スワップ空間のサイズを決定する上で最も重要な要素は、システムのソフトウェアアプリケーションの要件です。たとえば、コンピュータ支援設計シミュレータ、データベース管理製品、トランザクションモニター、地質分析システムなどの大型アプリケーションは、超大型メモリーシステム内で 200 〜 1000M バイトのスワップ空間を消費することがあります。
一般にデータファイルのサイズが 10 〜 20M バイトを超えるアプリケーションの場合は、スワップ空間の要件をアプリケーションベンダーに問い合わせてください。
アプリケーションベンダーからスワップ空間の要件を入手できない場合は、次のガイドラインに従ってスワップ空間を割り当ててください。
アプリケーションをサポートするために、次のように割り当てる。
xterm のような通常のアプリケーションごとに 1M バイト
カレンダやメールアプリケーションのような軽量アプリケーションごとに 2 〜 3M バイト
デスクトップパブリッシング (DTP) ソフトウェアのような大型アプリケーションには 20 〜 50M バイト
クラッシュダンプを節約するために、物理メモリー全体を割り当てて最悪の場合のクラッシュダンプを保存する。
システムまたはアプリケーションの要件がわからない場合は、システムの物理メモリーのうち 50% ないし 100% を割り当てる。たとえば、32M バイトの物理メモリーを持つシステムの場合は、16 〜 32M バイトのスワップ空間を割り当てる。これにより、仮想スワップ空間の合計は 48 〜 64M バイトになる。
大型アプリケーション (コンパイラなど) が /tmp ディレクトリを使用するかどうかを決定する。次に、/tmpfs に使用される追加のスワップ空間を割り当てる。TMPFS については、「スワップ空間と TMPFS ファイルシステム」を参照。