Solaris 2.2 ソフトウェア以降、ソフトウェアの新しいレイヤであるボリュームマネージャが CD-ROM やフロッピーディスク装置を管理しています。このソフトウェアは、ユーザと CD およびフロッピーディスク間のやりとりを自動化します。
OpenWindows と CDE のファイルマネージャは、ボリュームマネージャを使用できるように変更されており、ファイルシステムを持つ CD とフロッピーディスクにユーザがすばやくアクセスできるように、ファイルマネージャが変更されています。ファイルマネージャの新しい機能についての詳細は、『Solaris ユーザーズガイド』を参照してください。
また、システム上でボリュームマネージャの管理に役立つ新しいコマンドもいくつか追加されています。
ボリュームマネージャは、取り外し可能な媒体がデバイスに挿入されると、CD とフロッピーディスクのファイルシステムを自動的にマウントします。CD またはフロッピーディスクにファイルシステムがある場合は、 表 7-2 に示す位置に自動的にマウントされます。
表 7-2 ファイルシステムをもつ CD-ROM とフロッピーディスクの位置
媒体 |
位置 |
---|---|
/cdrom/cdrom_name |
|
/floppy/floppy_name |
CD またはフロッピーディスクにファイルシステムがない場合は、表 7-3 に示す位置でアクセスできます。
表 7-3 ファイルシステムのない CD-ROM とフロッピーディスクの位置
媒体 |
位置 |
---|---|
/vol/dev/aliases/cdrom0 |
|
/vol/dev/aliases/floppy0 |
セキュリティ上の理由から、これらのファイルシステムは setuidを有効にしてマウントされます。このマウントオプションとその他のマウントオプションについての詳細は、 mount(1M) のマニュアルページを参照してください。
ボリュームマネージャの構成およびフロッピーディスクと CD-ROM の使用方法についての詳細は、『Solaris のシステム管理』を参照してください。
ボリュームマネージャの各コマンドのマニュアルページも用意されています。以下のマニュアルページを参照してください。
rmmount(1)、rmmount.conf(4)、volcancel(1) volcheck(1)、vold(1M)、volmgt(3) vold.conf(4)、volfs(7)、volmissing(1)
現在、ボリュームマネージャは、次の CD-ROM パスを制御します。
/dev/dsk/c0t6d0s0
/dev/rdsk/c0t6d0s0
次のフロッピーディスクパスを制御します。
/dev/diskette
/dev/rdiskette
これらのパスを使用して CD やフロッピーディスクをマウントまたはアクセスしようとすると、エラーメッセージが表示されます。
表 7-4 に示すように、ボリュームマネージャの管理用に新しいコマンドが追加されています。
表 7-4 ボリュームマネージャのコマンド
コマンド |
説明 |
---|---|
取り外し可能な媒体のマウンタ。CD やフロッピーディスクがインストールされたときに vold によって使用され、/cdrom および /floppy を自動的にマウントする。 |
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特定の CD やフロッピーディスクにアクセスするユーザの要求をキャンセルする。 |
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インストールされたについてドライブをチェックする。デフォルトでは、/dev/diskette によって示されたドライブをチェックする。 |
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ドライブにない CD やフロッピーディスクにアクセスを試みると、ユーザにそのことを通知する。 |
|
/etc/vold.conf によって制御されるボリュームマネージャのデーモン |
また、ボリュームマネージャの動作を定義するため、2 つの構成ファイル、/etc/vold.conf と /etc/rmmount.conf があります。これらのファイルの説明については rmmount.conf(4) と rmmount.conf(4) のマニュアルページを参照してください。また、CD-ROM とフロッピーディスクの管理については、『Solaris のシステム管理』を参照してください。