Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド

新規 Instant Messaging ユーザーの登録

Instant Messenger をカスタマイズして、新規ユーザーの登録を許可できます。ユーザーが登録すると、Instant Messaging サーバーは登録時に指定された情報を使用して ldapadd 処理を実行し、ディレクトリにユーザーエントリを作成します。


注 –

Instant Messaging を Sun Java System Access Manager とともに使用している場合は、ユーザーがこの方法を使って登録できるようにすべきではありません。代わりに、Access Manager に付属するプロビジョニングツールを使用してください。


新規ユーザーの登録を許可するには、登録を許可するようにサーバーを設定したあと、Instant Messenger リソースをカスタマイズするために im.jnlp.templateim.html.template ファイルに引数を追加し、configure ユーティリティーを実行してから、必要に応じてリソースファイルを再配備する必要があります。

この節では、次の各項目について説明します。

リソースファイルのカスタマイズ方法の詳細については、第 15 章「Instant Messenger の管理」を参照してください。

Instant Messaging サーバーで新規ユーザーの登録を許可するための設定

新規ユーザー登録を許可するように Instant Messaging サーバーを設定するには、iim.conf に設定パラメータを追加する必要があります。表 14–1 に、追加する必要のあるパラメータとそれぞれの簡単な説明の一覧を示します。

表 14–1 Instant Messaging サーバーの新規ユーザー登録設定パラメータ

パラメータ 

説明 

iim.register.enable

TRUE の場合、新しい Instant Messaging エンドユーザーが Instant Messenger を使って自身を登録できるようにすること (ディレクトリにユーザー自身を追加) を、サーバーが許可します。

iim_ldap.register.basedn

自己登録が有効になっている場合、このパラメータの値が、LDAP ディレクトリ内でユーザーエントリが格納される場所の DN になります。たとえば、次のようになります。

"ou=people,dc=siroe,dc=com"

iim_ldap.register.domain

新規ユーザーの追加先となるドメイン。たとえば、directory.siroe.com などです。

Procedure新規ユーザーの登録を許可するように Instant Messaging サーバーを設定する

  1. iim.conf を開きます。

    iim.conf の場所、およびこのファイルを変更する手順については、iim.conf ファイルの構文」を参照してください。

  2. 表 14–1 で説明した設定パラメータと対応する値を追加します。

  3. iim.conf を保存して閉じます。

  4. imadmin コマンドを使ってサーバーの設定を更新します。

    imadmin refresh server

Instant Messenger で新規ユーザーの登録を許可するためのカスタマイズ

新規ユーザーの登録を許可するようにリソースファイルをカスタマイズしている場合は、「ログイン」ダイアログボックスに新しいボタンが表示されます。ユーザーはこのボタンをクリックして、新規ユーザーを登録するための「新規ユーザーの登録」ダイアログボックスを表示します。ユーザーが登録されると、ユーザー情報が LDAP ディレクトリに追加されます。

Procedure新規ユーザーの登録を許可するように Instant Messenger をカスタマイズする

  1. テキストエディタで im.jnlp.template ファイルを開きます。

    このファイルはデフォルトで、im-svr-base/html に格納されています。

  2. 次の行を探します。


    <application-desc main-class="com.iplanet.im.client.iIM">
    
  3. セクションの末尾に次の引数を追加します。


    <argument>register=true</argument>
    
  4. im.jnlp.template を保存して閉じます。

  5. テキストエディタで im.html.template ファイルを開きます。

    このファイルはデフォルトで、im-svr-base/html に格納されています。

  6. このファイルに register パラメータを追加します。


    <PARAM NAME="register" VALUE="true">
    
  7. EMBED タグに次のパラメータを追加します。


    register=true
    
  8. im.html.template を保存して閉じます。

  9. configure ユーティリティを実行し、設定するコンポーネントを指定するように要求があった場合のみ「Messenger リソース」コンポーネントを選択します。

    手順については、「インストール後またはアップグレード後の Instant Messaging の設定」を参照してください。

  10. Sun Java System Application Server または Sun Java System Web Server を使用している場合は、リソースファイルを再配備します。

    手順については、「リソースファイルの再配備」を参照してください。

  11. Instant Messenger を起動します。

    「私は新規ユーザーです」ボタンが「ログイン」ダイアログボックスに表示されます。

新規 Instant Messaging ユーザーとしての登録

im.jnlp ファイルと im.html ファイルに新規ユーザーを登録するための引数を追加し、リソースファイルを再配備すると、ユーザーは自分自身を登録できるようになります。

Procedure新規 Instant Messaging ユーザーとして登録する

  1. Web ブラウザで Instant Messaging ホームページにアクセスします。

  2. 「起動」または「Java プラグインを利用する」をクリックします。

    「ログイン」ダイアログボックスが開きます。このとき「私は新規ユーザーです」ボタンが表示されています。

  3. 「私は新規ユーザーです」をクリックします。

    「新規ユーザーの登録」ダイアログボックスが開きます。

  4. 各フィールドに情報を入力し、「了解」をクリックします。

    情報がディレクトリに格納されます。