Solaris のシステム管理 (上級編)

サービスアクセス機能 (SAF) の概要

端末とモデムの設定は、Solaris 管理コンソールのシリアルポートツール、admintool、SAF コマンドで行うことができます。

SAF は、端末、モデム、その他のネットワーク装置を管理するためのツールです。SAF プログラムの最上位には、サービスアクセスコントローラ (SAC) があります。SAC は、 sacadm コマンドを使用して管理するポートモニターを制御します。各ポートモニターは 1 つ以上のポートを管理できます。

管理者は pmadm コマンドを使用して、ポートに対応するサービスを管理します。SAC が提供するサービスはネットワークによって異なりますが、SAC と管理コマンド sacadmpmadm はネットワークには依存しません。

表 12–1 に SAF の制御階層を示します。 sacadm コマンドを使用すると、 ttymon および listen ポートモニターを制御する SAC を管理できます。

また、ttymonlisten のサービスは pmadm コマンドにより制御されます。 ttymon の 1 つのインスタンスは複数のポートにサービスを提供できます。また、 listen の 1 つのインスタンスは、ネットワークインタフェース上で複数のサービスを提供できます。

表 12–1 SAF の制御階層

機能 

プログラム 

説明 

全体の管理 

sacadm

ポートモニターの追加および削除用コマンド 

サービスアクセスコントローラ 

sac

SAF のマスタープログラム 

ポートモニター 

ttymon

listen

シリアルポートのログイン要求を監視する 

ネットワークのサービス要求を監視する 

ポートモニターサービスの管理 

pmadm

ポートモニターのサービス制御用コマンド 

サービス 

ログイン、リモートプロシージャコール、その他 

SAF がアクセスを可能にするサービス 

コンソールの管理 

コンソールログイン 

コンソールは、 /etc/inittab ファイル中のエントリにより、ttymon の直接モードを使用して、自動的に設定される。 pmadmsacadm を使用して、コンソールを直接管理しないこと。詳細は、ttymon とコンソールポートを参照