通信アダプタ用 Java CAPS プロジェクトコンポーネントの構成

バッチアダプタ BatchLocalFile の接続マッププロパティーの設定

ここでは、接続マップからアクセスされる BatchLocalFile OTD のプロパティーについて説明します。

BatchLocalFile のプロパティーに含まれるセクションは、次のとおりです。

転送前 (BatchLocalFile の接続マップ)

ここでは、「転送前」パラメータの設定に関する情報を提供します。転送前処理とは、実際のファイル転送の直前に実行される処理のことです。

BatchLocalFile の接続マッププロパティーの「転送前」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–27 接続マップ - BatchLocalFile - 転送前

名前 

説明 

必要な値 

転送前ディレクトリ名

ファイルのリネームまたはコピーの実行場所となる、外部システム上のディレクトリの名前 (パス) を指定します。この設定は、「転送前コマンド」パラメータが「リネーム」または「コピー」処理の場合にのみ使用されます。値としては、リテラルまたはパターン名を指定できます。

アウトバウンド転送の場合、ディレクトリがまだ存在していなければ、ディレクトリが作成されます。 

特殊文字を使用できます。たとえば、パターン %f は元の作業ディレクトリ名を示します。このパラメータが使用されるたびに、あらゆる特殊文字の展開が実行されます。参照してください


注 –

パス区切り文字については、バックスラッシュ「\」の代わりにスラッシュ「/」を使用してください。アダプタは、バックスラッシュを特殊文字として解釈します。たとえば、c:/temp/dir を使用します。


転送前ディレクトリ名がパターン」プロパティーを参照してください。

ディレクトリの正確な名前 (パスを含む) を入力するか、パターン名を入力するか、あるいは次のいずれかの値を選択します。 

  • %f

  • %f.%y%y%y%y%M%M%d%d.

    %h%h%m%m%s%s%S%S%S

  • %f.copy

  • %f.rename

転送前ディレクトリ名がパターン

次のように、転送前ディレクトリ名がリテラル、名前パターンのいずれを表しているかを指定します。

  • はい: ユーザーが入力する名前の値が名前パターンとみなされることを示します。

  • いいえ: 入力される名前の値がリテラル、つまり正確に一致すべき対象であることを示します。パターンマッチングや名前の展開は実行されません。

    転送前ディレクトリ名がパターン」プロパティーを参照してください。

はい」または「いいえ」を選択します。

デフォルト設定は「いいえ」です。

転送前ファイル名

ファイルのリネーム先またはコピー先となる、外部システム上のファイルの名前を指定します。この設定は、「転送前コマンド」パラメータが「リネーム」または「コピー」処理の場合にのみ使用されます。値としては、リテラルまたはパターン名を指定できます。

特殊文字を使用できます。たとえば、パターン %f は元の作業ファイル名を示します。このパラメータが使用されるたびに、あらゆる特殊文字の展開が実行されます。

転送前ファイル名がパターン」プロパティーを参照してください。

ファイルの正確な名前を入力するか、パターン名を入力するか、あるいは次のいずれかの値を選択します。 

  • %f

  • %f%#

  • %f.%y%y%y%y%M%M%d%d.%h

    %h%m%m%s%s%S%S%S

  • %f.copy

  • %f.rename

転送前ファイル名がパターン

次のように、転送前ファイル名がリテラル、名前パターンのいずれを表しているかを指定します。

  • はい: ユーザーが入力する名前の値が名前パターンとみなされることを示します。

  • いいえ: 入力される名前の値がリテラル、つまり正確に一致すべき対象であることを示します。パターンマッチングや名前の展開は実行されません。

    転送前ファイル名」プロパティーを参照してください。

はい」または「いいえ」を選択します。

デフォルト設定は「いいえ」です。

転送前コマンド

実際のファイル転送の直前に実行されるアクションを決定できるようにします。

インバウンドファイル転送の場合、同じディレクトリおよびファイルのパターンまたは名前を使ってターゲットシステムに対するポーリングを行うほかのクライアントがそのファイルを使用するのを禁止できます。アウトバウンド転送の場合、既存ファイルの自動バックアップを行えます。オプションは次のとおりです。 

  • リネーム: ターゲットファイルの名前を変更します。

  • コピー: ターゲットファイルをコピーします。

  • なし: 何も行いません。

リネーム」、「コピー」、または「なし」を選択します。デフォルトは「なし」です。


注 –

転送前ディレクトリ名」および「転送前の名前」パラメータで指定されるファイルまたはディレクトリが存在している場合、「リネーム」および「コピー」はそれを上書きします。


シーケンス番号 (BatchLocalFile の接続マップ)

BatchLocalFile の接続マッププロパティーの「シーケンス番号」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–28 接続マップ - BatchLocalFile - シーケンス番号

名前 

説明 

必要な値 

最大シーケンス番号

ターゲットファイルの名前にシーケンス番号が含まれるように設定した場合に、このパラメータを使用します。これは、この値 (最大シーケンス番号) に達した際にシーケンス番号を「開始シーケンス番号」の値にリセットするように、アダプタに指示します。

このパラメータは、名前パターン %# で使用されます。 

名前パターンの使用」を参照してください。

1 から 2147483647 までの整数。最大シーケンス番号の値は開始シーケンス番号の値よりも大きくなければいけません。

デフォルト設定値は 999999 です。

開始シーケンス番号

ターゲットファイルの名前にシーケンス番号が含まれるように設定した場合に、このパラメータを使用します。これは、前回実行時のシーケンス番号が存在しない場合にどの値から開始するかを、アダプタに指示します。

また、この最大シーケンス番号の値に達すると、シーケンス番号が開始シーケンス番号の値にリセットされます。

このパラメータは、名前パターン %# で使用されます。 

0 から 2147483647 までの整数。開始シーケンス番号の値は最大シーケンス番号よりも小さくなければいけません。

デフォルト設定値は 1 です。


注 –

シーケンス番号を使用するには、「一般設定」の下にある「同期」プロパティーを「はい」に設定する必要があります。


転送後 (BatchLocalFile の接続マップ)

転送後処理とは、データ転送後に実行される処理のことです。

BatchLocalFile の接続マッププロパティーの「転送後」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–29 接続マップ - BatchLocalFile - 転送後

名前 

説明 

必要な値 

転送後ディレクトリ名

ファイルのリネームの実行場所となる、外部システム上のディレクトリの名前 (パス) を指定します。この設定は、「転送後 コマンド」パラメータが「リネーム」処理の場合にのみ使用されます。値としては、リテラルまたはパターン名を指定できます。

アウトバウンド転送の場合、ディレクトリがまだ存在していなければ、ディレクトリが作成されます。 

特殊文字を使用できます。たとえば、パターン %f は元の作業ディレクトリ名を示します。このパラメータが使用されるたびに、あらゆる特殊文字の展開が実行されます。


注 –

パス区切り文字については、バックスラッシュ「\」の代わりにスラッシュ「/」を使用してください。アダプタは、バックスラッシュを特殊文字として解釈します。たとえば、c:/temp/dir を使用します。


転送後ディレクトリ名がパターン」プロパティーを参照してください。

ディレクトリの正確な名前 (パスを含む) を入力するか、パターン名を入力するか、あるいは次のいずれかの値を選択します。 

  • %f

  • %f%#

  • %f.%y%y%y%y%M%M%d%d.

    %h%h%m%m%s%s%S%S%S

  • %f.copy

  • %f.rename

転送後ディレクトリ名がパターン

次のように、転送後ディレクトリ名がリテラル、名前パターンのいずれを表しているかを指定します。

  • はい: ユーザーが入力する名前の値が名前パターンとみなされることを示します。

  • いいえ: 入力される名前の値がリテラル、つまり正確に一致すべき対象であることを示します。パターンマッチングや名前の展開は実行されません。

    転送後ディレクトリ名」プロパティーを参照してください。

はい」または「いいえ」を選択します。

デフォルト設定は「いいえ」です。

転送後ファイル名

転送済みファイルのリネーム後のファイル名 (「リネーム」の場合)、ファイルの移動先となるディレクトリ (「移動」の場合) のいずれかを指定しますが、どちらを指定するかは、パラメータ「転送後コマンド」の設定によって決まります。

値としては、リテラルまたはパターン名を指定できます。 

特殊文字を使用できます。このパラメータが使用されるたびに、あらゆる特殊文字の展開が実行されます。 

転送後ファイル名がパターン」プロパティーを参照してください。

ファイルの正確な名前を入力するか、パターン名を入力するか、あるいは次のいずれかの値を選択します。 

  • %f

  • %f.%y%y%y%y%M%M%d%d.

    %h%h%m%m%s%s%S%S%S

  • %f.copy

  • %f.rename

転送後ファイル名がパターン

次のように、転送後ファイル名がリテラル、名前パターンのいずれを表しているかを指定します。

  • はい: ユーザーが入力する名前の値が名前パターンとみなされることを示します。

  • いいえ: 入力される名前の値がリテラル、つまり正確に一致すべき対象であることを示します。パターンマッチングや名前の展開は実行されません。

    転送後ファイル名」プロパティーを参照してください。

はい」または「いいえ」を選択します。

デフォルト設定は「いいえ」です。

転送後コマンド

実際のファイル転送の直後に必要なアクションを実行できるようにします。インバウンド転送の場合、自動バックアップを行う (リネーム) か転送済みのファイルを永続的に破棄する (削除) ことで、そのファイルを「使用済み」としてマークできます。アウトバウンド転送の場合、転送済みのファイルをリネームすることで、ほかのクライアントからそのファイルを使用できるようにすることができます。オプションは次のとおりです。

  • リネーム: ターゲットファイルの名前を変更します。「リネーム」は、「転送後ファイル名」と「転送後ディレクトリ名」で指定されるファイルを上書きします

  • コピー: ターゲットファイルをコピーします。

  • 削除: ターゲットファイルを削除します (インバウンド転送の場合のみ)。

  • なし: 何も行いません。

リネーム」、「コピー」、「削除」、または「なし」を選択します。

デフォルト設定は「なし」です。

一般設定 (BatchLocalFile の接続マップ)

BatchLocalFile の接続マッププロパティーの「一般設定」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–30 接続マップ - BatchLocalFile - 一般設定

名前 

説明 

必要な値 

読み取りの再開が有効

次のように、OTD が読み取りの再開機能を処理するかどうかを指定します。

  • はい: あとでコラボレーションルールを実行した際に現在のファイルからの読み取りを再開するのに必要なすべての状態情報を、OTD が格納できるようにします。

  • いいえ: ストリーミングコンシューマがファイルの最後まで読み取らなかった場合でも、そのファイルが「使用済み」とみなされることを示します。

はい」または「いいえ

デフォルト設定は「いいえ」です。


注 –

読み取りの再開を使用するには、「同期」を「はい」に設定する必要があります。


同期

旧バージョンのバッチアダプタプロジェクトだけに適用されます。バージョン 5.0.7 以前のバッチアダプタを使って作成されたプロジェクトを、そのアダプタの動作を変更しないでインポートおよび配備できるようにするための下位互換性を提供します。選択肢は次のとおりです。 

  • はい: 旧バージョン (5.0.8 より前のバッチアダプタ) のプロジェクトに対する下位互換性を提供します。アダプタが同期モードで実行され、コラボレーションのインスタンスが一度に 1 つずつ作成されます。

  • いいえ: 新しいバッチアダプタプロジェクト用。アダプタが並列モードで実行されます。コラボレーションのインスタンスが複数作成され、それらが同時に実行されます。


    注 –

    1 つのプロジェクト内で使用されるすべての OTD インスタンスで、このプロパティーが同じ値になるようにしてください。


はい」または「いいえ」。

デフォルト設定は「はい」ですが、この場合、バージョン 5.0.7 以前のバッチアダプタを使って作成されたプロジェクトがシミュレートされます。


注 –

シーケンス番号または読み取りの再開を使用するには、「同期」を「はい」に設定する必要があります。


ターゲットの場所 (BatchLocalFile の接続マップ)

BatchLocalFile の接続マッププロパティーの「ターゲットの場所」セクションには、次の表に示す最上位パラメータが含まれています。

表 1–31 接続マップ - BatchLocalFile - ターゲットの場所

名前 

説明 

必要な値 

追加

既存ファイルにデータを上書きするか、あるいはデータを追加するかを指定します。このパラメータを使用するのは、アウトバウンドファイル転送の場合だけです。次のように適切な設定を選択します。

  • はい: ターゲットファイルがすでに存在している場合、その既存ファイルにデータが追加されます。

  • いいえ: アダプタはリモートシステム上の既存ファイルを上書きします。

    同じ名前のファイルが存在しない場合、「はい」、「いいえ」のいずれの場合も、外部ホスト上で新しいファイルが作成されます。

はい」または「いいえ」を選択します

デフォルト設定は「いいえ」です。

ターゲットディレクトリ名

ファイルの取得元または送信先となる、ローカルシステム上のディレクトリの名前 (パス) を指定します。値としては、リテラル、正規表現 (ソースの場合)、またはパターン名 (宛先の場合) を指定できます。

アウトバウンド転送 (宛先) の場合、ディレクトリがまだ存在していなければ、ディレクトリが作成されます。 


注 –

パス区切り文字については、バックスラッシュ「\」の代わりにスラッシュ「/」を使用してください。アダプタは、バックスラッシュを特殊文字として解釈します。たとえば、c:/temp/dir を使用します。


ターゲットディレクトリ名がパターン」プロパティーを参照してください。

ディレクトリ名。 

ターゲットディレクトリ名がパターン

次のように、ターゲットディレクトリ名がリテラルを表すのか、あるいは正規表現または名前パターンを表すのかを指定します。

  • はい: ユーザーが入力する名前の値が名前パターンまたは正規表現とみなされることを示します。

  • いいえ: 入力される名前の値がリテラル、つまり正確に一致すべき対象であることを示します。パターンマッチングや名前の展開は実行されません。

    ターゲットディレクトリ名」プロパティーを参照してください。

はい」または「いいえ」を選択します。

デフォルト設定は「はい」です。

ターゲットファイル名

取得または送信対象となる、ローカルシステム上のファイルの名前を指定します。値としては、リテラル、正規表現 (受信時)、またはパターン名 (送信時) を指定できます。

ターゲットディレクトリ名がパターン」プロパティーを参照してください。

ファイル名。 

ターゲットファイル名がパターン

次のように、ターゲットファイル名がリテラルを表すか、あるいは正規表現または名前パターンを表すかを指定します。

  • はい: ユーザーが入力する名前の値が名前パターンまたは正規表現とみなされることを示します。

  • いいえ: 入力される名前の値がリテラル、つまり正確に一致すべき対象であることを示します。

    ターゲットファイル名がパターン」プロパティーを参照してください。

はい」または「いいえ」を選択します。

デフォルト設定は「いいえ」です。