操作の概略は次のとおりです。
ディスクレスクライアントのシステム情報を追加
ディスクレスクライアントへの OS サービスを選択
ディスクレスクライアントをブート
この手順では、サービス (ファイルサーバー) を提供するシステムが OS サーバーとして設定済みであることを前提としています。
ホストマネージャを起動し、使用するネームサービスを選択します。
詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。
ホストマネージャのメインウィンドウの「編集」メニューで「追加」を選択します。
「追加」ウィンドウが表示されます。
「追加」ウィンドウに入力して、システムタイプに「Solaris Diskless」を選択します。
「ホスト名」から「時間帯」までのすべてのフィールドに、必要事項を入力してください。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。
ファイルサーバーのデフォルトはクライアントホストです。別のホストをインストールサーバーとして指定する場合は、「インストールサーバー」メニューから「その他」を選択してください。
クライアントのアーキテクチャを選択して、「OS リリース」メニューから OS リリースを選択します。
アーキテクチャのタイプはディスクレスクライアントのアーキテクチャと、OS リリースは使用するディスクレスクライアントが起動している Solaris リリースと、それぞれ一致している必要があります。
システムのルートパスワードを設定します。
「追加」ウィンドウで「了解」をクリックします。
ディスクレスクライアントのサポートを追加するときは、「ファイル」メニューで「変更を保存」を選択します。
ホストマネージャのメインウィンドウに、ディスクレスクライアントが表示されます。ディスクレスクライアントサポートを追加する場合 (特に、システムのルートおよびスワップ領域を作成し、admclientpatch(1M) コマンドでパッチを適用する場合) には、数分間かかります。
ディスクレスクライアントが正しく機能するには、/export/root ディレクトリへのルートアクセス権が必要です。ホストマネージャで /export ディレクトリの共有オプションが正しく設定されていないことを示すメッセージが表示された場合は、そのクライアントのルート領域へのルートアクセス権を設定する必要があります。クライアントのルートにアクセス権を設定するには、通常、次のようにします。
rw=clientname, root=clientname
clientname にはクライアント名を指定します。
ホストマネージャで /usr ディレクトリが共有化されていることを示すメッセージが表示されることがありますが、これはホストマネージャが読み取り専用で、/usr を共有しようとしたためです。すでに読み取り権または書き込み権がある場合は、アクセス権を変更する必要はありません。
ディスクレスクライアントを手動でブートする方法、およびネットワークから自動的にブートする方法については、第 12 章「ネットワークからのシステムブート」を参照してください。
初期ブートプロセスでは、プロンプトに応じてディスクレスクライアントについての以下のシステム設定情報を入力してください。
地域
時間帯
日付と時間
ディスクレスクライアントの「追加」ウィンドウの記入例を以下に示します。
次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにディスクレスクライアントのサポートを追加できます。
% admhostadd -i 129.152.221.66 -e 8:0:20:d:63:b2 -x type=DISKLESS ¥ -x tz=US/Mountain -x fileserv=pluto -x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5 ¥ -x passwd=abc -x root=/export/root -x swap=/export/swap ¥ -x swapsize=24 orion |
コマンドの意味は、以下のとおりです。
-i 129.152.221.66 |
ディスクレスクライアントの IP アドレスを指定します。 |
-e 8:0:20:d:63:b2 |
ディスクレスクライアントの Ethernet アドレスを指定します。 |
-x type=DISKLESS |
システムタイプを指定します。 |
-x tz=US/Mountain |
システムの時間帯 (タイムゾーン) を指定します。 |
-x fileserv=pluto |
ディスクレスクライアントの OS サーバー名を指定します。 |
-x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5 |
ディスクレスクライアントの機種、カーネルアーキテクチャ、ソフトウェアのリリースを指定します。 |
-x passwd=abc |
ルートパスワードを指定します。 |
-x root=/export/root |
ディスクレスクライアントのルートへのパスを指定します。 |
-x swap=/export/swap |
スワップファイルが生成されるディレクトリを指定します。 |
-x swapsize=24 |
スワップファイルのサイズを指定します。 |
orion |
ディスクレスクライアント名を指定します。 |