この章では、Solaris オペレーティング環境のインストール計画とインストール方法について説明します。
これから説明する手順がインストールするシステムに該当するかどうかを確認します。
Solaris のインストールに使用する装置 |
参照先 |
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自分のシステムに接続されたローカル CD-ROM ドライブ |
手順 2 |
ネットワーク上のリモート CD-ROM ドライブ |
Solaris サーバー製品に付属している 『Solaris のインストール (上級編)』 |
前のバージョンの Solaris がシステムにインストールされているかどうかを確認します。
インストールされている場合は、「システムのアップグレード」の章に進みます。
インストールされていない場合は、手順 3 に進みます。
使用するハードウェアがサポートされているかどうかを確認します。
同梱の『ドライバー・アップデートおよびハードウェア互換リストの入手方法』を参照してください。
システムの既存のオペレーティングシステムのデータを保存するかどうかを確認します。
x86 ベースの多くのシステムには、ディスク全体を使用するオペレーティングシステムがあらかじめインストールされています。既存のオペレーティングシステムが Solaris オペレーティング環境と同じディスク上で共存するには、次のことを行う必要があります。
既存のオペレーティングシステムとユーザーデータのバックアップを取ります。
Solaris オペレーティング環境をインストールする場合は、両方のオペレーティング環境用の fdisk パーティションを作成します。
Solaris オペレーティング環境のインストールを終えたら、Solaris 以外の fdisk パーティションにファイルを復元します。
詳しい手順については、「オペレーティングシステムとユーザーデータの保存」の章を参照してください。
使用するシステムがネットワークに接続されている場合は、システム情報を収集します。
次の表を参考にして、インストール中に入力が求められる可能性のあるシステム情報を収集してください。ここでシステム情報を収集しておくと、後で行うインストールの時間が節約できます。
前のバージョンの Solaris がシステムにインストールされている場合は、表に示すコマンドを使用してシステム情報を収集することができます。
今回初めて Solaris をインストールする場合は、システム管理者またはネットワークの担当者にお尋ねください。
必要なネットワーク情報 |
例 |
情報収集に使用するコマンド |
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システムの名前 (ホスト名) |
crater |
/usr/bin/uname -u |
プライマリネットワークインタフェース |
le0 |
/usr/sbin/ifconfig -a |
IP アドレス |
129.221.2.1 |
ypmatch system_name host または nismatch system_name hosts.org_dir |
ドメイン名 |
chandy.West.Arp.COM |
/usr/bin/domainname |
サブネットの一部かどうか |
Yes |
/etc/netmasks に既存のサブネットが設定されているかどうかを確認します。 |
ネットマスク |
255.255.255.0 |
more /etc/netmasks |
ディスク容量を検討します。
Solaris オペレーティング環境をインストールする前に、次の表を参考にして、使用する Solaris ソフトウェアグループのインストールに必要なディスク容量を決定します。
必要な容量 |
参照先 |
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|
ソフトウェアの説明については、表 1-1 を参照してください。 |
同梱の Solaris ソフトウェアを追加します。 他のベンダーまたはサードパーティのソフトウェアを追加します。 |
「ソフトウェアの追加と削除」の章を参照してください。 追加するソフトウェアのマニュアルを参照してください。 |
/home ディレクトリアプリケーション (メールや個人的なファイル、アプリケーションファイルなど) 用の容量を追加します。 |
なし |
表 1-1 ソフトウェアグループの内容と合計サイズ
この表で示す概算値は、/ と /usr ファイルシステムに ja と ja_JP.PCK の両方の日本語ロケールをインストールするのに必要な推奨値の合計です。ja または ja_JP.PCK ロケールのみをインストールする場合は、約 10M - 20M バイト少ない容量となります。また、スワップ領域は含まれていません。必要なスワップ領域の容量については、『Solaris 2.6 ご使用にあたって (Intel 版)』を参照してください。
ソフトウェアのインストール方法を決定します。
システムのフロッピーディスクドライブ (a:) に Configuration Assistant (構成用補助) フロッピーディスクを挿入します。
システムの CD-ROM ドライブに Solaris CD を挿入します。
システムをブートする準備をします。
システムの状態 |
必要な操作 |
---|---|
電源が入っていない |
システムコンポーネントの電源を入れます。 |
電源が入っている
|
Solaris オペレーティング環境が実行されている場合は、次のコマンドを入力します。 $ su root # init 0
プロンプトが表示されたら、任意のキーを押してシステムをリブートしてください。システムがシャットダウンしている場合は、リセットボタンを押して再起動します。 |
システムの電源を入れると、診断プログラム (Configuration Assistant (構成用補助) とする) が実行されます。システムに追加されているハードウェアの間でデバイスの衝突がないかどうかが調べられ、衝突がある場合は、解決するよう求められます。
ローカル CD-ROM ドライブの CD からシステムをブートします。
Boot Solaris Select one of the identified devices to boot Solaris. > To make a selection, use the arrow keys, then press Enter to mark it [X]. Boot Solaris -------------------------------------------------------------------- [ ] NET : Xircom Pocket Ethernet parallel port card Port: 3BC-3BF; IRQ: 7 [ ] CD : IDE(ATA) IBM-H2344-A4 Target: 0; Port 1F0-1F7, 3F6-3F7; IRQ: 14 |
インストール方法として「Solaris Interactive」 (対話式) または「Solaris Web Start」を選択します。
「Custom JumpStart」は選択しないでください。これは、前もってインストールを自動化するための設定が必要となる高度なインストール方法です。このインストール方法については、Solarisサーバー製品の『Solaris のインストール (上級編)』を参照してください。
Select the type of installation you want to perform: 1 Solaris Interactive 2 Custom JumpStart 3 Solaris Web Start Enter the number of your choice followed by the <ENTER> key. If you enter anything else, or if you wait for 30 seconds, an interactive installation will be started. |
以降の作業で問題が発生した場合は、「インストール時の問題解決」の章を参照してください。
画面に表示される指示に従って作業し、Solaris オペレーティング環境をインストールします。
ここで、Solaris インストールプログラムを使用することになります。Solaris インストールプログラムは、Solaris オペレーティング環境のインストール手順を案内する対話式プログラムです。疑問点に答えるオンラインヘルプも用意されています。
Solaris オペレーティング環境のインストールを終えたら、次の作業を行うことができます。
作業 |
参照先 |
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その他の同梱ソフトウェアの追加 | |
Solaris オンライン文書のインストール | |
Solaris オペレーティング環境に対するパッチのインストール |
『Solaris 2.6 ご使用にあたって (Intel 版)』 |