Sun Cluster 2.2 ソフトウェアのインストール

Sun Cluster HA for NetBackup の概要

Sun Cluster HA for NetBackup 製品は VERITAS NetBackup マスターサーバー、VERITAS NetBackup スレーブサーバー、VERITAS NetBackup クライアント、および Sun Cluster HA for NetBackup データサービスから構成されます。

NetBackup マスターサーバーとは、集中管理スケジューリングサーバーのことです。各クラスタは NetBackup マスターサーバーを 1 つだけ持つことができます。

通常、非クラスタ化システムでは、バックアップを作成し、格納するデバイスは、マスターサーバーが動作しているノードに接続されます。しかし、Sun Cluster 環境では、バックアップデバイスは、マスターサーバーではなく、スレーブサーバーに接続される必要があります。さらに、バックアップデバイスもスレーブサーバーもクラスタ内に入れることはできません。マスターサーバーはパブリックネットワーク経由でスレーブサーバーと通信します。

NetBackup スレーブサーバーとは、バックアップを実際に実行するマシンのことです。各クラスタはゼロまたは 1 つ以上のスレーブサーバーを持つことができます。複数のスレーブサーバーを使用すると、作業負荷を分散できます。

NetBackup クライアントとは、クラスタの内側または外側のノード上で動作するプロセスのことです。NetBackup クライアントはバックアップするマシンのデータを、マスタースレーブとスレーブサーバーに転送します。

Sun Cluster HA for NetBackup 製品には NetBackup メディアマネージャもあります。NetBackup メディアマネージャはバックアップデバイスと対話するためのデーモンから構成されます。このようなデーモンは Sun Cluster の制御下に置かれません。

インストールノード

VERITAS NetBackup と Sun Cluster HA for NetBackup をインストールする前に、次の注意事項を考慮してください。図 14-1 に、構成の制限を示します。

サポートされる構成

図 14-1 に、Sun Cluster HA for NetBackup のサポートされる構成を示します。

NetBackup マスターサーバーはクラスタ内に存在する必要があります。NetBackup クライアントはクラスタの内側にも外側にも構成できます。バックアップデバイスを接続できるのはスレーブサーバーだけです。また、バックアップデバイスもスレーブサーバーもクラスタ内に入れることはできません。

NetBackup 構成要素間の通信はパブリックネットワーク接続経由だけで行われます。ファイルオーバーやスイッチオーバーの場合、クラスタの制御下にある構成要素はバックアップノードにファイルオーバーまたはスイッチオーバーされます。

図 14-1 図 14-1 Sun Cluster HA for NetBackup のサポートされる構成

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