Solaris のシステム管理

LP 印刷サービス

「LP 印刷サービス」とは、ユーザーが作業を続けながらファイルを印刷できるようにするソフトウェアユーティリティの集合です。当初、印刷サービスは LP スプーラと呼ばれていました (LP はラインプリンタを意味しますが、現在ではレーザプリンタなど、他の多数のプリンタも含まれています。スプール (spool) は、system peripheral operation off-line の頭文字です)。

印刷サービスは、LP 印刷サービスソフトウェアとスプーラ (SunSoft 印刷クライアントソフトウェアが含まれます)、管理者が提供する印刷フィルタ、ハードウェア (プリンタ、システム、およびネットワーク接続) からなっています。

LP 印刷サービスの参照情報については、第 45 章「LP 印刷サービスの参照情報」を参照してください。

LP 印刷サービスについてのその他の情報について、次に説明します。

ネットワークプリンタの管理

「ネットワークプリンタ」とは、印刷クライアントに印刷サービスを提供する、印刷サーバーに直接ケーブルで接続されていないハードウェアデバイスのことです。ネットワークプリンタは、独自のシステム名と IP アドレスを持っていて、ネットワークに直接接続されています。

ネットワークプリンタは、多くの場合、プリンタベンダーが提供するソフトウェアによりサポートされます。プリンタベンダー提供のソフトウェアがある場合は、それを利用することを強く推奨します。ネットワークプリンタのベンダーがソフトウェアサポートを提供していない場合、Sun が提供するソフトウェアを利用できます。このソフトウェアはネットワークプリンタの汎用サポートを提供するものであって、必ずしもプリンタで利用できるすべての機能を使用できるものではありません。

ネットワークプリンタの設定手順については、第 41 章「プリンタの設定手順」を参照してください。

プリンタの管理

印刷サーバーと印刷クライアントを設定し終わったら、以下のような多数の管理作業を頻繁に実行しなければならない場合があります。

プリンタ管理作業を実行する手順については、第 42 章「プリンタの管理手順」を参照してください。

プリンタの定義の設定

ネットワーク上のプリンタの定義を設定することによって、より効果的な印刷環境をユーザーに提供できます。たとえば、サイトにあるすべてのプリンタに説明を付ければ、ユーザーはプリンタがどこにあるのかを見つけやすくなります。あるいは、プリンタのクラスを定義すれば、印刷要求を速く処理できます。

プリンタ定義の設定については、第 40 章「ネットワーク上でのプリンタの計画方法の概要」を参照してください。

文字セット、フィルタ、フォーム、およびフォントの管理

作業環境とネットワーク上のプリンタの型式に応じて、LP 印刷サービスのプリンタ固有の機能を設定し、管理する必要があります。たとえば、複数の印字ホイール、フィルタ、フォームを複数のプリンタに割り当てることができます。文字セット、印刷フィルタ、フォーム、およびフォントを設定し管理する方法の手順については、第 43 章「文字セット、フィルタ、フォーム、フォントの管理手順」を参照してください。

LP 印刷サービスのカスタマイズ

LP 印刷サービスは、ほとんどのプリンタと印刷ニーズに対処できる程度の柔軟性を持つように設計されていますが、あらゆる状況に対処できるわけではありません。LP 印刷サービスの標準機能では対処できない印刷要求が発生する可能性があります。また、LP 印刷サービスによるプリンタの処理方法に当てはまらないプリンタを使用することもあります。

LP 印刷サービスを次のような方法でカスタマイズできます。

LP 印刷サービスのカスタマイズの概要と手順については、第 44 章「LP 印刷サービスのカスタマイズの手順」を参照してください。