Solstice DiskSuite 4.2.1 ユーザーズガイド

DiskSuite の SNMP サポートの構成方法 (コマンド行)

この作業では、DiskSuite の SNMP パッケージである SUNWmdnr および SUNWmdnu がインストールされているものと想定します。

DiskSuite を SNMP のサポート用に構成する手順を次に示します。

詳細については、mdlogd(4) のマニュアルページを参照してください。

SUNWmdnr および SUNWmdnu パッケージをインストールした後でシステムをリブートすると、次のメッセージが表示されます。


Starting mdlogd ...
 
        /etc/lvm/mdlogd.cf: no configuration information

DiskSuite がこのメッセージを表示する理由は、mdlogd.cf ファイルがまだ構成されていないためです。

  1. mdlogd デーモンがブート時に自動的にロードされるよう設定されていることを確認する。

    パッケージを追加したとき、インストール後のスクリプトでこのための処理を行います。

  2. SNMP トラップ構成ファイルである mdlogd.cf の編集と保存を行う。

    1. ENTERPRISE = の行を、デーモンを実行するホストが所属する企業の SNMP 識別子に変更する。

    2. OBJECTID = の行を、デーモンを実行するホストの SNMP 識別子に変更する。

    3. デーモンが探す SubStrings を設定する。

      これらは、DiskSuite によって生成されたメッセージです。

    4. trap destination の記述例のところの SNMP トラップ、ポート、プロトコルを、受信するホストの名前に変更する。

      ポート 162 とプロトコル udp は、SNMP トラップのデフォルトであるため、おそらく常にこのポートとプロトコルを使用することになります。

    5. Generic SNMP Trap # には、6 を設定したままにする。

    6. Specific Trap # には、独自のコーディング方式を使用できる。

      たとえば、低優先度のメッセージには番号 1 を使用し、中優先度の場合は番号 2、高優先度の場合は 3 を使用します。

例 - mdlogd.cf ファイル


##ident "@(#)mdlogd.cf 1.1 96/02/15"
# DiskSuite SNMP Trap configuration file.
...
ENTERPRISE = 1.3.6.1.4.1.42
OBJECTID = 1.3.6.1.4.1.860
#
# SubString	Trap Destination      SNMP Trap #   Specific Trap #
#              (host:port:protocol)   0 < n <= 6       0 < n
 
"NOTICE: md:"  "spin:162:udp"            6             1
"WARNING: md:" "spin:162:udp"            6             2

この例では、/dev/console に書き込まれた DiskSuite エラーの SNMP トラップを、spin という名前のホストに振り分けます。

エラーメッセージ「WARNING: md: d6: /dev/dsk/c3t3d0s7 needs maintenance」によって生成されたトラップを、SunNet Manager のコンソールで受信したときの状態を次に示します。


Wed Feb 21 15:40:41 1996 [ spin ] : Trap:
 
    sequence=2
    receive-time=Wed Feb 21 15:40:41 1996
    version=0
    community=public
    enterprise=Sun Microsystems
    source-time=00:00:00.00
    trap-type=enterprise specific trap: 2
 
    1.3.6.1.4.1.860 = Feb 21 15:40:41 1996 spin WARNING:
            md: d6: /dev/dsk/c3t3d0s7 needs maintenance