最初の説明にあるように、SPARC システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、SPARC システムでしか使用できません。また、x86 システムでフォーマットされた UFS フロッピーディスクは、Solaris を実行する x86 システムでしか使用できません。
フロッピーディスクをフォーマットすると、既存の内容はすべて消去されます。
ファイルマネージャは、フォーマットされていないフロッピーディスクを挿入すると、フォーマット用ウィンドウを自動的に表示します。ただし、以下で説明するフォーマット方法が、ファイルマネージャによるフォーマットよりも確実です。このウィンドウが表示されないようにするには、ファイルマネージャを終了してください。ファイルマネージャを開いておきたい場合は、フォーマットウィンドウが表示されたときに、それを終了してください。
フロッピーディスクが書き込み可能になっていることを確認します。
3.5 インチと 5.25 インチのどちらのフロッピーディスクでも、書き込み保護は、左下または右下の角にある小さなタブによって設定されます。タブの背後に四角い穴が見える場合、フロッピーディスクは書き込み保護になっています。この穴がタブによって覆われている場合、フロッピーディスクは書き込み可能です。(フロッピーディスクを取り出して調べる必要がある場合は、eject floppy とシェルに入力してください。)
フロッピーディスクを挿入します。
フロッピーディスクが完全に挿入されたことを確認してください。
$ fdformat -v -U [density-options convenience-options]
-v |
フロッピーディスクが正しくフォーマットされたかどうかを確認する。 |
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-U |
フロッピーディスクがマウントされている場合は、それを解除する。 |
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density-options |
ドライブ密度が 1.44M バイトの場合、密度オプションは次のようになる。 |
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- なし - |
1.44M バイトにフォーマットする。 |
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-D |
720K バイトにフォーマットする。 |
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density-options のリストは、表 13-3 を参照。 |
convenience-options |
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-e |
フォーマットが終了すると、フロッピーディスクを取り出す。 |
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-f |
フォーマットの前に確認を要求しない。 |
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-b label |
フロッピーディスクに名前を付ける。名前は、8 文字以下にする必要がある。大文字小文字は区別されない。 |
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-z |
fdformat コマンドのすべてのオプションを一覧表示するが、フロッピーディスクはフォーマットしない。 |
720K バイト (DD) のフロッピーディスクを、1.44M バイト用にフォーマットしようとした場合、fdformat は、-v オプションが指定されないかぎり、処理を中止しない。-v オプションを使用すると、fdformat は、フロッピーディスクをフォーマットするが、検査でエラーが検出されて、次のメッセージによって通知される。fdformat: check diskette density, I/O error
fdformat コマンドは -f オプションを使用していなければ、確認メッセージを表示して実行されるフォーマットのタイプを示します。
Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy.
次の表からいずれかのオプションを選択します。
目的 |
使用するキー |
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フォーマットのタイプの確認 |
Return キー (前の手順で -f オプションを使用していない場合。使用した場合は、確認は不要。) |
フォーマットの取り消し |
Ctrl-c キー |
フォーマットの進行中は、ドットが連続して表示されます。検査の進行中は、ドットの後に V が連続して表示されます。表示が停止すると、フォーマットは完了です。
これでフロッピーディスクを、tar や cpio などの raw データ操作に使用することができます。
次に、UFS フォーマットのいくつかの例を示します。最初の例では、1.44M バイトのフロッピーディスクを 1.44M バイトドライブでフォーマットしています。
$ fdformat -v -U Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy. [ Return キー ] ....................................................... vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
次の例では、同じジョブを実行していますが、フロッピーディスクに myfiles という名前を割り当てています。
$ fdformat -v -U -b myfiles Formatting 1.44 M in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy. [ Return キー ] ....................................................... vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
次の例では、720K バイトフロッピーディスクを、1.44M バイトドライブでフォーマットして、それに myfiles という名前を付けています。
$ fdformat -v -U -D -b myfiles Formatting 720 KB in /vol/dev/rdiskette0/unformatted Press return to start formatting floppy. [ Return キー ] ....................................................... vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv