Service Registry 3.1 管理ガイド

第 1 章 Service Registry の設定およびセットアップ

この章では、Service Registry のインストール後の設定方法およびその他の管理作業の実行方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

Service Registry の設定

レジストリのデフォルトのプロパティー設定を使って Service Registry のインストール後の設定を実行する方法については、『Sun Java Enterprise System 5 インストールガイド (UNIX 版)』を参照してください。カスタムプロパティー設定を使用するには、設定を実行する前に、ファイル ServiceRegistry-base/install/install.properties または ServiceRegistry-base/install/install.properties.template のコピーを作成して編集します。

レジストリを設定するには、root としてログインしても、スーパーユーザーになっても、root 以外のユーザーとしてログインしてもかまいません。

セキュリティーの観点から、root 以外のユーザーとしてレジストリを設定することをお勧めします。手順については、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」を参照してください。

ServiceRegistry-base の場所は、Solaris OS では /opt/SUNWsrvc-registry、Linux および HP-UX システムでは /opt/sun/srvc-registry です。


注 –

Service Registry を設定する前に、Sun Java System Application Server (「Application Server 」) をインストールおよび設定しておく必要があります。Service Registry の設定プロセスは、レジストリを Application Server ドメイン内にインストールします。

Application Server はデフォルトの場所にインストールすることをお勧めします。Application Server をデフォルト以外の場所にインストールした場合には、Service Registry を設定する前に 「非デフォルト Service Registry インストールに対する Application Server の設定」の手順に従ってください。


install.properties ファイルには、一連の変更可能なプロパティー設定が含まれています。表 1–1 に記載されたプロパティーは、設定プロセスによって使用されるものです。各プロパティー名には、接頭辞 registry.install. (末尾はピリオド) が付加されます。これらのプロパティーのいくつかは、レジストリ用に作成された Application Server ドメインにデフォルト以外のポートを設定します。その他の設定プロパティーについては、このマニュアルの別の部分で説明します。

Service Registry の複数のインスタンスを、root ユーザーまたは root 以外のユーザーとして設定できます。その場合は、registry.install.dataHome プロパティーがレジストリインスタンスごとに一意になるように変更してください。サーバー上で同時に複数のインスタンスを実行できるようにするには、インスタンスごとに一意となるように 8 つのポートプロパティーをさらに変更してください。複数の root 以外のインスタンスのために、インスタンスごとに一意になるように registry.install.CACertDir の値を変更してもかまいません。

表 1–1 Service Registry 設定プロパティー

プロパティー名 

説明 

デフォルトのプロパティー値 

DomainName

Application Server ドメイン名 

registry

ServerInstanceHost

Service Registry にアクセス可能なデフォルトのホスト名 

localhost

ServerInstancePort

Service Registry Application Server HTTP ポート 

6480

ServerInstanceSecurePort

Service Registry Application Server HTTPS ポート 

6443

ServerJMSPort

Service Registry Application Server Message Queue ポート 

6484

ServerIIOPPort

Service Registry Application Server IIOP ポート 

6485

ServerIIOPSecurePort

Service Registry Application Server IIOP セキュアポート 

6486

ServerIIOPMutualAuthPort

Service Registry Application Server IIOP 相互認証ポート 

6487

AdministrationJMXPort

Service Registry Application Server JMX ポート 

6488

AdministrationPort

Service Registry Application Server 管理サーバーポート 

6489

AdministratorUserID

Application Server 管理サーバーへのアクセス時に使用するユーザー名 

admin

AdministratorPassword

Application Server 管理サーバーへのアクセス時に使用するパスワード 

root として設定する場合、12345678

root 以外のユーザーとして設定する場合、なし 

ApplicationServerKeystorePassword

Application Server キーストアへのアクセス時に使用するパスワード 

root として設定する場合、12345678

root 以外のユーザーとして設定する場合、なし 

RegistryServerKeystorePassword

Service Registry キーストアへのアクセス時に使用するパスワード 

root として設定する場合、12345678

root 以外のユーザーとして設定する場合、なし 

clientDatabase

Service Registry データベースが、組み込まれた状態で実行するか、ネットワークサーバーモードで実行するかを決定します (ネットワークサーバーモードの場合は true)

false

RequireDatabaseAuthentication

Service Registry データベースへのアクセスにユーザー認証を要求するかどうかを決定します 

false

DatabaseUserID

ユーザー認証が必要な場合、Service Registry データベースへのアクセスに使用するユーザー ID 

APP

DatabasePassword

ユーザー認証が必要な場合、Service Registry データベースへのアクセスに使用するパスワード 

root として設定する場合、app123

root 以外のユーザーとして設定する場合、なし 

backupDir

Service Registry のバックアップに使用されるディレクトリ。通常はコメントアウトされています。別の場所を指定するには、コメントを削除します。 

root として設定する場合、RegistryDomain-base/3.0/backup

root 以外のユーザーとして設定する場合、$HOME/srvc-registry/3.0/backup

dataHome

Service Registry データが格納されるディレクトリ 

root として設定する場合、RegistryDomain-base

root 以外のユーザーとして設定する場合、$HOME/srvc-registry

CACertDir

Application Server ドメインが信頼すべき追加の証明書を格納するディレクトリ 

root として設定する場合、ServiceRegistry-base/install/cacerts

root 以外のユーザーとして設定する場合、$HOME/srvc-registry/cacerts

Procedureインストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する

始める前に

次に示す手順は、root としてログインするか、スーパーユーザーになることを前提とします。

  1. ディレクトリ ServiceRegistry-base/install に移動します。

  2. ファイル install.properties をセキュリティー保護された場所にコピーします。

    次のようなコマンドを使用します。


    cp install.properties $HOME/hidden_dir/sr.properties
    
  3. プロパティーファイルのアクセス権を書き込み可能に変更します。

    次のようなコマンドを使用します。


    chmod 600 $HOME/hidden_dir/sr.properties
    
  4. ファイル内の変更可能なプロパティーを編集します。

    たとえば、すべてのパスワードをデフォルト値から変更することをお勧めします。

  5. アクセス権を元の読み取り専用の値に戻します。

    次のようなコマンドを使用します。


    chmod 400 $HOME/hidden_dir/sr.properties
    
  6. ServiceRegistry-base/install ディレクトリで、変更した install.properties ファイルの場所を指定して次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    次のようなコマンドを使用します。

    Ant-base /ant -f build-install.xml -Dinstall.properties=$HOME/hidden_dir/sr.properties configure

    ant コマンドが動作するには、JAVA_HOME 環境変数が設定されている必要があります。通常はこの変数を次の値に設定します。

    /usr/jdk/entsys-j2se

    レジストリ設定プロセスは、RegistryDomain-base/domains/${registry.install.DomainName} に Application Server ドメインを作成します。デフォルトのドメイン名は、registry です。その後、設定プロセスは、そのドメインを起動し、レジストリを配備したあと、その実行中のドメインをそのまま起動しておきます。

    レジストリ設定プロセスは、レジストリデータベースとサーバーキーストアをディレクトリ RegistryDomain-base/3.0 内にインストールします。このディレクトリはレジストリをアンインストールしても削除されませんが、これは、そのデータベースを将来のリリースにおいても使用できるよう保護するためです。このディレクトリを削除するかどうかや、削除する場合のタイミングは、管理者によって制御されます。

    RegistryDomain-base の場所は、Solaris OS では /var/opt/SUNWsrvc-registry、Linux および HP-UX システムでは /var/opt/sun/srvc-registry です。

    レジストリ設定プロセスによって ServiceRegistry-base/install/cacerts という名前のディレクトリが作成され、Application Server ドメインが信頼すべき追加の証明書が格納されます。

  7. ant configure コマンドの出力にエラーが含まれていないか確認します。

    エラーが存在しない場合には、Web コンソールまたは管理ツールを使い始めることができます。

Procedureインストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する

始める前に

これらの手順は、root ではなく通常のユーザーとしてログインしていて、さらに別のユーザーが root としてログインして Service Registry をインストール済みの場合を前提とします。

  1. ディレクトリ ServiceRegistry-base/install に移動します。

  2. ファイル install.properties.template をホームディレクトリ内の場所にコピーし、名前を変更します。

    次のようなコマンドを使用します。


    cp install.properties.template $HOME/sr.properties
    
  3. テキストエディタでそのファイルのコピーを開き、変更可能なプロパティーを必要に応じて編集します。

    次のプロパティーにパスワード値を指定してください。これらは、テンプレートファイルでは空の状態です。

    registry.install.AdministratorPassword=
    registry.install.ApplicationServerKeystorePassword=
    registry.install.RegistryServerKeystorePassword=
  4. ほかのユーザーが読み取れないようにファイルのアクセス権を変更します。

    次のようなコマンドを使用します。


    chmod 400 $HOME/sr.properties
    
  5. ServiceRegistry-base/install ディレクトリで、変更したファイルの場所を指定して次のようなコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml -Dinstall.properties=$HOME/sr.properties configure

    同様のコマンドを使用して、たその他の設定ターゲットを必要に応じ実行します。

    レジストリ設定プロセスは、$HOME/srvc-registry/domains/${registry.install.DomainName} に Application Server ドメインを作成します。デフォルトのドメイン名は、registry です。

    レジストリ設定プロセスは、レジストリデータベースとサーバーキーストアをディレクトリ $HOME/srvc-registry/3.0 内にインストールします。

    レジストリ設定プロセスによって $HOME/srvc-registry/cacerts という名前のディレクトリをされ、Application Server ドメインが信頼すべき追加の証明書が格納されます。

  6. ant configure コマンドの出力にエラーが含まれていないか確認します。

    エラーが存在しない場合には、Web コンソールまたは管理ツールを使い始めることができます。

Service Registry 用 Application Server ドメインの管理

Service Registry の設定プロセスはデフォルトで、registry という名前の Application Server ドメインを作成し、そこに Service Registry Web アプリケーションを配備します。このドメインは、RegistryDomain-base/domains/registry ディレクトリ内に存在します。

この場所は、Application Server ドメインのデフォルトの場所である、/var/opt/SUNWappserver/domains (Solaris OS)、/var/opt/sun/appserver/domains (Linux および HP-UX システム) とは異なります。


注 –

registry ドメインでは Service Registry 以外のアプリケーションを実行しないことをお勧めします。


registry ドメインを管理するには、Application Server 管理コンソール (「管理コンソール」) を使用できます。管理コンソールを使えば、ドメインの起動と停止、サーバーログの表示など、各種の管理作業を行えます。詳細については、「Application Server 管理コンソールを使用する」を参照してください。

また、サーバーログを直接確認することもできます。このログはファイル RegistryDomain-base/domains/registry/logs/server.log に格納されています。

管理コンソールのほかに、asadmin コマンドを使って registry ドメインを管理することも可能です。ただし、このドメインはデフォルトの場所に存在しないため、--domaindir オプションをサポートする asadmin コマンドを使用する際には、そのオプションを指定する必要があります。--domaindir オプションの引数は RegistryDomain-base/domains です。

asadmin コマンドの --passwordfile オプションを使う場合、レジストリドメインの管理者パスワードのファイルとコピーが必要です。このようなファイルを作成するには、build-install.xml ファイルの generate.password.file ターゲットを使用します。ファイルは RegistryDomain-base/3.0/data/security/pw.txt です。

registry ドメインでは、デフォルトの Application Server ドメインである domain1 との間で衝突が発生しないように、一連の非デフォルトポートが使用されます。これらの Service Registry ポート値は、IANA (Internet Assigned Numbers Authority) に登録されます。表 1–2 に、それらのポートの一覧と説明を示します。詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』「Application Server のポート」を参照してください。

表 1–2 Service Registry ドメインのデフォルトのポート

ポート値 

説明 

6480 

HTTP ポート 

6443 

HTTPS over SSL 

6484 

Message Queue ポート 

6485 

IIOP ポート 

6486 

IIOP SSL ポート 

6487 

IIOP 相互認証ポート 

6488 

JMX ポート 

6489 

Application Server ドメイン管理ポート 

ProcedureApplication Server 管理コンソールを使用する

  1. Web ブラウザで URL https://hostname:6489/ にアクセスします。

    hostname は、Application Server と Service Registry が動作しているシステムです。

  2. 提供された証明書を受け入れます。

    ログインページが表示されます。

  3. ログインページの「ユーザー名」フィールドに「admin」と入力します。

    レジストリの設定時に registry.install.AdministratorUserID プロパティーのデフォルト値を変更した場合は、そのときに指定した値を入力します。

  4. 「パスワード」フィールドに Application Server 管理者パスワードを入力します。レジストリ設定時に registry.install.AdministratorPassword プロパティーに指定した値を使用します。デフォルトは 12345678 です。

  5. 「ログイン」をクリックします。

参照

管理コンソールの使用方法の詳細については、管理コンソールのオンラインヘルプまたは『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』を参照してください。

Service Registry ロギングレベルの変更

Service Registry のロギングレベルを変更するには、管理コンソールのオンラインヘルプの手順に従います。「追加プロパティー」領域で指定するプロパティーは org.freebxml.omar です。

特定の Service Registry サブコンポーネントのロギングを変更するには、次のファイルを参照してください: RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes/log4j.properties 。このファイルに記載されているサブコンポーネントであればいずれも指定可能です。文字列 log4j.logger を含めないでください。たとえば、org.freebxml.omar.server と指定することで、サーバー呼び出しのログをとれます。

Procedureレジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する

レジストリの設定プロセスは、レジストリの配備先となる Application Server ドメインを起動します。特定の管理作業を実行し終わったら、そのドメインを停止および再起動する必要があります。そうした作業の例としては、「レジストリドメイン用の Java 仮想マシン (JVM) の設定」および 「管理者の作成」が挙げられます。

ドメインを再起動する必要がある場合には、管理コンソールからユーザーにその旨が通知されます。管理コンソールを使えばその作業を実行できます。asadmin コマンドを使用している場合には、Ant タスクを使ってドメインを停止および起動できます。

  1. Service Registry インストールディレクトリに移動します。

    cd ServiceRegistry-base/install

  2. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml -Dinstall.properties= props-file appserver.domain.bounce

    ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。

    appserver.domain.bounce のターゲットがドメインを停止し、そのあと再起動します。

    build-install.xml ファイルには、レジストリ用ドメインの停止と起動を別個に行うための Ant ターゲットも含まれています。このドメインを停止するには、Ant ターゲット appserver.domain.stop を使用します。このドメインを起動するには、Ant ターゲット appserver.domain.start を使用します。

Procedureレジストリ用ドメイン内の信頼できる証明書にルート証明書を追加する

この作業を行うと、Application Server registry ドメイン内の信頼できる証明書リストが拡張されます。

この作業は、ユーザーがサードパーティーの証明書を使用し、そのサードパーティーのルート認証局 (CA) の証明書が Application Server の truststore 内にまだ存在しない場合にのみ実行します。レジストリで発行された証明書のみを使用する場合は、この作業を実行しないでください。

必要となる CA の証明書がすでに使用可能であるかどうかを確認するには、次のように build-install.xml filelist.cacerts ターゲットを使用できます。

Ant-base/ant -f build-install.xml -Dinstall.properties=props-file list.cacerts

ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。

  1. サポートするルート証明書をダウンロードします。

    ルート証明書を提供するサイトを次に示します。

  2. 必要に応じて、unzip コマンドを使ってダウンロードしたアーカイブから .cer ファイルを取り出します。


    注 –

    ファイルによっては、サフィックスが .der になっています。


  3. .cer ファイルを、install.properties ファイルのコピーで registry.install.CACertDir プロパティーに指定されたディレクトリへコピーします。

    通常、この値は、root として設定した場合は ServiceRegistry-base/install/cacerts で、root 以外のユーザーとして設定した場合は $HOME/srvc-registry/cacerts です。

  4. ディレクトリ ServiceRegistry-base/install に移動します。

  5. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml -Dinstall.properties= props-file install.cacerts

    このコマンドは、registry.install.CACertDir プロパティーで指定されたディレクトリ内で見つかったすべての証明書を、Application Server ドメインの truststore 内にインストールします。

    ここでも、list.cacerts ターゲットを使えば、証明書が正しくインストールされたか確認できます。

  6. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

非デフォルト Service Registry インストールに対する Application Server の設定

Application Server のデフォルトのインストール場所は、Solaris OS の場合は /opt/SUNWappserver/appserver 、Linux および HP-UX システムの場合は /opt/sun/appserver です。Application Server を別の場所にインストールした場合、Service Registry を設定する前に install.properties のコピーを編集してください。

Procedureinstall.properties ファイルのコピーを編集する

  1. ディレクトリ ServiceRegistry-base/install に移動します。

  2. ファイル install.properties をセキュリティー保護された場所にコピーし、名前を変更します。

    次のようなコマンドを使用します。


    cp install.properties $HOME/hidden_dir/sr.properties
    
  3. プロパティーファイルのアクセス権を変更して書き込み可能にします。

    次のようなコマンドを使用します。


    chmod 600 $HOME/hidden_dir/sr.properties
    
  4. テキストエディタでファイルを開きます。

  5. プロパティー appserver.root.dir のコメントアウトされた定義を見つけます。

  6. コメント文字 (#) を削除し、そのプロパティー定義を Application Server の実際の場所で置き換えます。

  7. ファイルを保存して閉じます。

次の手順

続いて、「Service Registry の設定」の手順に従います。

レジストリドメイン用の Java 仮想マシン (JVM) の設定

Service Registry が正しく動作するには、次の条件が必要です。

任意のレジストリオブジェクト内に格納できる ExternalLink オブジェクトは、そのレジストリオブジェクトに関連付けられた外部 URL を指定します。任意の Service オブジェクト内に格納できる ServiceBinding も、外部 URL を指すことが可能です。ユーザーが ExternalLink および ServiceBinding オブジェクトを作成するためには、Service Registry が URL の妥当性検査を行える必要があり、それには外部の Web サイトへのアクセスが必要です。レジストリがファイアウォールの背後に配備されている場合には、こうしたアクセスを可能にするプロキシを設定する必要があります。

プロキシ設定を行うには、Service Registry が配備されている Application Server ドメインの Java 仮想マシン (JVM) オプションとして、Web プロキシのホストとポートを指定する必要があります。

また、レジストリでメモリー不足となる可能性もあります。この問題の発生を防ぐには、レジストリ用の Application Server ドメインで使用可能なメモリーを増やすように JVM オプションを設定します。

レジストリ用の JVM オプションを設定するには、次の手順に従います。

Procedureレジストリドメイン用の JVM オプションを設定する

  1. 「Application Server 管理コンソールを使用する」の説明に従って Application Server 管理コンソールにログインします。

  2. 「設定」ノードを開きます。

  3. サーバーノード server-config (Admin Config) を開きます。

  4. 「JVM 設定」をクリックします。

  5. 「JVM オプション」タブをクリックします。

  6. 「JVM オプションを追加」をクリックします。

  7. テキストフィールドに次のように入力します (すべてを 1 行で入力)。


    -Dhttp.proxyHost=hostname.domainname -Dhttp.proxyPort=8080 -Dhttp.nonProxyHosts=localhost
    

    ポートの値は通常 8080 ですが、実際の値がこれとは異なっている場合には、その正しい値を指定します。

  8. 「JVM オプションを追加」を再度クリックします。

  9. テキストフィールドに次のように入力します (すべてを 1 行で入力)。


    -XX:MaxPermSize=128m
    
  10. 「保存」をクリックします。

  11. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

管理者の作成

Service Registry 管理ツールで行う作業の中には、管理者として登録されているユーザーのみが行えるものもあります。さらに、管理者は、ほかのユーザーが送信したオブジェクトに対するライフサイクル変更 (承認など) の実施を要求されることもあります。

また、管理者は、デフォルトのアクセス制御ポリシー (ACP) も変更できます。ただし、ACP の記述は現時点では手動による処理であり、OASIS の XACML (eXtensible Access Control Markup Language) の知識が必要になります。詳細については、『ebXML RIM 3.0』の第 9 章「Access Control Information Model」、特に 9.7.6 節から 9.7.8 節にかけてのサンプルを参照してください。ebXML RIM 3.0 仕様を入手する方法については、「お読みになる前に」を参照してください。

Procedure管理者を作成する

自分自身を管理者として登録するには、次の手順に従います。

  1. 『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド (2006Q4)』「ユーザーアカウントの作成」の説明に従ってユーザー登録を行うか、add userの説明に従って管理ツールの add user を使って自分自身をユーザーとして追加します。

  2. 登録に Web コンソールを使用した場合は、次のように User オブジェクトの一意の識別子を取得します。

    1. Web コンソールを使って、User に設定したオブジェクト型で基本クエリーを実行します。

    2. 「詳細」リンクをクリックして、レジストリによって作成された User オブジェクトを表示します。

    3. 「一意の識別子」フィールドの値を記録するか、コピーしてファイルにペーストします。

    add user コマンドを使用した場合は、users コマンドを使ってユーザーのリストを取得してから、自分のユーザー名の識別子の値をコピーします。

  3. ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。

  4. ファイル omar.properties をテキストエディタで開きます。

  5. プロパティー omar.security.authorization.registryAdministrators の定義を見つけます。

  6. そのプロパティー定義を編集し、縦棒 (|) と手順 2 でコピーした一意の識別子の文字列を追加します。

    プロパティー定義はすべて 1 行で入力する必要があります。また、定義内に空白が含まれていてはいけません。編集後のプロパティー定義は、次のようになります (すべて1 行に入る)。

    omar.security.authorization.registryAdministrators=
    urn:freebxml:registry:predefinedusers:registryoperator|
    urn:uuid:77f5c196-79de-4286-8483-8d80def3583b
  7. omar.properties ファイルを保存して閉じます。

  8. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

次の手順

別の管理者を追加する場合、omar.properties ファイルを編集する必要はありません。管理ツールまたは Web コンソールのいずれかを使ってユーザーを追加でき、Web コンソールを使ってそれらのユーザーを管理者として分類できます。

ユーザー登録を実行できるユーザーの指定

デフォルトでは、Service Registry URL にアクセスできるユーザーであれば誰でもユーザー登録ウィザードを使ってユーザー登録を実行できます。登録されたユーザーは誰でもコンテンツをレジストリに発行できます。

ファイル omar.properties 内でプロパティー omar.security.selfRegistration.acl を定義すれば、指定されたユーザーのみがユーザー登録を実行できるようにこの機能を制限できます。

このタスクの完了後は、ウィザードを使って登録を行えるユーザーだけが、プロパティーの定義によって指定された名と姓を持つようになります。それ以外のユーザーが登録を行おうとして、ユーザー登録ウィザードの手順 3 で「ユーザー認証の詳細」フォームに情報を入力してから「次へ」ボタンをクリックすると、エラーメッセージが表示されます。エラーメッセージの内容は「ユーザー登録に失敗しました。」です。このメッセージの次には UserNotFoundException を報告する行が表示されます。

omar.security.selfRegistration.acl プロパティーが omar.properties に存在しない場合、あるいは空の文字列として定義されている場合は、登録されている任意のユーザーはコンテンツをレジストリに発行できます。

Procedureユーザー登録を制限する

  1. ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。

  2. ファイル omar.properties をテキストエディタで開きます。

  3. 次のプロパティーの定義を追加します。

    omar.security.selfRegistration.acl

    このプロパティー定義はファイル内のどこにでも追加できます。プロパティー定義の論理的な位置は、接頭辞 omar.security を持つその他のプロパティーが定義されている領域内です。

    次に示す例のように、ユーザー登録の実行を承認されているユーザーの名と姓をコンマで区切ったリストとして、プロパティー値を定義します。

    omar.security.selfRegistration.acl=Vijay Patel, Jane Doe,
  4. omar.properties ファイルを保存して閉じます。

  5. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

レジストリオブジェクトのバージョン管理の有効化

デフォルトでは、レジストリオブジェクトのバージョン管理は無効になっています。バージョン管理を有効にすると、オブジェクトのいずれかの属性が変更されるたびに、オブジェクトの新しいバージョンが作成されます。バージョン管理の有効化は管理者のタスクです。

Procedureレジストリオブジェクトのバージョン管理を有効にする

  1. ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。

  2. ファイル omar.properties をテキストエディタで開きます。

  3. プロパティー omar.server.lcm.VersionManager.versionableClassList の定義を見つけます。

    デフォルトでは、このプロパティーには値が設定されていません。

    omar.server.lcm.VersionManager.versionableClassList=
  4. オブジェクトの変更時にレジストリによって新しいバージョンを作成する任意のオブジェクトを指定します。複数のオブジェクトは縦棒 (|) で区切ります。

    次に例を示します。

    omar.server.lcm.VersionManager.versionableClassList=Service|Organization

    例として、ファイル内のプロパティー設定のコメントにされたコピーを使用します。

  5. omar.properties ファイルを保存して閉じます。

  6. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

WSDL Cataloger の無効化

デフォルトでは、WSDL ファイルが ExtrinsicObject オブジェクトとしてレジストリに発行されると、レジストリは ebXML Registry Profile for Web Services によって定義されている機能を使用して、オブジェクトのメタデータを作成します。この機能は無効にできます。

ProcedureWSDL Cataloger を無効にする

  1. ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。

  2. ファイル omar.properties をテキストエディタで開きます。

  3. プロパティー omar.server.cms.classMap.urn\:oasis\:names\:tc\:ebxml-regrep\:profiles\:ws\:wsdl\:cataloging\:Service\:default の定義を見つけます。

  4. 定義の前にコメント文字 ( #) を挿入して、このプロパティー定義をコメントアウトします。

  5. omar.properties ファイルを保存して閉じます。

  6. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

Web コンソールの設定

管理者は、設定ファイルを編集することにより、Web コンソールの表示方法の一部をカスタマイズできます。

ここでは次の作業について説明します。

Web コンソールの使用の詳細については、『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド (2006Q4)』を参照してください。

定義済みクエリーの追加

Service Registry には定義済みクエリーがいくつか含まれていますが、これらは、Web コンソール上の「検索」フォームの「定義済みクエリーを選択」ドロップダウンリスト内に表示されます。管理者として、対象レジストリインストールに固有の新しいクエリーを、そのドロップダウンリストに追加できます。

Procedure定義済みクエリーを追加する

  1. Web コンソールを使って AdhocQuery オブジェクトをレジストリに発行します。

    クエリーに指定する名前と説明は、定義済みクエリーのドロップダウンリストに表示されます。次のように、クエリーの SQL 文では、ユーザーが入力するデータを対になった一重引用符で囲んで、プレースホルダを指定します。

    select * from registryobject where id = ''$lid''
  2. AdhocQuery オブジェクトの一意の識別子と SQL 文内の任意のプレースホルダの一意の識別子を記録するか、コピーしてファイルにペーストします。

  3. ディレクトリ RegistryDomain-base/3.0/jaxr-ebxml に移動します。

  4. テキストエディタでファイル registry-browser-config.xml を開きます。

    必要に応じて変更をバックアウトできるように元のファイルのコピーを作成します。

  5. 次の形式のエントリを registry-browser-config.xml ファイルに追加します。SQL 文内の各プレースホルダに対応する Parameter 要素を指定します。

    <Query>
      <AdhocQueryRef id="unique-identifier"/>
      <Parameter parameterName="$placeholder-name" datatype="string">
        <rim:Name>
          <rim:LocalizedString xml:lang="en" charset="UTF-8" 
            value="parameter-name-in-en-locale"/>
          <rim:LocalizedString xml:lang="fr" charset="UTF-8" 
            value="parameter-name-in-fr-locale"/>
        </rim:Name>
        <rim:Description>
          <rim:LocalizedString xml:lang="en" charset="UTF-8" 
            value="parameter-description-in-en-locale"/>
          <rim:LocalizedString xml:lang="fr" charset="UTF-8" 
            value="parameter-description-in-fr-locale"/>
        </rim:Description>
      </Parameter>
      ...
    </Query>

    unique-identifierAdhocQuery オブジェクトの一意の識別子です。

    各パラメータの parameterName 属性は、クエリーの SQL 文内のプレースホルダから取り込んでください。

    datatype 属性には、次のいずれかの値を指定できます。

    • string: パラメータが検索フォーム内でテキストフィールドとして表示されます。

    • taxonomyElement: パラメータが検索フォーム内でドロップダウンリストとして表示されます。taxonomyElement データ型を指定すると、Name 要素および Description 要素のあとに次のような SlotList 要素が追加されます。

      <rim:SlotList>
        <rim:Slot name="domain">
          <rim:ValueList>
            <rim:Value>
            classification-scheme-or-concept-id
            </rim:Value>
          </rim:ValueList>
        </rim:Slot>
      </rim:SlotList>

      classification-scheme-or-concept-id は、Concept (または Subconcept) をドロップダウンリストに表示する Classification Scheme または Concept の一意の識別子です。該当する Classification Scheme がレジストリにまだ存在しない場合は、発行してください。

      スロット名は「domain」にしてください。

    • boolean: パラメータが検索フォーム内でチェックボックスとして表示されます。

    datatypestring または boolean である場合は、defaultValue 属性を Parameter 要素に追加して、検索フォームに表示されるデフォルト値を指定することもできます。

    サポートするすべてのロケールのために、各パラメータの名前と説明に対してローカライズされた文字列値を指定します。検索フォーム内のパラメータのラベルには、現在のロケールの parameter-name が表示されます。

    registry-browser-config.xml ファイル内の既存エントリを参考として使用します。

  6. registry-browser-config.xml ファイルを保存して閉じます。

  7. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

デフォルトクエリーの変更

「定義済みクエリーを選択」ドロップダウンリストにデフォルトとして表示されるクエリーは、ユーザーが名前、説明、および分類でレジストリオブジェクトを検索できる基本クエリーです。

管理者は、このデフォルトを実際の環境に適したクエリーに変更できます。たとえば、「定義済みクエリーの追加」の手順に従って、デフォルトクエリーをレジストリに追加した新しい定義済みクエリーにすることもできます。この変更を行うには、設定ファイルのプロパティーを編集します。

Procedureデフォルトクエリーを変更する

  1. ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。

  2. ファイル jaxr-ebxml.properties をテキストエディタで開きます。

  3. プロパティー jaxr-ebxml.thin.defaultQueryPanel の定義を見つけます。デフォルトでは、このプロパティーは次のようにコメントアウトされています。

    #jaxr-ebxml.thin.defaultQueryPanel=
  4. コメント文字 (#) を削除します。

  5. 次の例のように、デフォルトにするクエリーの論理識別子を指定することにより、このプロパティーの値を設定します。

    jaxr-ebxml.thin.defaultQueryPanel=urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:query:MyQuery
  6. jaxr-ebxml.properties ファイルを保存して閉じます。

  7. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

Classification Scheme の非表示

Classification Scheme のツリー構造は、Web コンソールの次の領域に表示されます。

管理者は、Service Registry のユーザーが Classification Scheme を使用できないようにする場合に、そのClassification Scheme を非表示にできます。Classification Scheme を非表示にするには、設定ファイル内にプロパティーを定義します。

ProcedureClassification Scheme を非表示にする

  1. ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。

  2. ファイル jaxr-ebxml.properties をテキストエディタで開きます。

  3. 次の構文を使ってプロパティー jaxr-ebxml.registryBrowser.ConceptsTreeModel.hiddenSchemesList を設定します。プロパティー定義はすべて 1 行で入力してください。また、定義内に空白が含まれていてはいけません。

    jaxr-ebxml.registryBrowser.ConceptsTreeModel.hiddenSchemesList=
    class-scheme-id1|class-scheme-id2|...

    非表示にする各 Classification Scheme の論理識別子を指定します。複数の識別子を指定する場合は、次の例のように縦棒 (|) を使って識別子を区切ります。

    jaxr-ebxml.registryBrowser.ConceptsTreeModel.hiddenSchemesList=
    urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:classificationScheme:StatusType|
    urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:profile:ws:classificationScheme:BindingType
  4. jaxr-ebxml.properties ファイルを保存して閉じます。

  5. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

検索結果の表示の設定

デフォルトでは、Web コンソールには 1 つのクエリーに対して一度に 25 件の検索結果が表示されます。25 件を超える検索結果が返された場合、ユーザーは追加の検索結果ページを表示できます。管理者は、各ページに表示される検索結果の数を変更できます。

Web コンソールの検索結果領域には、デフォルトでは特定の列が表示されます。オブジェクトごとに、オブジェクトの型、名前、説明、バージョン、およびバージョンコメントが表示されます。一部のオブジェクト型には、デフォルト以外の表示が設定されています。たとえば、ServiceBinding オブジェクトでは、バージョン情報の代わりにエンドポイントが表示に含まれます。管理者は、選択したオブジェクト型についてデフォルト以外のデータを表示するように設定データを追加できます。

これらの作業を実行するには、設定ファイルを編集します。

Procedure検索結果の表示内の行数を設定する

  1. ディレクトリ RegistryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes に移動します。

  2. ファイル jaxr-ebxml.properties をテキストエディタで開きます。

  3. プロパティー omar.client.thinbrowser.numSearchResults の定義を見つけます。

    omar.client.thinbrowser.numSearchResults=25
  4. 値「25」を希望する値に変更します。

  5. jaxr-ebxml.properties ファイルを保存して閉じます。

  6. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

Procedure検索結果領域の列を設定する

オブジェクト型に「検索結果」領域の列を設定できます。列にはオブジェクトの属性が表示されます。

  1. ディレクトリ RegistryDomain-base/3.0/jaxr-ebxml に移動します。

  2. テキストエディタでファイル registry-browser-config.xml を開きます。

  3. エントリを registry-browser-config.xml ファイルに追加するか、既存のエントリを編集します。次の形式を使用します。

    この例では、Service オブジェクトについてデフォルト以外の表示を設定しています。

    <ObjectTypeConfig 
        className="org.freebxml.omar.client.xml.registry.infomodel.ServiceImpl" 
        id="urn:oasis:names:tc:ebxml-regrep:ObjectType:RegistryObject:Service">
      <SearchResultsConfig>
        <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" 
          columnHeader="Object Type" columnWidth="25" editable="false" 
          method="getObjectType"/>
        <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" 
          columnHeader="Name" columnWidth="25" editable="true" method="getName"/>
        <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" 
          columnHeader="Description" columnWidth="30" editable="true" 
          method="getDescription"/>
        <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" 
          columnHeader="Status" columnWidth="15" method="getStatusAsString"/>
        <SearchResultsColumn columnClass="java.lang.Object" 
          columnHeader="Version" columnWidth="5" method="getVersionName"/>
      </SearchResultsConfig>
    </ObjectTypeConfig>

    registry-browser-config.xml ファイルには、ObjectTypeConfig 要素のための構文が用意されています。ファイル内の既存の要素を例として使用します。これらの要素によって、レジストリオブジェクトについてのデフォルトの表示と、ExternalLink ExtrinsicObject、および ServiceBinding の各オブジェクトについてのデフォルト以外の表示が設定されます。

    設定可能な列の最大数は 30 です。

    SearchResultsColumn 要素については次のとおりです。

    • columnClass 属性の値は常に java.lang.Object です。

    • columnHeader 属性の値は、Web コンソールのリソースバンドルファイル内のメッセージへのキーです。これらのファイルは、ディレクトリ registryDomain-base/domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/classes/org/freebxml/omar/client/ui/thin/ に格納されています。たとえば、 columnHeader の値に Object Type と入力すると、Web コンソールのバッキング Bean は WebResourceBundle クラスを使ってそのキーを持つメッセージを検索します。WebResourceBundle は、メッセージを見つけられない場合、キーを小文字に変換して再度検索します。それでも見つからない場合は、メッセージの値を "???"+key+"???" に設定し、リソースバンドルエントリが見つからないという警告メッセージをログにとります。このため、新しくローカライズされた columnHeader 値を追加するには、このディレクトリに格納されている ResourceBundle ファイルに新しいメッセージキーを入力してください。

    • columnWidth 属性は、Web コンソールには使用されません。

    • editable 属性は、Web コンソールには使用されません。

    • ほとんどの場合、ebXML Registry Information Model Version 3.0 仕様のクラス属性から method 属性のメソッド名を推測できます (詳細については、「お読みになる前に」を参照)。getStatusAsString メソッドは、RegistryObjectImpl 実装クラスで見つけることができます。ただし、Service Registry の今回のリリースに API のマニュアルは付属しません。

    omar.client.xml.registry.infomodel クラス名ごとに ObjectTypeConfig 要素を複数設定することはできません。

  4. registry-browser-config.xml ファイルを保存して閉じます。

  5. 「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」の手順に従います。

  6. 再構成の結果を確認するため、Web コンソールの「検索」メニューまたは「探索」メニューを使って、変更した列を持つオブジェクトを表示します。

Service Registry の再インストール

Service Registry のアンインストールと再インストールを行う必要がある場合、再インストールを実行する前に次の作業を実行します。

Service Registry データベースを再インストールする必要がある場合 (データベースが破損した場合など) は、「Service Registry データベースを再インストールする」の手順に従います。データベースを再インストールする前にアンインストールする必要はありません。

Procedureレジストリ用 Application Server ドメインを停止および削除する

  1. ディレクトリ ServiceRegistry-base/install に移動します。

  2. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file appserver.domain.delete

    ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。

    このターゲットは、ドメインを停止したあと、ドメインを削除します。

ProcedureService Registry データベースを再インストールする

このタスクでは、登録済みユーザーを含む既存のデータベースコンテンツが削除され、デフォルトのデータベースが再作成されます。

  1. ディレクトリ ServiceRegistry-base/install に移動します。

  2. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file install.db

  3. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file appserver.domain.stop export.registryOperatorCert install.cacerts appserver.domain.start

Java DB データベースの管理

このレジストリは、Java DB データベースを使用します。Java DB は、Apache Software Foundation のオープンソースリレーショナルデータベースプロジェクトの商用リリースです。Apache プロジェクトでは Derby と呼ばれています。

デフォルトでは、このデータベースはディレクトリ RegistryDomain-base/3.0/data/registry/soar/ に格納されています。データベースのバックアップは、バックアップの日付を含んだサブディレクトリ名 (たとえば、20060419-004759) とともに、ディレクトリ RegistryDomain-base/3.0/backup/ に格納されています。

デフォルトでは、Java DB データベースは組み込みモードで実行されます。これは、Service Registry と同じ JVM で実行されることと、1 つのクライアント (Service Registry) のみから接続が可能であることを意味します。リモート接続はできません。Java DB が組み込みモードで実行される場合、データベースをバックアップできるのはデータベースの停止中のみです (オフラインバックアップ)。手順については、「データベースのオフラインバックアップを実行する」を参照してください。

レジストリドメインの実行中にデータベースをバックアップすることができる必要がある場合 (オンラインバックアップ)、Java DB データベースをネットワークサーバーモードで実行してください。その手順については、「組み込みモードからネットワークサーバーモードに切り替える」および 「データベースのオンラインバックアップを実行する」を参照してください。

ネットワークサーバーモードで実行される場合、Java DB は、よく知られているクライアント/サーバー構成で複数のクライアント接続を受け入れることができます。たとえば、Service Registry と SQL クライアントの両方が同時に Java DB と通信できます。 ネットワークサーバーモードで実行されるとき、Java DB は、デフォルト値が 1527 のデータベースポートを使用します。Service Registry などのクライアントは、このポートを使ってデータベースと通信します。

Java DB がネットワークサーバーモードで実行されている場合、Service Registry はネットワーククライアントモードで実行されます。

ネットワークサーバーモードで実行されるデータベースは、認証されたクライアントのみが使用できるようにパスワードで保護する必要があります。組み込みモードで実行する場合にも同様の方法でデータベースを保護できますが、そのような保護は必須ではありません。

デフォルトでは、ファイル ServiceRegistry-base /install/install.properties 内のプロパティーは、Java DB が組み込みモードで実行されるように設定されます。表 1–3 は、それらの設定を示しています。

表 1–3 Java DB のデフォルトのプロパティー設定

プロパティー設定 

説明 

registry.install.clientDatabase=false

組み込みモードを有効にします 

registry.install.RequireDatabaseAuthentication=false

データベース認証を必要としません 

registry.install.DatabaseUserID=APP

ユーザー ID を APP (使用されていない) に設定します

registry.install.DatabasePassword=app123

パスワードを app123 (使用されていない) に設定します

Java DB の詳細については、the Java DB web siteの Java DB に関するマニュアルを参照してください。

Procedureデータベース認証を要求する

デフォルトでは、データベース認証は必須ではありません。データベースを組み込みモードで実行しているときに認証を要求することは可能です。また、データベースをネットワークサーバーモードで実行中には認証を必須とする必要があります。

  1. Service Registry インストールディレクトリに移動します。

    cd ServiceRegistry-base/install

  2. テキストエディタで install.properties ファイルのコピーを開きます。

  3. registry.install.RequireDatabaseAuthentication プロパティーの設定を false から true に変更します。

  4. registry.install.DatabaseUserID プロパティーの設定を編集します。

    組み込みモードでは、この値は APP または空のいずれかです。

    registry.install.DatabaseUserID=APP
    registry.install.DatabaseUserID=

    ネットワークサーバーモードでは、この値を APP にしてください。

  5. registry.install.DatabasePassword プロパティーの設定を編集します。

    パスワードは 6 文字以上にしてください。デフォルト値は app123 です。

  6. ファイルを保存して閉じます。

  7. レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動します。そのためには、次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file appserver.domain.bounce

    ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。

Procedureデータベースのオフラインバックアップを実行する

データベースを組み込みモードで実行している場合は、オフラインバックアップを実行してください。

  1. Service Registry インストールディレクトリに移動します。

    cd ServiceRegistry-base/install

  2. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file appserver.domain.stop

    ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。

  3. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file backup.db

  4. 次のコマンドを実行してドメインを再起動します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties=props-file appserver.domain.start

Procedure組み込みモードからネットワークサーバーモードに切り替える

組み込みモード (デフォルト) からネットワークサーバーモードに切り替えるには、registry.install.clientDatabase プロパティーの設定を false から true に変更し、データベース認証を要求します。

このプロパティーを編集してから、データベースリソースを再作成し、Application Server を停止および再起動します。

  1. Service Registry インストールディレクトリに移動します。

    cd ServiceRegistry-base/install

  2. テキストエディタで install.properties ファイルのコピーを開きます。

  3. プロパティー registry.install.clientDatabase の設定を false から true に変更します。

  4. registry.install.RequireDatabaseAuthentication プロパティーの設定を false から true に変更します。

  5. 必要に応じて、registry.install.DatabaseUserID プロパティーの設定を編集します。

    ネットワークサーバーモードでは、この値を APP にしてください。

  6. registry.install.DatabasePassword プロパティーの設定を編集します。

    どのような長さでも有効です。デフォルト値は app123 です。

  7. ファイルを保存して閉じます。

  8. データベース接続プールとそれに関連付けられたリソースを再作成します。そのためには、次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file appserver.jdbcResource.update

    ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。

  9. レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動します。そのためには、次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file appserver.domain.bounce

  10. Java DB データベースを起動します。そのためには、次のコマンドを実行します。

    asadmin start-database --dbhome database-directory

    デフォルトでは、このコマンドによってデータベースとそのログファイルはカレントディレクトリに格納されます。--dbhome オプションを使用して、データベースの場所を指定します (通常、これは RegistryDomain-base /3.0/data/registry/soar)。

次の手順

データベースがネットワークサーバーモードで実行中の場合は、データベースのオンラインバックアップを実行できます。

あとで組み込みモードに戻す場合は同じ手順に従いますが、次の点が異なります。

Procedureデータベースのオンラインバックアップを実行する

  1. Service Registry インストールディレクトリに移動します。

    cd ServiceRegistry-base/install

  2. install.properties ファイルのコピー内のプロパティー registry.install.clientDatabase true に設定されていることを確認します。

  3. 次のコマンドを実行します (すべてを 1 行で入力)。

    Ant-base/ant -f build-install.xml Dinstall.properties= props-file backup.db

    ここで、props-file は、「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root として設定する」または 「インストール後の設定のあとでカスタムプロパティーを使って Service Registry を root 以外のユーザーとして設定する」で編集した install.properties ファイルのコピーのパス名です。