通信アダプタ用 Java CAPS 環境コンポーネントの構成

Batch アダプタ BatchFTP 環境プロパティーの設定

BatchFTP アダプタ環境プロパティー

ここでは、エンバイロメントエクスプローラツリーからアクセスする BatchFTP OTD の設定プロパティーについて説明します。

BatchFTP エンバイロメントエクスプローラプロパティーには、次のセクションがあります。

SOCKS (BatchFTP 環境)

ここでは、エンバイロメントエクスプローラからアクセスする SOCKS のプロパティーの設定について説明します。BatchFTP アダプタは、ネゴシエーション方式として NO-AUTHENTICATION と USER/PASSWORD をサポートします。

BatchFTP 環境プロパティーの「SOCKS」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 36 「Environment」 - 「BatchFTP」 - 「SOCKS」

名前 

説明 

必要な値 

SOCKS ホスト名

SOCKS サーバー (ホスト) 名を指定します。SOCKS サーバーと通信する場合は、このパラメータに SOCKS サーバー名を入力します。 

SOCKS サーバーの名前。 

SOCKS サーバーポート

SOCKS サーバーへの接続時にサーバー上で使用されるポート番号を指定します。

1 から 65535 までの整数。

設定済みのデフォルトは 1080 です。

SOCKS ユーザー名

必要に応じて、SOCKS5 サーバーでの認証に使用されるユーザー名を、「SOCKS パスワード」パラメータで指定するパスワードとともに指定します。このパラメータは、USER/PASSWORD ネゴシエーション方式で使用されます。

有効な SOCKS5 ユーザー名。 

SOCKS パスワード

必要に応じて、SOCKS5 サーバーでの認証に使用されるパスワードを、「SOCKS ユーザー名」パラメータで指定するユーザー名とともに指定します。このパラメータは、USER/PASSWORD ネゴシエーション方式で使用されます。


注 –

対応する Java アクセサは、getSocksPassword()setSocksPassword(java.lang.String p)、および setSocksEncryptedPassword(java.lang.String p) です。


有効な SOCKS5 パスワード。 

FTP (BatchFTP 環境)

BatchFTP 環境プロパティーの「FTP」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 37 「Environment」 - 「BatchFTP」 - 「FTP」

名前 

説明 

必要な値 

ホスト名

アダプタが接続する外部システムの名前を指定します。

SSH トンネリング」設定の「SSH トンネリングが有効」パラメータが「はい」に設定されている場合は、「FTP」設定の「ホスト名」パラメータと「サーバーポート」パラメータは無視されます。この場合、FTP のホスト名は SSH オプションで次のモデルに従って決定されます。

ssh -L ListenPort:FtpServerHost:FtpServerPort SSHServer

前述の例では、この FTP 機能は既存の SSH トンネルを使用して FTP サーバー FtpServerHost:FtpServerPort と通信します。詳細は、「SSH トンネリング」(BatchFTP のコネクティビティーマップ) を参照してください。

SOCKS 設定パラメータの「SOCKS が有効」パラメータが「はい」に設定されている場合は、「FTP」設定の「ホスト名」で「ローカルホスト」や「127.0.0.1」などの一部の名前が正しく解決されないことがあります。実際の IP やマシン名を使用してホストを表現してください。詳細は、「SOCKS」(BatchFTP のコネクティビティーマップ) を参照してください。

ホスト名。 

サーバーポート

FTP サーバーへの接続時にサーバー上で使用されるポート番号を指定します。

SSH トンネリング」設定の「SSH トンネリングが有効」パラメータが「はい」に設定されている場合は、「FTP」設定の「ホスト名」パラメータと「サーバーポート」パラメータは無視されます。この場合、FTP サーバーのポート番号は SSH オプションで次のモデルに従って決定されます。

ssh -L ListenPort:FtpServerHost:FtpServerPort SSHServer

前述の例では、この FTP 機能は既存の SSH トンネルを使用して FTP サーバー FtpServerHost:FtpServerPort と通信します。詳細は、「SSH トンネリング」(BatchFTP のコネクティビティーマップ) を参照してください。

サーバーのポート番号。 

ユーザー名

必要な場合に、外部システムへのログオンに使用されるユーザー名を指定します。

外部システムへのアクセスを提供するユーザー名 

パスワード

外部システムへのログオン時にパスワードが必要な場合に、ユーザー名に対応するパスワードを入力します。

対応する Java アクセサメソッドは、getPassword()setPassword()、および setEncryptedPassword() です。

パスワード。 

ユーザー定義の発見的設定ファイル

ユーザー定義の FTP 発見的設定ファイルの名前と場所を指定します。ファイル内容の形式は、FTPHeuristics.cfg ファイルと同じにする必要があります。詳細は、「独自の発見的設定ファイルを作成する」を参照してください。

このプロパティーは、「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」との組み合わせによって機能します。 


注 –

BatchFTP OTD は、選択した「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」または「ユーザー定義の発見的設定ファイル」のパスが正しく定義されていない場合に、例外を生成します。「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」を指定した場合は、「ユーザー定義の発見的設定ファイル」プロパティーの対応する値も指定する必要があります。


ローカルホスト上のユーザー定義の FTP 発見的設定ファイルの場所と名前。 

一般設定 (BatchFTP 環境)

BatchFTP 環境プロパティーの「一般設定」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 38 「Environment」 - 「BatchFTP」 - 「一般設定」

名前 

説明 

必要な値 

状態持続性基本場所

中間結果を保存するための作業用ディレクトリを指定します。 

オプション: 

  • 値を空白のままにすると、BatchFTP はデフォルトのフォルダを作業用ディレクトリとして使用します。

  • 読み込みと書き込みのアクセス権があるローカルファイルシステムフォルダのパスを指定します。


    注 –

    プロジェクトを別のアプリケーションサーバーに配備する場合は、「EAR ファイルの配備」を参照してください。


読み込みと書き込みのアクセス権がある作業用ディレクトリ。または、空白 (値なし) のままにしてデフォルトのディレクトリを使用します。 

接続モード

外部接続がインスタンス化されたときに物理接続を確立するかどうかを指定します。次のオプションがあります。 

  • 自動」: 外部接続がインスタンス化されたときに物理接続を確立します。

  • 手動」: 外部接続がインスタンス化されたときに物理接続を自動的に確立しません。

    物理接続が自動的に確立されない場合は、コラボレーションで connect() メソッドを呼び出すことなどによって物理接続を確立する必要があります。

自動」または「手動」を選択します。

設定済みのデフォルトは「自動」です。 

SSH トンネリング (BatchFTP 環境)

ここでは、エンバイロメントエクスプローラからアクセスする SSH トンネリングのプロパティーの設定について説明します。セキュリティー保護された FTP (FTP over SSH または FTP over SSL) が必要な場合は、セキュリティー保護された FTP の OTD (BatchFTPOverSSLBatchSFTP、および BatchSCP) を使用します。SSH トンネリングは、互換性を維持するためにサポートされています。

BatchFTP 環境プロパティーの「SSH トンネリング」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 39 「Environment」 - 「BatchFTP」 - 「SSH トンネリング」

名前 

説明 

必要な値 

SSH 待機ホスト

SSH サポートソフトウェアが実行されるホストの名前、およびそのホストが待機する対象を指定します。このパラメータが必要になるのは、「SSH チャネルが確立済み」が「はい」に設定されている場合だけです。その理由は、「いいえ」を選択した場合には SSH クライアントが常に localhost から起動されるため、この待機ホストが常に「ローカルホスト」になるからです。最適なセキュリティーを得るには、「ローカルホスト」を選択することをお勧めします。

このホスト上の対応するポート番号への接続は、SSH でセキュリティー保護されたチャネルを介して FTP サーバーに転送されます。 

待機ホスト上では、「ポート転送」オプションを使用して SSH サポートソフトウェアを設定および起動する必要があります。

FTP コマンドの接続は、セキュリティー保護されたトンネルを介して転送されます。対応する SSH コマンドでは、次のモデルが使用されます。 

ssh -L ListenPort:FtpServerHost:FtpServerPort -o BatchMode=yes SSHServer

このホスト名が「ローカルホスト」でない場合は、ローカルホストと SSH 待機ホストの間のデータトランスポートがセキュリティー保護されません。また、ほかのホストへの接続を許可するように SSH サポートソフトウェアを設定するようにしてください。一部の SSH クライアントでは、オプション -g を使用します。

たとえば、SSH 待機ホスト上で次のようなコマンドを実行します。 

ssh -L 4567:apple:21 -o BatchMode=yes apple 

または 

ssh -L 5678:orange: 21 -o BatchMode=yes apple 

いずれにしても、SSH 待機ホストと FTP サーバーの間のトランスポートはセキュリティー保護されます。 

SSH 待機ホスト名。 

設定済みのデフォルトは「ローカルホスト」です。

SSH 待機ポート

SSH トンネリングサポートソフトウェアが着信接続をチェックするために使用するポート番号を指定します。このポート番号は、SSH 待機ホスト上の任意の未使用のポート番号です。

このポートへの接続は、SSH でセキュリティー保護されたチャネルを介して FTP サーバーに転送されます。このパラメータは必須であり、Sun Enterprise Service Bus システムの内部または外部で実行された SSH コマンドの ListenPort の値と完全に同じである必要があります。対応する SSH コマンドでは、次のモデルが使用されます。

ssh -L ListenPort:FtpServerHost:FtpServerPort -o BatchMode=yes SSHServer Required Values

1 から 65535 までの整数。

SSH ユーザー名

SSH ユーザー名を指定します。このパラメータは、「SSH チャネルが確立済み」パラメータの設定が「いいえ」の場合に必要になることがあります。

このパラメータが必要になるのは、SSH サポートソフトウェアがアダプタの内部で起動された場合だけです (対応する SSH コマンド行を参照)。その場合でも、必要になるのは、ユーザー名の入力が必要な対話形式で SSH 実装が実行された場合だけです。この要件は、SSH コマンド行の指定方法や SSH 環境の設定方法によって異なります。 

SSH ユーザー名。 

SSH パスワード

SSH ユーザー名」で入力したユーザー名に対応する SSH パスワードを指定します。このパラメータが必要になる可能性があるのは、「SSH チャネルが確立済み」パラメータの設定が「いいえ」の場合だけです。詳細は、「SSH ユーザー名」を参照してください。

SSH パスワード。 

接続プールの設定 (BatchFTP 環境)

BatchFTP 環境プロパティーの「接続プールの設定」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 40 「Environment」 - 「BatchFTP」 - 「接続プールの設定」

名前 

説明 

必要な値 

通常プールサイズ

プール内で常に使用可能にする物理 EIS 接続の最小数を指定します。 

常に使用可能な接続の最大数を示す整数。値 0 (ゼロ) は、プール内に物理接続がなく、必要に応じて新しい接続が作成されることを示します。

設定済みのデフォルトは 2 です。

最大プールサイズ

プールに含める物理 EIS 接続の最大数を指定します。

使用できる接続の最大数を示す整数。値 0 (ゼロ) は、最大数がないことを示します。

デフォルト値は 10 です。

最大アイドルタイムアウト (秒)

最大アイドルタイムアウト (秒単位) を指定します。これは、サーバーに対するヒントです。タイマースレッドは、定期的に未使用の接続を削除します。このパラメータは、このスレッドの実行間隔を定義します。このスレッドは、指定されたアイドル時間の経過後に未使用の接続を削除します。これによって、ユーザーは接続がプール内に残留できる最大時間を指定できます。

最大アイドルタイムアウト (秒単位) を示す整数。このパラメータに 0 (ゼロ) より大きい値を設定すると、コンテナは指定された時間アイドル状態だったすべての接続を消去または破棄します。値 0 は、アイドル状態の接続がプール内に無期限に残留できることを指定します。

設定済みのデフォルトは 300 (5 分) です。

接続再試行の設定 (BatchFTP 環境)

BatchFTP 環境プロパティーの「接続再試行の設定」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 41 「Environment」 - 「BatchFTP」 - 「接続再試行の設定」

名前 

説明 

必要な値 

接続再試行

接続の取得に失敗したときに接続を確立するために行う再試行の回数を指定します。 

接続の取得に失敗したときに接続を確立するために行う再試行の最大回数を示す整数。 

設定済みのデフォルト値は 0 です。

接続再試行間隔

宛先ファイルへのアクセスを次に再試行するまでの時間の長さ (ミリ秒単位) を指定します。これは、「接続再試行」の設定と組み合わせて使用します。 

一時停止の長さ (ミリ秒単位) を示す整数。 

設定済みのデフォルト値は 1000 (1 秒) です。