Solstice AdminSuite 2.3 管理者ガイド

ディスクレスクライアントのサポートの追加

操作の概略は次のとおりです。

  1. ホストマネージャを起動し、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャのメインウィンドウの「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. 「追加」ウィンドウに入力して、システムタイプに「Solaris Diskless」を選択します。

    「ホスト名」から「時間帯」までのすべてのフィールドに、必要事項を入力してください。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. ファイルサーバーを選択します。

    ファイルサーバーのデフォルトはクライアントホストです。別のホストをインストールサーバーとして指定する場合は、「インストールサーバー」メニューから「その他」を選択してください。

  5. クライアントのアーキテクチャを選択して、「OS リリース」メニューから OS リリースを選択します。

    アーキテクチャのタイプはディスクレスクライアントのアーキテクチャと、OS リリースは使用するディスクレスクライアントが起動している Solaris リリースと、それぞれ一致している必要があります。

  6. 「ルートのパス」、「スワップのパス」、「スワップサイズ」を指定します。

  7. システムのルートパスワードを設定します。

  8. 「追加」ウィンドウで「了解」をクリックします。

  9. ディスクレスクライアントのサポートを追加するときは、「ファイル」メニューで「変更を保存」を選択します。

    ホストマネージャのメインウィンドウに、ディスクレスクライアントが表示されます。ディスクレスクライアントサポートを追加する場合 (特に、システムのルートおよびスワップ領域を作成し、admclientpatch(1M) コマンドでパッチを適用する場合) には、数分間かかります。


    注意 - 注意 -

    ディスクレスクライアントが正しく機能するには、/export/root ディレクトリへのルートアクセス権が必要です。ホストマネージャで /export ディレクトリの共有オプションが正しく設定されていないことを示すメッセージが表示された場合は、そのクライアントのルート領域へのルートアクセス権を設定する必要があります。クライアントのルートにアクセス権を設定するには、通常、次のようにします。

    rw=clientname, root=clientname

    clientname にはクライアント名を指定します。

    ホストマネージャで /usr ディレクトリが共有化されていることを示すメッセージが表示されることがありますが、これはホストマネージャが読み取り専用で、/usr を共有しようとしたためです。すでに読み取り権または書き込み権がある場合は、アクセス権を変更する必要はありません。


  10. ディスクレスクライアントシステムをブートします。

    ディスクレスクライアントを手動でブートする方法、およびネットワークから自動的にブートする方法については、第 12 章「ネットワークからのシステムブート」を参照してください。

  11. 初期ブートプロセスでは、プロンプトに応じてディスクレスクライアントについての以下のシステム設定情報を入力してください。

    • 地域

    • 時間帯

    • 日付と時間

  12. ルートパスワードを設定します (クライアントの作成時に設定しなかった場合のみ)。

ディスクレスクライアントの「追加」ウィンドウの記入例を以下に示します。

図 6-6 ホストマネージャ : 「追加」ウィンドウ

Graphic

コマンド行からの追加

次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにディスクレスクライアントのサポートを追加できます。


% admhostadd -i 129.152.221.66 -e 8:0:20:d:63:b2 -x type=DISKLESS ¥
  -x tz=US/Mountain -x fileserv=pluto -x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5 ¥
  -x passwd=abc -x root=/export/root -x swap=/export/swap ¥
  -x swapsize=24 orion

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-i 129.152.221.66

ディスクレスクライアントの IP アドレスを指定します。 

-e 8:0:20:d:63:b2

ディスクレスクライアントの Ethernet アドレスを指定します。 

-x type=DISKLESS

システムタイプを指定します。 

-x tz=US/Mountain

システムの時間帯 (タイムゾーン) を指定します。 

-x fileserv=pluto

ディスクレスクライアントの OS サーバー名を指定します。 

-x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5

ディスクレスクライアントの機種、カーネルアーキテクチャ、ソフトウェアのリリースを指定します。 

-x passwd=abc

ルートパスワードを指定します。 

-x root=/export/root

ディスクレスクライアントのルートへのパスを指定します。 

-x swap=/export/swap

スワップファイルが生成されるディレクトリを指定します。 

-x swapsize=24

スワップファイルのサイズを指定します。 

orion

ディスクレスクライアント名を指定します。