各接続サービスは、複数の接続をサポートするマルチスレッドです。これらの接続に必要なスレッドは、ブローカによって、サービスごとに個別のスレッドプールに保存されます。接続にスレッドが必要なときは、その接続をサポートするサービスのスレッドプールにスレッドが追加されます。
選択するスレッドモデルは、スレッドが 1 つの接続専用であるか、複数の接続で共有するかどうかを指定します。
専用モデルでは、ブローカへの接続ごとに受信メッセージ用と出力メッセージ用の 2 つのスレッドが必要です。これによって、サポート可能な接続数が制限されますが、パフォーマンスは向上します。
共有モデルでは、メッセージが送信または受信されると、接続が共有スレッドによって処理されます。接続ごとに専用スレッドが必要ないため、このモデルでは使用可能な接続数が増加しますが、それと引き換えに、スレッド管理に追加のオーバーヘッドが必要なため、パフォーマンスが低下します。
ブローカの imq.serviceName. threadpool_model プロパティーは、特定の接続サービスに 2 つのうちどちらのモデルを使用するかを指定します。このプロパティーは、dedicated または shared の文字列値のどちらかになります。プロパティーを明示的に設定しない場合は、デフォルトで dedicated が使用されます。
ブローカプロパティー imq.serviceName. min_threads および imq.serviceName. max_threads を設定して、サービスのスレッドプール内のスレッドの最小数と最大数を指定することもできます。使用可能なスレッド数が、指定された最小のしきい値より少なくなると、Message Queue は、再び最小値に達するまで、スレッドをシャットダウンして、スレッドを解放します。これによって、メモリーのリソースが節約されます。負荷が重い場合、スレッドの数がプールの最大数まで増加する可能性があります。最大数に達すると、スレッドが利用できるようになるまで、新しい接続は拒否されます。
共有スレッドモデルでは、ディストリビュータスレッドを使用して、スレッドをアクティブな接続に割り当てます。ブローカプロパティー imq.shared.connectionMonitor_limit は、1 つのディストリビュータスレッドで監視できる接続の最大数を指定します。このプロパティーの値を小さくするほど、接続にスレッドを割り当てる速度が向上します。imq.ping.interval プロパティーは、時間間隔を秒単位で指定します。ブローカが定期的に接続をテスト ("ping") して、接続がまだアクティブであるか確認することによって、メッセージ送信に失敗する前に、事前に接続の障害を検出できます。