Sun Java System Web Server 6.1 SP13 リリースノート

サポートされているソフトウェア、テクノロジ、およびプロトコル

次の節では、Web Server 6.1 でサポートされているソフトウェア、テクノロジ、およびプロトコルの一部について説明します。

Active Server Pages のサポート

Web Server 6.1 SP13 は、Sun Java System Active Server Pages version 4.0.1 (以前の Sun ChiliSoft ASP) および version 4.0.2 を通じて Active Server Pages (ASP) 仕様をサポートします。Active Server Pages ソフトウェアは、 Web Server にセキュリティー保護された企業レベルの ASP エンジンを追加します。 Web Server 6.1 は、次のプラットフォームで Sun Java System Active Server Pages 4.0.2 および 4.0.3 をサポートします。

Web Server にインストールする場合は、Sun Java System Active Server Pages のライセンスは必要ありません。Active Server Pages インストーラは、Sun Java System Web Server メディアキットを購入した場合は付属 CD に含まれています。http://www.sun.com/download/products.xml?id=420a8e72 からダウンロードすることもできます。

次の事項に注意してください。

ブラウザのサポート

次のブラウザは、Web Server 6.1 管理グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) でサポートされています。

Mozilla 1.7 以降 

Firefox 1.0.4 または 1.5 以降 

NetscapeNavigator 7.0 以降 

Microsoft Internet Explorer 6 および 7 

HTTP PUT および DELETE の無効化

この節では、PUT および DELETE オプションを無効にする方法について説明します。

ProcedureHTTP PUT および DELETE の無効化

  1. 管理コンソールにアクセスします。

  2. サーバーのリストからサーバーを選択して、「Manage」ボタンをクリックします。

  3. Preferences」タブ内の「Restrict Access」リンクをクリックします。

  4. ドロップダウンリストから「Edit」オプションを選択して、「OK」ボタンをクリックします。

  5. 「method A」テーブルから「The entire server」オプションを選択して、「Edit Access Control」ボタンをクリックします。

  6. 「Rights」列のアクセス権限 (r-x--i) リンクをクリックします。

    画面下部に「Access Rights」テーブルが表示されます。

  7. 「WRITE」および「DELETE」オプションの選択を解除します。

  8. Update」ボタンをクリックします。

  9. Submit」ボタンをクリックします。

  10. 画面右側の「Apply」リンクをクリックしてから「Apply Changes」ボタンをクリックして、変更を永続的にします。

  11. 変更内容を有効にするために、サーバーを再起動します。

強化されたハードウェアアクセラレータ暗号化のサポート

Web Server 6.1 SP13 は、Web サーバーでの SSL のパフォーマンスを向上させる Sun Crypto Accelerator 500、1000、4000、6000 のハードウェアアクセラレータボードをサポートしています。


注 –

Web サーバーの使用時に Sun Crypto Accelerator カードを初期化します。 Sun Crypto Accelerator の詳細については、http://docs.sun.com/source/820-4144-11/1_overview.html の『Sun Crypto Accelerator 6000 Board Version 1.1 User's Guide』を参照してください。


強化されたセキュリティー

Web Server 6.1 SP13 では、Java セキュリティーマネージャーによってフラットファイル認証を使用し、アクセスを制限できます。セキュリティーマネージャー機能を有効にすると、J2EE Web アプリケーションに与える権限を制限することにより、セキュリティーを向上させることができます。セキュリティーマネージャーは、製品のインストール時にはデフォルトで無効になっています。セキュリティーマネージャーを有効にするには、server.xml ファイル内のエントリのコメントを外します

<JVMOPTIONS>-Djava.security.manager</JVMOPTIONS>

<JVMOPTIONS>-Djava.security.policy=instance-dir/config/server.policy</JVMOPTIONS>

ここで、instance-dir は、このサーバーインスタンスのインストールディレクトリへのパスです。

server.xml の詳細については、『Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Administrator’s Configuration File Reference 』を参照してください。

HTTP 圧縮のサポート

Web Server 6.1 SP13 は、コンテンツ圧縮をサポートしています。この機能により、コンテンツ量に合わせてハードウェアコストを増加させることなく、クライアントへの配信スピードを速め、より多くのコンテンツを提供できるようになります。コンテンツ圧縮により、コンテンツのダウンロード時間が減少します。これは、ダイアルアップ接続やトラフィックの多い接続を使用するユーザーにとって非常に重要な利点です。

詳細は、『Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Administrator’s Guide 』を参照してください。

J2SE および Java SE のサポート

Web Server 6.1 SP13 では、Java SE 1.6 および J2SE 1.5 がサポートされています。J2SE 1.4 はサービス終了 (End Of Service Life、EOSL) となったため、サポートされていません。

Windows、Solaris、およびすべての Linux プラットフォーム向けの Web Server 6.1 SP13 には、Java SE 1.6.0_21 が含まれています。これらのプラットフォームに Web Server 6.1 SP13 をインストールすると、Java Development Kit (JDK) が自動的にアップグレードまたはインストールされます。HP-UX および AIX プラットフォームの場合は、Web Server をインストールする前に、それぞれのプラットフォームベンダーの Web サイトから JDK をダウンロードする必要があります。

Web Server 6.1 SP13 は、次の JDK バージョンについて実証済みです。

プラットフォーム 

JDK 1.6 バージョン 

JDK 1.5 バージョン 

Hewlett-Packard HP-UX 

1.6.0.01–jinteg_06_jun_2008_13_24–b00 

1.5.0.16 

IBM AIX 

1.6.0 pap3260sr1–20080416_01(SR1) 

1.5.0 pap32dev-20080315 (SR7) 

Microsoft Windows 

1.6.0_21 

1.5.0.22 

Oracle Solaris 

1.6.0_21 

1.5.0.22 

Red Hat Linux 

1.6.0_21 

1.5.0.22 

Sun Linux 

1.6.0_21 

1.5.0.22 

SUSE Linux 

1.6.0_21 

1.5.0.22 


注 –

64 ビット Solaris SPARC では 64 ビット用 JDK、ほかのすべてのプラットフォームでは 32 ビット用 JDK が必要です。


Java Servlet 2.3 および JavaServer Pages (JSP) 1.2 のサポート

Web Server 6.1 SP13 では、Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) 準拠の Java Servlet 2.3 および JavaServer Pages (JSP) 1.2 技術仕様が実装されています。J2EE 準拠の Web コンテナにより、Java テクノロジ標準準拠の Web アプリケーションの設計と配備に必要な柔軟性と信頼性が提供されます。Web アプリケーションは、仮想サーバーごとに配備できます。

これらのテクノロジについては、次のリソースを参照してください。

サーブレットおよび JavaServer Pages の開発については、『Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Programmer’s Guide to Web Applications 』を参照してください。

JDBC のサポート

Web Server 6.1 SP13 には、JDBC (Java DataBase Connectivity) ソフトウェアが含まれ、業界標準の JDBC ドライバからカスタマイズされた JDBC ドライバまで幅広くサポートしています。

JNDI のサポート

Web Server 6.1 SP13 は、JNDI (Java Naming and Directory Interface) API をサポートします。JNDI により、多種多様なエンタープライズのネーミングサービスおよびディレクトリサービスへのシームレスな接続が可能になります。

ローカライズバージョンのサポート

Web Server 6.1x のローカライズバージョンを使用している場合は、既存のサーバーに Web Server 6.1 SP13 をインストールすることで、既存のローカリゼーション機能を利用できます。 Web Server 6.1 SP13 は、日本語、簡体字中国語、繁体字中国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、韓国語で利用できます。

NSAPI フィルタのサポート

Web Server 6.1 SP13 では、NSAPI (Netscape Server Application Programmer's Interface) フィルタをサポートするために、NSAPI が拡張されています。

NSAPI フィルタの利用により、HTTP 要求および応答ストリームをカスタム処理できます。この処理により、ある機能で、別の機能に提示されたコンテンツ、または別の機能によって生成されたコンテンツを遮断して、変更することが可能になります。たとえば、あるプラグインで、別の SAF (Server Application Function) によって生成された XML ページを遮断する NSAPI フィルタをインストールして、その XML ページをクライアントにとって適切な HTML、XHTML、または WAP ページに変換することができます。あるいは、NSAPI フィルタが、クライアントから受信したデータを、別のプラグインに提示する前に解凍することもできます。

NSAPI フィルタの詳細は、『Sun Java System Web Server 6.1 SP12 NSAPI Programmer’s Guide 』を参照してください。

NSS および NSPR のサポート

Web Server 6.1 SP13 では、NSS をサポートしています。NSS は、セキュリティー対応サーバーアプリケーションのクロスプラットフォーム開発をサポートする一連のライブラリです。Web Server 6.1 SP13 には、NSS のバージョン 3.12.7 (32 ビットと 64 ビットの両方) および NSPR のバージョン 4.8.6 が含まれています。

Web サーバーのパッチをインストールする前に、JES 共有コンポーネントパッチおよび NSS パッチをインストールしてください。

6.1 SP5 から SP13 など、Web サーバーの JES バージョンをアップグレードするとき、Web サーバーパッチは累積的なので、Web サーバーの SP13 パッチのインストールのみで十分です。

以前のパッケージベースのバージョンの Java Enterprise System (Java ES) から Web Server 6.1 SP13 にアップグレードする場合は、次の NSS パッチをインストールしてください。


注 –

この場合、Solaris 8、9、10 SPARC 用の NSS パッチ 125358-xx は適用しないでください。このパッチは、Web Server 6.1 Service Pack をバンドルする Java Enterprise System (Java ES) を対象としないためです。


PHP 互換性

PHP: PHP (Hypertext Preprocessor) は、サポート対象の 3 つの API (CGI、NSAPI、および FastCGI) のいずれかを使用することで、 Web Server で使用できます。PHP は、PHP グループから入手可能なページスクリプト言語です。サポート対象の 3 つの API のいずれかを使用して PHP ソフトウェアを設定する方法は、PHP グループの Web サイト (http://www.php.net) で詳細に説明されています。


注 –

PHP_FCGI_CHILDREN を使用する代わりに FastCGI アドオンの設定パラメータ min-procs で PHP プロセスの最小数を制御することをお勧めします。


検索エンジンのサポート

Web Server 6.1 SP13 は、フルテキストの検索インデックス作成と検索を提供する Java 検索エンジンをサポートしています。検索機能を使用すると、ユーザーはサーバー上のドキュメントを検索して、結果を Web ページに表示できます。サーバー管理者は、ユーザーが検索対象とするドキュメントのインデックスを作成し、固有のニーズに合わせて検索インタフェースをカスタマイズできます。

検索機能にアクセスするためのデフォルトのURL は、http:// server-instance:port number/search です。

次に例を示します。

http://plaza:8080/search

ユーザーがこの URL にアクセスすると、Java Web アプリケーションである「検索」ページが開きます。

基本および高度な検索機能の詳細な手順については、検索エンジンに付属のオンラインヘルプを参照してください。オンラインヘルプにアクセスするには、「検索」ページの「ヘルプ」リンクをクリックしてください。詳細は、『Sun Java System Web Server 6.1 SP12 Administrator’s Guide 』を参照してください。

Solaris PKCS #11 のサポート

外部の PKCS#11 トークンを Web Server の SSL サブシステム (NSS) で使用するには、modutil コマンドを使用して、トークンを認識するように NSS を設定する必要があります。Solaris libpkcs11 ソフトトークンは、PKCS#11 準拠のトークンで、NSS で使用できます。UltraSPARC-T1 による追加の利点として、Solaris 10 の libpkcs11 タスクを使用するシステムでは、プラットフォームの暗号化アクセラレーションサポートを利用します。

使用方法の情報を得るには、引数なしで modutil コマンドを実行します。たとえば NSS で Solaris 10 libpkcs11 タスクを PKCS11 トークンとして追加するには、次の手順に従います。

  1. Web サーバーインスタンスの SSL サポートが初期化されたことを確認します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    % modutil -dbdir $ALIASDIR -dbprefix $PREFIX -add libpkcs -libfile /usr/lib/libpkcs11.so -mechanisms RSA

    次に、各引数について説明します。

    • $ALIASDIR は、NSS データベースファイルが存在する、インストールルートに対する alias ディレクトリのパスです。

    • $PREFIX は、エイリアスディレクトリの key3 および cer8 データベースファイルで使用されるプレフィックスで、https-$INSTANCENAME- という形式です。

    -mechanisms フラグは、このトークンを指定されたアルゴリズムの優先初期プロバイダにします。

  3. すべての機構のリストを得るには、引数なしで modutil コマンドを実行します。

  4. pktool を使用して libpkcs11 プロバイダのパスワードを初期化します。

    % pktool setpin

    NSS の設定の詳細については、libpkcs11(3LIB)、pkcs11_softtoken(5)、および pktool(1) のマニュアルページを参照してください。modutil の詳細については、http://www.mozilla.org/projects/security/pki/nss/tools/modutil.html を参照してください。

Sun Java Studio Enterprise Support

Web Server 6.1 SP13 は、Sun Java Studio Enterprise 8 をサポートします。Sun Java Studio テクノロジは、Java テクノロジ開発者のために Sun が提供する、強力で拡張可能な統合開発環境 (IDE) です。Sun Java Studio 5 は NetBeans ソフトウェアをベースにしており、Sun Java プラットフォームと統合されています。

Sun Java Studio は、 Web Server 6.1 でサポートされるすべてのプラットフォームで利用できます。Web サーバー用のプラグインは、次の方法で入手できます。


注 –

Web Server 6.1 SP13 の Sun Java Studio 8 プラグインは、ローカルの Web サーバーでのみ動作します。つまり、IDE と Web サーバーは同じマシン上にインストールする必要があります。


Sun Java Studio 8 の詳細については、http://developers.sun.com/jsenterprise/overview/previous/jse8.jsp を参照してください。

デバッグのための Sun Java Studio Enterprise 8 の使用

デバッグモードで起動したリモート Web サーバーに IDE を手動で接続すると、Sun Java Studio Enterprise 8 をリモートデバッグ用に使用できます。

  1. Web Server 管理インタフェースを使用して、デバッグモードでサーバーインスタンスを再起動します (「Server Manager」>「JVM General」>「Debug Enabled」)。

  2. JPDA ポート番号を控えておきます。

  3. IDE を起動します。

  4. 「Debug」>「Start」を選択します。

  5. dt_socket メソッドを選択します。

  6. リモートマシン名および JPDA ポート番号を入力します。

    配備されたアプリケーションのサーブレットソースコード上で、IDE に作成されたブレークポイントがアクティブになります。

64 ビットのサポート

32 ビット Solaris SPARC に対する既存のサポートを補完するために、 Web Server 6.1 SP13 では 64 ビット Solaris SPARC もサポートしています。

64 ビットリリースは、メモリーを大量に消費する配備環境でも利用できるため、管理者は 32 ビットリリースの場合よりも大きいファイルキャッシュや Java ヒープを設定できます。ただし既存のプラグインは 64 ビットリリースと互換性がありません。これらのプラグインは、プラグインベンダーによって 64 ビットリリース用に再コンパイルされる必要があります。ネイティブの非 Java ライブラリを使用する Java Web アプリケーションも再コンパイルする必要があります。このため、32 ビットリリースの Web Server を配備するほうがよい場合もあります。

Web Server 6.1 SP13 では、FastCGI、Reverse Proxy、および Java Web Services Developer Pack (JWSDP) プラグインの 64 ビットサポートも提供しています。

64 ビットリリースは、UltraSPARC® プロセッサ上の 64 ビット Solaris カーネルと互換性があります。64 ビットリリースは x86 プロセッサ上で使用したり、32 ビット Solaris カーネルとともに使用したりすることはできません。32 ビットリリースは、32 ビットと 64 ビットの両方の Solaris カーネルとの互換性が継続されます。


注 –

64 ビットおよび 32 ビットリリースの Web Server は、別々にパッケージされて配布されます。既存の 32 ビット Web Server インストール環境を 64 ビットインストール環境にアップグレードすることはできません。32 ビットと 64 ビットのリリースは、インストーラ、サーバー起動時、およびサーバーエラーログに表示される次のバージョン文字列で区別できます。


予約解除 

バージョン文字列 

32 ビット 

Sun ONE Web Server 6.1SP13 

64 ビット 

Sun ONE Web Server 6.1SP13 (64-Bit) 

WebDAV のサポート

Web Server 6.1 SP13 は、WebDAV (Web-based Distributed Authoring and Versioning) プロトコルをサポートしています。以下の機能を利用した協調的 Web パブリッシングが可能です。

WebDAV は、コンテンツのメタデータ、ネームスペース管理、および上書き保護を統合的にサポートします。これらのテクノロジは、WebDAV をサポートする多くのオーサリングツールに組み込まれ、協同作業環境のための理想的な開発プラットフォームを提供します。