Solaris のシステム管理

DOS フロッピーディスクをフォーマットする方法

SPARC または x86 版 Solaris のいずれかのシステムで DOS フロッピーディスクをフォーマットできます。これらの手順は似ていますが、フロッピーディスクに SunOS ファイルシステムが作成される代わりに、MS-DOS または NEC-DOS のいずれかの DOS ファイルシステムがファイルシステムに作成される点が異なります。


注意 - 注意 -

フロッピーディスクをフォーマットすると、既存の内容はすべて消去されます。


  1. ファイルマネージャを終了します。

    ファイルマネージャは、フォーマットされていないフロッピーディスクを挿入すると、フォーマットウィンドウを自動的に表示します。ただし、以下で説明するフォーマット方法が、ファイルマネージャによるフォーマットよりも確実です。このウィンドウが表示されないようにするには、ファイルマネージャを終了してください。ファイルマネージャを開いたままにしておきたい場合は、フォーマットウィンドウが表示されてから、それを終了してください。

  2. フロッピーディスクが書き込み保護になっていないことを確認します。

    3.5 インチと 5.25 インチのどちらのフロッピーディスクでも、書き込み保護は、左下または右下の角にある小さなタブによって設定されます。タブの背後に四角い穴が見える場合、フロッピーディスクは書き込み保護になっています。この穴がタブで覆われている場合、フロッピーディスクは書き込み可能です。(フロッピーディスクを取り出して調べる必要がある場合は、eject floppy とシェルに入力してください。)

  3. フロッピーディスクを挿入します。

    フロッピーディスクが完全に挿入されたことを確認してください。

  4. フォーマットを実行します。

        $ fdformat -v -U [density-options convenience-options]

    -v

    フロッピーディスクが正しくフォーマットされたかどうかを確認する。 

    -U

    フロッピーディスクがマウントされている場合は、それを解除する。 

    density-options

    ドライブ密度が 1.44M バイトの場合、密度オプションは次のようになる。

     

    -d

    1.44M バイトで MS-DOS 用にフォーマットする。 

     

    -d -D

    720K バイトで MS-DOS 用にフォーマットする。 

     

    -t nec -M

    1.2M バイトで NEC-DOS 用にフォーマットする。 

     

     

    density-options のリストは、表 13-3 を参照。

    convenience-options

     

     

    -e

    フォーマットが終了すると、フロッピーディスクを取り出す。 

     

    -f

    フォーマットの前に確認を要求しない。 

     

    -b label

    フロッピーディスクに名前を付ける。名前は、8 文字以下にする必要がある。大文字小文字は区別されない。 

     

    -z

    fdformat コマンドのすべてのオプションを一覧表示するが、フロッピーディスクはフォーマットしない。


    注 -

    720K バイト (DD) のフロッピーディスクを、1.44M バイト用にフォーマットしようとした場合、fdformat は、-v オプションが指定されないかぎり、処理を中止しない。-v オプションを使用すると、fdformat は、フロッピーディスクをフォーマットするが、検査でエラーが検出されて、次のメッセージによって通知される。fdformat: check diskette density, I/O error


    fdformat コマンドは、確認メッセージを表示して、実行されるフォーマットのタイプを示します。

        Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted
    
        Press return to start formatting floppy.
  5. 次の表からいずれかのオプションを選択します。

    目的 

    使用するキー 

    フォーマットのタイプの確認 

    Return キー (前の手順で -f オプションを使用していない場合。使用した場合は、確認は不要。)

    フォーマットの取り消し 

    Ctrl-c キー 

    フォーマットの進行中は、ドットが連続して表示されます。検査の進行中は、ドットの後に V が連続して表示されます。表示が停止すると、フォーマットは完了し、DOS システム上でフロッピーディスクが使用できるようになります。

  6. フロッピーディスクが挿入されたことをボリューム管理に通知するために、-i オプションを指定して volrmmount コマンドを呼び出します。

        $ volrmmount -i floppy0
    

    ボリューム管理は、フロッピーディスクを /floppy/floppy0 の下にマウントします。

例 - DOS 用にフロッピーディスクをフォーマットする

次の例は、1.44 M バイトで MS-DOS 用にフロッピーディスクをフォーマットして、そのフロッピーディスクに myfiles という名前を付けています。

$ fdformat -v -U -b myfiles
Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted
Press return to start formatting floppy. [ Return キー ]
......................................................
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