プロジェクトの階層構造を計画するときは、製品のリリースをどのように計画するかということを考慮します。ワークスペース階層の構造はいくつかの角度から検討して決定しますが、その目的の 1 つはメジャー、マイナー、パッチの各リリースをスムーズに準備できるようにすることにあります。ここでは、ユーザーが考慮すべき点についていくつか説明します。たとえば、開発する製品がこの階層モデルに適しているかどうか、または製品を別の方法で構築すべきかどうかなどについてです。
ワークスペースは、製品リリースを準備する集結場所としてリリースごとに専用のものを用意することをお勧めします。リリース用ワークスペースは、最上位の「製品」ワークスペースの下に置きます。また、製品ワークスペースは、通常の開発作業が統合されるワークスペースより上の階層に置く必要があります。このように製品ワークスペースを上の階層に設定すると、現在のリリースを破壊することなく次のリリースの開発を開始できます。
製品ワークスペースにファイルを転送した後、ブリングオーバートランザクションを使用して、そのファイルをリリースワークスペースにコピー (ブリングオーバー) します。リリースワークスペースは、マスターファイルの作成場所として使用したり、必要に応じて以降のリリースのために作業内容を保存しておく領域として使用できます。
図 4-3 は、1 つの製品ワークスペースと 6 つのリリース用のリリースワークスペースから構成される階層を表わしています。
親子関係の変更機能を使用すると、リリースワークスペース間でファイルを直接コピーすることができます。詳細は、「親子関係の変更例」を参照してください。