この節では、メタデバイス上に新しいファイルシステムを作成する方法について説明します。
新しく作成されたメタデバイス上にファイルシステムを作成するには、 newfs(1M) コマンドまたはファイルシステムマネージャを使用します。
ストライプ、連結、ミラー、RAID5、またはトランスメタデバイス上にファイルシステムを作成できます。
次の作業では、操作するホストに Solstice ストレージマネージャがインストールしてあり、ストレージマネージャアプリケーションが起動されているものと想定します。詳細は、付録 A 「ストレージマネージャの使用法」 を参照してください。
前提条件 (「DiskSuite オブジェクトを作成するための前提条件」) を満たし、予備情報 (「メタデバイス上にファイルシステムを作成するための予備情報」) を読んでいることを確認する。
ファイルシステムマネージャを起動する。
DiskSuite ツールを正しく構成していれば、DiskSuite ツールの「ツール」メニューからファイルシステムマネージャを起動できます。
それ以外の場合は、まず、Solstice 起動ツールからストレージマネージャを起動します。
ストレージマネージャを操作できるよう DiskSuite を設定するには、「DiskSuite を有効にしてストレージマネージャを起動する方法 (コマンド行)」を参照してください。
ファイルシステムマネージャのメインウィンドウで、「動作」メニューから「作成」->「ファイルシステム」を選択し、「新ファイルシステム」プロパティブックを表示する。
ウィンドウのプロパティビューア部分のデバイスをクリックする。
DiskSuite ツールの「メタデバイスエディタ」ウィンドウからメタデバイスを選択し、「デバイス名」テキストフィールドにドラッグする。
「適用」をクリックする。
ファイルシステムマネージャは、メタデバイス上に新しいファイルシステムを作成します。
「DiskSuite オブジェクトを作成するための前提条件」の前提条件と 「メタデバイス上にファイルシステムを作成するための予備情報」の予備情報をチェックしてから、newfs(1M) コマンドを使用して、メタデバイス上に新しいファイルシステムを作成します。詳細については、newfs(1M) のマニュアルページを参照してください。
# newfs /dev/md/rdsk/d3 newfs: construct a new file system /dev/md/rdsk/d3: (y/n)? y /dev/md/rdsk/d3: 917280 sectors in 1638 cylinders of 7 tracks, 80 sectors 447.9MB in 103 cyl groups (16 c/g, 4.38MB/g, 2112 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: 32, 9072, 18112, 27152, 36192, 45232, 54272, 63312, 71712, 80752, 89792, 98832, 107872, 116912, 125952, 134992, 143392, 152432, 161472, 170512, 179552, 188592, 197632, 206672, 215072, 224112, 233152, 242192, 251232, 260272, 269312, 278352, 286752, 295792, 304832, 313872, 322912, 331952, 340992, 350032, 358432, 367472, 376512, 385552, 394592, 403632, 412672, 421712, 430112, 439152, 448192, 457232, 466272, 475312, 484352, 493392, 501792, 510832, 519872, 528912, 537952, 546992, 556032, 565072, 573472, 582512, 591552, 600592, 609632, 618672, 627712, 636752, 645152, 654192, 663232, 672272, 681312, 690352, 699392, 708432, 716832, 725872, 734912, 743952, 752992, 762032, 771072, 780112, 788512, 797552, 806592, 815632, 824672, 833712, 842752, 851792, 860192, 869232, 878272, 887312, 896352, 905392, 914432, # fsck /dev/md/rdsk/d3 ** /dev/md/rdsk/d3 ** Phase 1 - Check Blocks and Sizes ** Phase 2 - Check Pathnames ** Phase 3 - Check Connectivity ** Phase 4 - Check Reference Counts ** Phase 5 - Check Cyl groups 2 files, 9 used, 942654 free (14 frags, 117830 blocks, 0.0% fragmentation) |
この例では、d3 という名前の連結上にファイルシステムを作成します。fsck(1M) コマンドで、新しいファイルシステムを確認します。
# newfs /dev/md/relo-red/rdsk/d33 newfs: construct a new file system /dev/md/relo-red/rdsk/d33: (y/n)? y /dev/md/relo-red/rdsk/d33: 917280 sectors in 1638 cylinders of 7 tracks, 80 sectors 447.9MB in 103 cyl groups (16 c/g, 4.38MB/g, 2112 i/g) super-block backups (for fsck -F ufs -o b=#) at: 32, 9072, 18112, 27152, 36192, 45232, 54272, 63312, 71712, 80752, 89792, 98832, 107872, 116912, 125952, 134992, 143392, 152432, 161472, 170512, 179552, 188592, 197632, 206672, 215072, 224112, 233152, 242192, 251232, 260272, 269312, 278352, 286752, 295792, 304832, 313872, 322912, 331952, 340992, 350032, 358432, 367472, 376512, 385552, 394592, 403632, 412672, 421712, 430112, 439152, 448192, 457232, 466272, 475312, 484352, 493392, 501792, 510832, 519872, 528912, 537952, 546992, 556032, 565072, 573472, 582512, 591552, 600592, 609632, 618672, 627712, 636752, 645152, 654192, 663232, 672272, 681312, 690352, 699392, 708432, 716832, 725872, 734912, 743952, 752992, 762032, 771072, 780112, 788512, 797552, 806592, 815632, 824672, 833712, 842752, 851792, 860192, 869232, 878272, 887312, 896352, 905392, 914432, |
この例では、ディスクセット relo-red 内の連結名 d33 の上にファイルシステムを作成します。
ディスクセット中のメタデバイス上に存在するファイルシステムは、/etc/vfstab ファイルを介してブート時に自動的にマウントできません。必要なディスクセット RPC デーモン (rpc.metad と rpc.metamhd) の起動が、ブートプロセスの後の方で行われるためです。またリブート中は、ディスクセットの所有権が失われます。
ファイルシステムを使用可能にしたいタイミング |
操作 |
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即時 |
mount(1M) コマンドでファイルシステムをマウントし、/dev/md/dsk/d30 のように、マウントデバイスとしてメタデバイス名を指定します。 |
システムのブート時に自動的に |
メタデバイスブロック名と raw デバイス名を使用して、/etc/vfstab ファイルに含まれるファイルシステムのエントリを作成または変更します。 |