Instant Messenger をカスタマイズして、新規ユーザーの登録を許可できます。ユーザーが登録すると、Instant Messaging サーバーは登録時に指定された情報を使用して ldapadd 処理を実行し、ディレクトリにユーザーエントリを作成します。
Instant Messaging を Sun Java System Access Manager とともに使用している場合は、ユーザーがこの方法を使って登録できるようにすべきではありません。代わりに、Access Manager に付属するプロビジョニングツールを使用してください。
新規ユーザーの登録を許可するには、登録を許可するようにサーバーを設定したあと、Instant Messenger リソースをカスタマイズするために im.jnlp.template と im.html.template ファイルに引数を追加し、configure ユーティリティーを実行してから、必要に応じてリソースファイルを再配備する必要があります。
この節では、次の各項目について説明します。
リソースファイルのカスタマイズ方法の詳細については、第 15 章「Instant Messenger の管理」を参照してください。
新規ユーザー登録を許可するように Instant Messaging サーバーを設定するには、iim.conf に設定パラメータを追加する必要があります。表 14–1 に、追加する必要のあるパラメータとそれぞれの簡単な説明の一覧を示します。
表 14–1 Instant Messaging サーバーの新規ユーザー登録設定パラメータ
パラメータ |
説明 |
---|---|
iim.register.enable |
TRUE の場合、新しい Instant Messaging エンドユーザーが Instant Messenger を使って自身を登録できるようにすること (ディレクトリにユーザー自身を追加) を、サーバーが許可します。 |
iim_ldap.register.basedn |
自己登録が有効になっている場合、このパラメータの値が、LDAP ディレクトリ内でユーザーエントリが格納される場所の DN になります。たとえば、次のようになります。 "ou=people,dc=siroe,dc=com" |
iim_ldap.register.domain |
新規ユーザーの追加先となるドメイン。たとえば、directory.siroe.com などです。 |
iim.conf を開きます。
iim.conf の場所、およびこのファイルを変更する手順については、「iim.conf ファイルの構文」を参照してください。
表 14–1 で説明した設定パラメータと対応する値を追加します。
iim.conf を保存して閉じます。
imadmin コマンドを使ってサーバーの設定を更新します。
imadmin refresh server
新規ユーザーの登録を許可するようにリソースファイルをカスタマイズしている場合は、「ログイン」ダイアログボックスに新しいボタンが表示されます。ユーザーはこのボタンをクリックして、新規ユーザーを登録するための「新規ユーザーの登録」ダイアログボックスを表示します。ユーザーが登録されると、ユーザー情報が LDAP ディレクトリに追加されます。
テキストエディタで im.jnlp.template ファイルを開きます。
このファイルはデフォルトで、im-svr-base/html に格納されています。
次の行を探します。
<application-desc main-class="com.iplanet.im.client.iIM"> |
セクションの末尾に次の引数を追加します。
<argument>register=true</argument> |
im.jnlp.template を保存して閉じます。
テキストエディタで im.html.template ファイルを開きます。
このファイルはデフォルトで、im-svr-base/html に格納されています。
このファイルに register パラメータを追加します。
<PARAM NAME="register" VALUE="true"> |
EMBED タグに次のパラメータを追加します。
register=true |
im.html.template を保存して閉じます。
configure ユーティリティを実行し、設定するコンポーネントを指定するように要求があった場合のみ「Messenger リソース」コンポーネントを選択します。
手順については、「インストール後またはアップグレード後の Instant Messaging の設定」を参照してください。
Sun Java System Application Server または Sun Java System Web Server を使用している場合は、リソースファイルを再配備します。
手順については、「リソースファイルの再配備」を参照してください。
Instant Messenger を起動します。
「私は新規ユーザーです」ボタンが「ログイン」ダイアログボックスに表示されます。
im.jnlp ファイルと im.html ファイルに新規ユーザーを登録するための引数を追加し、リソースファイルを再配備すると、ユーザーは自分自身を登録できるようになります。