定します。この URL は、ロードバランサを指すのではなく Instant Messaging サーバーインスタンスを指すようにしてください。

httpbind.pool.support

false

このパラメータは、ゲートウェイがサーバープール配備内にあるかどうかを定義します。httpbind.pool.nodeId が指定されていない場合、このパラメータの値は false に設定されます。

このパラメータに指定できる値は次のとおりです。 

  • true – ゲートウェイはサーバープール配備の一部です。このほかに、enableonyes、および 1 も有効な値です。このパラメータを true に設定する場合、httpbind.pool.nodeId の値を指定する必要があります。

  • false – (デフォルト) ゲートウェイはサーバープール配備の一部ではありません。空の値 (空文字列) も有効な値です。

httpbind.config

なし 

ID キー (gwdomain-id) のコンマ区切りリストを指定します。このキーは、ゲートウェイで使用するドメイン、ホスト、ホストパスワード、およびコンポーネントの JID を決定するための設定キーとして使用されます。ID キーについては、表 B–2 を参照してください。

httpbind.content_type

text/xml; charset=utf-8

クライアントに応答を送信するときにゲートウェイが使用する content-type HTTP ヘッダーのデフォルト値です。

httpbind.hold

なし 

JEP 124 で定義された、クライアント要求内の hold 属性の最大許容値を指定します。クライアントが要求でゲートウェイよりも大きい値を指定した場合、ゲートウェイの値が使用されます。そうでない場合は、クライアント要求での値が使用されます。

httpbind.inactivity

180

ゲートウェイがクライアントへの接続を終了するまでに、クライアントの非アクティブ状態を許容する最大時間 (秒)。 

httpbind.log4j.config

なし 

ゲートウェイがロギングに使用する log4j 設定ファイルの場所。このパラメータが空のままの場合、ゲートウェイのロギングは無効になります。ロガー名は「httpbind」(log4j.logger.httpbind) です。

httpbind.polling

1 (秒)

次の要求を送信するまでにクライアントが待機しなければならない最小の時間 (秒)。 

httpbind.requests

2

クライアントがゲートウェイに対して行うことができる並行要求の数。このパラメータの値がクライアント要求の JEP 124 hold 属性の値よりも小さい場合、このパラメータの値は hold+1 に設定されます。このパラメータの値を 1 に設定しないでください。パフォーマンスが著しく低下する可能性があります。詳細は、httpbind.hold を参照してください。

httpbind.round_trip_delay

1 (秒)

ネットワーク遅延を考慮して、ラウンドトリップに関してタイムアウトに加えて許容する時間 (秒)。この値を高く設定しすぎると、パフォーマンスが低下する場合があります。 

httpbind.wait_time

120 (秒)

ゲートウェイがクライアントに応答を送信しなければならないデフォルトの期限 (秒)。クライアントの待ち時間がゲートウェイの待ち時間よりも長く設定されている場合、ゲートウェイの待ち時間が使用されます。 

httpbind.config のゲートウェイドメイン ID キーパラメータ

表 B–2 は、httpbind.config パラメータ内の各 ID を定義するために使用されるキーの説明です。表で説明されている各キー内で、gwdomain-id は、httpbind.config で指定されるドメイン ID です。

表 B–2 httpbind.config の ID キー

キー 

説明 

gwdomain-id.domains

この ID に対応するドメインのコンマ区切りリスト。 

gwdomain-id.hosts

この ID に対応するホストのスペース区切りリスト。これらの各ホストは、gwdomain-id .domains に指定されたドメインにサービスを提供できる必要があります。このリストは、ドメイン間のフェイルオーバーを行いやすくするために使用します。要求で経路制御を行うホストが明示的に定義されていない場合、このキーに指定されたホストのいずれかが、その要求にサービスを提供するために使用されます。

gwdomain-id.componentjid

ホストへの接続に使用するコンポーネント JID。 

gwdomain-id.password

ホストへの接続に使用するパスワード。 

付録 C Instant Messaging imadmin ツールリファレンス

この章では、Instant Messaging を管理するための imadmin コマンドについて、次の各節で説明します。

imadmin の概要

imadmin ユーティリティーを使うと、Instant Messaging サーバーおよびマルチプレクサの起動、停止、および再起動を行うことができます。imadmin を、root または設定時に指定したエンドユーザーとして実行します。

imadmin の要件

imadmin ユーティリティーは、Instant Messaging サーバーがインストールされているホスト上で起動する必要があります。

imadmin の場所

デフォルトでは、imadmin は次の場所にインストールされています。

im-svr-base/sbin

imadmin 関連コマンド

表 C–1 は、imadmin 関連コマンドの一覧とその説明です。

表 C–1 各種 imadmin コマンドとその説明

コマンド 

説明 

imadmin assign_services

iim.policy.modulesidentity に設定されている場合、このコマンドは、Instant Messaging サービスと Presence サービスを、指定したベース DN の既存のユーザーに割り当てます。DN は、ユーザーエントリが格納されている組織のベース DN である必要があります。

iim.policy.modulesiim_ldap に、および iim.userprops.storeldap に設定されいる場合、このコマンドは、オブジェクトクラス (sunIMUser および sunPresenceUser ) をディレクトリ内のユーザーエントリに追加します。これらのオブジェクトクラスは、Instant Messaging がプロパティーを LDAP に格納するために必要です。

imadmin status

(旧 imadmin check)

コンポーネント (servermultiplexoragent-calendar、および watchdog) が実行中であるかどうかを確認し、結果を表示します。コンポーネントを指定しないと、imadmin ユーティリティーはすべてのコンポーネントに関する情報を返します。

imadmin start

有効になっているコンポーネントを起動します。 

imadmin stop

有効になっているコンポーネントを停止します。 

imadmin refresh

有効になっているコンポーネントを更新します。 

imadmin start server

サーバーのみを起動します。 

imadmin stop server

サーバーのみを停止します。 

imadmin refresh server

サーバーのみを更新します。 

imadmin start multiplexor

マルチプレクサのみを起動します。 

imadmin stop multiplexor

マルチプレクサのみを停止します。 

imadmin refresh multiplexor

マルチプレクサのみを更新します。 

imadmin start agent-calendar

カレンダエージェントのみを起動します。 

imadmin stop agent-calendar

カレンダエージェントのみを停止します。 

imadmin refresh agent-calendar

カレンダエージェントのみを更新します。 

imadmin start watchdog

ウォッチドッグのみを起動します。 

imadmin stop watchdog

ウォッチドッグのみを停止します。 

imadmin refresh watchdog

ウォッチドッグのみを更新します。 

imadmin version

バージョンを表示します。 

imadmin の構文

imadmin [options] [action] [component]

imadmin のオプション

表 C–2 は、imadmin コマンドに対するオプションの一覧とその説明です。

表 C–2 imadmin コマンドのオプション

オプション 

説明 

-c alt-config-file

アクション startrefresh とともに使用し、/etc/opt/SUNWiim/config/iim.conf ファイルとは別の設定ファイルを指定します。

-h

imadmin コマンドに関するヘルプを表示します。

imadmin のアクション

表 C–3 は、さまざまな imadmin コマンドで実行されるアクションの一覧とその説明です。

表 C–3 imadmin コマンドのアクション

オプション 

説明 

status

(旧 imadmin check)

Instant Messaging コンポーネント (server multiplexoragent-calendar、およびwatchdog) に関する情報を返します。この操作では [component] を指定する必要はありません。

start

classpath と Java のヒープサイズを設定したあと、指定されたすべてのコンポーネントを起動します。

stop

指定されたすべてのコンポーネントのデーモンを停止します。 

refresh

指定されたコンポーネントを停止および起動します。設定変更時に使うと便利です。 

imadmin のコンポーネント

表 C–4 は、imadmin コマンドに対するコンポーネントの一覧とその説明です。

表 C–4 imadmin コマンドのコンポーネント

オプション 

説明 

agent-calendar

カレンダエージェント (agent-calendar) を示します。

multiplexor

マルチプレクサのみを示します。 

server

Instant Messaging サーバーを示します。 

watchdog

ウォッチドッグを示します。 

付録 D Instant Messaging API

この章では、Instant Messaging によって使われる API について、次の各節で説明します。

Instant Messaging API の概要

Instant Messaging には、拡張モジュールや統合化モジュールの開発に役立つ Java API が各種用意されています。それらの API の詳細なマニュアルは、Javadoc によって生成された HTML ファイルとして、インストールされた Instant Messenger コンポーネントに付属しています。Javadoc ファイルは、im-svr-base/html/apidocs/ ディレクトリ内にインストールされています。API マニュアルを参照するには、ブラウザで codebase/apidocs を表示します。codebase は、Instant Messenger リソースのコードベースを表します。

Instant Messaging API は、次のとおりです。

Instant Messaging サービス API

Instant Messaging API は、同一ホスト上またはリモートホスト上に存在するアプリケーションが、Presence、会議室、通知、調査、ニュースチャネルなどといった Instant Messaging の各種サービスにアクセスする際に使用されます。

Instant Messaging サービス API を使うと、次のことが行えます。

メッセンジャー Bean

メッセンジャー Bean は、動的に読み込まれるモジュールであり、その目的は、Instant Messenger の機能を拡張することにあります。メッセンジャー Bean を使うと、既存の Instant Messenger ウィンドウ内にボタンやメニュー項目などのアクションリスナーを追加したり、チェックボックスやトグルボタンなどのアイテムリスナーを追加したりできます。アイテムリスナーは、エンドユーザー入力の受信時に起動されます。また、Bean 固有のアクションは、エンドユーザーの入力に基づきます。これらの Bean は、独自の設定パネルを追加したり、Bean 固有のプロパティーをサーバー上に保存したりする能力を備えています。これらの Bean には、Instant Messenger が受信する任意のイベント (新しいアラートメッセージなど) を通知できます。

メッセンジャー Bean を使用したアプリケーションでは、次のことが行えます。

サービスプロバイダインタフェース

サービスプロバイダインタフェース API を使うと、Instant Messaging のサーバー機能を拡張できます。サービスプロバイダインタフェースは、次の独立した API から構成されています。

アーカイブプロバイダ API

アーカイブプロバイダはソフトウェアモジュールの一種であり、通常、アーカイブシステムや監査システムとの統合化機能を提供します。特定のサーバー処理が実行されると、その処理用に設定されたアーカイブプロバイダが起動されます。

アーカイブプロバイダは、次のサーバー処理に対して起動されます。

アーカイブプロバイダ API を使用したアプリケーションとしては、次のものがあります。

メッセージ変換 API

メッセージコンバータは、個々のメッセージまたはその一部がサーバーを通過する際に起動されます。メッセージコンバータは、対象のメッセージ部分をまったく変更しない場合もありますし、それらのメッセージ部分を変更または削除する場合もあります。テキスト部分は、Java の String オブジェクトとして処理されます。メッセージコンバータは、それ以外の添付ファイルをバイトストリームとして処理し、処理済みのバイトストリーム (オリジナルとは異なる可能性がある) を返します。ただし、削除する必要のある添付ファイルに対しては、何も返しません。

メッセージ変換 API を使用したアプリケーションでは、次のことが行えます。

認証プロバイダ API

認証プロバイダ API を使えば、Access Manager のパスワードベースまたはトークンベースの認証サービスを使用しない環境下で、Instant Messaging を配備できます。この API はエンドユーザーが認証を要求するたびに起動されます。また、この API は LDAP 認証と組み合わせて使用できます。

Access Manager によるシングルサインオン (SSO) は、認証プロバイダ API を使って実現されています。また、この API を使えば、ほかの認証システムとの統合化を図ることも可能です。

付録 E Instant Messaging の LDAP スキーマ

この付録では、Instant Messaging の LDAP スキーマの変更点について説明します。

Instant Messaging のオブジェクトクラス

次の表は、Instant Messaging のディレクトリのスキーマおよびエントリに追加された LDAP オブジェクトクラスの一覧です。

表 E–1 Instant Messaging のオブジェクトクラス

名前 

説明 

sunIMUser

ユーザープロパティーが格納されます。 

imadmin assign_services コマンドを実行するときに指定されるベース DN 下のユーザーエントリに追加されました。

sunPresenceUser

Presence のプロパティーが格納されます。 

imadmin assign_services コマンドを実行するときに指定されるベース DN 下のユーザーエントリに追加されました。

sunIMNews

ニュースチャネルのプロパティーが格納されます。 

userprops.storeldap に設定されている場合、新しいチャネルが作成されると、ニュースチャネルのエントリがディレクトリに追加されます。ニュースチャネルのエントリには、sunIMNews オブジェクトクラスが格納されます。

sunIMConference

会議室のプロパティーが格納されます。 

userprops.storeldap に設定されている場合、新しい会議室が作成されると、会議室のエントリがディレクトリに追加されます。会議室のエントリには、sunIMConference オブジェクトクラスが格納されます。