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Sun ONE Message Queue 3.0.1 SP2 インストールガイド

第 3 章
Linux でのインストール

この章では、Linux でのインストールに関する次の項目について説明します。


ハードウェアおよびソフトウェア要件

使用している Linux 開発システムが、少なくとも次の表に示した要件を満たす必要があります。

表 3-1
Linux でのハードウェアおよびソフトウェア要件 

コンポーネント

要件

オペレーティングシステム

Red Hat Advanced Server 2.1 Update 2

CPU

Intel Pentium 2 (またはこれと互換性のあるもの)

RAM

256M バイト

ディスク容量

製品が含まれる ZIP ファイル用に約 9M バイト

製品のインストールには、約 8M バイトの空き容量が必要。ただし、ブローカがローカルに持続メッセージを格納している場合は、MQ でさらに多くの空き容量が必要

Java 2 Standard Edition (J2SE)

Linux でサポートされている Java Runtime Environment (JRE) および Java Software Development Kit (JDK) のバージョンについては、表 1-1 を参照

MQ ソフトウェアの配布 CD には、リリース時に必要な JRE バージョンが含まれている


Linux での MQ のインストール

Sun ONE Message Queue 製品は、Sun ONE の Web サイトからダウンロードすることも、製品 CD-ROM からインストールすることもできます。手順については、後続の該当する節を参照してください。



MQ 3.0 あるいは MQ 3.0.1バージョンをアップグレードする場合、MQ 3.0.1, SP2 をインストールする前に、該当する MQ リリースの『インストールガイド』に従って、MQ ソフトウェアをアンインストールすることを推奨します。


MQ の旧バージョンの検出と削除

MQ は他の製品 (Sun ONE Application Server 7.0 など) と共にインストールされているので、すでに MQ がシステムにインストールされているかどうかを確認する必要があります。インストールされている場合は、MQ 3.0.1, SP2 をインストールする前にアンインストールしてください。

MQ の旧バージョンがシステムにインストールされている場合は、セキュリティ関連のデータ (単層型ファイルユーザーリポジトリやアクセス制御ファイル) を保持するかどうかを決める必要があります。保持する場合は、MQ をアンインストールする前にこれらのファイルを安全な場所にコピーする必要があります。

バージョンによって、MQ は、tar ファイル、または Red Hat Package Manager (RPM) のどちらかを使用してインストールされた可能性があります。インストールされているバージョンを確認するには、両方を確認する必要があります。RPM インストールを確認してから tar ファイルインストールを確認することをお勧めします。

MQ RPM の検出と削除 (Version 3.0.1 SP1 以降のみ)

インストールされている MQ の旧 RPM バージョンを検出して削除するには
  1. 次のコマンドを入力します。
  2. rpm -qa | grep imq

    RPM が検出された場合、すべての RPM のバージョン番号は RPM 名に組み込まれています。何も検出されなかった場合は、「MQ の tar ベースインストールの検出および削除」に進んでください。



    MQ 3.0.1, SP2 の場合、旧バージョンのインスタンスデータおよびセキュリティ関連ファイルを保持するときは、MQ 3.0.1, SP2 をアンインストールする前に、これらを安全な場所に手動でバックアップする必要があります。


  3. MQ RPM を検出した場合は、旧バージョンのインスタンスデータおよびセキュリティ関連ファイルをバックアップしてから、次の手順に従って製品を削除します。
    1. 次のファイルを安全な場所にコピーします。
    2. IMQ_HOME/etc/passwd
      IMQ_HOME/etc/accesscontrol.properties

      MQ 3.0.1, SP2 をインストールした後に、これらのファイルを復元して使用することができます。

    3. インストールされている既存の MQ ソフトウェアを削除します。
    4. rpm -e RPMName

MQ の tar ベースインストールの検出および削除

MQ の旧 tar ベースインストールを検出して削除するには
  1. MQ のデフォルトのインストールディレクトリ (/opt/imq/bin) がシステムに存在するかを確認します。
  2. 存在する場合は、手順 2 に進んでください。

    存在しない場合は、MQ がデフォルトとは異なる場所にインストールされている可能性があります。インストールディレクトリを思い出せない場合は、MQ imqbrokerd 実行ファイルを検索して、インストールディレクトリのルートを確認してから、手順 2 に進んでください。



    MQ 3.0.1, SP2 の場合、旧バージョンのインスタンスデータおよびセキュリティ関連ファイルを保持するときは、MQ 3.0.1, SP2 をアンインストールする前に、これらを安全な場所に手動でバックアップする必要があります。


    MQ がインストールされていない場合は、「Web からのインストール」または「CD-ROM からのインストール」に従って、MQ のインストールを行います。

  3. デフォルトの場所 (/opt/imq/bin) に MQ の旧バージョンがインストールされている場合、インスタンスデータおよびセキュリティ関連のファイルをバックアップしてから、次の手順に従って製品を削除します。
    1. 次のファイルを安全な場所にコピーします。
    2. IMQ_HOME/etc/passwd
      IMQ_HOME/etc/accesscontrol.properties

      MQ 3.0.1, SP2 をインストールした後に、これらのファイルを復元して使用することができます。

    3. /opt/imq/ ディレクトリとそのすべての内容を削除します。

Web からのインストール

次の手順では、Sun ONE の Web サイトから MQ 製品をダウンロードし、Linux 上にインストールする方法を説明します。

Web サイトから Linux 上に MQ をインストールするには
  1. MQ 製品のダウンロードサイトで、ライセンス契約書に同意します。
  2. Web サイトから MQ 製品配布ファイルを、空の一時ダウンロードディレクトリ temp_directory にダウンロードします。
  3. ダウンロードファイルは、imq3_0_1-edition-linx86.zip です。

    edition には、plt または ent の値のいずれかを指定します。これは、Platform Edition と Enterprise Edition のどちらをインストールしているかで決まります。

  4. temp_directory ディレクトリに移動して、配布ファイルを解凍します。
  5. unzip imq3_0_1-edition-linx86.zip

    unzip コマンドは、配布ファイルを一時ディレクトリの LICENSEREADMETHIRDPARTYLICENSEREADME、および COPYRIGHT ファイル、そして次の RPM を含む rpms ディレクトリに配置します。

    imq-3.0.1-03.i386.rpm
    (Platform および Enterprise Edition の両方に含まれる)

    imq-ent-3.0.1-03.i386.rpm
    (Enterprise Edition にのみ含まれる)

  6. root としてログインするか、または権限をスーパーユーザーに変更します。
  7. たとえば、コマンドプロンプトに次のように入力します。

    su root

    プロンプトが表示されたら、スーパーユーザーのパスワードを入力します。

  8. 適切な RPM をインストールします。
  9. rpm -ivh rpms/imq-3.0.1-03.i386.rpm
    (Platform および Enterprise Edition の両方)

    rpm -ivh rpms/imq-ent-3.0.1-03.i386.rpm
    (Enterprise Edition のみ)

    /opt/imq ディレクトリとその内容が作成されて、ファイルもほかの場所に配置されます (「インストールのディレクトリ構造」を参照)。

  10. 一時作業ディレクトリから、imq3_0_1-edition-linx86.zip ファイルのバックアップを行います。
  11. このバックアップが論理媒体となります。このファイルの扱いは、ほかのインストール媒体と同様です。システム障害など、製品の再インストールが必要となる場合に備えて、コピーを安全な場所に置きます。

  12. 一時作業ディレクトリに残っているファイルをすべて削除します。


  13. 既存のブローカインスタンスのインスタンスデータは、インスタンスの作成者が所有します。そのため、インストールが完了したら、-name instanceName オプションを使用して、/var/imq/instances/instanceName ディレクトリへの権限の所有者としていずれかの MQ ブローカインスタンスを起動します。これはデフォルトのブローカインスタンスである imqbroker にも適用されます。


CD-ROM からのインストール

次の手順では、MQ 製品を CD-ROM から Linux 上にインストールする方法を説明します。

MQ を CD-ROM から Linux へインストールするには
  1. CD-ROM ドライブに Sun ONE Message Queue CD を挿入し、マウントします。
  2. mount /mnt/cdrom

    このコマンドは、使用している Linux のバージョンによって変わります。システム上の mount マニュアルページを確認してください。

  3. 次の MQ 配布がある CD 上のディレクトリに移動します。
  4. cd /mnt/cdrom/linux

    このディレクトリの内容は、MQ 製品のエディションによって変わります。

  5. root としてログインするか、または権限をスーパーユーザーに変更します。
  6. たとえば、コマンドプロンプトに次のように入力します。

    su root

    プロンプトが表示されたら、スーパーユーザーのパスワードを入力します。

  7. 適切な RPM をインストールします。
  8. rpm -ivh rpms/imq-3.0.1-03.i386.rpm
    (Platform および Enterprise Edition の両方)

    rpm -ivh rpms/imq-ent-3.0.1-03.i386.rpm
    (Enterprise Edition のみ)

    /opt/imq ディレクトリとその内容が作成されます。ファイルはほかの場所にも配置されます (「インストールのディレクトリ構造」を参照)。


MQ の Java ランタイムを設定する

起動時に、ブローカ (MQ メッセージサーバー) は必要な Java ランタイムバージョン (JDK/JRE 1.4) へのアクセスが確立されているかを確認します。

MQ を実行するには正しい JDK/JRE がインストールされている必要があります。MQ でサポートされている JDK/JRE については、表 1-1 を参照してください。

ブローカが使用する JRE を設定するにはいくつかの方法があります。次のリストでは、これらの方法を優先度の高い順に示します。

  1. imqbrokerd -javahome または -jrehome コマンド行オプションを使用して、JDK または JRE を渡します。両方を渡す場合は、あとに渡すほうのコマンド行が優先されます。
  2. JDK または JRE を IMQ_JAVAHOME 環境変数に設定します。
  3. ブローカがインストールした JDK または JRE を使用するようにします。ブローカは、システムにインストールされた最新バージョン (1.4.1 から 2.0 まで) の JDK/JRE を選択します。
  4. JDK は /usr/java/j2sdk1.x.x にあります。

    JRE は /usr/java/j2re1.x.x にあります。

ブローカが特定の JDK/JRE を選択した理由を調べるには、次のコマンドでブローカを起動します。


Platform Edition から Enterprise Edition へのアップグレード

「製品エディション」で説明したように、MQ には 2 つのエディションがあります。

Platform Edition から Enterprise Edition にアップグレードするには、Enterprise Edition を購入し、次の説明に従ってインストールする必要があります。Enterprise Edition のライセンスは、製品に含まれています。ライセンスをインストールすることで、すでにインストールされている MQ 3.0.1, SP2 モジュールが上書きされたり、MQ メッセージングシステムの設定が変更されたりすることはありません。

Enterprise Edition に含まれるライセンスファイルを解凍し、MQ インストールディレクトリに配置するだけで、Enterprise Edition のライセンスをインストールできます。

Linux 上で Enterprise Edition にアップグレードするには
  1. 実行中のブローカがあれば、停止します。
  2. imqcmd shutdown bkr -u name -p password [-b hostName:port]

  3. MQ Enterprise Edition RPM をインストールします。
  4. rpm -ivh rpms/imq-ent-3.0.1-03.i386.rpm

    Enterprise Edition ライセンスが適切な MQ ディレクトリにインストールされます。

  5. 次のコマンドを実行して、Enterprise Edition のライセンスが有効かどうかを確認します。


参考マニュアル

README および MQ リリースノートのファイルを参照してください。

Sun ONE Message Queue の概念の概要、クライアントアプリケーションの記述およびコンパイルの簡単な説明については、『MQ Developer’s Guide』を参照してください。

ブローカの設定および MQ メッセージングシステムの管理の詳細については、『MQ Administrator’s Guide』を参照してください。

クライアントアプリケーションの記述に使用する、クラスやメンバーの情報については、/opt/imq/javadoc ディレクトリにある API マニュアルを参照してください。

製品をアンインストールするには、次の節を参照してください。


Linux での MQ のアンインストール

次の手順では、Linux 上の MQ のアンインストール方法を説明します。

Linux 上の MQ を削除するには
  1. 実行中のクライアントアプリケーションがあれば、停止します。
  2. 実行中のブローカがあれば、停止します。
  3. imqcmd shutdown bkr -u name -p password [-b hostName:port]

  4. 動的なデータ、単層型ファイルユーザーリポジトリ、および各ブローカインスタンスと関連する MQ のアクセス制御ファイルを保持する必要がない場合は、次のコマンドを使用してデータを削除します。
  5. imqbrokerd -name instanceName -remove instance

  6. スーパーユーザーになります。
  7. su root

  8. MQ 製品を削除します。
  9. 次のコマンドを次の順番で実行します。

    rpm -e imq-ent

    (Enterprise Edition のみ)

    rpm -e imq

    (Platform および Enterprise Edition の両方)



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