デバイス割り当てによって、オブジェクト再使用の要件の一部が満たされます。デバイスクリーンスクリプトによって、あるユーザーがデバイスに残したデータは確実にクリアされます。データのクリアは、そのデバイスが別のユーザーによって割り当て可能になる前に実行されます。
st_clean デバイスクリーンスクリプトでは、3 つのテープデバイスがサポートされます。サポートされるテープデバイスは次のとおりです。
SCSI 1/4 インチテープ
Archive 1/4 インチテープ
オープンリール 1/2 インチテープ
st_cleanスクリプトでは、mt コマンドの rewofflオプションを使用して、デバイスのクリーンアップを制御します。詳細は、mt(1) のマニュアルページを参照してください。このスクリプトは、システムブート中に実行されると、デバイスを照会します。スクリプトは、そのデバイスがオンラインになっているかどうかを調べます。デバイスがオンラインになっていた場合、スクリプトはさらに、そのデバイスにメディアが挿入されているかどうかを調べます。1/4 インチのテープデバイスにメディアが挿入されていた場合、このデバイスは割り当てエラー状態になります。このため、管理者はそのデバイスを手動でクリーンアップする必要があります。
通常のシステム操作中に、allocate または deallocate コマンドを対話型モードで実行すると、メディアを取り出すように求めるプロンプトが表示されます。スクリプトは、メディアがデバイスから取り出されるまで一時停止します。
次の表に、フロッピーディスクとCD-ROM 用のデバイスクリーンスクリプトを示します。
表 23–11 フロッピーディスクと CD-ROM 用のデバイスクリーンスクリプト
ディスクデバイスの種類 |
デバイスクリーンスクリプト |
---|---|
フロッピーディスク | |
CD-ROM |
スクリプトは、eject コマンドを使用してドライブからメディアを取り出します。詳細については、eject(1) のマニュアルページを参照してください。eject コマンドが失敗すると、デバイスは割り当てエラー状態になります。
オーディオデバイスは、audio-clean スクリプトを使用してクリーンアップします。スクリプトは、AUDIO_DRAIN ioctl システムコールを実行してデバイスをフラッシュしてから、AUDIO_SETINFO ioctl システムコールを実行してデバイス構成をデフォルトにリセットします。また、スクリプトは AUDIOGETREG ioctl システムコールを使用して、オーディオチップレジスタを検出します。レジスタのデフォルト設定にリセットする場合は、AUDIOSETREG ioctl システムコールを使用します。