Solstice DiskSuite 4.2.1 ユーザーズガイド

マウント解除不可能なファイルシステムからミラーを作成する方法 (コマンド行)

この作業は、通常のシステム使用中にはマウント解除が不可能な、/usr/optswap などのファイルシステムをミラー化するために使用します。

スワップをミラー化したときにクラッシュダンプを保存するには、dumpadm(1M) コマンドを使用し、ダンプデバイスをメタデバイスとして構成します‾。たとえば、スワップデバイスが /dev/md/dsk/d2 であれば、dumpadm を使用してこれをダンプデバイスとして設定します。


注 -

コマンド行を使用してルート (/) をミラー化するには、「SPARC: ルート (/) からミラーを作成する方法 (コマンド行)」、または 「x86: ルート (/) からミラーを作成する方法 (コマンド行)」を参照してください。


この作業での手順を次に示します。


注意 - 注意 -

多面ミラーは作成しないでください。まず metainit(1M) コマンドで 1 面ミラーを作成してから、metattach(1M) コマンドで追加のサブミラーを接続します。 metattach(1M) コマンドを使用しない場合、ミラーの再同期が行われず、データが破壊されることがあります。


「DiskSuite オブジェクトを作成するための前提条件」の前提条件と 「ミラーを作成するための予備情報」の予備情報をチェックしてから、 metainit(1M) コマンドと metattach(1M) コマンドを使用して、ミラーを作成します。

例 - /usr からミラーを作成


# metainit -f d12 1 1 c0t3d0s6
d12: Concat/Stripe is setup
# metainit d22 1 1 c1t0d0s6
d22: Concat/Stripe is setup
# metainit d2 -m d12
d2: Mirror is setup
(swap がミラーを参照するよう、/etc/vfstab ファイルを編集する)
# reboot
...
# metattach d2 d22
d2: Submirror d22 is attached

-f オプションによって、マウントされたファイルシステム /usr/dev/dsk/c0t3d0s6 にもつ、最初の連結 d12 が作成されます。2 番目の連結 d22 は、/dev/dsk/c1t0d0s6 から作成されます (このスライスのサイズは、d12 のサイズ以上でなければなりません)。-m オプションを付けた metainit コマンドは、/usr を含む連結を使用して 1 面ミラー d2 を作成します。次に、 /etc/vfstab ファイルを編集して、/usr のエントリがミラーを参照するように変更しなければなりません。

たとえば、次の行は、


/dev/dsk/c0t3d0s6 /dev/rdsk/c0t3d0s6 /usr ufs 1 yes -

次のように変更してください。


/dev/md/dsk/d2 /dev/md/rdsk/d2 /usr ufs 1 yes -

リブートの後、2 番目のサブミラー d22 がミラーに接続され、ミラーの再同期が行われます (システムは、連結とミラーが設定されたこと、およびサブミラー d22 が接続されたことを確認します)。

例 - swap からミラーを作成


# metainit -f d11 1 1 c0t0d0s1
d11: Concat/Stripe is setup
# metainit d21 1 1 c1t0d0s1
d21: Concat/Stripe is setup
# metainit d1 -m d11
d1: Mirror is setup
(swap がミラーを参照するよう、/etc/vfstab ファイルを編集する)
# reboot
...
# metattach d1 d21
d1: Submirror d21 is attached

-f オプションによって、マウントされたファイルシステム swap/dev/dsk/c0t0d0s1 にもつ、最初の連結 d11 が作成されます。2 番目の連結 d21 は、/dev/dsk/c1t0d0s1 から作成されます (このスライスのサイズは、d11 のサイズ以上でなければなりません)。-m オプションを付けた metainit コマンドは、swap を含む連結を使用して 1 面ミラー d1 を作成します。次に、 /etc/vfstab ファイルに swap 用のエントリがある場合、これを編集してミラーを参照するようにしなければなりません。たとえば、次の行は、


/dev/dsk/c0t0d0s1 - - swap - no -

次のように変更してください。


/dev/md/dsk/d1 - - swap - no -

リブートの後、2 番目のサブミラー d21 がミラーに接続され、ミラーの再同期が行われます (システムは、連結とミラーが設定されたこと、およびサブミラー d21 が接続されたことを確認します)。